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2010.09.30

『B.A.D. 3 繭墨はおとぎ話の結末を知っている』

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B.A.D. 3 繭墨はおとぎ話の結末を知っている』(綾里けいし/ファミ通文庫)を読んだ。

このシリーズは怪異が怪異であるというところが良いところですね。怪異が出てきても、それがどのような”存在”かと言うところが言葉になりにくいところとか。その点、前作は絵を描くという現象がはっきりしていたので大分違う雰囲気はあったけれども。ただ、それも”そういう職能集団”と言う前提があってのことだから、怪異とはまた違う話ではあったのでしょう。などといきなり最初から脱線してしまったが、3巻です。目出度いことです。

内容は、1巻とも2巻とも微妙に方向性が異なる気もしますねえ。1巻にあった『空の境界』的な概念的な方向性とはちょっと違うような……。いや、何が異なるというわけでもないのだけど。バトル要素の無いほうが『空の境界』ぽかったと言うのも変な話ですね。

今回は繭墨はそれほど表には出て来ませんでした。ほとんど傍観していただけでしたね。そんな繭墨に不満な小田桐は、自分に出来る範囲でなんとか事件に関わりたいと行動に移していくわけです。それ自体は、これまでの事件を経て、小田桐自身の本来の資質である熱血でお節介な部分が表層に現れてきたと言う意味で健やかな行為です。一度、自分の価値観をぶっ壊されてしまいましたが、ようやくリハビリが効果を表してきたとも言えます。

ところが、一番危ないのは治りかけ、と言うのは一般常識とも言えますが、まさに小田桐の現状はまさにそれ。まだまだ絶望に対抗する力も足りていないのに、それでも不幸を見過ごせないと行動する小田桐は、まさに絶望を糧とする輩にとっては絶好のカモとなります。裏で物事を最悪の状況に持ち込もうとする人形遣いの存在にも気がつかず、小田桐くんは頑張ります。頑張ってしまいます。そして悉く失敗します。関わった人間のすべてを”小田桐の所為で”不幸にしていくことになってしますのです。

自分にも誰かを助けられる人間だと思いたい。絶望からゆるゆると復帰しつつある小田桐が、そのように思ってしまうのは、ある意味では致し方ないところではないか、とは思います。おそらく、普通であれば、そのようにして誰かを助けながら、心を癒していくことも可能であったでしょうが、今回は完全にタイミングが悪かった。なにしろ、繭墨を破滅させることを、己の人生の暇潰しにしている彼がいるのだから。まーさーにー飛んで火に入る夏の虫。このような結末になるのは、至極当然のことであったでしょう。

繭墨は、わりと彼女にしては、口煩く忠告をしていたと思います。彼女なりに、ですけどね。皮肉と韜晦と露悪に満ちてはいたものの、少なくとも、繭墨は小田桐に”自分の分を弁えること”を伝えてはいた。誰かを救えるなどと言うのは幻想に過ぎず、人は人を救うことは出来ない。おそらく、これは彼女なりの倫理感であったと思いますし、冷酷ではあるけれど、小田桐のために発した言葉であったとは思います。それにしたってスパルタ過ぎますけどね。

繭墨はいささかドライすぎるところがあって、小田桐の決めたことそのものにはほとんど干渉はしない。決めたことによって、傷つき、ふたたび絶望することを含めて、それは小田桐の権利だとでも思っているのかもしれない。一応、命の危険にさらされるギリギリのところでは手を打っているようではあるけれど。教育方針がいささか過激すぎる人物といわざるを得ない(本人はきっと面白ければいいと思っているんだろうな)。

そんなわけで周囲の人間の思惑にはまりまくって傷ついてしまった小田桐は、もう一度、立ち上がることは出来るのか、と言うところが今後の焦点になってくるのでしょう。基本的に、トラウマと言うか、最大の恐怖と言うものは、即座に立ち向かわないと抵抗出来なくなるので、荒療治が必要になりますしね。正直、人生を狂わされ続ける小田桐は、誰かに翻弄されることの理不尽さそのものに立ち向かわなくては、どこにも救いはない。”敵”がいる今この時。実は立ち向かうべき相手がいるという時点で、チャンスでもあるはず。次の巻で大きな動きがないと、彼が生きる芽は難しいが……どうだろうか。

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買ったもの

1.『ココロコネクト カコランダム』 庵田定夏 ファミ通文庫
2.『死んだ女は歩かない』 牧野修 幻狼ファンタジアノベルズ
3.『環の姫の物語(上)』 高瀬美恵 幻狼ファンタジアノベルズ
4.『ベルセルク(35)』 三浦健太郎 白泉社
5.『レイセン File2:アタックフォース』 林トモアキ 角川スニーカー文庫
6.『小さな魔女と空飛ぶ狐』 南井大介 電撃文庫

買った。

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2010.09.27

『カンピオーネ!(7) 斉天大聖』

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カンピオーネ!(7) 斉天大聖』(丈月城/スーパーダッシュ文庫)を読んだ。

護堂さんはパネエなあ、と言う感想。正直、ここまでやるとは思いませんでした。何がすごいって、まさかハーレムを名実ともに完成させるとはまったく想像をしていませんでした。エリカ、祐理、リリアナ、恵那の四人は、いままで護堂をめぐって鞘当を行っていたわけで、まあ普通にラブコメ的展開が起こっていたわけです。まあこの過程も、激しい主導権争いがあったりしてなかなか面白い展開だったんですが、その争いを、今回、なんと護堂さんは完全に自分の器量で飲み込んでしまわれるんですな。”少年”の権能を使用する場面は完全にアレではあって、それはそれでエロいなあと思いましたが、しかし、完全にヒロイン全員を落としてしまったと言うところは、正直、言葉が出ないです。本当にすごい。びっくりだ…。ラブコメ展開をしている作品の中で、本当に全ヒロインを同時に落としてハーレム完成を認めさせる主人公はライトノベルでは初めて見たような気がする。毎回、ハーレムの動向をわくわくしながら見守っていた自分ですが(ろくでもない趣味である)、この展開にはまいったなー。まったく予想してなかったもんなー。ってさっきから同じことしか書いてませんが、本当に、それだけびっくりしたんです。これだけは絶対無いだろうと思っていたもので。

なぜかと言うと、この手のラブコメ要素と言うのは、ヒロイン争いに決着がつくと物語は終局に向かってしまうからです。そのような引力が発生する。そのためにラブコメ展開は基本的に進みもしなければ下がりもしない、永遠に続く現状維持と言うのがラブコメの原則になるわけですね。誰か一人を選ぶと物語が終わってしまうのならば、選ばなければいいじゃない、と言う理屈ですね。そうすることで物語はいつまでも引き伸ばされる。ところが、この作品はハーレム構築と言う形で決着をつけてしまった…。これは本当に驚いてしまいました。まあハーレムと言うのは、あくまでも”誰か一人を選ぶ”と言う決着がつかなくなっただけで、主の寵愛を競うという別ステージに移動しただけとも捉えられるので、どうなるかは分からないけど。ただ、それってジャンルが変わってしまうんだよね。本当にどうすんだろうか。

話はさっぱり逸れてしまったけど、前巻で登場したカンピオーネ二人に対しても護堂さんはその器量を見せつけまくるナイスガイなのは想定内であり、さすがである。きっとデレるんだろうなとは思っていたのでハーレム完成ほどには衝撃を受けなかったものの、羅翠蓮教主に対する関係の変化は正直すごく美味しいところだと思いました。ハーレムからは距離を置きつつ、しかし、愛人とはまた違う特権的な位置。教主、すごくいい位置にいますよ。ある意味、誰も勝てない地位にいるように思うので、これもまたさすがと言わざるを得ない。アニー?ああ表面的には親友で内面的には悶々としてしまう立場ですね。一番残念な立場です。どうにもなりません。今後、便利に使われながら影に泣く女になることは目に見えています。強く生きろ。

内容についてまったく触れていないのに今頃気がついたけど、うん正直もういっぱいいっぱい。先の展開への伏線とか、激しいバトルとか、まあいろいろあったけど、あまりにも劇的すぎる展開にもうどうにもならん。まいった。

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買ったもの

1.『天体の回転について』 小林泰三 ハヤカワ文庫JA
2.『マルドゥック・スクランブル〈改訂新版〉』 冲方丁 早川書店
3.『ニーナとうさぎと魔法の戦車』 兎月竜之介 スーパーダッシュ文庫
4.『オワ・ランデ! ヤレない貴族のオトシ方』 神秋昌史 スーパーダッシュ文庫
5.『テルマエ・ロマエ II』 ヤマザキマリ エンターブレイン
6.『DARKER THAN BLACK-漆黒の花-(3)』 岩原裕二 スクウェア・エニックス
7.『つらつらわらじ(1)』 オノ・ナツメ 講談社
8.『真月譚月姫(9)』 佐々木少年 アスキーメディアワークス
9.『生贄のジレンマ(上)』 土橋真二郎 メディアワークス文庫

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2010.09.24

『僕は友達が少ない(4)』

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僕は友達が少ない(4)』(平坂読/MF文庫J)を読んだ。

前巻ラストで話が動くのかと思ったら動かなかったのは拍子抜けだったけどマリア側の掘り下げが始まってて、あらあらこの調子で全ヒロインの掘り下げをやるのかしらそうだとしたらまだまだ続きそうだなと思いました。まあやたらと売れているみたいだし、そう簡単には終わらせないか。平坂先生、やったね!ねくろまの最長記録を是非やぶっていただきたいものです。

内容は書いた通りマリアの掘り下げが主になっている。おバカな子供であったマリアがなぜシスターになっているのかと言う過去が明かされるとともに、マリアのまさに”バカな子供”ぶりを存分に描く仕様。マリアの過去が明かされた途端に、彼女の子供としての天真爛漫な態度がとても貴重なものに思わせる描写はなかなかにツボを突いていますね。個人的にはマリアを”萌えキャラ”に仕立て上げようとするのではなく、本当に徹底的にバカな子供として描いているのがえらい。もう本当にバカ。あたまが悪すぎる。自分勝手でワガママだし他人の事情を斟酌しねーし。そのくせ他人の言うことを簡単に信じるし。そんなわりと本当にどうしようもないマリアなんだけど、その子供っぷりが逆に切ない感じではあるとも言える。それまで彼女は子供であることが出来なかった、いまここだからこそ子供でいられるわけだしね。

その意味では、この作品は物語がなく、ひたすら日常を描く作品とは言えないよね。マリアがただだべって騒いで怒られて涙目になっていつの間にか笑い転げているだけで、そこには彼女の過去からの脱却がある。何気ない日常の中に、変化の種はまかれている。つまり、劇的ではない日常の劇的ではない変化を描いた作品であり、そこには物語が宿っていると、自分は思うのです。

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2010.09.23

『ゼロの使い魔(19) 始祖の円鏡』

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ゼロの使い魔(19) 始祖の円鏡』(ヤマグチノボル/MF文庫J)を読んだ。

今まで悪人か狂信者かと思われていた(少なくとも自分はラスボス級かとは思っていた)教皇ヴィットーリオが、実は確実に滅ぶハルケギニアを救うために、多くの人を操り破滅させる覚悟をもって行動していたことが判明したため、物語は一度リセットされた感じがある。エルフたちに罪はないかもしれない。それは別世界から来たサイトの目から見れば、おそらく確実と言ってもよい事柄なのだけど、物事の本質は罪があるかどうかではなく、何かを救うために何かを犠牲にするという決断を受け入れられるか、そして己の決断に責任が持てるのか、と言うところになっている。すでに善悪で判断できる事態ではないのである。

ルイズとの決裂しかかった関係をかろうじて修復し、友人であるタバサを救出したことで、サイトは己の戦うべき理由を失ってしまった。今までは自分の気に入らないことに立ち向かうというミクロな領域で行動してきたサイトだけど、すでにそれだけでは許されない立場におかれているということはここ最近の展開で明らかにされていた。その一方で、ルイズとの関係など、私事にばかり関わっていたのは、いっちゃ悪いけど現実逃避、モラトリアムであっただろうと思われます。本当に立ち向かうべき問題を先送りにしてきたのですね。

しかし、サイトの逃げ場(戦うこともまた逃げである場合もある)もついに塞がれてしまいました。聖戦の発動は目の前に迫っており、それに否応なしに参加しなくてはならない。これはサイト(とルイズ)は自身の好悪とは関係なく、それを行うにあたり必要不可欠な力をもっており、それを振るうことが多くの人々の命に関わることであれば、力を使うことは力を持つものにとって義務となる。そこに本人の意思は関係のないものとなる。

そうして戦争に巻き込まれることになる寸前に起こったサイトの誘拐事件。それにより、サイトは自分の目で、これから自分が戦争をする相手であるエルフを見ることになる。これまで使命感で封じていたエルフに対する罪悪感と、サイトは戦う必要が出てくることになる。しかし、これは同時に転機にもなるであろうことは想像できる。これまでは直面してこなかった、”顔のある敵を殺す”と言うこと。エルフについて、会話し、敵意の有無はどうあれ、サイトにとって、エルフとは”人間”と変わらない存在となった。サイトにエルフと戦争をすることが出来るとは思えない。となれば、ハルキゲニア滅亡の解決を、すべてをめでたしめでたしには出来ない、必ずどこかが犠牲にならなければ救われない物語を、なんとかして大団円にしなくてはならない。もし、サイトがエルフと戦わないという選択をするのならば、必ずそこにたどり着くはず。しかし、不可能だから、理不尽と呼ばれるのである。どのように解決するのか、そもそも出来るのか、道筋は見えない。

可能性としてはデルフリンガーの存在であろう。サイトにとって唯一の対等な相棒であり、彼を導いてくれるメンターでもあるデルフは、おそらくサイトを善導してくれる貴重な存在である。彼を失ったことで、サイトは自分と言う一個であらゆる問題に立ち向かわなければならなくなり、それによりサイトは新しい一歩を踏み出すことが出来た。再び戻ってきたデルフの存在は、それでは何をもたらすのであろうか?おそらくは関係性の変化があるだろう。それも動的な。それによって、まったく新しい考え方を創設しなくては、理不尽の連鎖は止まらない。止められないのだ。

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1.『ユリイカ2010年10月臨時増刊号 総特集=冲方丁』 青土社
2.『夢の上 1 翠輝晶・蒼輝昌』 多崎礼 中央公論新社
3.『イグナクロス零号駅03』 CHOCO アスキーメディアワークス
4.『ミミア姫(1)~(3)』 田中ユタカ 講談社

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2010.09.22

『アンチ・マジカル ~魔法少女禁止法~』

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アンチ・マジカル ~魔法少女禁止法~』(伊藤ヒロ/一迅社文庫)を読んだ。

正直なところ、あまりにもウォッチメンでありびっくりしました。冒頭からしてウォッチメンの完全コピーであり、その徹底ぶりはもはやパロディとかそういうレベルを超えている。なにか執念のようなものさえ感じますね。と言うわけでウォッチメン魔法少女バージョンであるわけですが、なるほど、確かにアメリカにスーパーヒーローがいるのなら、日本には魔法少女がいたんだよなあ、と、えらく納得をしてしまいました。アメコミヒーローと対峙する、かどうかは分からないが、少なくとも日本における一大潮流であることには疑いない。さらに、強くてマッチョなヒーロー(とも限らないんだけど、ここは魔法少女と比較してということで)に対して、魔法少女は幼く弱い少女が主人公であるあたりに、日本的な歪みと言うか捻れがあるとも言え、実に興味深いところではあります。

内容はあまりにもウォッチメンそのままでありすぎたので正直どうかと思ったのは正直なところです。とくに中盤までの、場面をコマ割単位で再現しようとしているあたりは、その熱意は感じられるものの、面白さと言う意味ではなんとも言いがたい。個人的には、同じような展開をしつつも、そこにアメコミヒーロー的なものと魔法少女的なものの齟齬が生まれてくるのではないかと思ったのだけど、存外、差異が感じられない。これはちょっと残念だったように思います。もちろん、実際の魔法少女ものの歴史を踏まえて、モデルとなった作品を丹念に再構築しているあたりには確かに面白かったんですが、そこに明らかな差異が生まれていたかと言うと、それほどなかったように思いました。

しかし、クライマックス部分を読んだ限り、作者はどうやら”その先”を描くつもりがあるようです。主人公が自分の憧れは”偽物”であると言うことを理解し、その模倣として、自らの魔法少女像を構築したあたり、現実の魔法少女の流れ(”サミー”や”なのは”など、本来はジョークとしての魔法少女が本流になってしまう)と言うあたりを考えると、かなり真面目に偽史としての魔法少女をやろうとしているのかもしれない。いや、その視点で考えてみると、歴史を魔法少女で語りなおそうという試みは冒頭から確かに散逸されてはいたので、この行き着く先は最初から考えられていたのかもしれない、と、作品の視線の意外な(失礼)高さに驚いたのでした。まさに冗談かと思ったらガチだったと言うあたり、魔法少女の流れに沿っていますね(笑うところ)。

最大の心配は…これ本当に続きが出るの?と言うこと。もちろんラノベジャンルとして受け入れられるのかと言うところもあるけど、なによりここまで大風呂敷を広げてしまって、作者は畳むことが可能なのかどうか、すごく心配。非常に期待するところは大なので、頑張って欲しいものですが…。

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1.『カブのイサキ(3)』 芦名野ひとし 講談社
2.『機忍兵零牙』 月村了衛 ハヤカワ文庫JA
3.『天体の回転について』 小林泰三 ハヤカワ文庫JA
4.『ミストクローク-霧の羽衣-(1) 新たな救い手』 ブランドン・サンダースン
5.『百舌谷さん逆上する(5)』 篠房六郎 講談社
6.『バニラスパイダー(2)』 阿部洋一 講談社

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2010.09.17

買ったもの

1.『ミカるんX(6)』 高遠るい 秋田書店
2.『鉄漫 -TEKKEN COMIC-(2)』 高遠るい 集英社
3.『ハチワンダイバー(16)』 柴田ヨクサル 集英社
4.『ハチワンダイバー(16)』 柴田ヨクサル 集英社
5.『CLOTH ROAD(9)』 原作:倉田英之 漫画:okama 集英社
6.『東京レイヴンズ2 RAVEN゛s NEST』 あざの耕平 富士見ファンタジア文庫
7.『天使から百年(2) 天使から零年』 野梨原花南 富士見ファンタジア文庫
8.『スノウピー(2) スノウピー、憤慨する』 山田有 富士見ファンタジア文庫
9.『マイナークラブハウスの恋わずらい』 木地雅映子 ピュアフル文庫
10.『神のみぞ知るセカイ(10)』 若木民喜 小学館

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2010.09.16

『星図詠のリーナ(3)』

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星図詠のリーナ(3)』(川口士/一迅社文庫)を読んだ。

もともとが地に足がついた物語だっただけに、完結に至るもすこしも飛躍したところのない実に堅実な終わり方だった。空ばかり見上げるのではなく、地面にも目を配っていました。登場人物たちは、それぞれに魅力的な部分を垣間見せつつ、しかし、無理にキャラを立てるわけでもない絶妙なところが好ましい。人間の深い部分なんて、そりゃ数日付き合ったぐらいじゃ全然わかりはしないのが当然であって、それこそ何年も、何十年もかけて分かっていくものなの。今回登場してきた王子も、一見軽薄、その実やっぱり軽薄で、しかし、実は良い人なのかもしれず、と言ったように実に描写が安定しないのだけど、そのあたりに人間の分からなさが出ていて良かった。人間の一面を見て、ヘタレとか軽薄ととらえて軽蔑したり、逆にむやみに尊敬したりするのは自分は嫌いなのだが、その作品はそのあたりの浅薄な価値観とは無縁でありますね。

これは姉王女パルヴィや、リーナの父王などの描写から見ても感じられることで、とにかく、一概に家族想いとかあるいは冷酷だとか断言できるところではない。確かに父王にとって、リーナやパルヴィは政略の道具であり、事実、政治の駆け引きの材料としていた。しかし、それと二人に対して愛情を注いでいないということにはならない。政治の道具としつつ、同時に誰よりも愛情を注ぐ父でもある。例えば、そもそも父王はリーナに対して、一巻の時点から試練を課していたわけです。街の問題を治めさせたりとか。父王はリーナの外を見たいという望みを知っているわけですが、しかし、一国の王女が外の世界と触れたとき、そこには政治的な意味が否応なしに生じることも当然に理解しています。そこで父王が取った行動は、リーナが王女としての判断と行動が行えることを示させることだったわけです。もし、一巻の時点でリーナが失敗をしていたとしたら、もちろんリーナに対する愛情は消えないにしても、国外で行動する王女としての資格なしとして、王宮に閉じ込めていたことでしょう。父親としての情愛と、政治的人間としての計算を両立させる父王は、果たして残酷な人間でしょうか?残酷かもしれないし、そうでないかもしれない。そこに人間性の複雑さを感じました。

この作品は、全編がそのように描写されています。あるときは悪人だった人物が、別の立場でいたときにも悪人(あるいは敵)でいるものでしょうか?悪はいつまでも悪なのでしょうか?勿論答えは否ですね。人間とは善人と悪人がいるのではなく、善人であり悪人であるものなのです。3巻でも、1巻においてはリーナの命を狙ったある人物が、リーナの心強い味方(とも言い切れないものの)として、リーナの旅に同行してくれます。その事実に対しても、リーナたちは過剰に警戒するわけでもなく、かといって馴れ合うわけでもなく、適度な距離感で接し続けます。これはリーナたちは人間とは立場の状況によって敵にも味方にもなると自然に理解しているからです。そして、なによりそのことを悲しんでいるわけではない。それが人間なのだという理解をしている。

しかし、それは人間に対するシニシズムに陥ることを意味しません。人間には善と悪があり、立場に応じて善をなし、悪もなすということを理解した上で人間の可能性を信じているということなのです。だからこそ、リーナは、無私の思いやりを何よりも尊ぶのです。それは単純に人間の善性を信じることとはまったく異なるもの。善も悪もあると理解した上で人間を信じること。人間の”行為”に囚われるのではなく、人間の”本質”を信じること。本当に意味で人間を信じることと言うのはそういうことであろう、と自分には感じられるのです。

このように、この作品は人間の愚かさと賢さを描きながら、それを超克するものを描いた極めて倫理性の高い作品となっています。倫理の行方については、残念ながらリーナとダール、リーナとパルヴィの関係などによって、多少に描写されるに留まっておりますが、ドラゴンとの対話によって、リーナのこれから取り得る可能性については示唆されているとも考えられます。これ以上に何かを見出すのであれば、それは我々自身が積み上げていくべきものなのでしょう。この極めて倫理的な作品を、最後まで捻じ曲げることなく描いた作者には感謝を。ライトノベルの枠に囚われることなく、人間の複雑さと倫理の必要性を描いた点が実に素晴らしい。子供に読ませてあげたい作品でした。

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1.『くくるくる』 一肇 ガガガ文庫
2.『羽月莉音の帝国(4)』 至道流星 ガガガ文庫

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2010.09.15

『ケモノガリ(2)』

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ケモノガリ(2) 』(東出祐一郎/ガガガ文庫)を読んだ。

ヒドイ。これは本当にヒドイ(褒めてます)。前作にも増してさらにヒドくなっています。主人公の強さに説明がなく、たんに”そういう生き物だから”と言う割り切りぶりは相変わらずですが、今作の主人公はもうすでに人外の領域に入り込んでいるのは想定内ですが、主人公の持つククリナイフまでスーパー化が進んでいるに至っては開いた口がふさがらねえぜ!いったい何十人切り殺しているんだよお前は!銃弾を弾き何十人(もしかしたら何百人)惨殺して”刃毀れ一つない”とかもうそれは人間の武器じゃねえ!戦車とか両断できるんじゃねえかこのククリナイフ…。

あと、さっきは想定内と書いたけど、主人公のスーパーサイヤ人ぶりにも相当に引っくり返りました。もうレジスタンスとか要らない!装備とか補給とか関係ない!作戦とか戦略も無視!主人公さえいれば革命は全部完了してしまうじゃないの!一人で各地の基地を全部潰すとか、一体全体どうなっているの!!それまでうだうだ潜入!とか暗殺!とかいちいちやってのがバカみてえだろうが!お前らがさっきまでやってた作戦にはなんの意味があったんだよ!最初からやれよ!!

すまん、ちょっとヒートしてしまった。とにかく、全編ツッコミどころと言うか、ツッコミどころしかないのは前回と同様ではあるけど、前回に比べてもB級感がより過剰になった感じかなー。前作はうっひょーバカーサイコーとか言いながら楽しんでいた自分だけど、今回はところどころ振り切られちゃったもん。唖然とさせられるというか、ギリギリで持ちこたえてた作品の緊張感が、バカの方向に踏み出しちゃったっつーか。まあこれはこれで面白いのだけど、前回の緊張感とシリアスとバカの奇跡的なバランスは、やっぱり奇跡だったんですかねえ。

まあだからと言って、悪いものではないんだけど。やりすぎてもはやシュールギャグになっているんだけど、そういうものだと思って読めば確かにすごい。最後のおばあちゃんとか、度胆を抜かれたよ変身シーンに。渾身のアホだった。真面目にやっているところがまたシュール。恐ろしいところは、東出先生はこれを本当に格好良いと思って書いていそうなところよね。ギャグのつもりで書いていては、この異様な迫力は生まれないよね。これがシリアスな笑いか…。

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8月に読んだ本

8月に読んだ本は以下の通り。なんかムチャクチャ読んでいるな。なんかあったのか。

8月の読書メーター
読んだ本の数:86冊
読んだページ数:22753ページ

空色パンデミック3 (ファミ通文庫)空色パンデミック3 (ファミ通文庫)
ついに「物語の完結」まで解体したしまったことにオレはただ崩れ落ちるばかりだ。
読了日:08月31日 著者:本田 誠
バカとテストと召喚獣8 (ファミ通文庫)バカとテストと召喚獣8 (ファミ通文庫)
このシリーズはギャグなのにツッコミがマジで痛そうなのが不思議なバランスよな。
読了日:08月31日 著者:井上 堅二
“文学少女”見習いの、卒業。 (ファミ通文庫)“文学少女”見習いの、卒業。 (ファミ通文庫)
菜乃は悲劇を許せず足掻き、心葉は悲劇を悲しみ慰撫する。足りない物を補った良い関係でした。
読了日:08月31日 著者:野村 美月
イグナクロス零号駅 2 (電撃コミックス EX 64-3)イグナクロス零号駅 2 (電撃コミックス EX 64-3)
CHOCO先生の絵は、その、色とかではなく、雰囲気がキラキラしてんのよね。イカス。
読了日:08月31日 著者:CHOCO
イグナクロス零号駅 1 (電撃コミックス EX 64-2)イグナクロス零号駅 1 (電撃コミックス EX 64-2)
物語をまったく解説する気がないのはさすがと言うか/神林と言うのは勿論オマージュだよね。
読了日:08月31日 著者:CHOCO
アンデッド (角川ホラー文庫)アンデッド (角川ホラー文庫)
学校の怪談とか怪談レストランとか、あんな感じのジュブナイルホラー。分かってる感がいいんじゃね。
読了日:08月30日 著者:福澤 徹三
狐と踊れ (ハヤカワ文庫JA)狐と踊れ (ハヤカワ文庫JA)
乾いて硬質ながら滲み出る情動とセンチメンタリズムが見えて、実に神林イズムだなあと思いました。
読了日:08月30日 著者:神林 長平
ベン・トー 6 和栗おこわ弁当310円 (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー 6 和栗おこわ弁当310円 (集英社スーパーダッシュ文庫)
新キャラが出てきて、今までのキャラの別の側面が出てきたりして、順調に回しておりますな。
読了日:08月30日 著者:アサウラ
真マジンガーZERO 3 (チャンピオンREDコミックス)真マジンガーZERO 3 (チャンピオンREDコミックス)
絶望的かつ不気味な気配が忍び寄る感じがたまらんですな。
読了日:08月30日 著者:永井 豪,田畑 由秋
粘膜人間 (角川ホラー文庫)粘膜人間 (角川ホラー文庫)
グロテスクで泥臭く残酷だけど神話的なまでの幻想をもまとった奇妙な味わい。大好き。
読了日:08月29日 著者:飴村 行
パラケルススの娘 10  (MF文庫J)パラケルススの娘 10  (MF文庫J)
それぞれが成長し克己した結果が結末に至り、綺麗に決まった。変にラノベっぽくならないで良かったよ。
読了日:08月29日 著者:五代ゆう
庵堂三兄弟の聖職 (角川ホラー文庫)庵堂三兄弟の聖職 (角川ホラー文庫)
自分自身とぶつかりあう三兄弟の葛藤を爽やかに描いた作品…死体を加工する職人であることを除けばな!すごく良いです。
読了日:08月29日 著者:真藤 順丈
緋弾のアリアⅦ 火と風の円舞 (MF文庫J)緋弾のアリアⅦ 火と風の円舞 (MF文庫J)
前巻と併せてレキのキャラ立てが完了しましたね。次は誰だろう?ジャンヌ?
読了日:08月27日 著者:赤松中学
銃夢 新装版 3銃夢 新装版 3
モーターボール編だけで作品一つ作れそうなのに通過点でしかないとか、贅沢なことをしているなあ。これが若さか。
読了日:08月27日 著者:木城 ゆきと
とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)
王道と言うにもおこがましいド直球なのだが、面白いんだからなんの文句もないぜ。いいね!
読了日:08月27日 著者:犬村 小六
NECK (講談社文庫)NECK (講談社文庫)
舞城作品としては非常に緩いのだけど、そこが普遍性を獲得しているようにも思えるな。舞城入門編って感じ。
読了日:08月27日 著者:舞城 王太郎
くいなパスファインダー (一迅社文庫)くいなパスファインダー (一迅社文庫)
くいなのアレはギャップ萌えを狙ったのだろうか。キャラ描写一つとっても技巧を凝らすのが作者らしいや。
読了日:08月27日 著者:瀬尾 つかさ
レジェンド・オブ・レギオスIII  レギオス顕現 (富士見ファンタジア文庫)レジェンド・オブ・レギオスIII レギオス顕現 (富士見ファンタジア文庫)
これを読む限りやはり聖戦におけるイグナシスの扱いには納得しがたい・・・。
読了日:08月26日 著者:雨木 シュウスケ
銀の河のガーディアン (富士見ファンタジア文庫)銀の河のガーディアン (富士見ファンタジア文庫)
作者のキャラクターに対する距離の取り方が好きなんだよなー。とてもクール。
読了日:08月26日 著者:三浦 良,久世
STEINS;GATE─シュタインズゲート─  円環連鎖のウロボロス(1) (富士見ドラゴン・ブック)STEINS;GATE─シュタインズゲート─ 円環連鎖のウロボロス(1) (富士見ドラゴン・ブック)
きっと原作やっている人はあのシーンで、「え?」とか思ったでしょう。オレは思った。
読了日:08月26日 著者:海羽 超史郎
あしたのファミリア(2) (ライバルコミックス)あしたのファミリア(2) (ライバルコミックス)
ラブでコメるのはいいのだが、ラブでコメる過程がカットされすぎのような。あ、オレが売れ線じゃねえのか。
読了日:08月26日 著者:樋口 彰彦
あしたのファミリア(1) (ライバルコミックス)あしたのファミリア(1) (ライバルコミックス)
主人公の行動原理がイマイチ説明不足な気がするんだけど、これはアリなの?
読了日:08月26日 著者:樋口 彰彦
とある飛空士への恋歌3 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌3 (ガガガ文庫)
無邪気で無自覚で無理解なカルエル君が酷い目に会うクライマックスは正直スッとしました。ごめんなさい。
読了日:08月26日 著者:犬村 小六
とある飛空士への恋歌 2 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌 2 (ガガガ文庫)
カルエル君のびっくりするほどの無邪気っぷりにはハラハラしますな。
読了日:08月24日 著者:犬村 小六
フルメタル・パニック!12  ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) (富士見ファンタジア文庫)フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) (富士見ファンタジア文庫)
キャラの積上げに不満点もあるけど、きちんと完結したというただ一点だけですべて受け入れるよ。
読了日:08月24日 著者:賀東 招二
月光条例 10 (少年サンデーコミックス)月光条例 10 (少年サンデーコミックス)
今回に限ったことじゃないが、短編が死ぬほど面白いんだがどうか。ジュピロ先生の熟練の手腕を感じるぜ。
読了日:08月24日 著者:藤田 和日郎
マギ 5 (少年サンデーコミックス)マギ 5 (少年サンデーコミックス)
相変わらず高品質なんだけど、ジュダルとのバトルはあまり必要性が感じられないような・・・?
読了日:08月24日 著者:大高 忍
結界師 30 (少年サンデーコミックス)結界師 30 (少年サンデーコミックス)
烏森消滅!と言う超重要なエピソードがさりげなく(さり気なさ過ぎる!)語られるところに戦慄しました。
読了日:08月24日 著者:田辺 イエロウ
はじめてのあく 6 (少年サンデーコミックス)はじめてのあく 6 (少年サンデーコミックス)
キョーコで回している比重が強いので、もう少し脇キャラで話を作れるようになると堅実性が増すと思うんだが。
読了日:08月24日 著者:藤木 俊
すてっち! (HJ文庫)すてっち! (HJ文庫)
日常系四コマラノベであり他になにも形容するものがないのが苦しい。
読了日:08月24日 著者:相内円
シー・マスト・ダイ (ガガガ文庫)シー・マスト・ダイ (ガガガ文庫)
すごく映画を意識しているところがナイス(場面描写とか)。/後半の展開の飛躍には正直恐れ入った。
読了日:08月23日 著者:石川 あまね
魔法先生ネギま!(31) (少年マガジンコミックス)魔法先生ネギま!(31) (少年マガジンコミックス)
何か色々語りたいことがあったような気もするがすべて些細なことのような気もするぜ。どんとこいやー。
読了日:08月23日 著者:赤松 健
嵐の伝説(1) (少年マガジンコミックス)嵐の伝説(1) (少年マガジンコミックス)
未来の英雄と現代の高校生でキャラがブレていないというだけでギャグになる。やはりギャップとは万能の真理だぜ。
読了日:08月23日 著者:佐藤 将
マルドゥック・スクランブル(2) (少年マガジンコミックス)マルドゥック・スクランブル(2) (少年マガジンコミックス)
キャラクターの描写を原作に劣らぬ熱量をもって「漫画独自の方法」で語るとかガチすぎんだろ。
読了日:08月23日 著者:大今 良時
天穹の英傑伝 ザ・マシンナリー・ライダー (朝日ノベルズ)天穹の英傑伝 ザ・マシンナリー・ライダー (朝日ノベルズ)
大河小説の序章と終章を読んだような。/「……」の使い方って難しいよね。
読了日:08月23日 著者:吉田 親司
六蠱の躯  死相学探偵3 (角川ホラー文庫)六蠱の躯 死相学探偵3 (角川ホラー文庫)
今回は超能力探偵物の側面が強くなってた。主人公が舞台装置ではなく主人公してたのは興味深い。
読了日:08月22日 著者:三津田 信三
四隅の魔  死相学探偵2 (角川ホラー文庫)四隅の魔 死相学探偵2 (角川ホラー文庫)
実は純然たるミステリなのだが、作中で超常現象が肯定されているので動機と犯人がメインになるのは納得。
読了日:08月22日 著者:三津田 信三
風の島の竜使い (C・NOVELSファンタジア)風の島の竜使い (C・NOVELSファンタジア)
進歩する時代の中で滅び行く文化を伝える人々の平凡で当たり前の物語。しかも竜の話ときたら最高だろ。
読了日:08月22日 著者:片倉 一
緋弾のアリアVI 絶対半径(キリングレンジ)2051 (MF文庫J)緋弾のアリアVI 絶対半径(キリングレンジ)2051 (MF文庫J)
ヒロイン攻略はディスコミュから始まるというのは一つのテンプレよな。
読了日:08月22日 著者:赤松中学
緋弾のアリアV 序曲の終止線(プレリュード・フィーネ) (MF文庫)緋弾のアリアV 序曲の終止線(プレリュード・フィーネ) (MF文庫)
「教授」の役回りは主人公たちに「使命を託す」ことと考えれば古典的とも言える王道なー。
読了日:08月22日 著者:赤松 中学
緋弾のアリアIV 堕ちた緋弾(スカーレット)(MF文庫J)緋弾のアリアIV 堕ちた緋弾(スカーレット)(MF文庫J)
きちんと「予想外の展開」を細かく配置していく真面目さは嫌いじゃない。
読了日:08月22日 著者:赤松 中学
緋弾のアリアIII 蜂蜜色の罠(ハニー・トラップ)緋弾のアリアIII 蜂蜜色の罠(ハニー・トラップ)
意外と設定の仕込みがフレキシブルに対応しているな、とか思った。
読了日:08月22日 著者:赤松 中学
十三の呪  死相学探偵1 (角川ホラー文庫)十三の呪 死相学探偵1 (角川ホラー文庫)
オカルトが確実に存在する世界で、理詰めで動機と犯人を導き出すミステリと言うのは面白いと思うな。
読了日:08月18日 著者:三津田 信三
リューシカ・リューシカ 1 (ガンガンコミックスONLINE)リューシカ・リューシカ 1 (ガンガンコミックスONLINE)
「幼児の視点の描写」はよつばとにはなかった領域だよな。しかし鬼が出るか蛇が出るか・・・。
読了日:08月18日 著者:安倍 吉俊
カナスピカ (講談社文庫)カナスピカ (講談社文庫)
「思い出」と言う概念の一点のみで繋がり合う人工衛星と少女と言うイメージが効いている。
読了日:08月18日 著者:秋田 禎信
大江山流護身術道場 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)大江山流護身術道場 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
護身術と武術の違いと言うのは面白いネタ。あんまり話は膨らまないかもしれないが・・・。
読了日:08月18日 著者:KAKERU
鋼の錬金術師 26 (ガンガン コミックス)鋼の錬金術師 26 (ガンガン コミックス)
アニメよりも物語が緊密な印象を受けた。尺の問題かもしれない。
読了日:08月18日 著者:荒川 弘
星川銀座四丁目 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)星川銀座四丁目 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)
主人公の先生がびっくりするぐらい駄目人間でびっくりした。/続くのか・・・。
読了日:08月18日 著者:玄鉄 絢
STEINS;GATE 亡環のリベリオン(1) (ブレイドコミックス)STEINS;GATE 亡環のリベリオン(1) (ブレイドコミックス)
スピンオフとしてはこれ以上は無いという題材なので面白くなるといいなあ。
読了日:08月17日 著者:水田ケンジ
月見月理解の探偵殺人 3 (GA文庫)月見月理解の探偵殺人 3 (GA文庫)
ミステリかと思ったらミステリじゃなかった・・・と言うところが最大のミステリ。
読了日:08月17日 著者:明月千里
這いよれ!ニャル子さん 5 (GA文庫)這いよれ!ニャル子さん 5 (GA文庫)
伏線を張ったこと自体が伏線になっているというあたり、大概この作品もひねくれているよね。
読了日:08月17日 著者:逢空 万太
あるいは現在進行形の黒歴史 ―殺戮天使が俺の嫁?― (GA文庫)あるいは現在進行形の黒歴史 ―殺戮天使が俺の嫁?― (GA文庫)
厨ニ妄想の具現化に一捻りがしてあって、メタ視点を獲得しているあたり実にクレバーである。
読了日:08月17日 著者:あわむら 赤光
再生の箱 トクソウ事件ファイル(2) (講談社ノベルス)再生の箱 トクソウ事件ファイル(2) (講談社ノベルス)
善と悪がぶつかり合うクライマックスはもはや神話的な荘厳さとグロテスクさをまとっているようだ。
読了日:08月17日 著者:牧野 修
破滅の箱 トクソウ事件ファイル(1) (講談社ノベルス)破滅の箱 トクソウ事件ファイル(1) (講談社ノベルス)
真綿で首を絞められるが如き精神的圧迫を諧謔を交えて語るという技巧に安心感がある。
読了日:08月17日 著者:牧野 修
ツマヌダ格闘街 8 (ヤングキングコミックス)ツマヌダ格闘街 8 (ヤングキングコミックス)
強さの証明なのは分かるが主人公のアルカイックスマイルにはこみ上げるものがある。
読了日:08月12日 著者:上山 道郎
山風短(1) くノ一紅騎兵 (KCデラックス)山風短(1) くノ一紅騎兵 (KCデラックス)
ありえねえだろっ!!・・・と言うところから話を組み立てる発想が山風先生はすごいなあ。
読了日:08月12日 著者:せがわ まさき
タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF)タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF)
人には自由意志など何もなく、それでも幸福にはなれるということを滑稽に描いていて、普通にエンタメとして面白い。
読了日:08月12日 著者:カート・ヴォネガット・ジュニア
クロノ×セクス×コンプレックス〈2〉 (電撃文庫)クロノ×セクス×コンプレックス〈2〉 (電撃文庫)
話のラインが三村とバーニーに分裂しているので視点が混乱気味かも。分かり難いというわけではない。
読了日:08月11日 著者:壁井 ユカコ
私立!三十三間堂学院〈10〉 (電撃文庫)私立!三十三間堂学院〈10〉 (電撃文庫)
多くのヒロインたちのエゴがぶつかり合った結果として生まれた無風地帯で法行が熱血主人公をやってました。知らぬは男ばかりなり。
読了日:08月11日 著者:佐藤 ケイ
ヴァルプルギスの後悔〈Fire3.〉 (電撃文庫)ヴァルプルギスの後悔〈Fire3.〉 (電撃文庫)
霧間さん胸強調しすぎ、織機さん腰強調しすぎ。/作品間のリンクが明らかになってきましたねえ。
読了日:08月11日 著者:上遠野 浩平
ソードアート・オンライン〈5〉ファントム・パレット (電撃文庫)ソードアート・オンライン〈5〉ファントム・パレット (電撃文庫)
表紙にちょっと驚いて、読んでみて表紙が誰か知ってびっくり。
読了日:08月11日 著者:川原 礫
とある魔術の禁書目録(インデックス)〈21〉 (電撃文庫)とある魔術の禁書目録(インデックス)〈21〉 (電撃文庫)
キャラが多すぎてイマイチ捌き切れてない感じがするなあ。/一方通行さんの話はわりと楽しい。
読了日:08月11日 著者:鎌池 和馬
機巧童子ULTIMO 4 (ジャンプコミックス)機巧童子ULTIMO 4 (ジャンプコミックス)
ウルの力がマジでチートなのが素晴らしい。どうやって物語のバランスを取るのか見物だな。
読了日:08月11日 著者:武井 宏之
ONE PIECE 59 (ジャンプコミックス)ONE PIECE 59 (ジャンプコミックス)
高まったテンションを維持したまま戦争終結。シャンクスが戦争を収めたあたりは脳内補完がいるかなー。
読了日:08月10日 著者:尾田 栄一郎
保健室の死神 4 (ジャンプコミックス)保健室の死神 4 (ジャンプコミックス)
安田先生はブレねえなあ。/鈍さんがエロくてどうしようかと思った。
読了日:08月10日 著者:藍本 松
片手間ヒロイズム (一迅社文庫 こ 1-1)片手間ヒロイズム (一迅社文庫 こ 1-1)
太陽系規模のどえらいスケールの事件はとあるご家庭で起こっていたのです/短編かと思ったら長編でびっくり。
読了日:08月10日 著者:小林 めぐみ
賢い犬リリエンタール 4 (ジャンプコミックス)賢い犬リリエンタール 4 (ジャンプコミックス)
最後の書き下ろし部分には幸せな気持ちになった。あと少年漫画で泣きそうになったのは久しぶりでござった。
読了日:08月10日 著者:葦原 大介
緋弾のアリア〈2〉燃える銀氷(ダイヤモンドダスト) (MF文庫J)緋弾のアリア〈2〉燃える銀氷(ダイヤモンドダスト) (MF文庫J)
愛情、才能、勝利にあたりが最近のラノベらしい部分でございますな。
読了日:08月07日 著者:赤松 中学
緋弾のアリア (MF文庫J)緋弾のアリア (MF文庫J)
複数ヒロインとトラウマと少女を助けてしまう主人公などラノベをよく研究しているなあ。
読了日:08月07日 著者:赤松 中学
夢魘祓い  ――錆域の少女 (角川ホラー文庫)夢魘祓い ――錆域の少女 (角川ホラー文庫)
学園異能な舞台設定でドロドログチャグチャスプラッタなイメージをポップに描写しているのが良いねえ。
読了日:08月05日 著者:牧野 修
憧憬の先にあるもの (メディアワークス文庫)憧憬の先にあるもの (メディアワークス文庫)
本一冊分のあらすじを読んだような印象。
読了日:08月05日 著者:水鏡 希人
スワロウテイル人工少女販売処 (ハヤカワ文庫JA)スワロウテイル人工少女販売処 (ハヤカワ文庫JA)
ものすごい力作。SF的なセンスに満ち溢れているなーカッチョイイです。
読了日:08月03日 著者:籘真 千歳
シュトヘル 3 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)シュトヘル 3 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
少年が大切なものを失い、大人になる。シュトヘルとの離別は避け難いものだなあ・・・。
読了日:08月02日 著者:伊藤 悠
“菜々子さん”の戯曲  Nの悲劇と縛られた僕 (角川スニーカー文庫)“菜々子さん”の戯曲 Nの悲劇と縛られた僕 (角川スニーカー文庫)
最後のどんでん返しがわかり難かったのを除けば良いスクールカーストサスペンス。
読了日:08月02日 著者:高木 敦史
薔薇のマリア  14.さまよい恋する欠片の断章 (角川スニーカー文庫)薔薇のマリア 14.さまよい恋する欠片の断章 (角川スニーカー文庫)
まさかの掌編集。これってアイディアを大量消費するのにすごい事するな。
読了日:08月02日 著者:十文字 青
翼の帰る処(ところ)〈3(上)〉歌われぬ約束 (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-5)翼の帰る処(ところ)〈3(上)〉歌われぬ約束 (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-5)
世界が広がりそうで広げきらない。長期化するのは嬉しいな。
読了日:08月02日 著者:妹尾 ゆふ子
ぼくのうた (幻狼ファンタジアノベルス)ぼくのうた (幻狼ファンタジアノベルス)
最近の傾向と違って落ち着いた作風でびっくり。デビュー近くの作品だったのねー納得。
読了日:08月02日 著者:十文字 青
B.A.D. 3 繭墨はおとぎ話の結末を知っている (ファミ通文庫)B.A.D. 3 繭墨はおとぎ話の結末を知っている (ファミ通文庫)
これで主人公は立派な引きこもりに育成されてしまったわけか…。
読了日:08月02日 著者:綾里 けいし
いちばんうしろの大魔王ACT10 (HJ文庫 み 1-2-10)いちばんうしろの大魔王ACT10 (HJ文庫 み 1-2-10)
主人公が良くも悪くも迷いがなくなっているあたりきちんと積み重ねがあるのねー。
読了日:08月02日 著者:水城正太郎
猫物語 (黒) (講談社BOX)猫物語 (黒) (講談社BOX)
羽川さんに救われた阿良々木君が羽川さんを救おうとして失敗する話。少年の少女に対するス困難さについての話なのかも。
読了日:08月02日 著者:西尾 維新
クロノ×セクス×コンプレックス 1 (電撃文庫 か 10-17)クロノ×セクス×コンプレックス 1 (電撃文庫 か 10-17)
時間モノを少女小説的テイストで包んだあたりに興味深い味わいがある。
読了日:08月02日 著者:壁井 ユカコ
おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その1 ごく個人的な世界の終わりおれと一乃のゲーム同好会活動日誌その1 ごく個人的な世界の終わり
異能も二つ名もある日常系と言う着眼点は面白いけど相乗効果を発揮するまでは至らない感じ。
読了日:08月02日 著者:葉村哲
魔女の戴冠―ラ・ドルチェ・ヴィータ (幻狼ファンタジアノベルス)魔女の戴冠―ラ・ドルチェ・ヴィータ (幻狼ファンタジアノベルス)
可愛くない主人公がすごく可愛く見える一瞬が素晴らしいと思いました。
読了日:08月02日 著者:高瀬 美恵
魔女の戴冠〈3〉 (幻狼ファンタジアノベルス)魔女の戴冠〈3〉 (幻狼ファンタジアノベルス)
お転婆で自己中でヒステリックなまま「成長」しているあたりに男性的ファンタジーに回収されない良さがあると思います。
読了日:08月02日 著者:高瀬 美恵
魔女の戴冠〈2〉 (幻狼ファンタジアノベルス)魔女の戴冠〈2〉 (幻狼ファンタジアノベルス)
主人公のヒロインが優等生では全然ないが、それが否定されていないあたり実に好ましくある。
読了日:08月02日 著者:高瀬 美恵
羽月莉音の帝国 3 (ガガガ文庫)羽月莉音の帝国 3 (ガガガ文庫)
土台はファンタジーだけどその上での理論構築がリアルなのがナイスだね。
読了日:08月02日 著者:至道 流星

読書メーター

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買ったもの

1.『オリュンポス(1)』 ダン・シモンズ ハヤカワ文庫SF
2.『災園』 三津田信三 角川ホラー文庫
3.『沼地のある森を抜けて』 梨木果歩 新潮文庫

買った。

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2010.09.14

『ヴィークルエンド』

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ヴィークルエンド』(うえお久光/電撃文庫)を読んだ。

イカスわー。サイバーパンクでパルクール(個人的にはヤマカシを思い出す)をモデルに変容しつつある人類の黄昏…になるかどうかは分からんけどな。でも、こういう新しい人類の誕生みたいな話はなんとも好きなので、大変ありがたく。まあ、作品としてはいつも通りのうえお久光でした。つまりラノベではなかった。ほぼSFでした。

作品の世界設定として、ある一定の年代の子供たちが共感覚障害を持つようになったと言うのがあるんだけど、これはあくまでも舞台設定。ここからいくらでも広げられそうな魅力的な設定を、物語を描くだけで終わらせるなんて、恐るべきことよなー。これシリーズ物じゃないんだぜー。

ヴィークルレース、レーサーのイメージが最初に思いつかなくてちょっと悩んだけど、ヤマカシをイメージ出来るようになって解決した。ただ、文章で感じるほどの疾走感までは再現できないのが、ちょっと困らないでもない。ただ、”自分を乗り物として認識する”と言うイメージはなかなか面白く、興味深くはあった。

主人公の羽鳥の性格や行動を見ると、完全に悪魔のミカタの堂島コウのリボーンキャラであった。ひねくれているようで素直なところとか、完全に堂島コウだよな。土葵川徳子との関係もそれっぽいし。今回の話は、自分の感情を”熱”としてしか感じられない羽鳥が、自分の望むものを自覚し、一歩を踏み出す物語であるといえるのだが、その見出したものそのものにはさしたる価値を見ていないあたりがクールだなあ、と思いました。

重要なのは、見出したものに対してどのように相対するべきか。どう付き合っていくかと言うところなんだ。つまり、答えそのものには価値はなく、答えをどのように向き合うべきなのかこそに意味がある。よく、この手の話には、苦心の中で得た答えは無謬性を獲得するのだけど、そこに無価値と断ずるあたり、実に正しいと思いました。

最後のレースも、勝ち負けで決着しなかったあたりも実に素晴らしい。勝つこと、負けることそのものには意味はないんだよな。勝つこと、負けることをどのように受け入れるかと言うことに意味がある。実に一貫している作品だよな。知的と言うのはこういうことだと思うんだ。

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買ったもの

1.『桐咲キセキのキセキ』 ろくごまるに GA文庫

買った。

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2010.09.12

『ミネルヴァと智慧の樹―始原(ウロボロス)』

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ミネルヴァと智慧の樹―始原(ウロボロス)』(浅生楽/電撃文庫)を読んだ。

とても面白く読みました。やっぱり登場人物が大人なのはいいね。中二病も悪くは無いが、あんまり社会性と言うか、日常生活から遊離しすぎているキャラクターはどうも共感しにくい。自分の人生観と言うものがある程度固まっているのならば、共感し難くとも理解することは出来るのだけどね。と言うわけでこちらの作品ですが、大学生と言う、子供でも大人でもない時期の話と言うのは、けっこう面白いところだと思うので大学生ラノベがもっと増えないかなあと思うのでありました。なんて事を思っていたら竹宮ゆゆこ先生が書いてくれたので密かにヒャッホー!と喜んだのですがそれはここでは関係ありません。

人生を見切ったことをいう主人公や、その主人公に薫陶よろしい”師匠”の先輩の関係とか、とてもよろしい。こういう師匠的な存在って、確かにいるんだよな。同世代の中で、「こいつはすげーなー」と思える相手ってのが。さらにいえば、自分がもうちょっと歳をとると、実はすごいのではなくて成熟がやや早かっただけに過ぎないことに気がついたりもするんだけど、そういう不安定な人間関係と言うか、そういうのも思い出したりしました。恥ずかしいけど、でもけっこう楽しい時期だったんだよなー。

で、そんな風に自分の生き方を決めて、ちょっと得意気な主人公が、自分の予想だにしない出来事に出くわして、自分の行き方に修正を迫られるところなんて最高でした。けっけっけ、大学生程度で生意気なこといってんじゃねえぜー、と大喜びの自分。最低ですね。みんなこんな大人にはならないようにしてください。

キャラクター的な事を言うと、あんまりラノベ的なキャラ造型をしていない感じですね。主人公なんかも平凡な大学生といえばそうだけど、彼個人には複雑な思いを抱えていて、その感情の表出も一面的ではない。ヒロインも、無口でエキセントリックと言う、ある意味、萌えると言えば萌える長門系のヒロインのように見えるけど、その内面と言うか、内面の表出部分がすごく分かり難い(そもそもコミュニケートが難しい)。表面的なわかりやすいキャラ造型に、人間的な複雑さを付与しているあたり、よろしかったのではないかと思いました。

物語的には、哲学的なモチーフを使ったSFと言う捉え方でよいのかどうか。時間跳躍の理論構築のあたり、実に衒学的であり好ましい。こういうの好きなんです。頭良さそうげで、と言うとそのまんま過ぎるけどねー(いいじゃん)。その理論に妥当性があるかどうかは、そのタイムリープによる影響とか含めてそれなりに納得したのでいいかな。客観的に見てどうなのかは知らんが、人間的な情念と理論が絡み合っている(理と情が並列する)感じはいい。理屈だけでも感情だけでも納得しにくいけど、両方でやってくれれば僕は満足でありますね。このあたり、舞台が大学であるという意味が生かされているんじゃないでしょうか。

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買ったもの

1.『月光』 間宮夏生 電撃文庫

買いました。

今日は久しぶりに髪を切ってきた。本当に久しぶりすぎて、髪の短い生活を忘れかけてたよ。

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2010.09.11

買ったもの

1.『魔界探偵 冥王星O デッドドールのダブルD』 越前魔太郎 舞城王太郎 講談社ノベルズ
2.『レッツ☆ラグーン(1)』 岡崎武士 講談社
3.『仮面のメイドガイ(12)』 赤衣丸歩朗 角川書店
4.『ゴルフ13(2)』 赤衣丸歩朗 講談社
5.『電波女と青春男(6)』 入間人間 電撃文庫
6.『狼と香辛料XV 太陽の金貨(上)』 支倉凍砂 電撃文庫
7.『ゴールデンタイム(1)春にしてブラックアウト』 竹宮ゆゆこ 電撃文庫

えらく放置してしまって困りんこ。嘘、別に困らない。いろいろとドタバタしていて(主にゲームとか)放置してしまったけど、ようやく落ち着いたので更新を再開するよ!明日から。今日はもうメンドイ…。

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2010.09.02

『うちのメイドは不定形』

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うちのメイドは不定形』(静川龍宗/スマッシュ文庫)を読んだ。

ほほうー。ほうほう。ふーん。と言う感じ。ラノベナイズされているけど、きちんと異物とのコミュニケーションドラマにもなっていて、丁寧に作っているなあと感心してしまった。不定形なメイドさんであるところのテケリさんは、普通に気立ての良い娘さんなんですが、根本的なところでは人間的な理性を欠いているところがあって、可愛らしさの中に不気味さがほのかに感じられました。まったく、こんなメイドさんを、せいぜい父親が送ってきたメイドさんぐらいにしか戸惑いを見せない主人公は実にタフと言うか器が大きい。クラスメイトが実は魔術師という自体にもきちんと対応しているし、見事といわざるを得ない。物事に動じないわけではなくて、人並みに驚いたりパニックに陥ったりはするものの、それでも相手を拒否しない、と言うところが凡人でかつ器が大きいところではあるまいか。って、まあそれはともかく。

クトゥルーものとしては、ニャル子さんとかと比較しても、実に王道的であり、この世界にはどうやら一般的な意味での旧支配者は存在しているらしき描写があって、自分は楽しかったです。ニャル子さんもいいけどあれは変化球もいいところだし、変化球と言うのはやはり王道ではないわけで。ちゃんとクトゥルーでありながら、そして世界の闇には人外の恐怖が暗躍していることを匂わせながら、しかし、表に現れるのはコメディ、みたいなバランスがよろしいのではないでしょうか。せっかくクトゥルーなんて豊かな土壌があるんだから、コメディとしても充分に活用していただけるのは幸いですなあ。善き哉善き哉。

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買ったもの

1.『円環少女 (12)真なる悪鬼』 長谷敏司 角川スニーカー文庫

買った。

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