日記
・まるで台風が残暑の熱を根こそぎ持って行ったかのように冷え冷えとした夜だ。窓を開けていると空気の冷たさが皮膚を刺さるようだった。
・玄関に巣を張っていた蜘蛛が、今日になってみたらいなくなっていた。おそらく台風の雨風で吹き飛ばされてしまったのだろう。
その蜘蛛は翠玉色の美しい体色をしていて、脚が長くまるでモデルを思わせる優美さがあった。さらに玄関の角をかなり大胆に使って巣を張っていて、扉を開けるとすぐ目の前に蜘蛛の姿が見えるくらいだった。
蜘蛛が巣をはってからは玄関を開ける度に蜘蛛の巣を眺めるのが日課になっていて、狩りの成果や蜘蛛の様子を観察していた。そんな人間の様子に気にも留める様子はなかったけれども。
玄関はどうも蚊がたまる場所のようで、夏の間はずいぶん悩まされたものだ。だが、蜘蛛が巣を張ってからは多少少なくなったような気がしていて、実際、毎日何匹かの獲物がかかっていたところを見ると、それなりに良い狩場であったのだろう。
あの美しい蜘蛛は、今はどこにいるのだろう。どこに飛ばされたにせよ、そこでも上手くやっているといいのだが。
・今日は時間がないので、ドラクラの話は明日にします。
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