『這いよれ!ニャル子さん(2)』読了
『這いよれ!ニャル子さん(2)』(逢空万太/GA文庫)読了。
ネタとギャグに塗れたラブ(クラフト)コメディが帰ってきた!と言うわけで前巻から作中時間でも現実時間でもそれほど待たないうちに続巻が登場。ひょっとして評判いいのか?世の中、何が受けるかわからん時代だぜ。こんなネタオンリー小説が受けるとは、ラノベ業界もずいぶん成熟してきたもんだな。
ええっと、もはやネタが多すぎてどれがどれなのかよくわからなかったが、相変わらずジョジョネタは多い。ジョジョはオタクとしての基礎教養よねやっぱり。しょうもないネタばかりが印象に残っていて、正直本編の印象が薄いのだが、まあ一応人類の共通無意識に住まう神々ネタになっていて、思ったよりもクトゥルーしている感じ。銀の鍵とか小道具もきちんとやっているしね。
もっとも、物語の脱力具合は前作と同様なので、大変にリラックスした読書が楽しめることは請け合いであります。相変わらずラスボスが本当にくだらない動機と言うか人格的にくだらないと言うかそういう存在であり、スケールはでかいが器は小さい物語を存分に展開してくれる。まったく、コズミックホラーと言うのはただでさえスケールがでかいので、ここまで小物だと、そのギャップに眩暈がして来ますよね。もちろんそこが良い作品なのであることは言うまでも無い話ですが。
やはり一話で使い捨てにならなかったクー子が再登場して、なかなかキャラ物としては楽しい限り。人間関係が、クー子→ニャル子→真尋で完結しているので、延々とぼけ倒していくクー子、ニャル子に怒涛のツッコミをしていく真尋という構図が成立しているので安定感はあるような気がするのでいいですね。気がするだけかもしれないけど。
それにしても真尋の両親は何をやっている人なんだろう。ひょっとして伝説の傭兵かなにかか。ノータイムのツッコミが可能な真尋の才能はそのあたりから受け継がれたものだったりして。はい妄想乙。
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