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2009.07.06

『花守の竜の叙情詩』読了

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花守の竜の叙情詩』(淡路帆希/富士見ファンタジア文庫)読了。

この作者はデビュー作を読んだきりなのだが、王道なファンタジーを描く人と言う印象があり、印象は悪いものではなかった。ただ、ちょっと異世界描写が弱いところがあったので、シリーズを継続して読むところまではいかなったのだが、この作品はノンシリーズらしいので読んでみることにした。

結論から言うと、大変シンプルにして正当なファンタジーロマンスの魂を受け継いでいる印象があり、とても面白かった。異世界を描いているものの、異世界的な設定を極力排し、銀翼の竜の伝説一つにギミックを絞り、あとは主人公たちの関係性のみを描いているあたり、ファンタジーロマンスの王道一直線ですね。人間関係を描くために世界観が奉仕しているタイプの作品と言えます。

妹以外のあらゆる人間を嫌悪する妾腹の王子と、当たり前に世間知らずの亡国の王女が、当初は反発と憎悪でつなぎとめられながら、お互いの交流を通じて少しずつ自分の欠けた部分を知り、お互いを許容していく過程を描いた作品と言える。鎖でつながれた関係が絆に変化とそれぞれの成長が密接にリンクしているところがこの作品の非凡なところではないか、と思うのだった。

しかし、こういうロマンス小説は、語るのが難しいなあ…。自分にロマンス属性があまりないせいもあるのだろうが。すごくコバルト文庫っぽい作品だと思った。

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