2011.08.02

『アクセル・ワールド(8)運命の連星』

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アクセル・ワールド(8)運命の連星』(川原礫/電撃文庫)

呪い、悲劇に彩られた伝説の装備を、親友を救うために躊躇なく使う主人公、そしてその想いに応えて、伝説はその真実の姿を見せる。この一連のシークエンスは、王道少年漫画といった風情で心地よい。少年の決意と想いは、それが純粋であればあるほどに困難な道をゆくことになるが、同時に報われなくてはならないものだ。理想とは困難なものであり、同時に、それが叶えられることが、”物語として正しい”のである。

だが、”物語の正しさ”とは、ご都合主義とイコールではない。物語として正しいからと言って、物事の理路を無視してはただの妄想と異なるところはないのだ。道は困難であっても、その困難を乗り越えられるだけの積み上げがなければ、その物語が人の心をうつことはない。理想が困難であるのは現実、ならばその現実を乗り越えて理想に届くだけの力がなくては理想は実現できない。

だが、力とは、単純な腕力ではない。本人の能力、でもない。もっと大きな、意思の力である。なにかを為そうとする、その志向性。それこそが力だ。何かを成し遂げようとするとき、成し遂げようとする力は生まれる。そして、そこから生まれる力は、多くの人々、物事を巻き込んでゆく。彼を助けるための仲間たち、数多くの偶然、偶然を支える必然、そうしたものが、生まれてくる。

”物語の正しさ”を実現するためには、理想に届くまで、これらの、力によって生まれた”もの”を積み上げることが必要である。その積み上げは、理想に届くずっと以前から、それこそ、この物語は始まってから、積み上げ続けたものだ。主人公のハルユキが、卑屈になり、ヘタレながら、それでも物語ごとに積み上げてきたものが、彼の、親友を救いたいという願いを支える。その時初めて、彼の起こした奇跡は、ただの奇跡ではなく、物語的必然となりうるのである。

このシリーズ、というか作者は、そのような”積み上げ”を行うことに、非常な丁寧だ。作者の手にかかれば、いかなる物語的ご都合も、きちんとした理路が敷かれた、正しい物語となる。そういうところは、作者のすごいところだ、と素直に思うのである。

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2011.06.21

買ったもの

1.『護樹騎士団物語外伝 ビアン13歳』 水月郁見 徳間文庫
2.『ハーバード流交渉術●イエスを言わせる方法』 フィッシャー&ユーリー 知的生き方文庫
3.『侍ばんぱいや』 おがきちか 大田出版

忘れてた。 

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2011.06.20

買ったもの

1.『神のみぞ知るセカイ(13)』 若木民喜 小学館
2.『絶対可憐チルドレン(26)』 椎名高志 小学館
3.『ムシブギョー(1)(2)』 福田宏 小学館
4.『ハチワンダイバー(20)』 柴田ヨクサル 集英社
5.『ザンガード』 柴田ヨクサル 集英社
6.『クロスロオド(11)』 脚本:倉田英之 漫画:okama 集英社
7.『星の光、今は遠く(上)(下)』 ジョージ・R・R・マーティン ハヤカワ文庫SF
8.『千の魔剣と盾の乙女(3)』 川口士 一迅社文庫
9.『銀の河のガーディアン(3)』 三浦良 富士見ファンタジア文庫
10.『スノウピー(3)スノウピー、恋愛する』 山田有 富士見ファンタジア文庫
11.『調停少女サファイア(1)』 瀬尾つかさ 富士見ファンタジア文庫
12.『神様のいない日曜日(5)』 入江君人 富士見ファンタジア文庫
13.『されど罪人は竜と踊る(10)Scarlet Tide』 浅井ラボ ガガガ文庫
14.『あえなく昇天!!邪神大沼(7)』 川岸殴魚 ガガガ文庫
15.『赤鬼はもう泣かない』 明坂つづり ガガガ文庫
16.『オブザデッド・マニアックス』 大樹連司 ガガガ文庫

多すぎ。

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2011.06.17

買ったもの

1.『怪物王女(15)』 光永康則 講談社
2.『エリア51(1)』 久正人 新潮社
3.『魔法少女おりこ☆マギカ(2)』 ムラ黒江 芳文社
4.『乙嫁語り(3)』 森薫 エンターブレイン
5.『深山さんちのベルテイン(2)』 逢空万太 GA文庫
6.『月見月理解の探偵殺人(5)』 明月千里 GA文庫
7.『シュヴァルツェスマーケン(1) 神亡き屍戚の大地に』 ファミ通文庫

買った。

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2011.06.13

買ったもの

1.『スロウハイツの神様(上)(下)』 辻村深月 講談社文庫
2.『名前探しの放課後(上)(下)』 辻村深月 講談社文庫
3.『天と地の守り人〈第1部〉ロタ王国編』 上橋菜穂子 新潮文庫
4.『天と地の守り人〈第2部〉カンバル王国編』 上橋菜穂子 新潮文庫
5.『天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編』 上橋菜穂子 新潮文庫
6.『七姫物語〈第6章〉ひとつの理想』 高野和 電撃文庫
7.『アクセル・ワールド(8)運命の連星』 川原礫 電撃文庫
8.『バッカーノ!1932‐Summer―man in the killer』 成田良悟 電撃文庫
9.『戦争大臣(3) 吸血博士』 遠藤徹 角川ホラー文庫
10.『鉄風(4)』 大田モアレ 講談社
11.『愛と哀しみのエスパーマン』 秋田禎信 富士見ファンタジア文庫

最後のヤツは、なぜか見かけてしまったので買ってもうな。

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2011.06.02

買ったもの

1.『涼宮ハルヒの驚愕 初回限定版』 谷川流 角川スニーカー文庫
2.『僕は友達が少ない(6)』 平坂読 MF文庫J

随分前に買ったけど、買ったことをすっかり忘れてた。

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2011.05.26

買ったもの

1.『リューシカ・リューシカ(2)』 安倍吉俊 スクウェア・エニックス
2.『生徒会長の××はまったくもってけしからん ほうそうぶ2(2)』 宮沢周 スーパーダッシュ文庫
3.『魔弾の王と戦姫(1)』 川口士 MF文庫J

買った。

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2011.05.23

買ったもの

1.『ブロッケンブラッド(7)』 塩野干支郎次 少年画報社
2.『セレスティアルクローズ(2)』 塩野干支郎次 小学館
3.『シドニアの騎士(5)』 弐瓶勉 講談社
4.『げんしけん(10) 二代目の壱』 木尾士目 講談社
5.『CLOTH ROAD(10)』 脚本:倉田英之 漫画:okama 集英社
6.『銃夢 Last Order(16)』 木城ゆきと 講談社

買った。

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2011.05.19

買ったもの

1.『蓮華君の不幸な夏休み(2)』 海原育人 Cノベルスファンタジア
2.『罪火大戦ジャン・ゴーレ(1)』 田中啓文 Jコレクション

体がだるい。昨日、暑くてお腹を出して寝たのはさすがに良くなかったか。

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2011.05.18

買ったもの

1.『アリョーシャ!(1)』 近藤るるる 少年画報社
2.『マップス ネクストシート(12)』 長谷川裕一 ソフトバンククリエイティブ
3.『もののけ草紙(3)(4)』 高橋葉介 ぶんか社
4.『神曲奏界ポリフォニカ ウィズアウト・ホワイト』 高殿円 GA文庫
5.『あるいは現在進行形の黒歴史(4) -リトル・ヴァンパイア☆が俺の嫁?-』 あわむら赤光 GA文庫
6.『北の舞姫 芙蓉千里Ⅱ』 須賀しのぶ 角川書店
7.『キミとは致命的なズレがある』 赤月カケヤ ガガガ文庫
8.『こうして彼は屋上を燃やすことにした』 カミツキレイニー ガガガ文庫
9.『魔法先生ネギま!(34)』 赤松健 講談社
10.『史上最強の弟子ケンイチ(43)』 松江名俊 小学館
11.『結界師(34)』 田辺イエロウ 小学館

電子化しているのに、本を購入していては減らないではないか、と母親に言われてしまった。確かにそのように思えるが、電子化していなかったとしたら増え続けているだけのところを、押えているという意味があるのだ。それ全体で見れば減っているし、大丈夫だ、たぶん。

なんか今日は酒を飲みすぎて眠くなってしまった、ので、更新はお休みです。

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