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2012.07.03

『RPG W(O)RLD(11)-ろーぷれ・わーるど-』

RPG W(O)RLD(11)-ろーぷれ・わーるど-』(吉村夜/富士見ファンタジア文庫)

魔神たちの意図が明らかになったり、ユーゴたちのパワーアップイベントをこなしたりとわりと重要な回のようなのに、ファミコン時代RPGをモチーフにしたノスタルジック溢れるものになっている。今にも電子音のピコピコが聞えてきそうな雰囲気で、そういうゆるい雰囲気の中で重要なイベントをこなすのも乙なものと言える。シリアスな話を真顔でされても困るしねえ。

魔神の意図、って言っても世界を破壊することぐらいしか七大神の人たちも把握していないみたいなので、これから本当の意図が明らかになっていくのだろう。まあ前からこの世界がプログラミングされたものの雰囲気があったから、その辺りの話になっていくんじゃないのかしら。そのあたりは今後の展開次第という事で。

まあしかし、ここまで正調なRPGストーリーを正面からやられると、なんだかムズムズしてしまうね。主人公たちの”善”の側に立っている感と言うの?敵は徹頭徹尾邪悪であり、主人公は常に正しい、というあれ。それが悪いと言うわけじゃなくて、むしろ勇者とはそういう存在なんだという事に自覚的な作品なんだな、と思うのだった。勇者とは常に正しくあらねばならない、たとえ失敗するときでさえ正しくなければならない。そうした抑圧があって、ユーゴはひたすらそうした抑圧に耐え続けていて、それが仲間たちにも波及していく。そうした成長モデルが育まれているわけですね。それ自体の正しさは保留にするにしても、そうした描きに手を抜かないのには感心してしまうのだった。

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