電車にて
電車の中で『書きあぐねている人のための小説入門』(保坂和志)を読んでいた。小説入門と書いておきながらテクニックについてほとんどろくなアドバイスをしないというロックな本だが、これがすこぶる面白く、小説というものは~ではないとという否定を積み重ねることによって、小説というものの輪郭を浮かび上がらせようという試みがされている。そのなかで”相田みつを”について触れられているところがあり、相田みつをとはなぜ相田みつをであるだけで面白いのか、というようなことが、ほんの僅か触れられている。その箇所を読んでいるとき、背後から「相田みつをって~」という会話が聞こえてきた。その単語だけが飛び込んできた感じだった。ちょっと後ろを見てみたが、誰が言葉を発したのかもわからなかった。
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