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2009.11.04

『アクセル・ワールド(3)夕闇の略奪者』読了

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アクセル・ワールド(3)夕闇の略奪者』(川原礫/電撃文庫)読了。

心意システムってようするに少年漫画における”根性”とか”気合”をシステム化したものだとは理解したんだけど…なんか扱い方が難しそうな設定だよなあ。まあ、今後、主人公たちが気合と努力と根性で奇跡を呼び込むという一連のシークエンスをシステマティックに設計していると考えれば作者の用意周到さには脱帽するんだけど、逆に奇跡が安っぽくならないかなあ…。え?奇跡ってのはきちんとゲーム上に設定されているでしょ?みたいな。まあゲームだからこそ、奇跡さえも要素として組み込んでいることで、あえて奇跡の価値を視覚化したとも考えられるが…。つまり、今後乗り越えるべき要素としての演出された奇跡であり、人工の奇跡を超越した本当の奇跡の価値を強調するとか。うーん、まだわからん。この作者は細部まで徹底して構築しているタイプのように思えるのだが、作者の資質として内向きなのか外向きなのかが未だによくわからないんですよねー。…なんか前も同じことを書いたような気もするけど、本当にこの作者の志向している方向性がよくわからん…。

まあでも内容の面白さにはブレが相変わらずないねー。心意システムにしても、作中の設定を小出しにしつつ、物語における中心核として位置付けて行くところなんてものすごく上手いと思った。正直、上手すぎて鼻につくぐらいだ。言いがかりですよねすいません。

でー…いきなり書くことがなくなったな…。本当にこの作者は感想を書きにくいぜ。まったく毎回同じことを書いているよね。たぶん今後も書くんだろうな。いやー主人公が罠にはまってスクールカースト最下層に落ち込んでもっとも大切なものを奪われるとかすげー嫌な話だったりするけど、克服されるべき試練と言うのが事前にわかるので(この作者はそういう物語の手続きを外さないのは偉い)、そんなに読み手側が追い詰められる感じはしないんだよね。たぶん、作者も読者をそこまで追い詰めるつもりは無いと思うんだ。そのあたりはエンターテインメント作家としてのバランスと言う他ないんだけど、そのあたりがソツがないよなーと思ったりもしたのだった。たぶん、この作者ならもっといくらでも身を切るような描写が出来ると思うんだけど、あえてやってない気がする。なんか描写に余裕がある感じがするんだ。さらに踏み込めるのに、そこを踏み込まない感じがあって、そのあたりになぜか不完全燃焼な印象を受けてしまう。面白いのになにか物足りないと言うか語りにくいところと言うのはそういうところにもあるのかもしれんね。

しかし、まさかの「次回に続く」にはまいったぜ。完璧に少年漫画のノリだなー。乗せられているのはわかってはいるが、それでも続きが気になっちまう。早く続きだ。続きを出してください。

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