« 雑記 | トップページ | 買ったもの »

2010.05.10

『ストラトスフィア・エデン』

51plrbp5nnl__ss500_

ストラトスフィア・エデン』(鳥居羊/HJ文庫)を読んだ。

読む前の先入観として、あーガンパレやマブラブっぽいなー、と思っていたらそのとおりだったでござる。ただ、作者はわりと丁寧に作っているようでなかなかに好感が持てる。例えば、なんだって主人公たちのような子供がロボットに乗っているの?と言うところにもそれなりに説明をつけているところや、なんと言っても組織としての人類軍を描いているところはさすがミリタリー系を好む作者らしい。主人公たち以外にも、当然ながら軍人はたくさんいるし、また敵に対する考え方も千差万別なのだ。まったくこれは当たり前のことなのだが、主人公たち、子供たちだけの狭い世界の話だけに収めていないところは、このジャンルの作品としては好感が持てるのだった。安易なセカイ系に陥りがちな部分は今のところ回避はしているんじゃないかな(セカイ系が悪いといっているんじゃないよ。一概に良いとも思わないけど)。

物語としては導入も導入。主人公たちの紹介と世界の説明。主人公が繊細なようで図太く、鈍感なようで敏感なけっこう面白いキャラクターなので、彼を中心に話を動かしていくだけでもけっこう面白く読める。ただ、ボーイミーツガールの物語としてはやや弱く、ヒロインが主人公に接近していく(あるいはその逆)が感覚的に理解し難いという点はあるかもしれない。と言うか、僕はよくわからんかった。だけどまあ、作者の興味と言うか語りたいことは、ボーイミーツガールと同じくらい世界とロボットと軍の描写の方にあるらしく、そのバランスは面白いのではないかと思った。このあたり、前作が美少女とのラブコメと特殊部隊ものの両方を描こうとした前シリーズを思わせるところもあり、作者独特のバランス感覚を改めて感じるのだった。まあでもわりと自分は好きよ、そういうバランス。

あとはどんだけミリタリー部分が評価されるかと言うことかねえ。このあたり、ラノベでやってもあまりウケが良くないから…。作者が将来妥協してラブコメオンリーの作品を書いたりしないか、今から心配だ。そんなタイプは腐るほどいるんでいらんのですよ!作者は作者の独自路線を貫いて欲しいわけですよ!などと適当なことを囀るのであった。

|

« 雑記 | トップページ | 買ったもの »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29313/48328151

この記事へのトラックバック一覧です: 『ストラトスフィア・エデン』:

« 雑記 | トップページ | 買ったもの »