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2010.09.02

『うちのメイドは不定形』

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うちのメイドは不定形』(静川龍宗/スマッシュ文庫)を読んだ。

ほほうー。ほうほう。ふーん。と言う感じ。ラノベナイズされているけど、きちんと異物とのコミュニケーションドラマにもなっていて、丁寧に作っているなあと感心してしまった。不定形なメイドさんであるところのテケリさんは、普通に気立ての良い娘さんなんですが、根本的なところでは人間的な理性を欠いているところがあって、可愛らしさの中に不気味さがほのかに感じられました。まったく、こんなメイドさんを、せいぜい父親が送ってきたメイドさんぐらいにしか戸惑いを見せない主人公は実にタフと言うか器が大きい。クラスメイトが実は魔術師という自体にもきちんと対応しているし、見事といわざるを得ない。物事に動じないわけではなくて、人並みに驚いたりパニックに陥ったりはするものの、それでも相手を拒否しない、と言うところが凡人でかつ器が大きいところではあるまいか。って、まあそれはともかく。

クトゥルーものとしては、ニャル子さんとかと比較しても、実に王道的であり、この世界にはどうやら一般的な意味での旧支配者は存在しているらしき描写があって、自分は楽しかったです。ニャル子さんもいいけどあれは変化球もいいところだし、変化球と言うのはやはり王道ではないわけで。ちゃんとクトゥルーでありながら、そして世界の闇には人外の恐怖が暗躍していることを匂わせながら、しかし、表に現れるのはコメディ、みたいなバランスがよろしいのではないでしょうか。せっかくクトゥルーなんて豊かな土壌があるんだから、コメディとしても充分に活用していただけるのは幸いですなあ。善き哉善き哉。

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