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2009.11.24

『完全教祖マニュアル』読了

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完全教祖マニュアル』(架神恭介・辰巳一世/ちくま新書)読了。

これは面白おすなあ…。タイトルからしてネタ本の香りがしてくる作品ですが、中身は実に丁寧な作り。丁寧にバカバカしいことを真面目にやっている。と言うか、教祖と言う立場から宗教を捉えることにより、宗教の神秘性(あるいは不気味さ)を剥ぎ取ろうという意図が見受けられる。宗教って何で信じる人がいるの?なにを考えているの?日本人の(つーか僕の)感覚からすると宗教を信じている人はなんとも理解が難しく、また理解しようとも思えない問題を、わかりやすく丁寧に教えてくれる本です。宗教の本質とは?と問われてそれは人をハッピーにするものですと応える下りはまさしく慧眼。まあわかり易すぎてちと軽薄な気もするし、実際にはもっと複雑なものなんだろうなーとは思うけど、宗教と言うものを考えるとっかかりにするには十分なんじゃないかなあ。なにより読みやすいって言うのが無条件でいいよね。その上、筆致が非常に冷静で(まあ軽薄だけど)、宗教について取り扱いながらも、宗教個々の問題についてはきちんと距離をとっているのも好ましい。ま、”完全教祖マニュアル教”としては執拗に勧誘してくるんですけどね!(ギャグとして)

あとこの本が秀逸なのは、宗教をいわゆる伝統宗教(キリスト教とか仏教)新興宗教に加えて、社会的通念の問題にまで広げているところが良いですね。日本人は無宗教だと言われていますが、実際にはそんなこたあなくて、何がしかの常識、良識、偏見、差別、まあ名称はなんでもいいんですが、何らかの価値基準に従っているということにもきちんと言及している。まあこのあたりを一つ一つ言及していると、一体どのように生きていけばいいのかわからないのでほどほどにしておくのがいいと思うんだけど、あくまでも”人が信仰するとはどういうことか”と言うことについて、認識を深めさせてくれるという意味で、この本は良い本だと思います。わりと自分がいろいろな”宗教”に縛られているということがわかって面白いですよ。 

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