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2009.08.18

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない(4)』読了

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない(4)』(伏見つかさ/電撃文庫)読了。

今回は作品上の大きな転換期となる回のようである。最終的に京介、桐乃の兄妹の状況も激変し、果たしてここからどのように梶を切っていくのかなーと思っていたらアンケートにはずっこけました。ど、どこまでも読者に媚を売りまくっている作品だなあ…。ある意味、読者の欲しいものをマーケティングしてお届けしようという態度は商売人としてはまったく正しくあるわけで、むしろ褒めるべきところなのかもしれないが…。とにかく、そのあまりの衒いのなさに愕然としてしまった。まあ、売れる作品を書こうと言うこと自体は見上げたプロ根性と言えるとバクマンでも言ってたし、いいんだろう。たぶん。

重要なインターミッションの回のわりに(あるいは、ゆえにか)ほぼ連作短編集の形式をとっており、物語の構図としては、ある意味お約束。恭介が文句たらたらながらも桐乃のために走り回り、次から次におこる出来事をすこしでもよりよい方向に向かうと言う展開。なんだかんだで恭介は色々な出来事に体当たりでなんとかしようと頑張っているわけで、主人公としての好感度は高いよな。桐乃さんはお兄さんにもうちょっと優しくしてあげてもバチはあたらねえんじゃないかと思うんだけど、まあ、黒猫じゃないけど、兄に対する手厳しいと言うか苛烈な態度の裏に、なにやら素直になれないもやもやとしたものが感じ取れるところがあまりにも作者の巧妙な手口であると感じる。ほ、本当はお兄ちゃんのことが好きで好きでしょうがない桐乃なんて想像しないもんね!したら負けだもんね!と言いつつ妄想をさせられてしまう絶妙なさじ加減には、まあしょうがねえ、シャッポを脱ぐよ。

なんかねえ。麻奈実を家に連れて行ったらものすごい牽制を仕掛けたり、兄貴が無神経なことを言うたびに反抗したりと、その裏にある感情を妄想せずにはいられないよな。それでいながら直接的な描写は一切しないのだから、まったく見事なものだよな。ある意味致命的なのが黒猫作の妄想漫画とか、読者の妄想を先取りしすぎだよ!

えーと、まあそんな感じで読者に絶妙な感じで妄想をさせていくこの作品は、まことによくできたコンテンツであると確信した次第である。この絶妙に直接描写を避ける描写にどれほどの妄想を仮託できるかどうかがこの作品を楽しむ境目になっていると思うので、実に、よく訓練されたオタク向けのコンテンツだよなあ。消費されることを前提にした作品と言うか…。ここまでオタクコンテンツとして自覚的なのは、ラノベの中でも貴重だ。今後の展開アンケートも含めて(個人的には正直どちらでもかまわない)、状況の推移を見守っていきたい。

しかし、黒猫のプッシュぶりは本当にすごいよな。格ゲーでポロリに超動揺しているシーンとか、これまた妄想が加速されるぜ…。まあなんだ。フラグの香り?

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