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2012.06.12

『魔弾の王と戦姫(4)』

魔弾の王と戦姫(4)』(川口士/MF文庫J)

他国からの介入や戦姫側でもごたごたがあって、状況がけっこうややこしくなっているようで、泥沼の展開と言う感じがけっこう出ている。そんな状況でも結束することが出来ないで、お互いを疑い、牽制しあいながら、それでもグダグダと戦争しているところが良かった。そういう理不尽な状況でひたすら足掻く話は好きなんですよね。まあ、だからと言ってそういう展開を望んでいる読者ばかりじゃないだろうしバランスが難しいところではあって、その中でもティグルが活躍していく展開もある。ただ、どうも展開が速すぎると言うか、色々と過程をすっ飛ばしている感じもあった。まあ、あくまでもライト戦記という作品なので、そこを濃くやっても仕方のないところかもしれないのだが。全体的にそうした拙速さが感じられていて、これが分量を1.25倍くらいであれば自分としては調度良いと思うんだけども。まあ、個人的な感覚だ。

分量が足りないと言うのはもう一つ理由があって、ティグルとエレンで別々の戦いをしているのだけど、今までと同様の小競り合い程度ではない戦いが続くようになってくると群像劇的な要素が強くなってきてて、そうなると今までの分量では足りない感じがある。今回は拙速さを感じつつも何とか収まったかなとは思うんだけど、果たしてこの調子で大丈夫なのか心配になってくる。いっそのことティグルパートの戦いで一冊、エレンパートの戦いで一冊、ぐらいの執筆ペースでもいいような気がしてくるのだけど……まあ、これもまた個人的な感覚だし、でっけえお世話とも思う。

なんか色々書いてしまったが、話としてはきちんと面白かった。今後メインで出張ってくると思われる戦姫たちの顔見せ、あるいは現状の話であって、たぶんそのうちティグルに”落とされる”展開になるのだろうと思うけど、それぞれ現状にはいろいろと障害があって、さらにティグルには解決しなければならない懸案がいくつもあることが描写される。前途は多難ながらも、そうしたことすべてに対してティグルがどのように立ち向かっていくのかと言う期待感を煽られるところですね。エリザヴェータは今のところ確実に敵対している戦姫だけど、これはあれか、ヤンデレってやつか。エレンのことが好きで好きでしょうがないので敵対しているって感じか。ならばここが落としどころだろうな……ギャルゲー的に。ティグル氏の手腕に期待したいですね。

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