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2010.12.16

『おれと天使の世界創生(3)』

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おれと天使の世界創生(3)』(冬樹忍/HJ文庫)

ライトノベルの自意識の問題など、非常にいろいろと欲張りに取り込んでいたけれども、残念ながらほとんど掘り下げられることなく終わってしまいましたね……。わりとこういう(いろいろな意味で)自意識過剰な話は嫌いじゃないだけに、残念。作者としてもあまりそっち方向ばかりやっては読者がついてこないことは承知していると見えて、いろいろとフックを用意していたみたいだけど、この結果からするとあまり評判が良くなかったのかしら。確かに耳かきプレイとか、ちょっとレベルが高すぎではあったが…(エロス的な意味で)。あれにエロを感じるためには、それなりに経験を積んだ紳士でなくてはな(どや顔)。

個人的なイメージだと、エロ話をしているうちに本題に入る暇がなくなってしまったという感じもする。エロ描写のねちっこさや執拗さから判断して、読者を釣る餌というだけではなく、作者自身も楽しんで書いていたようにも思うのだけど、いかんせん、ちょっと楽しみ過ぎてしまったかな、と。エロいシーンばかり印象に残って、完結したのにキャラクターやラストのクライマックスがあんまり印象に残らなかったのは、作者は力の入れどころを間違っていたのではないか、と思わずにはいられない。まあ、二次元ドリーム文庫ならばこのバランスも間違いではなかったのかもしれないが……。

まあ正直、作品としてはあまり言うことがないのだけど(基本的に作中で全部説明されてしまっているしな)、少なくとも、3巻で完結した時点では、涼宮ハルヒの提示したものを超えるものにはならなかったように思います。まあ終幕のための急展開なので、現在の舞台裏を明かすことしか出来なかったのだろうけど、本来はこの舞台装置を使って、”何か”をするつもりだったような印象を受けるので、勿体無いことこの上ありませんね。本当に、勿体無いという言葉しか出てこないや。

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