« 『這いよれ!ニャル子さん(6)』 | トップページ | 『棺姫のチャイカⅠ』 »

2011.04.06

『RPG W(・∀・)RLD(7) ―ろーぷれ・わーるど―』

51lyhvynjml__sl500_aa300_

RPG W(・∀・)RLD(7) ―ろーぷれ・わーるど―』(吉村夜/富士見ファンタジア文庫)

主人公にして勇者であるユーゴの限界が描かれると共に、仲間たちもまた、成長をしていると言うところもまた描写される。今まで、良くも悪くもユーゴによるワンマンの側面の強いパーティではあったけれども(得に戦闘以外のところでは顕著であった)、ようやく、仲間たちがユーゴを支えることが出来るようになった。それはユーゴを信頼するだけでは足りず、時にユーゴに反駁し、独自の意思を通すこともある。そのため、一見したところではチームワークが悪くなったようにも見えるけれど、それが結果としてチームを作っていくことになる。素子少佐で言ってました。それぞれがスタンドアローンで動いた結果としてチームワークが生まれているように見えるだけだって(言ったのは課長だったかな?)。

元教団員であったラムダ一人がユーゴに唯々諾々とは接しない存在であったけれど、今回はショウの成長が著しい。前回からその傾向はあったけれども、ようやく彼自身が”何者”かになろうとしている。まあ彼の動機は単純明快で、ようするにエルに良い格好をしたいだけなんだよね。彼女に対して、スーパー魔法使いにして軍師たる自分を見せたいと考えているだけ。それが悪いかと言うと、まあそんなことは無いよね。動機はどうであれ、結果が出るならばそれでいいんじゃないかと。

ある意味、ショウはユーゴのもう一つの可能性でもあるような気がします。ユーゴは、多くの人のために勇者のロールプレイすることを決意しました。内心では、恐れたり迷ったりしながらも、それを外には決して出さず、勇敢で理知的な勇者であらんとしていたわけだけど、ショウは”多くの人のため”とかはまったく考えませんね。あくまでも自分がモテることしか考えていない。エルといちゃいちゃしたいと言うただそれだけのために、本物の大魔法使いになろうとします。多くの人のために行動するユーゴと、たった一人のためだけに行動するショウ。二人の違いは大きなものですが、逆にたったそれだけともいえます。どっちが正しいというものではありませんよね。ただ、多くの人のために戦おうとするユーゴは、それゆえにあまりにも重い重圧を背負い続けることになり、いつまでも続くのか疑問の余地もあります。ただ、レヴィアに対する態度から、もしかしたら、ユーゴも、一人のために戦うことを選択する可能性もあるのかも。それは逃げではありますが、逃げても別にかまわないと思うな。それで救われる人が困るわけじゃないし。

そんな感じ。

|

« 『這いよれ!ニャル子さん(6)』 | トップページ | 『棺姫のチャイカⅠ』 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29313/51316233

この記事へのトラックバック一覧です: 『RPG W(・∀・)RLD(7) ―ろーぷれ・わーるど―』:

« 『這いよれ!ニャル子さん(6)』 | トップページ | 『棺姫のチャイカⅠ』 »