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2009.07.30

『アスラクライン(6)おしえて生徒会長!』読了

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アスラクライン(6)おしえて生徒会長!』(三雲岳斗/電撃文庫)読了。

アスラクラインのインターミッションの回にあたる第6巻。原作では第三生徒会の橘高冬琉会長が初登場したり、科學部部長、炫塔貴也など今後においても超重要な役回りを果たす登場人物が、実にしょーもない初登場を果たすという、インターミッションにして重要回である。こういうヘンテコなバランス感覚はアスラクラインシリーズの特徴だと常々思っているのだが、まさにアスラクラインらしさが爆発している回であるといえようか。くだらないギャグ展開の中に重要な伏線を張り巡らせる作者のいやらしさが良く出ている(褒めています)。塔貴也と冬琉の関係なんて、今回だとただのラブコメにしか思えないけど、実はものすごい背景があるもんなあ。ラストにエクスハンドラーの意味が明かされる展開なんて、ちょっとゾッとしてしまうね。

それと改めて読んでみたところ、疑問点が出てきたので書いておく。奏のお父さん、通称社長が奥さんについて言及しているぜ?と言うか墓参りとか行っているぜ?これはどういうことだ…。記憶が多少は残っているということなのかな。あと、智春の義妹である和葉が、物語的には後にならないと出てこないというのはどういうことだ?なんか役回りがあるということだろうか。この作者のことだから、単に伏線をばらまいているだけの可能性もあるが、もしかするとなにか意味があるのだろうか…わからん。

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買ったもの

1.『ヴァーティゴ』 深見真 幻狼ファンタジアノベルス

買った。口絵を見た限りだといつも通りの深見真っぽいな。

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2009.07.29

『えむえむっ!(8)』読了

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えむえむっ!(8)』(松野秋鳴/MF文庫J)読了。

今回はずいぶんラブコメ的には展開が大きかった。前回でラブコメとしては決定的な告白をしてしまった嵐子の行動からして、もはやただ楽しいだけの展開はありえないと思っていたら、過激化する美緒の行動に対してやや戸惑った。しかし、それについても、もはや以前のままではいられない3人の関係の発露であることが明らかになるにつれ、いつも通りのギャグ展開もあまり笑えなくなってくる。太郎母、太郎姉のあまりの変わり無さっぷりが逆説的に変わらざるを得ない3人の関係を強調しているかのように思える…のだが、ここまで変わらない母姉を見ていると、なんとも言えない感じがするなー。どこまで変わらないままいられるのか…。おそらく、彼女らがギャグに走れなくなったときが、この作品の終わるときなのではあるまいか、と邪推するのだが、まあ邪推なのでどうなのかわかりません。一応ラブコメ要員としてノアの存在もあるのだが、どう考えても物語の主題に関われてないよな。結局、すでに告白してしまった嵐子と、それに耐える美緒の話になっているものな(まあそういう本筋を追いながら、結局は脇道に逸れて行き続けるのは、ある意味この作品らしいと思うのだった。脇道がなんだかんだで楽しい作品だからなあ)。とは言え、最後には本筋も大きく動き出していて、物語の緊張感は持続しているようだ。そこに至るまではアホとしか言いようの無い展開だったりするのだが、まあそれもまたこの作品らしいと言える。ちょっと引き伸ばしが入っているような気もするが…。さて、あとどれくらい続くのかなあ。

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2009.07.28

『ラノベ部(3)』読了

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ラノベ部(3)』(平坂読/MF文庫J)読了。

最後の最後までいつもどーりにラノベ部でまったりと過ごす日常が描かれているので、あとがきを読んで初めて最終巻だということを知ってひっくり返った。龍之介と文香を中心とした三角、四角関係など、まったく結論を出さないまま終わらせるとはずいぶんと度胸のあることよ。まあ確かに日常系4コマ(違う)としては、終りなき平凡な日常こそがもっとも尊く、代えがたいものであり、同時にドラマティックなものであるということを語っているので、物語としては十全に語られているとは言えるのだが。作品は終わるが、彼らの人生はまだまだ続くというわけだ。その結論がどうなるかはわからないが、龍之介と潤が語り合ったように、あるいは文香とリアが理解しあったように、彼らなりの”素晴らしき日常”を、精一杯の努力で続けていくことになるのだろう。わざわざ非日常などに憧れる必要はない。ただ当たり前に生きていく日常こそがなによりも変えがたいものなのだということを、この作品の登場人物たちはよくわかっている。彼らはこれからも、ごく平凡な日常を大切に生きて行ってくれるのだろう、と言うことが信じられる、美しい終わり方であったと思う。終わらない物語。それはときに人生とも呼ばれるものなのだ。その意味で、最後の最後まで徹底的に非日常的な事件を起こさず、普通の日常の中で起こる生活を、最後まで貫き通したこの作品の構成は見事であったと思うのだった。

そして、ラノベに関するさまざまな思弁的な言及を繰り返しているという点で、メタラノベ作品としても成立しているところなども含めて評価すべき作品であると思う。何故、”日常”を描いた物語は素晴らしいのか。恋愛ドラマのような物語を生きるということはどういうことか、など、さまざまな物語をメタ的に解釈し、議論し、実験を行っているのだ。平坂読らしい先鋭的な作品であると同時に、当たり前にギャグ小説として、あるいは友情を描いた小説としての側面を見ても十分に面白いというところが稀有であると感じる。実験的でありながら普遍性を維持するということは並大抵のものではない。そういったところに作者の確かな力量を感じさせられたのも嬉しい驚きだった。正直、平坂読はどこに行ってしまうのか不安なところもあったのだが、この作品を読めば、きちんとした土台が作者にあることがわかる。

作者の次回作にも期待していきたいと思う。

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ドラクエ9プレイ日記(5)

・やっぱりあまり進んでいない。

・サンディさんの言うがままに天の方舟に乗って天界へ。

・天界で会う天使会う天使が全員同情してくるのが非常にアレだった。盗んだバイクで走り出す~。

・世界樹の側で眠ったらイベント。これはアレか?敵は神だ!とかそんな感じ?おーい誰かケン・イシカワを連れて来い。「ずおおおお!」「ごおお!」「これが!これが!」

・ダーマの神殿に到着。大神官を探して一連のイベント。

・魔神ジャダーマに大苦戦。これは本当にきつかった。いなずまとバギで追い詰められ、スカラでこっちの打撃を防いでくる。MPが尽きたらマホトラで吸収すると隙がない。レベルかパーティの選択を誤ったか。ぶとうかの会心の一撃が出てなかったら詰んでた。

・いよいよ転職が可能に。今後の方針を考える。

・主人公はちょっとスキル選択を誤った感がある(きょくげいはいらなかったかも…)。今後は装備を硬い系の職業にして、パーティの盾になってもらおう。ぶとうかは攻撃力を高めることを第一に。戦士系を経験しつつ、ぶとうかの道を究める。とうぞくは今後もおたからスキルを極めるとともにパーティのフォロー、補助系で行こう。まほうつかいは装備の問題もあるので魔法系で。回復力の底上げもかねてそうりょにするか…。一時的に落ちる火力はとうぞくをまほうつかいにすることで補うかな。

・しばらくレベル上げ+クエストに勤しむ。

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にわかに信じがたい

毎日の日課として唐沢俊一検証blogを読んだのだが、この内容にはさすがに驚愕した。いや、なんというか、本当にねえ…。以前、だんだん”と学会”が嫌いになってきた、と書いたけど、これはもう致命的すぎる。僕の中では今後”あの”と学会、”あの”山本弘、と言う接頭語がついてしまうなあ。なんか本当に残念…というかがっくりきた。僕の好きな作家はこんな人だったのかと言う、何と言うか根本的ながっくり感。あー。生きる気力がなくなってきた。

まあ、いくらなんでもこれは社会的な人間としての最低限のラインを割っているような気がするので、さすがに信じたくない気持ちは強いので、出来ればネタであって欲しい。真剣に。ソースが公開されていないんだから(まあ内輪のメーリングリストの入手経路なんて公開できるわけがないが)まだガセネタの可能性も残っている、かも。

でも、さすがにこれは可能性が高いのかな。mindy9氏が偽物だとして、それを否定することを”と学会”はしていないものね。もし本当だとしたら、”と学会”は本当の意味でくだらない人物の集まりと言うことになるが…。言い訳でも反論でもなんでもいいので、”と学会”にはきちんと事実関係は明らかにして欲しいところだな(批判しているのは”と学会”外部なので、名誉を守るためには”と学会”側の対応が必要だよな。名誉なんてどうだっていい、と言うなら別に反論しなくてもいいけど、その程度の集まりでしかないということを自ら証明することになるわけで)。

あとSomething Orangeこの記事も参考にしたい。相手との対話を断った思考形態ってのは、本当に自省を欠くことになるんだな…。”と学会”的なかっこ良さの話なんて、本当にこいつら社会性ねえな、って感じだ。狭い世界で閉塞すれば、どんな知性も腐り落ちるということか。「書を捨てよ、町へ出よう」という寺山修司の言葉は本当に真理が込められているのだな。

それにしても眠田直という人物は(本物だとしたらだけど)、一連の流れを見る限りだと本当に品性下劣な人物ですね。この人、自分がどれだけ偉いと思っているんだろう?

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2009.07.27

『カンピオーネ!(4)英雄と王』読了

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カンピオーネ!(4)英雄と王』(丈月城/スーパーダッシュ文庫)読了。

下半身ついていないんじゃないか疑惑も3巻で晴れた我らが草薙護堂さんですが、天性のたらしっぷりを発揮して、リリアナさんのハートを見事に射止めてくださったのはさすが作者出来ておるのう、と感心せざるを得なかった。二巻ではそんなそぶりをまったく見せなかっただけに、今巻におけるリリアナさんのデレっぷりと言うかむしろメロメロぶりが大変にかわいやらしく、ゲヘヘ、と下種な欲望を満足させるに十分な展開。清純な乙女にキスを強要する作者、と言うか物語の要請がマジ外道。なんだこの作品は。護堂さんにわずかでも好意をもった女性はキスしなければならないという大宇宙の意思でも働いているんじゃないのか。そんなことを思うくらいに、物語の状況が、戦況が、キャラクターが、あと正真正銘の神様が、とにかくありとあらゆる因子が二人をキスさせる方向に向かわせていることにちょっとした宇宙的恐怖を感じた。本当に頭の悪い話だなこれは(褒め言葉)。そして運命に抗い続ける護堂さんとリリアナさんが、ついにその運命に屈するところがオレ的この物語のクライマックス。それまで溜めに溜めた抑圧の反動か、すさまじい密度で爆発するちゅっちゅ空間の濃密さはもはやジュブナイルポルノレベル。清純な乙女にこんなことをさせるなんて本当に作者は悪いなけしからんイヤッフーマーベラス。そうだよ読者はみんなこれを求めていたんだよフヒヒさすが作者はよくわかっとる出来ておる。個人的にはアテナもヒロイン化しねえかなあと思うオレはちょっとどうかと思うんだけど神聖なる唇を許しているところからも考えて実はそれほど脈がないわけではないのか?まあ神様のことだし何を考えているのかわからんのだがなでもアレが欲しいよう!(幼児化)

とりあえず自分の中に淀んだ何かを吐き出すことに成功したのでようやく内容について語る。とは言え、アテナにつれられた護堂さんがペルセウスと戦って打ち破るという話以上のものではないのでとくに書くことがなーい。まあ以前から疑問だったこの世界の”神”と言う存在ってなんなの?ということについて、前巻につづいて少しずつ明らかになってきたのは嬉しいところ。英雄も神の一種なの?とちょっと疑問に思ったけど、そもそもギリシャ神話自体がいろいろな民話の集合だしな。あと、サルバトーレ・ドニ卿は、基本が出オチと言うことがよくわかりました。存在自体が出オチと言うか。護堂さんを無敵にしないために、権能を受け継がせない基本ラインを守るために登場した感もあり。とりあえず、ドニさんが出てくれば物語にオチがつくので、ある意味デウスエクスマキナの役割もあるんだろうなー。

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買ったもの

1.『キャラクターズ』 東浩紀+桜坂洋 新潮社
2.『ガンスリンガーガール(11)』 相田裕 メディアワークス

1は前々から買おうと思っていた本がたまたま寄った本屋に1冊だけ置いてあったので買った。

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2009.07.25

『アイゼンフリューゲル』読了

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アイゼンフリューゲル』(虚淵玄/ガガガ文庫)読了。

序盤を読み始めた時は、大空を舞台にして”どれだけ早い飛行機を作るか”という男たちのロマンに満ちた物語かと思い、最近のウロブチにしてはずいぶん爽やかな物語を作るもんだな、と驚きを感じた。空を飛ぶことへ無邪気な喜びを感じ続ける主人公カールを始めとして、龍という、人間にとっての大空の象徴である存在を含めて、夢とロマンに満ちた物語が展開されるようにしかみえなくて、これなんてプロジェクトX?と思った。もっとも、物語の途中から、おそらく戦争の硝煙の匂いが立ち込めてきて、ずいぶんきな臭さを感じてきて、やはりどんなにロマンを追い求めても、こういう要素は入ってくるのだな、と半ば当然のこととして受け入れていたのだが…中盤から後半にかけての展開で、なんだウロブチ、まったくいつも通りの話じゃん!と逆に驚かされてしまった。結局、ウロブチが書くと、物語は血と硝煙の匂い、そして暗黒に染められた灼熱の如き渇きを持つ男たちの奈落へ疾走する話になってしまうんですね…。もう全然いつもとかわんねえ。まったく…申し分ありませんね!やっぱりウロブチだったらこうでなきゃ!暗黒の魂の疾走。生きることに絶望した男たちが、空虚なる空洞を抱えながら見る世界とは。

カールが最後にいかにして血塗られた栄光の座につき、その座を打ち壊したのかと言う物語が後半の焦点。前半で、活き活きと空を駆けるカールの姿を見ているからこそ、その根源にある、生きることの絶望が痛々しい。本質的に、彼は戦争に、殺し合いに向いていない、それに適応出来ないタイプなんですよね。彼は戦争から、戦場から逃げ出したわけだけど、それはまったく非難すべきことではないと思う。人間とは、本質的に”人間を殺す”ことには拒否感を抱くものなのだ。とくに彼は精神的にはただの少年と変わらなかった。ただ、空を飛ぶことが好きな若者に過ぎなかった。戦争をする覚悟も、意思も無かった。ただそれだけの若者でしかなかった。だが天は、そんなただの若者に類い稀な空戦の才能を与えてしまった。いとも容易く人を殺せる力を。意思も覚悟もない若者に対して。

もし彼に罪があるとすれば、そんな才能を持ち合わせてしまったことだ。そんな才能が無ければ、初陣で殺される、ただの不運な若者に過ぎない人生で終わったことだろう。しかし、才能が彼を生かした。才能が敵を殺した。殺した。殺した。殺しつくした。味方も死んだ。彼についてこれない人間はすべて死んだ。殺しつくした彼を待っていたのは”英雄”としての歓呼の声。誰も、殺すことを恐れたカールのことなど考えもしない、大量殺戮者にすぎない彼を褒め称える声だ。

繰り返すが、カールはただの若者である。特異な才能を持ってしまったが、平凡な、空に憧れる若者に過ぎない。彼が生き残ったのは才能ゆえであり、彼が殺したのも才能ゆえだ。そこに彼の意思は介在しない。だがそれでも彼を人々は賞賛する。”多くの人間を殺した大量殺戮者である英雄”と。その言葉が、カールの内面をスタズタに切り裂かれて行くことも知らずに。思うに、カールはその才に対して、当たり前すぎたのである。

すべてを投げ出し、ただ空の憧れのみを胸に生きるカールを非難することは容易い。戦うことを拒否し、戦うことから逃げ出そうとする彼を非難することは容易い。だがその非難がどれだけ無意味なものかわかるだろうか。逃げるな、と言うことは換言すれば殺せ、と言うことだ。誰よりも多くの人間を”自分の手で”殺してしまった平凡な若者に対して、もう一度殺せと。

物語は、自分が大量殺戮者であること、空を飛ぶことが好きなだけだった自分を”否定”してしまったことに苦悩し、その苦悩から抜け出せないことに足掻くカールの姿が語られる。世界は容赦なく戦争への道を歩んでいく。多くの人の夢の結晶である”アイゼンフリューゲル”は、これから、多くの人の殺す兵器として存在していくことになるだろう。あるいは、戦争はカール自身にも影響を及ぼさないわけには行かないだろう。

その未来に希望の光は、まだ、見えない。

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『百舌谷さん逆上する』の3巻がすごすぎる

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百舌谷さん逆上する』の3巻を読みながら、最初は爆笑につぐ爆笑でものすごい話だ!と思っていたら、後半にさしかかる怒涛の展開に涙があふれて止まらなくなった。な、なんだこれ!?そんな自分に動揺が抑えられなかった。オレ、なんで泣いてんだ?

すごいところは最後までギャグと感動的な部分がまったく乖離していないということ。描写は明らかにギャグだし笑えるのだが、同時に深い愛情に満ちた行為でもあるという矛盾が両立しているのである。番太郎くんの「僕はドMになりたい」と言うシーンは作品きっての、…いや、もしかしたら僕の漫画読み人生の中でも屈指の名場面と言ってもいいかもしれない。本当にしょーもない大爆笑シーンでありながら、どうじにどこよりも感動的な告白。爆笑しながら感動したのなんて初めての経験だよ。人間っていろいろな感情を同時に発現できるものなんだな。人間ってすげえ。

と言うか、漫画を読んで泣いたこと自体、何年ぶりだろう?ここまで心の奥に切り込まれた作品自体が無かったのような気がする。これはギャグでこちらの心の壁を取り払われたあと、こんな直球が叩き込まれたことによる、ギャップによるものだろうかね。緩急を自在にコントロールされた直球はうち難いもんね…なんて冷静に判断しているふりをしていますが、本当に動揺しています。えーと…どうなってんだろ、この漫画?判断つかねえや。

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買ったもの

1.『遥かなる虹の大地【架橋技師伝】』 葦原青 Cノベルスファンタジア
2.『クロスブレイド(7)』 原作:イダタツヒコ 漫画:士貴智志 講談社

昨日買ったもの。1はCノベルス大賞の大賞受賞作。オレ、こういうのに弱いんだよなー。橋を架ける技師の話とか。良い意味で渋いチョイスが素晴らしすぎる。2は、原作の色がほとんど感じられんな…。すっかり士貴智志の漫画になってんぞ…。

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2009.07.24

『バビル2世』感想

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バビル2世』(文庫版)及び姉妹編である『その名は101』を読んだんだけど、これが本当に素晴らしいバトル漫画だったので語れる部分を語っておく。大昔に読んだんだけど、なんとなく読み返したくなったので読んだら、これが本当に面白くて感動したのでした。現代の少年漫画は誇張ではなくこれを見習って欲しい。

何と言うか、現代の少年漫画に多く見られる不満点が、この作品にはまったくないというとことが素晴らしいんだよな。以下、『バビル2世』の素晴らしい点。

・主人公がまったく容赦ない。
まったくこの主人公は殺る気に満ち満ちているぜー。なんとなれば、相手を生かせば、それだけ自分の命の危機に直結しているので、勝機は絶対に逃さない。そして勝機があれば必ず殺る。相手が命乞いをしようと泣きわめこうがお構いなし。すげー。

・主人公が無敵ではない。
バビル2世は確かに最強なんだけど、無敵と言うわけではないんだよね。隙を突けば銃でも殺せる。多勢無勢で押しつぶせばしばしば危機に陥る。油断すればどんな最強の力の持ち主でも死に掛けるところが容赦ねえよなー。

・組織の力は偉大である。
世界征服をたくらむヨミ様は、個人能力ではバビル2世に及ばない。一対一で戦えば、基本的にヨミ様に勝ち目はない。それならばどうするかと言えば、その圧倒的カリスマ性と政治力によって作り上げた組織の力によって対抗するんだね。前述したけど、バビル2世は最強ではあっても無敵ではない。さまざまな策略と組織力でもって対抗していくヨミ様はかっこいい。きちんとそのための手段も、すごく納得のいく「これならバビル2世もだめかもしれない」作戦なんだもんな。そして組織力で負けているために危機に陥ったバビル2世のとった手段が、日本政府の情報局に接触し、力を借りるあたりも素晴らしい。最強の力を持っていても、個人では戦局は動かせないのです。

・主人公も敵も油断と言う言葉がない。
バビル2世もヨミ様も、お互いの行使しえる最善を常に尽くしているところがすごい。ヨミ様が策略をしかけ、しかしバビル2世はそれを察知し迅速に回避し、だが回避していることを予測しているヨミ様はさらなる攻撃を仕掛け、回避していることがばれたバビル2世はさらなる機転で攻撃を退け…延々とこれが繰り返される。どっちも基本的に楽観論とは無縁で、基本的に相手は自分の行動を予測して手段を打ってくることを予測しているので、もはやお互いどっちが先に疲弊してミスするのかを待つ領域になってる。この駆け引きには、もはや何と言うか執念と言うか妄執と言うか、とにかく曰く言いがたい緊張感がある。

・敵に魅力がある。
なんつってもヨミ様がいい。バビル2世の最大の敵なんだけど、どっちかと言うと、圧倒的な力を持ってせまってくるバビル2世を、ヨミ様がなんとかしてしのいでいくところが、すごくかっこいい。また、部下思いで、決して部下を使い捨てにしない。もちろん非情な判断をすることはあるけど、それはより多くの部下を救うため、敵を確実に倒すための決断で、時には部下を身を挺して守ることさえある。まあそんなヨミ様や部下の人たちを容赦なく蹂躙していくのがバビル2世なのですがー…。どっちが悪党なんだかわからん。

まあ他にも良いところはいっぱいあるけど、現在の少年漫画にありがちなのが、主人公の覚悟の無さと、組織力の軽視と、油断の多さかなー。主人公が最強の能力者だったりするのは別にいいんだけど、それに対する組織のやり方が甘かったり(刺客をわざわざ一人づつ送り込んで各個撃破されたり)、勝敗の結果がそのそも敵の油断で終わったり(なん…だと…そんな力が残っていたとは…とか。さっさと殺せよ)。ジャンプで言えば、最近だとワンピースとネウロぐらいだよ、組織力の描写と油断のない駆け引きバトルをやってたの。

まあ、ちょっと現代の漫画と比べると人物描写が淡白と言うか、心理描写すらほとんどないので、バビル2世が何を考えているのかわからんとか、あとバビル2世は基本孤独で、友達と呼べる相手いないので日常が想像できないとかあるんだけどね。でも、それがないからこそ、このスピード感につながっていると考えれば、個人的にはこれぐらいがちょうどいいかなー。

ただ、バビル2世にも不満がないわけじゃなくて、特に第4部はいらない。これは本当に蛇足。駆け引きも不満だし、緊張感もない。なので僕の中では、『バビル2世』3部→『その名は101』で主人公が生死不明になった時点で終了しています。これで終われば本当に名作。

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ドラクエ9プレイ日記(4)

・ここしばらくあまり手を付けられなかったので進んでいない。

・主人公の旅芸人におけるスキル剣一択に早くも飽きる。旅芸人で剣ばかりと言うのはいかにも芸がない(文字通り。うひゃひゃ)。しばらくはきょくげいにつぎ込むことにする。

・あわせて、これまで戦士的な装備も一新して、旅芸人らしい華美かつ装飾的な装備を目指すことにする。実用性は考えない!

・しかし、専用スキルはやけにスキルポイントが高いような気がするな。上げ難い。

・どうでもいいが、皮のよろいとブルーガードの組み合わせは予想外にえろいことが判明した。本当にどうでもいい。

・なんかツンデレとか言い出したぞ…。

・封印のほこら。なんかダンジョンのギミックには拍子抜け。ただ光をつければよかったのか…。鏡の向きを変えるとか、そういう謎解きがあるのかと思った。それはそれとしてメタルスライムが嬉しい。

・ボス戦はルカナンとボミオスが予想外に鬱陶しい。スクルトが欲しいのう…。

・ゲゲー死亡フラグ満載のエリザが本当に死んでしまったー!このドラクエ、容赦せん!だがその直後、サンディさんが、「これじゃーただ働きじゃん!町長からお礼をもらいに行こう!」とか言い出したのには、もはや恐怖したといってもいい。何と言うディスコミュニケーションっ…!なんというKYっ…!さすがギャル妖精っ…!

・これ、引きこもりが社会復帰する話だったんだね…。現代を反映しているんだなあ…ドラクエって…。

・主人公がボケを覚えたのだが、いまいち行動順が遅くて使い難い。ぶとうかの足払いの方が速くて使いやすいなあ。性能もほぼ同じだし…。

・…と言うかしまったぞ…ひょっとして能力がかぶったか…。

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2009.07.23

『這いよれ!ニャル子さん(2)』読了

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這いよれ!ニャル子さん(2)』(逢空万太/GA文庫)読了。

ネタとギャグに塗れたラブ(クラフト)コメディが帰ってきた!と言うわけで前巻から作中時間でも現実時間でもそれほど待たないうちに続巻が登場。ひょっとして評判いいのか?世の中、何が受けるかわからん時代だぜ。こんなネタオンリー小説が受けるとは、ラノベ業界もずいぶん成熟してきたもんだな。

ええっと、もはやネタが多すぎてどれがどれなのかよくわからなかったが、相変わらずジョジョネタは多い。ジョジョはオタクとしての基礎教養よねやっぱり。しょうもないネタばかりが印象に残っていて、正直本編の印象が薄いのだが、まあ一応人類の共通無意識に住まう神々ネタになっていて、思ったよりもクトゥルーしている感じ。銀の鍵とか小道具もきちんとやっているしね。

もっとも、物語の脱力具合は前作と同様なので、大変にリラックスした読書が楽しめることは請け合いであります。相変わらずラスボスが本当にくだらない動機と言うか人格的にくだらないと言うかそういう存在であり、スケールはでかいが器は小さい物語を存分に展開してくれる。まったく、コズミックホラーと言うのはただでさえスケールがでかいので、ここまで小物だと、そのギャップに眩暈がして来ますよね。もちろんそこが良い作品なのであることは言うまでも無い話ですが。

やはり一話で使い捨てにならなかったクー子が再登場して、なかなかキャラ物としては楽しい限り。人間関係が、クー子→ニャル子→真尋で完結しているので、延々とぼけ倒していくクー子、ニャル子に怒涛のツッコミをしていく真尋という構図が成立しているので安定感はあるような気がするのでいいですね。気がするだけかもしれないけど。

それにしても真尋の両親は何をやっている人なんだろう。ひょっとして伝説の傭兵かなにかか。ノータイムのツッコミが可能な真尋の才能はそのあたりから受け継がれたものだったりして。はい妄想乙。

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今更ながら『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』について書いてみる

とくに自分の中に考えがまとまったわけではないのだが、今を逃すと書く機会を失ってしまいそうな危機感を覚えたので書く。考えについては書きながらまとめる感じで。

完全無比のエンターテインメントだった、と言う点は特筆に値すると思う。旧世紀版のエヴァと言うのは、当初は気弱な主人公だったシンジが少しずつ成長していくと言う話にみせかけて、それらすべてが崩壊していく負のカタルシスに満ち溢れていた作品だったが、今回はまったく違っていた。単純に明るい作品になったというわけではない。なるべくしてなった、と言うか、旧世紀のキャラクターが大きく変わったわけではないと思う。ただ、彼ら、彼女らを取り巻く状況にやや変化があったような印象を受けるのだ。

ちょっと先走りすぎたか。まず旧世紀版のエヴァについては、とにかくあれば庵野監督の怨念と言うか、呪いのようなものだと解釈している。自分の作品を勝手気ままに消費し、ズタボロにしていく”オタク”に対する強烈な怒り、憎悪と言うべきものが、旧世紀版にはあった。とくにそれは旧劇場版(『THE END OF EVANGELION Air/まごころを、君に』EOEと略す)で顕著だった。その圧倒的憎悪をオタクは叩き込まれ、はっきり言って、当時のオタクは狂乱状態に陥ったと言っていい。打たれ弱いのは今も昔も変わらないオタクの特性だ。その結果、なんとかして作品を”解釈”しようとするさまざまな意見が百出したのは、皮肉なことと言う他ない。庵野監督の意図を超えて、エヴァの呪いは脆弱なオタクのトラウマとなってしまったのだ(もっともどこまでが庵野監督の意図だったのかは想像の域を超えることは出来ないが)。無論、その中には庵野監督のメッセージを正しく受け取り、オタクをやめる(少なくとも健全化する)人々もいたことであろうが、個人的な感覚としては、それでオタクをやめることは出来なかった人が多かったように思う(個人的には、エヴァは自分のオタクとしてのあり方を考えさせてくれる作品であったので、その意味では有益であった)。

それに対して、新劇場版において、庵野監督は自らがかけたオタクに対する呪縛を、呪いを解きにかかっているのではないか、と感じるのである。あるいは作品そのものに対する救済かもしれないのだが、実質的にはイコールであると思う。エヴァと言う作品そのものを粉々に粉砕し、踏みにじったのが庵野監督自身だとすれば、それを修復することもまた庵野監督にしかできない。14年を過ぎて、庵野監督は自らが破壊したものの再構築を行おうとしているのではないかと思うのだ。それは、14年前に呪いをかけられたオタクに対する救済でもある。冷たい現実を生きろ!と突き放されたEOEに対して、オタクとして生きていく自分を肯定してくれる作品になるのではないか。まあ、これまた個人的な意見になるが庵野監督は別にオタクを救済しようなんて露ほども思っていないと思うんだけど。あくまでもエヴァと言う作品を救おうとしているだけに過ぎないんじゃないかな。ただ、それがかつてのオタクを救うことにもつながる。以前、全否定されたオタクはあくまでも一側面でしかなくて、オタクとしての在り方そのものは否定されるものではないのだと言うイメージを、僕は破に持ったのだった。

なんかちょっと脱線したような気もするが、それがシンジたちの(周囲の状況の)変化につながっているのではないか、と思うのだ。破においては、シンジを初めとしてアスカもレイも、ミサトもゲンドウでさえも、以前とは異なる反応をしているのではなく、それはキャラがブレたものではなく、単純に状況が違うということが言える。例えばシンジは序においてほんのわずかに”自分で覚悟して行動する”ことが出来た実感ゆえか、他者に対して本当にすこしだけど積極的に行動できるようになっている。それに応じてレイがシンジに対して気持ちを開く度合いを大きくなり、その後の行動につながっていく。アスカは以前より”個”として生きようとする側面がクローズアップされることにより(加持との関係はオミットされているようだ)、他者とかかわりを持って生きていくシンジに対して、心を開いていくようになった。ミサトも私的な復讐と言うよりも、人類の存亡をかけて行動する指揮官として、そしてシンジに対する家族的な側面が強くなり、より”シンジ側”の人間である描写が増えていた(もちろん基本的な部分でシンジに己の希望を押し付けていたりしているところはあるので、キャラはブレていない)。ゲンドウは、EOEにてすでに子供に対してどう扱って良いかわからないと言うマダオ(まるで、ダメな、おとうさん)であることはわかっているので、今回のちょっと歩み寄っているどころか、シンジに対してちょっと罪悪感めいた(心理的に気後れしている)描写もあって、非常にわかりやすかった。

なんかだらだら書いてしまったが、ようするにキャラが変わったのではなく、状況が少しだけ変化し、それによるキャラの反応が変わってきたのではないか、と思えるのだ。シンジは別に逃げ出しているわけでなく、ただ自分の嫌なことをしたくないという頑固さが根底にある(レイを助けるために駆け出すのだって、目の前の大切な人を失うという”嫌なこと”を味わいたくないという思いがエヴァには乗らないという思いを上回ったに過ぎない)ことがわかることからも言える。要するに今までのエヴァを否定するのではなく新たに”肯定しなおす”、と言うことが『破』においては言えると思うのだった。おそらく、続編のQにおいても、決して単純な憎悪に彩られたEOEのようにはならないだろう。もしかしたら予想外の悲劇が襲うかもしれないが、それは確かな肯定の元に行われるものであろう、と思うのだった。単純な”否定”を、すでに庵野監督は乗り越えている。それだけで終わるものは作らないであろうと言う信頼を感じさえするのだった。

なんか全然まとまってないけど、まあいいや。

以下、観ながら思った断片。ネタバレだらけなのでご注意を。

・エヴァンゲリオン仮設5号機の出オチっぷりには吹いた。

・マリのキャラクターは、結局いろいろ思い悩むエヴァキャラとしては、ありえないぐらい直感的かつ快楽的。なにより、エヴァにおいて、大人の世界と子供の世界は厳然として区別されており、子供は大人に勝てないという世界観が存在しているのだが、マリはまったくその世界観を打ち壊すものだ。自分の目的のために大人を利用することも出来る。これは絶対庵野監督の分身じゃねーよな。どこから来たんだ?フリクリ?

・シンちゃんの主夫っぷりは異常。この主夫能力でレイもアスカもめろめろにしてしまうシンちゃんはすげえぜ。これも旧世紀版との違いだよな。自活能力があるというか。

・ゲンドウは本当にマダオだな。ゲンドウのことが理解出来てしまうとは、やはり自分も年をとったのか…。まあ、ちゃんと食事会に参加しようと思ったことは確かな進歩だ。

・アスカはエロかった。うっせーな文句あるか。

・アスカの「自分一人で生きていかなければならないの」と言うのは、明らかに孤独の裏返しだよね。本当に自立している存在はそんなことは考えません。マリがいい例だ。だから、自分ひとりでは生きていけないということを感じたアスカが、急速にシンジに心を開いていくのは、前述の主夫能力も含めて自明だよな。頼っても大丈夫な感じなんだもん。

・レイのぽかぽかは…うん、まあありだよね。自分の意思が確かに生まれている。人形ではないという確かな証。リツコさんにはそっこーで否定されてたけど。

・しかし、リツコさんは出番がねえなあ。完全に驚き役と解説役じゃねえか。ミサトの同年代の関係という役目も、加持にとられてしまった感じもあるしなあ。

・加持は、この作品においては本当に真面目に大人として、子供に何かを残そうとしている部分が強調されてた。自分のことしか考えないおっさんたちとはえらい違いだ。

・アスカ→3号機+ダミーシステムによる捕食展開は初回時は普通に驚愕。それまでの死亡フラグから予測はついていたが、BGMのキ○ガイぶりも含めてびっくり。一緒に観ていた友人の、「おいおいマジかよ…」という言葉が妙に耳に残った。呆気にとられるよな。

・ダミーシステム使用時のゲンドウの表情に視聴3回目でようやく意識が向いた。ニヤリ、という表情なんだけど、何と言うか虚無的と言うか、なにかを諦めた感じの笑み。これでシンジとの関係が徹底的に断絶するという自嘲の笑みか…。

・3号機事件、ここでミサトさんがいないのは致命的だったよなあ。ミサトがいればシンジを上手く乗せて、”アスカを助ける”と言う選択肢を選ばせることも可能だったろうに。マダオは自分の計画が一番だからな。冒険はしない。

・シンジの反乱のあと、ゲンドウがシンジに投げかける「大人になれ」という台詞も、一応、ゲンドウなりに真面目な言葉なんだろうな。相変わらず子供とのコミュのダメなマダオらしい。

・シンジのエヴァに乗らないという言葉には、大人として人類の未来を考えることが出来ない、自分の大切なものを傷つけるくらいならそんな世界は知ったことではないと言う短絡的なものだけど、それは逆に健全な少年らしさを感じるなあ。大人と子供の断絶といってしまえばそれまでだけど、それを理解出来てないのがマダオのダメなところだよな(もはや完全にマダオ呼ばわり)。

・返す返すもここでミサトがいれば…。ミサトが戻ってきたときには、完全に心を閉ざし、どんな言葉も受け付けないシンジがいるだけだもんな。それでもその扉を開こうとするミサトは、ちゃんとシンジと向き合おうとしている。

ゼルエルさんこと第10使徒。マリ=2号機のバトルは単純にかっこいい。マリが楽しそうなのがいいよね。

・つうか、本当にマリは異物だなー。物語にはまったく関わってこない。が、物語を引っ掻き回す。

・シンジがもう一度エヴァに乗ることを決意するシーンも大分解釈が違うよな。これは目の前でレイが捕食されることにより、アスカと同じことを繰り返してしまうことへの拒否感の表れだろう。旧世紀版では、シンジに対して明確な方向性は存在しなかった。とにかくがんばる以上の物ではなかった(一話の逃げちゃダメだと本質的には同じか)。暴走の展開の違いもそこに起因するのではないかなー。

・ここでもマリはグッジョブ。絶対にエヴァに乗らないと心を閉ざしていたシンジを、持ち前の無神経さでもって無理矢理引っ張り出すのは異物である彼女にしか出来ない。換言すれば”庵野監督の演出意図を超えることが彼女の役目”なんだろうなーとか(彼女には彼の心を閉ざしているメタファーなんぞ気にもかけない。ミサトが扉の外に出たシンジの手を捕まえられなかったのと対照的)。

・その結果、シンジは自分がエヴァに乗らなかったことによる最悪の結果を見せ付けられることになる。アスカの時と同様に。だけど、もしかしたらまだ間に合うかもしれない、というただそれだけの違いが、彼を走らせた…と思うとぐっと来ますねー。

・シンジが「エヴァに乗せてください!」というシーンで、初めてゲンドウが怯むようなカットがある。この瞬間、常に上位に立っていたゲンドウがシンジと同じ地平に降りてきたという意味であり、対等の男として向き合ったということを意味するのではないか。

・その後、自身も返り血で血まみれになりながらも、一時も目をそらさずにシンジの戦いを見据えるゲンドウとか見てるともうね…。二人の間にはもしかしたら和解の可能性があるのではないか、とか思うとすごい泣けてくるよ。感動したよ。

・ゼルエルとのバトル編。起動停止した初号機の覚醒シーンの差異も、シンジの明確な意思の方向性の問題なんじゃねえかなあ。

・しかし、たしかにこの瞬間のシンジは天元突破しておる。螺旋力は世界を変える力!

・炯炯と光る目を見開くシンジのシーンは、確かにちょっとゾクっとした。初見のときは何も考えられなくなってたな。

・リツコさん。人で無くなる無くなるうるせーよ。螺旋力は人間を超える力!

・ミサトさんがここでシンジを鼓舞したのは、アレだよな。「オレが信じるお前でもない。お前が信じるお前を信じろ!」ってやつ。他人のことなんてどうでもいい。ただ、自分の望みを叶えろ!それは誰にも否定させやしない!

・ミサトさんの発言は、その意味では非常にギリギリ。サードインパクトを起こさせないという強い使命感で維持されているはずのネルフと言う組織(そしてそこに生きる人々)の存在意義を否定しかねない。

・けど、それが全体よりも個人を優先するというわけではなく、全体を救うために個人を犠牲にする必要なんてない。個人がなければ世界とつながることさえ出来ない、と言うことを語っているようで、ああ、本当に庵野監督は”その先”に進むつもりなんだ…と思った。

・カヲルくんの言うことは相変わらずさっぱりわからんが、まあいつものことか。

・Qの予告編。アスカが出てきた瞬間は、あれーもう出しちゃうのー?と思ったが、アスカ好きの人があのままにされたら発狂するだろうから、あのタイミングがベストなのかもな。

・とにかくとても面白かった。

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買ったもの

1.『カンピオーネ!(4) 英雄と王』 丈月城 スーパーダッシュ文庫
2.『ベン・トー(4) 花火ちらし寿司305円』 アサウラ スーパーダッシュ文庫
3.『戦う司書と絶望の魔王』 山形石雄 スーパーダッシュ文庫
4.『ラノベ部(3)』 平坂読 MF文庫J
5.『ギャルゴ!!!!!-地上波初登場大全-』 比嘉智康 MF文庫J
6.『へうげもの(9)』 山田芳裕 講談社
7.『百舌谷さん逆上する(3)』 篠房六郎 講談社
8.『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』 環望 メディアファクトリー
9.『超人ロック エピタフ(3)』 聖悠紀 メディアファクトリー

買った。と言うか買いすぎた。

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2009.07.22

『RPG W(・∀・)RLD(2) -ろーぷれ・わーるど-』読了

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RPG W(・∀・)RLD(2) -ろーぷれ・わーるど-』(吉村夜/富士見ファンタジア文庫)読了。

主人公の勇者っぷりが半端ないことになっている。ゲームとして最強レベルの能力を持った上で、心まで本当の勇者として、自分と仲間の命を背負い、決断していくユーゴはちょっと成長のスピードがすごすぎると思った。ほんの数日前まで、ただの高校生だったとはとても思えん。

吉村夜は、本当に教養的な作家だなあ、と思うのはまさにこの点で、ようするに、ユーゴに”持てるものの義務”をまっとうさせようとしているように思う。レベル78と言う、ゲーム世界においては神の如き英雄クラスの超人であることを、いわば棚ボタ的に得てしまったユーゴは、逆にその能力ゆえにもっとも困難な試練に立ち向かわなくてはならないのだ。それが英雄になってしまったの者の義務。あらゆる困難を引き受け、あらゆる痛みを受け止め、むしろ義務とする。ただの高校生であったユーゴは、それを引き受ける真の英雄にならなければいけない。

そういう”人間が人間をやめる”と言うこと、すなわち”人間をやめて英雄”になることを、まったき肯定をしてみせるのが吉村夜の作家性なのである。ある意味では、作者は全体のために個人が奉仕することを、まったく否定していないのである。この点に、嫌悪感を抱く読者も出ると思うのだが、その考え方が正しいとか間違っているとか言える話ではないはもちろんのことだ。

吉村夜の作品に出てくる主人公は、大抵は個人的葛藤を経て、全体の幸福を選択していくことになるケースがほとんどなのだが、このシリーズでは、物語をゲーム世界とすることによって、個人が全体を左右する力を持つ過程を省くことが出来ている。そのため、ユーゴの葛藤はすでに個人的葛藤を潜り抜け、全体の幸福を追求し始めている。その結果がどのような点にたどり着くのかについては、まだなんともいえないのだが、個人的葛藤を通過するスピードがわりあい速いので、もしかしたら新しい方向性を得ることが出来る…のかもしれない。無論、今までどおりの吉村夜作品の通り、全体幸福のために自己犠牲を選択していくことになるのかもしれないのだが。…なんとなく、それだけでは終わって欲しくない、と言う気持ちがあるので、なんとかならないものだろうが(しらねえよ)。

いや、別に今までの主人公たちの選択に不満があるわけじゃなくて、そういう道は確かに気高くはあるよなあ、とは思うのだが、そればかりではちょっと不満と言うか。個人的葛藤を優先しろと言っているわけではなく、その2択を超えた選択が見たいなあ、と思うのだった。まあそれを描くにはある程度の巻数が必要なので、どこまで行くのかは純粋に売り上げにかかってくるのだろう。”その先”を見られるように、なんとか売れてもらえないものかだろうか。こればかりはなんともならないところではある。

2009/7/23追記
ユーゴが英雄としての道を歩み始めているのに対して、同じように高レベルキャラクターでありながら、いまだに女にモテることしか考えていないショウの存在は、もしかしたら存外に重要かもしれない。英雄として自己犠牲を果たしていくユーゴに対し、そんなのやってられねえよ、とアンチテーゼを掲げるのがショウの役回りなのではないだろうか。そうなると、必然的にユーゴとの対立は今後深まっていくことになるはず。もし、物語が巻数を重ねることが出来るのであれば、作者的に新しい領域に踏み込むことになりそうで、非常に期待したい。

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買ったもの

1.『もやしもん(8)』 石川雅之 講談社
2.『えむえむっ!(8)』 松野秋鳴 MF文庫J
3.『剣の女王と烙印の仔(2)』 杉井光 MF文庫J

はて…ラノベ部とギャルゴがみつからんかった。おかしいなあ。

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2009.07.21

ドラクエ9プレイ日記(3)

・黒騎士のお城を探してえんやこら。

ブルマブルーガードにお茶吹いた。なんだこれは…。思わず全女キャラ分を購入してしまったぞ。ぶとうかの稽古着の下半身部をブルーガードに変えると…、いかん、これはハレンチすぎる。情熱を持て余した。

・黒騎士の城。お姫様、パネえ。護衛付きとはいえ、よくも迷宮の奥深くまでやってきたものだ。珍しくサンディの言葉に同感。と言うか、サンディ、お姫様にはわりと好意的だな?女として感じ入るものがあったのか?

・男には一切容赦しないサンディさんはなにこれ怖い。

・しかし、イシュダルさんは一体なにがしたかったんだぜ?ひょっとしてこの人ただのヤンデレ?

・結果的にはともかく、セントシュタインの王様の判断は大体ベターであるし、自分の誤りをきちんと認められる人なので、すごく好感の持てる為政者だと思った。しかも、ケチではない。なんかすごく偉いなあ。

・ベクセリアの町に到着。

・今度は婿姑関係か…。嫌いあっているわけではないが、なんとなくわだかまりがあって、素直になれない感じが妙に生々しい。このドラクエは、こういうキャラ描写が秀逸だな。キャラが”生きている”感と言うか。

・ルーフィンが典型的なギークなのは面白かった。本当に自分のことしか考えてないな!でも、ちょっと憎めないところが上手い。

・エリザさんの死亡フラグの立てっぷりが怖い。まさかドラクエで本当に死んでしまうとか、ないよな…。

・すれ違い通信や、錬金が異常に楽しいです。なんか外出するときはつねにすれ違い通信をやってしまいます。他の人のデザインセンスがプレイ時間を見て、すげーなーと思ったり、なんか楽しい。

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買ったもの

1.『月光条例(5)』 藤田和日郎 小学館
2.『おれはキャプテン(20)』 コージィ城倉 講談社

トショイインはジュピロキャラの中では最萌えキャラと言ってもいいんじゃないでしょうか。

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2009.07.20

『ケモノガリ』読了

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ケモノガリ』(東出祐一郎/ガガガ文庫)読了。

白状しよう。僕は作家としての東出祐一郎をあまり評価していなかった。文章は下手だし、構成もぎこちない。自分の好きな”場面”を描くことは得意だけど、それ以外は全然駄目な典型的な同人的作家だと。この人のシナリオライターを書いていたゲームでも同様のイメージを破るものではく、どうにも違和感ばかり感じてしまい、純粋に面白いとは言えない作品ばかりだった。

告白しよう。そんな作者に対して、どうやら自分は不当な評価をしていたらしいということを。この作者の資質を見誤っていたがゆえに、その作家性を正しく見極めることができていなかったということに。

僕がこの作品を読んでようやく東出祐一郎という作家の、資質が、あるいは本質が見えたような気がするのだが、果たしてそれはどういったものなんだろうか。結論を出そう。この作者は、本質的に”重篤な中二病患者”であるということなのだ!もはや病的などと言う言葉をすべて吹き飛ばした、純粋無比の中二病。それが東出祐一郎という作家の本質である、と自分は理解した。中二病こそがこの作者を理解するためのキーワードだったのだ。

中二病的な作品を描く作家は多いが、作者が完全に中二病をこじらせた挙句、徹頭徹尾、中二病たる自分の好きなものを書いているという点こそが、まさしくこの作者の特異性である。

さて、続いて内容について説明する前に、すこし質問をしたい。

あなたは、現実の自分に失望し、本当は自分にはものすごい才能があるじゃないか、と考えたことはないだろうか?あるいは、現実に対するルサンチマンに基づき、世界に対してすべてをぶち壊したいと考えたことはないだろうか?そして、今の自分は本当の自分ではなく、危機的な状況に陥ったとき、なんらかの力が覚醒して、すべてを破壊してしまったりすることを夢想しなかっただろうか?

もう一つ質問をしよう。

あなたはホラー映画を見ていたとする。チェーンソーを持ったホッケーマスクの殺人鬼の話でもいいし、鉤爪の怪人でもいいし、巨大なハサミを持った男の話でもかまわない。そういう殺人鬼に狙われた場合、大抵の登場人物は、恐怖に泣き叫び、愚かな判断をして、ゴミのようにプチプチと殺人鬼に殺されていく。さて、登場人物の中に、ある特殊な人物がいると考えてみて欲しい。その人物は、殺人鬼が跋扈する異常な状況下においてもまったく取り乱したりせず、恐怖せず、常に冷静に生き残るための最善手を打ち、殺人鬼に殺されるどころか逆に罠にかけ、チェーンソー(ハサミでも鉤爪でも何でもかまわない)を振りかざす手を逆に叩き折り、戸惑った相手の足をへし折り、悲鳴を上げようとした殺人鬼の口を開く前に首を刎ねてしまう。そんな話についてどう思う?

どちらの質問も、本当にろくでもない内容だと思う。幼稚で、俗悪で、不遜で、プライドばかり高い、そんな人間の妄想のようなものだ。ああ、まったくそのとおりだ。認めよう。

それゆえ、どちらかの質問、あるいは、どちらの質問についても、否定的な意見を持った方。まったくその感覚は正しい。その感覚を大事にして、健全な生活を送っていって欲しいと思う。

だが、もし。万が一にでも、どちらの質問に対しても、肯定的な意見を持ったのなら。前者の質問に対しては、「あーあるある」とか「考えたことがあるなあ…」、また後者に対しては「面白そうだなあ」とか「楽しそう!自分もやりたい!」などと思ったのなら。

そういう人は、なにがあろうとも、この作品、『ケモノガリ』を読むべきである。そこにはあなたが夢想しているすべてがある。妄想の中にしまいこみ、普段は鍵をかけてしまいこんである”それ”がそこにはある。多くの人が、おそらく、10人中7、8人くらいの人は「くだらない」と一蹴するであろう、”それ”がそこにはある。

これは10人中2、3人に配分されてしまった、他人には言えない様な幼稚な妄想から脱却できない人向けの、ボンクラ野郎向けの究極の中二病小説である。これを読まずにボンクラを気取るなど10年早い。こういう作品こそ、作者のろくでもない妄想を垂れ流した本当の中二病と言うのだ。

すべてのボンクラたちに捧ぐ、素晴らしい中二病小説である。そこには、妄想も、俗悪も、幼稚さも、卑屈なプライドも、それらすべてがある。

僕から語れるのは、それだけだ。あとは、読みたいと思った人が、読めばいい。

と言うか、すべてのボンクラ野郎共は、読め。絶対だ。

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ただいまー

帰ってきた。

大変疲れました。本が思ったより読めなかったし、ゲームも出来なかった。残念(なにをしに旅行に行ったんだ)。

これから、たまりにたまったアニメを消化だ。明日休みてえー!

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買ったもの

1.『藤田和日郎魂』 藤田和日郎 小学館
2.『金剛番長(7)』 鈴木央 小学館
3.『魍魎の匣(3)』 原作:京極夏彦 漫画:志水アキ 角川書店
4.『あずまんが大王2年生』 あずまきよひこ 小学館

あ…月光条例を買うの忘れてた…。

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2009.07.18

出かけてきまーす

えー、ついったの方には書いたんだけどねんのため。

連休中は島根まで旅行に出かけるため、更新が滞ります。ついったぐらいは更新するかもしれないけど、基本は月曜日まで更新しません。

まあ、移動の暇な時間に十文字青でも読んで、感想を考えておこうと思います。

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2009.07.17

『這いよれ!ニャル子さん』読了

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這いよれ!ニャル子さん』(逢空万太/GA文庫)読了。

うむ、これはひどい。ラブ(クラフト)コメディらしいが、もういろいろな意味で本当にどうしようもねえな。面白いぞ。正義のヒーロー、ニャルラトホテプさんが、ツンデレヒロインの真尋を守って戦う、えー、まー、なんかいろいろと混じっていてよくわからないことになっている作品。かろうじてコメディと言う点は間違いないが、それだけじゃないぞ…。

まあ、基本はクトゥルー神話コメディなんだけど(ってなんだそりゃ)、さまざまな小ネタ、大ネタがちりばめられており、良い意味で脱力すること間違いない。大変肩の力が抜けていてよろしいのではないでしょうか。ネタについては、ジョジョとガンダムとメタルギアソリッドについては確定だが、1~2頁に一つは入っているネタがあまりにも多すぎて全部は観測仕切れませんでした。適当にページを開くと必ずネタがあるというこの密度は凄まじいものがある…この思い、まさしく愛だ!(うるせえ)CQCについては史実の方かMGSの方か迷ったけど、エンハンサーが出てきたのでMGSネタで確定みたい。ジョジョネタは使いやすいですよねオタクとして。

旧支配者をそのまんま宇宙人にしちゃったのは、ラブクラフト的に許されるのかなあ。なんかそのほら、ありがたみと言うものが無いじゃないですか。まあ、原典の描写を見ても、確かに支配惑星とかあるんだから、宇宙人と言い換えても間違いではないんですけどね…。でもその…コズミックホラーが…(うだうだ)。

冒頭から最後まで、徹頭徹尾くだらない展開がとても良かったと思います。ネタ塗れだからこそ、この本当にくだらない展開が映えますね。ラストのグダグダな感じがまた良かった。悪役が最後まで本当にくだらない人たちなので、笑えないはずのオチも笑ってしまう。なんか読み手である自分のSAN値が下がっているような気もするけど、笑ってしまったのだから良しとしよう。

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ドラクエ9プレイ日記(2)

・宿屋でリッカの就任式を観る。なんだこの水戸黄門は。

・仲間を作成できるので、ひとしきりキャラ作成にいそしむ。これたのしー。自分の好きなようにキャラをエディットできるのが楽しいのは当たり前だけど、見た目にダイレクトに反映されるのがいいわあ。

・しかし、仲間にした当初にみなのみすぼらしい格好には泣けてくる。これはなんとかせねばなりますまい。

・いろいろ考えた結果、ぶとうか、とうぞく、まほうつかいのパーティメンバーに。せんし、そうりょ、たびげいにんも作っておいたけど、今後、使う機会があるかなあ。回復が厳しくなったらとうぞくとそうりょをコンバート予定。

・近隣のマップをぶらつく。うろこのよろいを発見。やったーとばかりに装備。…だ、ダセエ…なんだこのイケてない感は…。皮のよろいのほうがはるかにマシじゃわ。鎖かたびらの購入が急務となった。

・なぜかまほうつかいが盾を装備できることを発見。なんで?

・ぶとうかは棍を使わせる予定。オレ、棍って好きなんだよね。あとはなるべく軽装で行きたい。重武装なぶとうかなんてありえないしね。見た目はポニーテールのお姉さん。

・とうぞくも、なぜか鎖かたびらが装備できるみたいだけど、そんなのとうぞくじゃねえだろ。バンダナとたびびとの服で、いかにも軽装な冒険者を演出してみる。おお、いいじゃないか。見た目は短髪で目つきのするどいお姉さん。

・ちなみにうちの魔法使いは金髪碧眼で髪ぱっつんで褐色肌のロリ。趣味に走りすぎた。なんか文句ある?と言うわけで、皮のドレスにハイヒール、ヘアバンドと明らかにヒイキ。楽しいのう。

・王様に会いに行くと、黒騎士討伐を依頼される。「王女を湖につれて来い、と言うのはおそらく罠じゃ!兵士を差し向ければその隙をついて城を攻撃されるに違いない!」と言う王様の主張は、為政者としては何も間違っていない判断だよな。だから自由に動ける冒険者に、「湖に行け!あわよくば黒騎士を討ち取れ!」と言うのも、マキャベリズム的にも間違ってない。上手く行けば良し、上手くいかなくても王様はなにも損しないもんなー。この王様、出来る…。

・黒騎士に会うべく、指定された湖へ。到着するなりバトル。けっこう強い。いなずま突きにはちょっと閉口。そうりょがいないのが仇になったか。

・なんとか勝利すると、黒騎士さんは「私の愛する姫ではなかったのか」とかなんとか言い出してもう城には近づかないことを約束してくれた。なんだ、見た目は怖いは普通にいい人だな。

・ギャル天使ことサンディ「この黒騎士、キモくなーい?」ああ、そんなだれもが思っていたことをそんなストレートに…!ひでえ。

・セントシュタイン城に戻って王様に事情を報告。怒られる。「ばっかもーん!そんな言葉を信じて戻ってきたのかー!」ああ、そりゃそうですよね。考えてみたら口約束以外何ものでもないもんな。これは怒られて当然か。国の安全を預かる王様としては、「もう襲わないよ!」とか言われても信じるわけにはいかないか…。やはりこの王様はまともな為政者なんだなー。

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買ったもの

1.『ハヤテのごとく!(20)』 畑健二郎 小学館
2.『史上最強の弟子ケンイチ(34)』 松江名俊 小学館
3.『お茶をにごす。(9)』 西森博之 小学館
4.『クロスゲーム(15)』 あだち充 小学館
5.『絶対可憐チルドレン(17)』 椎名高志 小学館
6.『神のみぞ知るセカイ(5)』 若木民喜 小学館
7.『ニードレス(9)』 今井神 集英社
8.『這いよれ!ニャル子さん(2)』 GA文庫
9.『RPG W(・∀・)RLD(2) -ろーぷれ・わーるど-』 吉村夜 富士見ファンタジア文庫
10.『ぷりるん。~特殊相対性幸福論序説~』 十文字青 一迅社文庫
11.『ANGEL+DIVE CODEX 2.NIGHTMARE』 十文字青 一迅社文庫

か、買いすぎた…。でもなあ、いろいろ発売日が重なっているんだもの、しょうがないじゃないですか(なぜか言い訳)。

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2009.07.16

『勇者と探偵のゲーム』読了

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勇者と探偵のゲーム』(大樹連司/一迅社文庫)読了。

冒頭にすでにワーカムなる物語作成ソフトの存在を示しているところからして、完全に神林長平リスペクト作品と言える。物語ることを徹底的に描いているあたりからしても、神林長平の作品はセカイ系そのものだと自分は思っているので、その基本原則をライトノベル的に再構成したものだと僕は解釈した。

ようするに、物語の不可能性を描いた作品であると言える。”物語”とは、物語の外の出来事には一切関わりがないのだ。物語とは、現実を抽象化し、真実を形骸化し、世界を系統立てる。それはご都合主義だと非難も出来よう。だが、それこそが”物語”なのだ。語られた瞬間に、それは事実となり唯一無二の真実となる。これはフィクションの世界だけではない。物語とは、”いかなる出来事であろうとも、語り始めた瞬間から成立してしまうのだ”。

だから、主人公が冒頭から、「これは物語ではない、記録である」と言ったところで、それは文字にした瞬間から物語化するのである。あらゆる出来事は物語化を免れることは出来ない。たとえ”小説”や”ドラマ”、あるいは”アニメ”と言う形で語られなかったとしても、人の口にのぼった瞬間からそれは物語と化す。例えば噂話などは、典型的な物語の一つだ。人々に噂された出来事は、人々に語られたことによって、真実は変質してしまうのだ。そこに、客観的な真実などは必要とされない。物語とは、物語を必要とされるところにもたらされる。その物語を必要とする人間にとっては、その物語こそが真実になるのだ(噂話が、虚実曖昧なままに”当たり前のこと”と受け入れられるのにも似て)。

また、語られたことを語られたことが語られる、と言う、物語のレイヤーを重ね合わせることでしか、物語は存在しえない。物語は語られた瞬間に”物語”となる。ならばその物語を語ったものの物語は?そして物語を語ったものの物語の物語とは?所詮この世はメタゲーム。あらゆる事象はメタ言語によって記述される。記述された世界に生きている。それは、我々が”現実”と呼ぶものでさえ、それが物語とは無関係でいられないと言うことを示すものだ。

物語の持つ強制力とは強力なものだ。語られたことが事実である、と言うことは、語られないことは切り捨てられると言うことである。語られないことはすべて嘘になる。だが、語られなかったことに意味はないのだろうか?価値がないのであろうか?ないのである。少なくとも物語的にはまったくないのである。だがそれは嘆くべきものではない。物語と言うものは、あくまでもメタ次元の存在であり、メタの存在に意義を見出さなければ、物語的に無価値であったとしても、とくに問題はない。多くの人は、そのように、自分が自分の人生の物語における脇役でさえないことに気がつかず、生きているのだから。

この作品の語り手の不幸は、自分とその周囲の人々が、物語に関われないことに自覚的でありすぎたということである。《日本問題象徴介入改変装置》などと言うものがあるせいで、物語られると言うことに認識できてしまったことにある。本当は誰も気がつかなかったであろう、自らが人生の脇役に過ぎないことを知ってしまったのだ。物語に対する憧れ。自分もいつか主役になれるのではないかと言う希望。それはある特定の時期におけるだれもが感じることではある。

それこそが、彼らの最大の不幸であるのだった。物語そのものには、本来価値などないのだ。価値を与えるのは物語る人間と、語られる人間によって付与されるに過ぎない。それに気がつかず、ただ、物語的意味付けを行おうとしたクラスメイトたちと、それを傍観することで”物語ってしまった”彼は、物語と言う意味の中に取り込まれる。語ってしまった出来事と、その出来事を語ってしまう語り手は、否応なしに物語となる。

そこには真実などと言うもは、どこにもない。事実を記そうとして、記すために語ってしまった語り手は、”物語”を伝えるだけに過ぎないことに彼は最後になるまで気がつかなかった。彼が行ったことは、新しい”事実”を生み出したに過ぎないのだ。

一度生み出された物語は、語り手の意思とは無関係に、確固たる意思を持って存在し続ける。そこに、語り手自身の”真実”はない。あるのは、”物語化”された”事実”があるだけなのだった。

これは、おそらく、そのような物語なのである。

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ドラクエ9プレイ日記(1)

話題のドラクエ9を購入したのでちまちまやっている。当然ながらネタバレあり。

・キャラメイク。とりあえず銀髪でツンツン頭で目つきの鋭いニヒルなダークヒーローっぽいキャラにした。オレの中の中二のささやきに従ったまで。無論、パーティは女だらけにしてハーレムを作る予定だ。

・主人公が天使、と言う設定はちょっと面白い。村人たちをお助けしていく物語が続くのかなーと思ったら、あっという間に堕天してしまったのはちょっとびっくり。

・しかし、この衣装システム面白いな。天使の衣装はたしかに旅芸人に間違われてもおかしくない奇抜さだ。物語当初は気がつかなかったが、これは恥ずかしい。早く防具を買い換えよう。

・DSにしては驚くほどのポリゴン。まあところどころぺらいところはあるけど、別に気にならないな。リッカさんはかわいいと思う。

・スキルは剣一択で。スペシャリストが好きなので、将来的にはバトル系の専門家を目指す。魔法剣士にも興味があるので、もしかしたら途中で魔法使い系に浮気するかもしれない(スペシャリストじゃねえじゃねえか)。

・ルイーダさんを助けにダンジョンへ。ドラクエってこんなに謎解きシンプルだったっけ?なにぶん、自分の中でドラクエは5で止まっているので、よくわからん。ボス戦は単調。殴るか回復するかしかやることがない。

・ガングロギャル天使…だと…?サンディのキャラはアグレッシブ過ぎる。スタッフは勇敢だな。

・伝説の宿王って言うのもすごい単語だよな。何をする人なんだぜ。

・天の箱舟が動かなくて最悪の状況なのに、「超うけるー」とか言われるゲームってどういうことなんだぜ。受けるのはお前の顔だ。

・まあそんなことを言いつつ、個人的にはガングロギャル天使も面白いと思うのだが(言うことがいちいちすごい。感性とか、無いんじゃなかろうか)、嫌いな人は嫌いだろうなあ。マイナス評価の理由がわかったぜ。

・衣装を皮のよろいや皮のたて、皮の帽子などでコーディネート。それぞれのパーツは地味なんだが、皮シリーズ全部そろえるとなかなか統一感があってよろしい。なんか、駆け出しの冒険者、って感じがする。

・セントシュタイン城についた。

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買ったもの

1.『とある飛空士の恋歌(2)』 犬村小六 ガガガ文庫
2.『アイゼンフリューゲル』 虚淵玄 ガガガ文庫
3.『ケモノガリ』 東出祐一郎 ガガガ文庫
4.『君が僕を どうして空は青いの?』 中里十 ガガガ文庫
5.『今日もオカリナを吹く予定はない』 原田源五郎 ガガガ文庫

ガガガ文庫を買った。まだ一迅社文庫は出てないのかー残念。

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2009.07.15

『とある魔術の禁書目録(9)』読了

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とある魔術の禁書目録(9)』(鎌池和馬/電撃文庫)読了。

大覇星祭編の開幕である。ようするに学園都市における文化祭であり体育祭の始まりであり、一大お祭りイベントである。とあるシリーズ中の中でもハイテンションはエピソードであります。全学園都市を上げて繰り広げられるイベントのストーリーだけあって、繰り広げられる物語もすごくテンションが高いです。いままでの登場キャラクターの総出演であるとともに、新キャラクターもガンガン追加されて、非常にテンションが高いことになっています。吹寄制理とか、存在意義のよくわからない新キャラとかいるけど、まあこの作者にそういうことをツッコミを入れてもむなしいだけなのであえて無視しましょう。美琴を探す女子大生とか、まあいろいろと読者の読みたいものに対する作者のサービス精神旺盛さを受け入れるべきなのだろうな。なにやら学園都市に陰謀を抱く、ローマ正教の刺客、オルソラとの丁々発止のやりとりはなかなかに楽しい。この作者にしては、純粋にエンターテインメントとして楽しむことの出来る作品になっていると思うのだった。まあもちろん、この作者特有の語りすぎ、説明しすぎな部分はあるものの、今回に限れば割合に気にならない作品であるということが出来る。…と言うか、正直なことを言わせてもらうと、この巻で、始めてこの作者の作品に対して、なんの躊躇いもなく「面白かった!」と断言できる作品でありました。大覇星祭という状況説明自体がお祭り騒ぎというか非日常なので、ふだん気になる導入部分のぎこちなさが解消されているということなのかもしれない、と思うのだった。

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2009年2/4半期個人的アニメランキング

大体新番組も一通り観たので、2009年2/4半期のランキングを発表。相変わらず個人的主観バリバリなのであしからず。

 1.CANAAN
 2.真マジンガー 衝撃!Z編
 3.東京マグネチュード8.0
 4.Phantom ~Requiem for the Phantom~
 5.青い花
 6.化物語
 7.亡念のザムド
 8.プリンセスラバー!
 9.懺・さよなら絶望先生
10.ティアーズ・トゥ・ティアラ
11.うみねこのなく頃に
12.涼宮ハルヒの憂鬱
13.バスカッシュ
14.ニードレス
15.GA 芸術科アートデザインクラス
16.うみものがたり
17.かなめも
18.よくわかる現代魔法
19.クロスゲーム
20.蒼天航路
21.宙のまにまに
22.グインサーガ
23.鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST
24.咲 -Saki-
25.シャングリ・ラ

おい…アニメちょっと増えすぎだろ。こんなに観ているということが自分でも信じられん。

とりあえず、現時点ではCANAANが最高。このクオリティを本当に維持できるのか不安だが、このスタッフならやってくれる…!と信じたい。物語もアクションもキャラクターもすべてが極めて高いレベルにあるな。

真マジンガーは、ちょっと息切れしてきた感のある1クール勢の中で作品のテンションがまったく落ちていない。それどころかマッド過ぎるキャラクターたちの悪ノリ具合が本当にひどいことになっている。素晴らしいとしか言いようがない。

東京マグネチュード8.0もいいね。まだ一話を観ただけだけど、面白いものになりそうな予感。

Phantomは最近のレオン編(違います)がたいそう面白く、クオリティは落ちていない。なんだかんだで安心感があるよな。

青い花は原作の雰囲気は壊していない感じが良いです。

化物語。シャフト演出が炸裂しまくりです。原作のグダグダ感を演出で再構築している感じ。

プリンセスラバー!。いや、今のところどんなものに成り果てるのかさっぱりわからないという意味では目が離せない作品。なんか奇怪なものが出来上がりそうな…。

うみねこー。まあ一応観続けると思う。

その他はー…まあなんとなく観ていくであろう作品。ただ、GAとかなめもはつらいかもなー。萌え四コマをアニメでやられても、あまり楽しくないというか…気恥ずかしいというか…。

うみものがたりも、ある種、コテコテの少女アニメなので、すごく恥ずかしくなってしまう忍耐アニメ。オレの中のオタク力(ぢから)が試される…っ。

懺・さよなら絶望先生とニードレスはいろいろな意味で安心。なにも考えないで観れるって幸せー。

よくわかる現代魔法。面白さの方向性がしょっぱなからブレている。大丈夫か?

宙のまにまに。健全すぎてオレの中のルサンチマンが破裂しそうだ。どうしたものか。

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2009.07.14

『レギ伯爵の末娘-よかったり悪かったりする魔女』読了

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レギ伯爵の末娘-よかったり悪かったりする魔女』(野梨原花南/コバルト文庫)読了。

野梨原花南はある意味、稀有な作家だな、と改めて思う。部分部分の描写は驚くほど少ないし、状況描写もほとんどないし、場面はくるくると演劇のように入れ替わるのだけど、たしかにそこには人間が描かれている。よかったり悪かったりする魔女、ポムグラニットと、レギ伯爵の末娘、マダーの出会いから友情を育むまでの描写がびっくりするぐらい少ないのに、そこから繰り広げられる怒涛の如き物語展開に、開いた口が塞がらないうちに納得させられてしまうのだ。

まさしく怒涛と言う他ない物語運びである。決してテンションが高い文章を書いているわけではないが、次から次に繰り出される新しい舞台に、え、ちょ、待っ、っとこちらの準備が整わないうちに繰り出される。その展開のスピーディーさ。これはちょっと類を見ない。

あるいは軽妙な物語を紡ぐ語り手なのだ、と言えるかもしれない。ぽんぽん繰り広げられる軽快な会話は素晴らしいと思う。どいつもこいつも口から生まれたんじゃないかと思わせられる会話のテンポの良さもまた、スピーディーかつ怒涛の場面展開につながっているのだろう。

だが、テンポの良さだけで強引に進められているから良くないのかと言われれば全然そんなことは無い。なんと言うか、その強引さがとにかく読んでて気持ちがいいのだ。一体、どこに連れて行かれちゃうの?と先行きがさっぱりわからないジェットコースターのような物語展開に、正直、読者である僕は置いてきぼりにされないように食いついていくしかない。それはまるでアドリブで構成された舞台をかぶりつきで観るような、先行きの不確定さを感じさせる。自分はとにかくそれにわくわくさせられてしまうのだ。

この作者の非凡さは、まさしくその点にあるのだと思うのだが、今のところはまだきちんと言語化出来ていない。感想を書いていない『マルタ・サギー』シリーズも含めて、この作者についてきちんと語ってみる機会を作りたいと思う。

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買ったもの

1.『這いよれ!ニャル子さん』 逢空万太 GA文庫
2.『Gad Sfortunato』 basso 茜新社

なんか本を買いたい欲がうずいたのだが買うものが無くて、勢い余ってニャル子さんを買ってしまった。後悔は…読んでから考える。2はオノナツメの別名義作品。出ていることに気がつかなかった。たまたまBL関係のコーナー前を通りかかった時、目に入った感じ。運が良かったんだな。

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最近のアニメ

最近観たアニメのファーストインプレッションその2…プラスα。

『東京マグネチュード8.0』
これなんて絶体絶命都市?と言うぐらい既視感バリバリ。いや、雰囲気だけだけど。主人公が自分の周囲すべてに不満を溜め込んでいる展開の積み上げ方が上手くて感心した。ああ、確かにこういう感覚、覚えあるわ。「子供を言い訳にしないで!」とか言う辺り、上手いなーと思う。ただ、そうした苛立ちを持てるのも、確固たる世界があるゆえであり…壊れてしまった世界で、どう主人公が立ち向かっていくのか、興味をそそられる。

『GA 芸術科アートデザインクラス』
原作既読。あー、なんかこのユルさは原作の通りだなーと思った。そして誰もが思うように戸松遥の演技の多彩さにぶっ飛んだ。と言うか本当に何を見ても戸松遥が出ているよね。内容については、あまりの起伏の無さに、観ながら寝オチしてしまったのだが、つまらないわけではもちろん無い。萌え四コマの雰囲気をきちんと再現しているように思います。まあ続きも観ると思うが、途中で力尽きる気も…。

『プリンセスラバー!』
銃刀法はこの国どうなってんの…?とか、公道で馬車はねえだろとか、疑問点は多々あるものの…さ、作画のレベル高けえ!美少女ハーレムものにしては主人公も熱血な好漢であるところも評価するべきか。ただ、主人公のキャラと設定の非現実性のズレのようなものがあり、どうもしっくりこない感じ。うーん、そこのズレがきちんと埋まるのか、それとも最後までアンリアルを突き通すのか…その辺りで作品の評価は大きく変わりそうな気もする。なんとなく今期最大の怪作になってしまいそうな匂いがあるが…さてどうなることやら。

ファーストインプレッションはここまで。ここ以降は2話以降で感想が変わったりしたもの。

『よくわかる現代魔法』
第一話からいきなり一ノ瀬弓子はパンツはいてないから始まるとか…どれだけ原作未読者に不親切なんだ…。最近のラノベ原作流行の(といいつつ、すぐに思いつくのはハルヒぐらいしかないが)シャッフル構成というやつですかね。

『うみものがたり』
こ、この作品はセーラームーンだったのかー!

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2009.07.13

『SHINO -シノ- 黒き魂の少女』読了

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SHINO -シノ- 黒き魂の少女』(上月雨音/角川ミステリー文庫)読了。

勝手にGOTHの劣化バージョンを想像していたため、最近まで手を出さないで来たのだが、評判がなかなか良いので読んでみた。読んでみて反省。やっぱり読まずに判断するのは良くないね。読む前に危惧していたのが、適当に心の闇とやらを描写したなんちゃってサスペンスだったりしないかなあ、と言うものだったのだが、思ったよりも、絶妙なところで理解可能な”異常”(変な表現だが他に思いつかない)を、印象的な文章で描いている作品であったのは安心した。

正直、まだ一巻の段階では、ミステリとしての精度はそれほど高いものではないのだが、この作品の真骨頂は、おそらく”正気”と”狂気”の曖昧さを、きちんと描いているところなのだと思うので気にならなかった。だれよりも容易く”境界”を乗り越えてしまうヒロインの志乃ちゃんの描写が非常に気を使われているところも好感触。読者に容易く感情移入を許さない、神秘性がうまく表現されている。正常と異常、正気と狂気、その境目を容易く飛び越えることが出来るヒロインが、だれよりも人間らしい、お人好しな主人公の存在によってこちら側につなぎとめられているという設定も、ちょっとした拍子で安っぽくなってしまうところを、絶妙なところでかけがえの無い、それでいて危うい絆として描いている。

なんと言うか、大枠の要素は非常にキャッチーなのだが、心理描写がすごく巧みと言うか、美しい。そう、美しいという表現がぴったりくるな。この世ならぬ、こちら側の人間が決して近づいてはならない、考えてはならない甘美なる毒。その描写が、本当に手を触れてはいけない、甘く、危険な果実として描写していると思うのだった。

まあ、もちろんクールな(本当はそれだけじゃないけど)小学五年生、志乃ちゃんに萌え萌えするも良し、”異常性”と言うものに対する官能的な描写に耽溺するも良し、なかなかに器の大きな作品であると思われるので、この作品を輩出した富士ミスは偉かったんだなあ、と改めて思うのだった。

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買ったもの

1.『レギ伯爵の末娘―よかったり悪かったりする魔女』 野梨原花南 コバルト文庫
2.『公爵夫人のご商売 ―よかったり悪かったりする魔女』 野梨原花南 コバルト文庫
3.『侯爵様の愛の園―よかったり悪かったりする魔女』 野梨原花南 コバルト文庫
4.『フリンギーの月の王―よかったり悪かったりする魔女』 野梨原花南 コバルト文庫
5.『侯爵夫妻の物語―よかったり悪かったりする魔女』 野梨原花南 コバルト文庫

『マルタ・サギーは探偵ですか?』がたいそう面白かったので、野梨原花南日和。

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日々の雑記

・我ながら昨日の『紫色のクオリア』は、情念が迸り過ぎていて何を言っているのかさっぱりわからん内容に反省。自分でも何を言っているのかよくわからんわ。いや、感覚的には理解出来るんですけどね…書いた自分ですら感覚的にしか理解出来んと言うところが、逆にすごいような気もする。ま、まあ、考えようによってはライブ感覚に溢れた内容だったということで…いや、ほんとマジすいませんでした(虚空に向かって土下座)。

・ドラクエ9を土曜日に買ってきたのを書くのを忘れてた。まだ始めたばかりだけど、けっこう面白い。DSながら作りこまれている感じ。装備した武器防具がグラフィックに反映されるのは好感触かなー。装備した武器防具の効果よりも、見た目のお洒落さを優先してしまいたくなる…。ここまで細かいところをコーディネートできるRPGって、地味に他に無くない?

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2009.07.12

『紫色のクオリア』読了

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紫色のクオリア』(うえお久光/電撃文庫)読了。

<注:ネタバレをしないように、かつこの作品のすごさを語ろうとしたところ、スペックが足らず、ショートしてしまった。完全にだれかに読ませることを放棄したどうしようもない記事。歴代何位クラスにひどい。途中で自分が何を言っているわからなくなってる>

うえお久光はとっくにライトノベル作家の領域を逸脱していると思っていたが、これまたすごいのを書いてきたよ!ライトノベルの境界を越えるSF小説のレベルに到達している感じ。いやーすごいやー。

最初の短編は、いかにも綱島六郎コラボっぽい(モデラーヒロインとかね)感じだったのだが、それがどんどん話が転調し、さらに転調し、さらに転調していき、最初のスタート地点からは想像もつかない地平にたどり着く展開がすごすぎる。ここまでの発想の飛躍が出来る作者の頭の中は一体どうなっているんだ?

何がどうすごいのか。言葉にするのはなかなか難しいのだが(何しろ飛躍そのものが物語のすごさに直結しているので、どう飛躍するのかを説明することはミステリのネタバレをするぐらいタブーだ)、一つ言えるのは、”視点”と言うものがすごく物語的に重要な意味を持っているということだ。個人的な話で恐縮だが、自分の子供時代は、人間の世界を見る目に客観などありえず、自分の見ているものが他者に共有出来ないことは明らかで、”赤い”と言う概念を他者に伝えることが出来ない以上、自分の見ている世界は、世界で自分ひとりしかおらず、他者から見た自分の世界は全然別の物ではないか。例えば、自分は実は精神病院に隔離されている患者で、自分は普通に暮らしている世界を見ているだけに過ぎないのではないか、と言う、大抵の子供は一時期は通ると思われる疑問に苛まれたことがあったのだが、この作品はまさしくその疑義を可視化したものだと言える。

もちろん、ヒロインであるゆかり(作中の出番はもっとも少ないのに、これほどの存在感を見せ付けるヒロインも珍しいのだが、それはさておき)の持つ”目”は、まさにその具現と言うかそのまんまと言う感じなのだが、主人公のマナブ(女性です)の”視点”も、形を変えた同様のものであるということが出来るだろう。自分の視点、視座をどこに置くのか。現実を基底するものは、本質的に、主観的な視点でしかない。主観でおいて観測したものこそが真実なのであれば、主観を変質させれば、真実もまた変質するのである。

さて、こんなことを書いてしまうと、勘の良い人はどういう話なのか、想像がついてしまう人もいるかも知れないなあ。でもねえ、その想像は、多分間違っている。なぜなら、この作品は別にイーガンでもチャンでもなく、うえお久光の作品なのだ。観測する世界が間違っているのなら、観測を変えようとする、意思する力を肯定的(それは否定的ではない、と言うレベルではあるものの)に捉えているのが、うえお久光なのだ。

物語は転調を繰り返す。幾度も幾度も転調する。物語とは、観測者によって紡がれるものだからだ。観測者によって物語は紡ぎ続けるし、続けることが出来るのだ。マナブの犯したたった一つだけの誤謬が物語を逆に加速させ、暴走させていく。その暴走こそが飛躍であり、転調に繋がるのだ。うえお久光は、その暴走を否定しない。肯定もしない。行き着くところまで行き着いた結果、一つの結論が、ポツン、と生み出される。それは意思だ。それが意思だ。価値があるとすれば、一人では観測できないことも、二人でならば、観測できるというただそれだけの意思を生み出すための誤謬なのであった。

ここにいたっても、うえお久光は”視点”を操り読者に対して提示してくる。その視線は、視点は、一体だれの”主観”ですか?それはあなたの主観なのでしかないのでしょうか。その視点は世界を変えることが出来るものなのでしょうか。

出来る、と言ったのはうえお久光であり、かの人の言葉によって、生きることへの目的を取り戻したマナブの結論は非常に面白くもある。物語の転調。視点から、関係への展開。視点と言う世界を確定的に支配するものを失った後(捨てたということは、決して目を逸らしてはならないことだ)、生まれるのは”関係”の世界だ。それまでが徹底したエゴに基づく主観でしかありえない世界の後、世界は一人では生きていかない、いけない世界を産み落としたのだった。そこでさえ、人のクオリアは決して共有されるものではないのだ。人のクオリアの孤独は決して救われるものではない。だが、関係と呼ばれるものがある。お互いのクオリアを、言葉で、仕草で、絶望的なまでに届かないそれを伝え続けること。それこそが”関係”の世界だ。

物語は転調を繰り返して”関係”の世界に落とし込まれた。だが、読者はそれを知っている。関係に至るまでの世界を。それゆえの困難があるであろうということ。お互いのクオリアを。共有できぬものを。それでも語らなければならないということ。最後にゆかりとマナブがやったことは、そういうことであって、お互いの見える世界観がどうであろうと、しかし、人間はともに在ることが出来るのだ、と言う、明快な論理である。本当に出来るのかどうかについては、きちんと描いていないところは作者の誠実さととるべきなのかもしれない。

ただ自分は、そこに希望を感じるだけなのだ。自分の運命を変えられるのは、本人の意思と、他人の助け。ともだち、とかいまさら言ってられるかー!なんて話を書いてしまうのは作者の限界か、個性か、あるいは可能性か。僕にはまだ、うえお久光を正しく判断することは出来ていないようだ。この作者がどこまで突き抜けていくのか楽しみにしつつ、見守って生きたい。

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買ったもの

1.『バビル2世(6)~(8)』 横山光輝 秋田文庫
2.『その名は101(1)~(3)』 横山光輝 秋田文庫

自分の中で横山光輝ブームが発生。バビル二世をあっという間に読了し、続編の101まで買ってきた。いや、これは本当に時代を超えて残る少年バトル漫画の傑作。と言うか、今の少年バトル漫画は本当に横山光輝を見習うべき。この人の作品の登場人物は、全員が常に最善策を選択し、油断も過信もしない次元で、戦いの駆け引きが行っているところが本当に素晴らしい。そりゃ、悪役側が個人能力で劣るのなら、まず相手を疲弊させ、さらに人海戦術で攻め込み、万全の状況で打ち倒すのは当然だし、ヒーロー側も自分が疲弊されるだけとわかった瞬間に政府と協力して組織力をバックにつけるもの当然の手段だよなあ。当然の手段を当然に行う駆け引きには痺れるぜ。

そういや誰かが言ってたけど、バビル2世とヨミさまって、たしかにネウロとシックスの関係に似てるね。片方が個人能力で圧倒的に勝るが、片方が組織力で勝り、後者の勝利条件は前者の消耗によって満たされるという点が。もっとも、ヨミさまは部下思いだけど、シックスは部下を駒としてしか思ってないから、ボスにするなら圧倒的にヨミさまが良いよね。

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2009.07.10

『円環少女(10)運命の螺旋』読了

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円環少女(10)運命の螺旋』(長谷敏司/角川スニーカー文庫)読了。

作者はおそらく今がノリにノッている時期なのではないだろうか。もう、どうなっても面白い。前巻において、自分の偽善に(ようやく)自覚した仁が、自分の望みのために誰かを犠牲にすることを受け入れた結果、訪れた束の間の平和。しかし、なんの緊張感もなく姿を現した王子護と、彼が連れてきた舞花に良く似た少女。彼らが訪れたとき、静寂は崩壊する。

と言うわけで、一皮剥けた仁が大活躍!…とはなかなか行かないなあ。人生って厳しいですね。成長した、と自分で思ったときは、大抵、ただの勘違いと言うあれな感じ。いや、まだそこまで直面してはいないけど、今の仁は、これまで”偽善”を盾にしていたのと同様に、”悪人”であることを盾にしているだけですよね?ようは開き直ったということが出来ますが、人間、開き直っただけですべてが解決するわけが無いんですよ。結局、世の中モノを言うのは権力と情報に基づく実行力。仁は、ようやく味方と言うか、一つの勢力を得ることが出来たわけだけど、それをどのように運用していくのかについては、彼のこれからの行為にかかってくるんだよな。なんつーか、大会社に勤めていたけどその組織の論理が受け入れられなくなって飛び出して、企業を起こしたみたいな感じ(そのまんま過ぎる)。起こしたはいいけど、結局、これからが本番なわけで、仁の道筋にはまだまだ困難が予測される展開は、なんと言うか、本当に作者は人生という終りの無い戦いを描いているのだな、と思うのだった。

きずなに対する感情の曖昧さも、仁が開き直ってしまったからと言って、彼女の気持ちが収まるわけではないからして。結果的に、きずなに同じ罪を着せることで、仁を免罪させようとしている物語の要請を感じてしまったので、手放しで受け入れることは難しいなあ。それとこれとは別問題だろ…。とはいえ、ある種、再び二人の関係はスタートラインに戻ったといえるわけで、ここから再び構築しなおしてくことになるのかな。メインヒロインが誰なんか、ときどきわからなくなるが、彼女との関係も、ただ破局するのではなく、傷を舐め合うのでもなく、きちんとした前向きなものになってくれることを切に願いたい。まあ、こんな事を言うと人非人扱いされそうだが、きずなって面倒くさい女の子だからなあ。甘えようとすると際限なく甘えさせてくれそうだもんなあ。男を駄目にするタイプの魔性の女だと思うので、今後の展開は不安がいっぱい。上手く関係を再構築できればいいのだが。

まあ、他にも今回は新キャラもバンバン出てきているけど、やっぱ今回の肝は、メイゼル関係の話でしょ。円環世界におけるメイゼルの母、イリーズの革命の物語は、まさに今回の最重要人物(死んでるけど)にふさわしいものだった。要するに彼女は革命者であり先駆者なんだけど、あまりにも革新すぎる思想と行為は大きな反発を招いてしまうのだ。だが、通常の革命者と彼女の違うところは、一人で世界と対峙出来てしまったことなのだな。円環のままに停滞した世界を、彼女は神を殺すことによって螺旋であることを証明した。それは、世界の本質に、進化が内包されていることを証明したということ。そのための犠牲は大きなものだったのだが、それは100年後、1000年後の円環世界のために必要なことでもあった。事実、彼女の行為によって、すでに世界は一部の超高位魔術師のものではなくなり、平民たちの台頭を促した。イリーズの真意は定かではないが、少なくとも、彼女の行為が旧体制、旧世界を完全に破壊したことは間違いないのである。しかし、それを民衆は理解しない。魔王と恐れられた織田信長の如く、あまりにも先駆的過ぎる存在を、マクロを見据えて動く人間を、大衆は理解出来ないのである。

彼女は神を殺して本懐を遂げ、消え去るが、その憎悪はメイゼルの元へ向かう。そこで彼女が示したものは、母の為したことを受け入れること。世界の憎悪を一身に背負い、それを自らの罪として受け入れることで”世界を許した”。母が作り出した新しい世界を支える生贄として、自らを与えた。それはまさに”王の道”。王道である。自らを民のために捧げ、生贄として饗され、すべての結果をわが身に引き受け、それでもなお運命に抗う。小さな魔女の伝説が始まったとき、彼女の王道もまた始まったのである。

これは一つの事柄を意味していると思われる。それは、仁との別離。彼女が王道を行く限り、人並みの幸せは受け入れることは出来ない。それは仁の望みとは真っ向から対立する。”メイゼルを幸せにするために悪を為す”ことを決めている彼の行動は、いつかどこかでぶつかり合うことになるのではないだろうか。

だがしかし。メイゼルが言うように、たとえ傍にいることが無かろうとも、”家族”になるということは出来るのかもしれない。彼らをつなぐものは、どこかに存在するのかもしれない。圧倒的な力を振るう”雷神”に対して、力を合わせて立ち向かう仁とメイゼルの姿には、何か新しい可能性を開くものとして、何がしかの希望を感じさせる。王の道を歩むメイゼル。悪を自認する仁。二人が手を取り合って進む先にはなにがあるのか。さまざまな勢力がひしめき合う現状の中で、二人が歩む未来は不確定ではあるが、希望はまったくないわけではない。彼らの行く道はこれからも苦難が待ち受けているだろうが、それでも失われないものがあるとすれば、ただ希望するだけのだろう、と思うのだった。

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2009.07.09

『とある魔術の禁書目録(8)』読了

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とある魔術の禁書目録(8)』(鎌池和馬/電撃文庫)読了。

18巻を読みつつ、8巻の感想を書く。追いつけるのはいつごろになるのだろうか…。

それはともかく、内容。物語としては番外編で、美琴を慕う後輩、白井黒子が主人公の話。どういうわけか、この巻が好きーと言う人を良く見かけるのだが、これは当麻がいない方が素直に面白がれると言うか、あの自分勝手な正義感が苦手と言う人は、意外と多いのかもしれない、と思った。まあかく言う自分も黒子好きだけどねー。黒子かわいいよ黒子。自分の弱さを知りながらも、レベル5である美琴の傍らに立ちたいというその意思の気高さは見事と言うほかない。かっこいいよなー。自分は超人よりも凡人を好む傾向があるのだが(天才よりも凡才ががんばる話が好き)、黒子の場合、そこに高貴な意思とでも呼ぶべきものが付随しているのがいいんだよなー。ノブリス・オブリージュ。力を持ったものの義務。そういう規範を持って動いている人物には、どうも僕は憧れてしまうところがあるようだ。

まあ相変わらず状況説明台詞が多すぎとか、いろいろ不満は無いことないのだが、それが気に入らないなら読むなと言う話なので、あまり言わないことにしょうか。美琴と黒子が可愛いしね(駄目な発想)。

つうか、一方通行さんもダークヒーローとして覚醒してくる回でもあるので、一方通行好きとしてもたまらない。少女のために、自分は最強であり続けなければならない、なんてカッコいいじゃないですか。やっぱ、力が衰えたりと言えど、それを意思で克服せんとするのは、ただ無敵であった頃よりも違う強さを得ているなのだよな。自分の意思で、自分の信念(のみ)を貫くダークヒーローとして覚醒していく一方通行さんには期待。

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買ったもの

1.『バビル2世(3)~(5)』 横山光輝 秋田文庫
2.『マップス ネクストシート(7)』 長谷川裕一 ソフトバンククリエイティブ
3.『ブレイクブレイド(6)』 吉永裕ノ介 ソフトバンククリエイティブ

買った。

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2009.07.08

『アスラクライン(5)洛高アンダーワールド』読了

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アスラクライン(5)洛高アンダーワールド』(三雲岳斗/電撃文庫)読了。

アニメ版ではほぼオミットされていた洛芦和高校の非常識性が明らかになる巻。原作においては倉澤六夏会長の初登場回であり、アニメでは登場しなかった沙原ひかり先輩の初登場回でもある。

つうか、この学校、図書室が地下7階まであるとか、そのさらに下には古代遺跡が埋まっているとか、非常識極まりない学校だよな。非常識なのは所属している生徒だけではないって話だ。この辺り、アニメでは省略されてしまっていたからな。なにしろ第一期は世界の謎については、何一つ明かされないままだったからなあ。一巡目の遺跡については、必ず言及されないと物語が進まないので、今後の展開に含まれるのかもしれない。

しかし、改めて読むと、この巻でも伏線のオンパレードだなあ。世界の謎に関しては、重要な話ではあるんだけど、中央過界域(セントラル・ヴォーテックス)とか、ああ、あれ!と膝を打ってしまう。なんでもない会話の中に入れてくるんだから、油断ならないよなー。そんな感じで謎を振りまくだけ振りまき、ようやく物語はスタートラインに立った、というところか。…遅いな、スタートライン…などと言う当然の疑問はさておき、物語の要素は出揃ったわけで、これからがネタばらしの物語に入っていくことになるわけで、まだまだこれからだなあ。

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最近のアニメ

7月の番組改編に伴う新アニメついて、ファーストインプレッションを書いてみる。

・「うみものがたり」
か、かゆい!キャラが、演出が、話のすべてがかゆい!じわじわと冷や汗が出てくる。新手の拷問か!別に作品のクオリティが低いわけではないのだが、とにかく天真爛漫すぎる主人公の行動とか、ツンデレな妹とか、やたらディフォルメが多様されるところとか、とにかく恥ずかしいのである。これがサトジュンクオリティか…。2話が怖くて観れん。どうしよう。

・「よくわかる現代魔法」
原作既読。第0話を観る。まあ無難なつくり。正直、原作からして”良く出来ているが素直に面白いとは言いがたい”と言う作品なので、アニメの方も、いろいろ方向付けに苦労している感じはある。弓子のキャラが微妙に崩壊しているような(ツッコミキャラになっとる)。ドタバタアニメとしては、まあ普通だったが、本編が始まってからどうなるのか、よくわからんなー。

・「青い花」
原作既読。志村貴子はわりと好きなんです。人間関係の描写が鋭すぎて、ちょっと怖いくらい。アニメの方は、わりかし丁寧な作品みたいで、滑り出しは上々。ただ、規制対策か、いくつか描写が省かれていたような感じなのが残念。ふみちゃんと従姉妹の人とはもっとがっつり描写があったような…。まあ記憶の捏造かもしれん。そういや、ふみちゃん役の人は声優はほぼ初仕事らしいのだが、全然違和感ないね。小鳥が囀るような、っていう表現がぴったりの声質をしている。続きも観ますよ。

・「うみねこのなく頃に」
原作既読。原作における序盤のかったるさは拷問にも等しかったので、さっさかキャラ紹介を片付けて行ったのは好印象。ただ、重要なところはじっくりやって欲しいので、そのあたりはまだ様子見の必要があるかも。菊地洋子のキャラデザは、原作をやっているとずいぶん印象が変わりますねー。譲治の兄貴がイケメンになっとる…。OP曲はわりといい。さくさく進むのであれば気持ちよく観れそうだ。

・「ニードレス」
原作既読。まあ…原作からしてバトルとエロと寒いギャグ以外なんにも内容がない話なので、とくに言うことが思いつきません。子安がなんか久しぶりに解き放たれたようにフリーダムに演技をしているなあ、と思ったぐらい。なんかテンションたけーぞ、この子安。

・「化物語」
原作既読。しょっぱなからシャフト演出爆発って感じだ。冒頭は何度かコマ送りで文字を確認してしまったぜ。阿良々木さんが思ったより夏目っぽかったのは、妖怪ものの先入観か。絶望先生ともちょっとかぶる。忍野メメは意外と違和感なかった。自分の中のイメージとは違ったけど、櫻井孝宏の演技がいい。うさんくせえおっさんの感じが良く出ていた。しかし、西尾維新はアニメになると、その口上が非常に演劇っぽいな(まあそんなに演劇に詳しいわけではないが)。大仰かつ装飾的。これはこれで味わいがあるので観る。

・「懺・さよなら絶望先生」
いつもどおりの絶望先生。主人公の声まで同じなのが、ちょっと面白い。相変わらず時事ネタでギリギリな作品だったので面白かったです。オチはないね。

・「かなめも」
これはアグレッシブな作品だなあ…。ガチ百合、幼女、セクハラと、要素を見れば規制に対して喧嘩を売っているとしか思えない作品だ。極めてゆるい4コマっぽいのが安心。随所がオタクくさいのもほっとする。あー、オレもこういう純オタク向けの作品が居心地が良くなってしまったのか。真剣に危機感を抱いた方がいいのかも知れんな。まあ、面白いのかどうかはまだよくわからんので保留。

・「CANAAN」
今期一番の最有力候補。何しろ布陣が完璧。原案の奈須きのこは当然として、製作が「true tears」を作ったピーエーワークス!監督にアクションに定評のある安藤真裕!(ストレンヂアは傑作だった)シリーズ構成に「true tears」「とらドラ!」のシリーズ構成をつとめた岡田麿里!キャラデザ・総作画監督に「true tears」の関口可奈味!主要どころだけでもこの有様ですよ!これで面白くならねえわけがねえだろ!そして、個人的に過剰な期待をしていた自分ですら大満足な第一話。素晴らしい。冒頭の大塚明夫からしてすでに大興奮する自分はメタルギアソリッド厨。悪いか!沢城みゆきの演技もいい感じですね。何人かの登場人物からの視点で物語が複合的に語られていく処理も、ほとんど違和感を感じられないスムーズさ。そして最大の見所はカナンの超絶なガンアクション!この辺でほぼイキかけました。あとはPS3/PSPでも「428」を早く出して欲しいところである。

・「宙のまにまに」
うむ…よくわからん。どうにもとらえどころがないのう。健全な部活ものっぽいが…。まあ様子見。

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買ったもの

1.『バビル2世(1)(2)』 横山光輝 秋田書店
2.『とある魔術の禁書目録(18)』 鎌池和馬 電撃文庫
3.『デュラララ(6)』 成田良悟 電撃文庫
4.『神様のメモ帳(4)』 杉井光 電撃文庫
5.『紫色のクオリア』 うえお久光 電撃文庫

電撃文庫を買った。しかし、うえお久光の新刊のイラストが綱島志朗だとは…驚いた。

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2009.07.07

『ビスケット・フランケンシュタイン』読了

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ビスケット・フランケンシュタイン』(日日日/メガミ文庫)読了。

…うーん…。正直なところを率直な想いで申し上げるといささか過激な発言になってしまうので躊躇いがあるが…まあいいか。一言で言うと「しゃらくさい」作品でした。日日日を読むのは久しぶりなのだが、久しぶりになった理由のと言うのが、つまるところ、日日日の語る人生訓と言うかお説教と言うか思想と言うか、まあとにかくそういうものが非常に押し付けがましく論理的でなく倫理的にも自分に合わなくなっていったので(ジェネレーションギャップかもな)、これは無理だ、と思って読まないようになっていたのだった。もっとも、個人的に日日日の才能自体は評価しているつもりで、その文章の巧みさや心理描写には非凡なものがあると思っている。問題なのは、その基礎となる思想的な部分に、非常に独善的と言うか、言ってみれば視野が狭いところがあって、そこが非常に鼻につくのである。作者が何かを”語ろう”とすればするほどにその鼻につく部分が大きくなるのが、自分が日日日を読めない理由なのだった。

だが、文章や描写そのものは評価しているので、何かを語ろうとするのではなく、ありのままの作者(その視野の狭さや独善的な部分)をさらけ出してくれると、途端に自分は面白く読めるようになるのである。作者自身の心象そのものを描いてくれると、作者自身が意識していない部分が滲み出てくる感じがあり、非常に面白い。結局、この人、ライトノベルに向いてない、純文系の作家だと思うんだけどな。また、描写の滑らかさは、グロテスクな表現とも相性がよく、個人的には日日日はホラーを書くとすごいものを書きそうな気がするのだが、まあ話が逸れるので置いておく(でも、日日日の書いたグロテスクホラーは是非読んでみたいなあ…)。

で、長々と言い訳をさせてもらったわけだが、ようするに全然僕が駄目な方の日日日だった、と言いたいわけなのである。どうもこの人は自分のよくわかってない描写を適当に書いてしまうところがあって、いろいろ勉強している感じはあるのだが、結局、勉強した内容を説明しているだけに過ぎない(作者独自の理論まで達してない)ところが非常に鼻についた。自分でも結論が出せない話は書かなきゃいいのになあ…泥雪姫の辺りの話なんて、何がやりたかったのかさっぱりわからん。いや、結局、さっぱりわからんと言うことがわかった、と言うことを書きたかったみたいなのだが、それが一体なんだというの?としか言いようがなく、白けてしまう。あとなー、主人公のビスケの目的が明らかになるところなんて、非常にがっかりですよ。ここまで引っ張っておいて、オチがそれですかって感じ。化物化物とやたらと自虐的なのもイライラするし…。えーと、まあ、そういう感じなわけです。

心の底から言わせてもらうけど、作者は社会派を気取るのは本当にやめたほうがいいと思う。なんか社会について物申している自分がカッコいい!と言うところが透けてみるので、鼻持ちならんのですよね。お前に言われたくねーよ、みたいな感じを受けてしまうのは、作者の描写力の確かさが明らかにマイナスに働いているよなー…。

そういうわけなので、僕にはこの作品は評価できません。本当に申し訳ありません。

(うーん、あらすじを読んだ時は、もうちょっと文芸寄りだと思ったんだがなー…)

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2009.07.06

『花守の竜の叙情詩』読了

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花守の竜の叙情詩』(淡路帆希/富士見ファンタジア文庫)読了。

この作者はデビュー作を読んだきりなのだが、王道なファンタジーを描く人と言う印象があり、印象は悪いものではなかった。ただ、ちょっと異世界描写が弱いところがあったので、シリーズを継続して読むところまではいかなったのだが、この作品はノンシリーズらしいので読んでみることにした。

結論から言うと、大変シンプルにして正当なファンタジーロマンスの魂を受け継いでいる印象があり、とても面白かった。異世界を描いているものの、異世界的な設定を極力排し、銀翼の竜の伝説一つにギミックを絞り、あとは主人公たちの関係性のみを描いているあたり、ファンタジーロマンスの王道一直線ですね。人間関係を描くために世界観が奉仕しているタイプの作品と言えます。

妹以外のあらゆる人間を嫌悪する妾腹の王子と、当たり前に世間知らずの亡国の王女が、当初は反発と憎悪でつなぎとめられながら、お互いの交流を通じて少しずつ自分の欠けた部分を知り、お互いを許容していく過程を描いた作品と言える。鎖でつながれた関係が絆に変化とそれぞれの成長が密接にリンクしているところがこの作品の非凡なところではないか、と思うのだった。

しかし、こういうロマンス小説は、語るのが難しいなあ…。自分にロマンス属性があまりないせいもあるのだろうが。すごくコバルト文庫っぽい作品だと思った。

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2009.07.05

『ぼくとレギオスの旅(1)歩行する都市』読了

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ぼくとレギオスの旅(1)歩行する都市』(原案:雨木シュウスケ/著:川村ひであき/角川つばさ文庫)読了。

鋼殻レギオスの児童書版。予想以上にあのややこしいレギオス世界を児童書の世界に落とし込んでいることには感心させられる。主人公、アッシュの特殊能力として、すべての無機物とも会話が出来るという能力を付与したことで、電子精霊を擬人化(と言うのも変な感じだが)をおこなっており、今までに無い電子精霊萌えとでもいうべきものがあるのはナイスなのではないだろうか。設定的にはそれほど目に付く相違は無かったが、電子精霊がバスで移動するのかーとか、児童書なのに、弱肉強食が基本になっているレギオスの在り方はどうなの、とか思ったりもするのだが…。あと、いくらなんでも子供の一人旅はさせないんじゃないか?命の危険があるんだし…と思わなくも無かったのだが、これは本編が異常なんであって、もともと旅人の存在もいるわけだから、こういう一般人の視点からすると、汚染獣と言うのはどこか遠い災厄に過ぎないんだな、と、あの世界の一般人の感覚を楽しむことが出来た。これはなかなか興味深くはあるので、原作の世界観を補完すると言う意味もあり、たんなる児童書のジャンルに留まることなく楽しむことが出来ると思うのだった。電子精霊のステラが完全にヒロインになっていたりするのは萌えポイント。もっともこれは電子精霊とも心を通わせることが出来るアッシュだからこそであって、傍から見たら電子精霊を擬人化して萌え萌えしている危ないやつだと思われているんだろうな…(2次元に恋しているようなものか?)。また、なぜか登場してきた(本当に謎だ。なにか世界観的なビックなイベントがあるんだろうか?)ニルフィリアが児童書なのに相変わらずの傲慢さと性悪さを発揮しているものの、ちょっとそれなりにおねえさんっぽいところを見せているところはそれなりに萌えポイントなのではないだろうか(しらねえよ)。そのようなわけで、単なるレギオスを子供向けにダウンサイジングしたのではなく、本編の副読本としても読める内容になっているので、本編ファンの人もチェックしてみてもいいかも。すぐ読めるしね(わりと重要)。

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買ったもの

1.『芙蓉千里』 須賀しのぶ 角川書店
2.『ぼくとレギオスの旅(1)歩行する都市』 原案:雨木シュウスケ 著:川村ひであき 角川つばさ文庫

須賀しのぶが一般向けで書くとはー。このまま文芸の方に行ってしまうとちょっと寂しいなあ。別に普通に読むけどさ。2については、本屋で見かけてしまったので、観念して買った。買うつもりは無かったんだけどなあ。

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2009.07.04

『交錯都市-クロスシティ-』読了

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交錯都市-クロスシティ-』(黒史郎/一迅社文庫)読了。

うん、これだよこれ!と思わず孤独のグルメテイストな発言をしてしまいたくなるぐらい、僕の欲しいものがつまっていた。すなわち、ライトノベル+ガチホラー!いやー、前作の黒水村は、作者がライトノベルを書きなれていなかったせいか、キャラ小説としては難があったのだが、今回は違うぜー。がっつりキャラクターもラノベ的な造型をしておきながら、かつ、ガチンコのグロテスクホラーを展開している。やべーラノベでここまでマジモンのゾンビ小説を読んだのははじめてだぜ!素晴らしかー!

いや、まあ僕がゾンビモノとライトノベルの双方を愛好しているがゆえの感動なので、決して他者に押し付けるつもりは無いのだけど、ホラー小説としてもなかなかいい。ちょっぴりクトゥルフネタも仕込みつつ、都市型ゾンビパニックとしても描いている。それでいてラノベ的なキャラ小説としても成立しているんだからえらいよなー。気弱な主人公が、ヒーローになるために危機に立ち向かうとか、そりゃどんなライトノベルよ。いやライトノベルなんだけど。いちいち、残酷でグロイ展開もまったく僕好みで、ラノベ的なキャラがそんなグロイ世界に放り込まれているというミスマッチ感だけで大興奮な自分は、まあ少数派なのかもしれないという自覚はある。あるんだが、こんな小説を読みたかった!と言う僕の希望を十分に満たしてくれた作品なのでした。本当にありがとうありがとう。作者には感謝を。

あと、読み始めるまで、まさか『黒水村』の続編であるとは予想していなかったので、前作のあるキャラクターが再登場する展開は、それだけで高評価してしまう。まさか”彼”がこんな活躍するとはなあ。異常世界における先達として、主人公を導く役目を負っているんだよね。なかなか良い役所だなあ、と思ったが、同時にものすごく死にそうなフラグもビンビンだったのですごく不安だったので、最後の展開にはあーあ、と思った…ところで意外な結果に驚いた。前作に引き続いてすごいなこいつは…。あらゆる死亡フラグを全部叩き折っているよ…。と、言うわけで”彼”にはミスター死亡フラグクラッシャーの称号を授けたいと思う。

お話的には完全に途中で終わっているので(完とか書かれていたが、さすがにこれで終りってことは無いだろう)、なんとしても続編を描いて欲しいところ。なんとなく、主人公にも秘密ありそうな、なさそうな(どっちだ)感じなので、なんとなくすっきりしないしな。伏線だよねこれ?まあホラーの場合、別に伏線を回収しなくてもいいんで、どういうことになるかはわからないんだけどさ。でもなー、欲しいよなー続編。

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買ったもの

1.『バッカーノ!1931臨時急行編』 成田良悟 電撃文庫
2.『さよならの次にくる<卒業式編>』 似鳥鶏 創元推理文庫
3.『勇者と探偵のゲーム』 大樹連司 一迅社文庫
4.『うらかたっ!』 みた森たつや 実業之日本社
5.『ももんち』 冬目景 小学館

買った。そういや2の前作、感想を書いていないことを今思い出した。前作、どこ行ったかな…。3は、スマガスペシャルでライターとして参加していたことを知ったので、興味を持って。スマガのノベライズをやった関係か。

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富士見でもなにか出すのかな?

冲方丁のシュピーゲルシリーズの新展開と言うからなにかと思ったら、オイレン、スプライトを統合してのテスタメントシュピーゲルシリーズの開幕か。あと2冊で完結、ってどこかに書いてあったような気がするが、テスタメントを2冊やって終り、と言うことか。なんか寂しくなるなあ…。問題は、富士見ファンタジア文庫はなにか対応するのかどうか、ということだが。…どうなるんだろうか。

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2009.07.03

『耳刈ネルリと奪われた七人の花婿』読了

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耳刈ネルリと奪われた七人の花婿』(石川博品/ファミ通文庫)読了。

素晴らしい。超面白かった。自分がこの文体に慣れたのか、あるいは作者も読みやすくしようと言う意図があるのか、ずいぶんと素直なエンタメとしても機能しているように思う。まあ、それでも基本、地の文が狂っていることには変わりがないんだけどさ…。主人公レイチの主観でもって主観現実を切り崩していくという作者のとった手法はもっと評価されていいと思う。たとえそれがシリアスな場面でもエロでバカは主観で描写しているとしても、いや、だからこそそこにレイチの感情(妄想、あるいは煩悩とも言う)を通じて、登場人物たちの姿を見出すことが出来るのである。

さて、1巻比べると、レイチの妄想もやや控えめ。なぜかと言うと、ほぼ全編はミュージカル劇の描写に費やされているからだ。さすがのレイチも事実そのものは変えられない。ネルリたちを初めとするクラスメイトたちが、ミュージカルを熱演する姿が、驚くほど直裁に描かれる。それは作品的には後退であろうか?読者に媚びていると捉えるべきだろうか?否、おそらくそうではない。作者はおそらく音楽と歌とダンスで綴られるミュージカルを描写することに力を注いでいる。文章のリズムで、間で、語りで。読んでいる僕は、文章の間に、確かなに音楽を感じ取った。舞台で繰り広げられる、大ネルリと七人の花婿たちの軽妙かつ熱狂的なミュージカルが、たしかにそこにあったのだ。それは方法こそ違えども、現実を侵食していくフィクションと言う作品テーマそのものへのアプローチだとさえ言えるようにおもうのだった。

あと、やや、脱線。この作品は、実はレイチの回想によるものであることが明らかにされた。これは自分の若気の至りとでも言うべき青春を、後に思い返しているという設定になっているようだ。それゆえの含羞が、彼に変態的な妄想を描写させているのかと思うと、ちょっと微笑ましい。だが、それゆえにこそ、彼の語りには注意を払わなければなるまい。彼の言うことに、果たしてどこまでの真実があるのか?回想である以上、そこにはいささかの疑義を抱かずにはいられない。彼の、ラストでの告白は、どこまでが真実なのだろう…と疑いつつ、でも、ここでのみ、彼は真実を語っているのではないか、思えてならないのだ。なぜかって?木を隠すには森の中。真実を隠すのは嘘の中、と言うわけなんじゃないかな、とかね。

まったく、しょうがねえヤツだなあ、と改めて思ったのことよ。

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買ったもの

1.『魔人探偵脳噛ネウロ(22)』 松井優征 集英社
2.『スティール・ボール・ラン(18)』 荒木飛呂彦 集英社
3.『銀魂(29)』 空知英秋 集英社
4.『戦争の法』 佐藤亜紀 文春文庫
5.『宵山万華鏡』 森見登見彦 集英社

買った。

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ネット引きこもりからの脱却その二

しばらく前からtwitterを始めている。が、どういう使い方をすればいいのかよくわからないし、途中で飽きる可能性もあったのでしばらく独り言のメモ代わりに使っていた。

今日、ようやく投稿数も100件に達したこともあり、一応、使い続ける目処がついたような気もするので公開してみることにする。

あと、ブログに最新のつぶやきが表示されるようにしてみた。今まで雑記に書いていたことは、こっちでつぶやくことが多くなるかも。

いまいち、フォローとかふぁぼるとかダイレクトメッセージとかの使い道がよくわかんないので、ま、その辺はおいおいやっていくということで。

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2009.07.02

『ルウとよゐこの悪党稼業』読了

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ルウとよゐこの悪党稼業』(藤谷ある/HJ文庫)読了。

うん、面白かった…のだが、なんか奥歯に物が挟まったような曖昧な感じになってしまうぞ。いや、悪くない、悪くないねんで?一見、人の良いことだけが取り得の主人公の前に美少女が現れて、なんかしらんが特殊な能力を手に入れてバトルーみたいな学園異能コテコテの冒頭を始めておきながら、やっていることは美少女悪魔ルウの子供のいたずらレベルの悪事に巻き込まれて日常を騒がしく過ごしていく…ように見えて世界の命運をかけたバトルで締めるとか、なんかいろいろと二転三転していくところなど、無駄に凝っている。ルウと言うキャラ造型も、一見、いわゆる人外ロリババアキャラのように見えて、実は純真で女の子らしい(と言うか幼い)キャラだったり、いちいちラノベに慣れた読者の隙を突いているような展開は見事と言ってよいと思う。また、いちいち物語の手続きにこだわりがあるようで、世界の命運をかけたバトルの末、奇跡が起こってヒロインが助かったりするのだが、その奇跡にすら理屈をこねているところなど、奇跡を奇跡で済ませたくない、作者のこだわりを感じさせる。

とまあ、いろいろと褒めるべきところのある作品であることは間違いないのだが…なんと言うか、特筆してなにかを上げるべきところが無いというか、要するにぶっちゃけ地味だ。その地味さ加減も、じっくり噛めば味わいと言えなくも無いのだが、それだけで客を惹き付けるのはなかなか難しいのではないかと言う気がするのだった。まあストレートなラノベを望んでいる方は読んでみてもいいのではないでしょうか。(ラノベ的な意味で)予想を裏切り、期待を裏切らない作品と言える…かもしれません(弱気)。

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買ったもの

1.『鹿鼎記(8)栄光の彼方』 金庸 徳間文庫

買った。

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2009.07.01

『スクランブル・ウィザード(4)』読了

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スクランブル・ウィザード(4)』(すえばしけん/HJ文庫)読了。

緊迫した3巻の最後の展開から、果たして4巻はどうなってしまうのかと思わされたが、なんとなくはぐらかされた感じがした。日本どころか世界でも有数の魔法士である一花が起こす魔法による要人殺戮に対して、十郎があまり積極的に関わろうとしないせいか、どうも物語に動きが無い。一花に対する感情を処理出来ないで、なし崩し的に氷見谷昂と行動を共にしてしまう十郎に、主人公的な要素が少ないせいか。一花との葛藤がもっと発生するかと思ったのだが、案外、あっさりと自分の感情を理解出来てしまった十郎は、よく言えば老成しており、なんと言うか大人だなあ。大人すぎるために、一花の存在がちょっと物語的に軽くなってしまった感じがあって、なんと言うか複雑。あまりグダグダと迷い続ける十郎なんてプロフェッショナルじゃないし、らしくないけど、悩みすぎないのも物足りないという。難しいね(別にまったく悩んでいないわけじゃなくて、読者に対してもそれほど悩んでいる姿を見せないタイプのキャラクターとも言える)。月子ももう少し物語に関わってくるかと思ったら、最後だけちょっと関わっただけだもんな。なんと言うか、描写が淡白すぎるというか…。まあその分展開はとても速くなっているので悪いことばかりでもないが、ちょっとこれで一花が退場してしまうのは早すぎだろう、と言う気もする。最強と設定してしまったせいで、存在させておくとパワーバランスが崩れすぎるための退場だったのかもしれないが、もっといろいろ物語を引っ掻き回すかと思っていたので拍子抜けしてしまった。なんかすげえもったいねえなあ。

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最近のアニメ

とりあえず6月までのアニメ面白かったランキング。まああまり変動がないのでランキングの意味があるのかよくわからん。

 1.東のエデン(終了)
 2.真マジンガー 衝撃!Z編
 3.Phantom ~Requiem for the Phantom~
 4.亡念のザムド
 5.バスカッシュ
 6.ティアーズ・トゥ・ティアラ
 7.アスラクライン(終了)
 8.涼宮ハルヒの憂鬱
 9.リストランテ・パラディーゾ(終了)
10.夏のあらし!(終了)
11.クイーンズブレイド(終了)
12.グインサーガ
13.クロスゲーム
14.蒼天航路
15.戦国BASARA(終了)
16.鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST
17.咲 -Saki-
18.シャングリ・ラ
19.攻殻のレギオス(終了)

東のエデンは最後の方で状況説明の台詞が多くなったのが残念だったが、それすらもフェイクだったというオチで、一瞬評価下がったのだが、すぐに元に戻った。通してみても、非常に物語も演出もハイクオリティで、見事だった。映画にも期待したい。

真マジンガーが面白いというか、敵も味方もやたらと癖が強くていいのだが、あしゅら男爵がすごくかわいそうになってきてほだされる。なんか、敵の方がいい奴らのような気がするのだが…。女将はどう考えても悪役。ロボットアニメとしては実にまっとうなつくりであるところも安心材料。

Phantomは、多人数脚本の影響か、独白がある回とない回の差が激しいな。統一感が感じられんと言うか。ただ、原作だといまいち活躍しきれないツヴァイさんが非常にかっこいいので、ハードボイルドアニメとしてレベルが高いのではないでしょうか。

亡念のザムドは地味だなー。面白いんだけどね。ただ、この作品を評してアンチヒーローアニメと言う表現がぴったりくるな。アニメヒーローって突然異能に覚醒して大活躍するケースが多いけど、このアニメだと、アキユキはすぐに自分の力に覚醒しないんですよね。少しづつ、自分の力を使いこなせるようになっていく過程をひたすら丹念に描いている作品なのだ。最終的にどのあたりに落ち着くのかよくわからんが…。

あと、バスカッシュがすごく残念。一時期のテンションで押し切る熱が感じられなくなっちゃったな。作画も心なしかヘタレて来ているし…。もうちょっとがんばって欲しい。

アスラクラインは最後まで一定以上のクオリティを維持していたので良かったよー。アクションかっこいいし、ヒロインがえろい…じゃなかったかわいい。ものすごくわかり難い話なんで、最後に主人公が、「なんで誰も教えてくれなかったんだ!」って言うのは本当だよなあ、と思った。

涼宮ハルヒの憂鬱の新作は、期待に違わぬ内容になっているでけっこうなことである。まったく、アニメになると、こいつらの青春指数の高さには嫉妬するしかないレベルだ。あーなんでオレのそばにハルヒはいないのだろうか(駄目な人の発想)。

リストランテ・パラディーゾ。オノナツメの作品世界を、それなりに再現しているのは偉かった。背景美術も良かったしね。渋い老眼鏡紳士たちの描写は素晴らしかったなあ。

夏のあらし!は最後まで変化球だったね。白石涼子が良かったです。

クイーンズブレイドは最後までバカでエロスに満ちていて好きです。不自然な陽光には爆笑させられること仕切り。

戦国BASARAは最後まで見てないのノーコメント。

シャングリ・ラもどんどん残念なことに…。うーんうーん…。

攻殻のレギオスは…ちょっと殿堂入りしてもいいんじゃないかと思うくらいどうしようもなかった。どこが駄目とか、形容にすら困るレベルだぞ…。

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もう一回くらい観に行くと思う

・そういや、土曜日にヱヴァンゲリヲン・破を観に行ったという話を書いたと思うんだけど、酒のんでぼんやりした頭で、もういっぺん観にいきてえなあ、と思ったので、日曜日にも観に行ってきました。自分での何を考えているのかわからんが、そう思ったのだから仕方がない。

・その前に、序をもう一度視聴して、シンジ君の気持ちの流れをもう一度トレースしていくのもいいかもしれないなあ。

・もうちょっと頭が冷えたらなんか書く。

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