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2009.11.09

『RPG W(・∀・)RLD(3)』読了

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RPG W(・∀・)RLD(3)』(吉村夜/富士見ファンタジア文庫)読了。

帯を信じる限り好調らしい。吉村夜は非常に教養的な作家ですが、このシリーズは教養的な部分を平凡な人間の自己実現の物語と重ね合わせることで、教養主義的の持つ堅苦しさ、説教くささを上手く逃れていると思うので、評判が良いとしても不思議ではないかな。吉村夜もラノベ作家としてはわりと不遇な人だったので、今回の作品こそ売れて欲しいなあ、と思うのだった。

今回は、勇者をロールプレイをすることを決意したユーゴが、自分の限界を突きつけられる話。思ったより早い段階でこの部分に踏み込んできたと言う印象。もっと切羽詰った状況で突きつけられるより、まだ挽回の余地のあるこの段階で踏み込んだのは、ユーゴ本人的には良かったのではないかな。真面目に世界を救う勇者になろうとして、かつそれだけの能力と機知を持ってはいるものの、ちょっと危ういところもあったしね。ユーゴのカウンターとしてショウが機能してくることは予想はしていたけど、鉄板の展開だけに嬉しくもあるよなー。わかっちゃいるけど、やっぱり王道の展開は楽しいよ。ユーゴを支える存在としてイシュラの存在も大きくなってきたし、レヴィアはレヴィアで”信じること”の意味を知りながら、独自の存在感を持つようになってきた。それらの描写は決して独特なものではなく、基本に忠実なものではあるけど、それぞれが健全に成長していることが嫌味なく描かれており、爽やかな快感がある。いつもの作者だとこのあたりの成長描写が非常に教養的で鼻につくことがあるんだけど、わりとキャラ描写そのものは記号的に描かれていることもあり、説教くさくない感じがする。いい意味で生々しさがないのかもなー。RPG的な世界設定のおかげかもしれないと思うと、作者はけっこう上手く設定を作ったなーと感心してしまうのだった。まあちょっとエルが割りを食った印象もあるけど、作者のことだから今後活躍の機会があるだろう。故郷に戻るらしい次巻あたりが可能性高いかなー。

とりあえず4巻で完結ではなく、今後もシリーズは継続していくということは確定でいいのかな。まとめようと思えばあと一巻でまとめられそうな気もするが、出来れば登場人物たちの成長物語をもっと見てみたいので、続いて欲しいと思う。たのむぜー富士見ファンタジア文庫さんよー。

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