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2009.06.30

『とある魔術の禁書目録(7)』読了

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とある魔術の禁書目録(7)』(鎌池和馬/電撃文庫)読了。

例によって本が読めない病にかかってしまったのでまだ感想を書いてない本でお茶を濁します。冗談です。

と言うわけで、超電磁砲のアニメ化を決定し、おそらく本編の第二期も放送されることは間違いないと思われる禁書目録の7巻目だよー。ここからはまだアニメになっていないのである意味未知の領域だぜ。

と言うわけで、今後も重要な役目を担うことになる天草式十字教とアニューゼ部隊の登場。内容は、まあいつもの通り、上条さんが説教してぶん殴って終わるのだが、カソリッ…じゃないや、ローマ正教が本格的に物語に関わってくる展開が新しい気がする。確かに第二部開始って感じがするね。この巻で初登場する人物のほとんどが今後もレギュラーとなることを考えると、なんとなく新キャラ紹介の回と言う感じかなあ。ローマ正教ってのが、イギリス清教とどんな関係にあるのか、そして上条さんはローマ正教に対してどのようなスタンスをとっていくのか、と言う位置づけの回といえますな。物語が進んでいくうちに、敵と味方が二転三転していく展開は、なんとなく映画っぽいエンターテインメントを目指したんだろうなーと思わなくも無い。上手くいっているかというと…ちょっとあざとすぎるかな(アニューゼを悪く書き過ぎかな)、と言う感じもするので、まあいつもの通りそんなに深く考えてないんだろう…(偏見)。あと、新キャラが多すぎてちょっと描ききれてなかったりするところも、ちょっと勿体無いと思うのだが、まあこの辺りは今後も数巻かけて描いていくので悪いわけではないんだろう。

人気シリーズにしか出来ない殿様商売だけどな…。

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買ったもの

1.『スクランブル・ウィザード(4)』 すえばしけん HJ文庫
2.『ルウとよゐこの悪党稼業』 藤谷ある HJ文庫

買った。さて、2はHJ文庫大賞受賞作であるが、HJの新人賞は当たるというジンクスを今回も達成出来るか。密かに期待だ。

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2009.06.29

『絶影の剣 日向景一郎シリーズⅢ』読了

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絶影の剣 日向景一郎シリーズⅢ』(北方謙三/新潮文庫)読了。

もう全然時代劇とか関係ない領域に突入しております。なんだこりゃ…。完全に北方ハードボイルドの世界に入っていて、さすがだなあ、と思った。藩の陰謀によりこの世から抹殺されようとしていた村に立ち寄ることになった医師、丸尾修理と日向景一郎、森之助兄弟。前半は、藩によってこの世から不要とみなされたある村における、絶望的な戦いを描く。景一郎はいつもの通り生死を超越した鬼神の如き剣を振るい、村に迫る絶望と戦い続ける。それでも無残に殺されていく村人たちと、決死の思いで治療を続ける丸尾修理。これらの鬼気迫る描写はすさまじい迫力と言ってよい。毒に苦しみ、斬殺されていく村人たちの姿は、まさに地獄絵図だ。医師として己の責務に向き合う修理は、その地獄を見つめ続けていく、と言うわけで、今回の重要人物はこの修理先生。一人でも多くの人を救おうとする医師としては当たり前の使命感を強く持っている人物で、人間的にも徳高い人物なのだが、国が守るべき民を殺すという地獄を見続けた結果、彼のたどる人生の顛末を描くのがこの作品の主題と言える。

後半は、全滅する村からなんとか逃走に成功した景一郎一行に放たれる追っ手との戦いと、江戸に到着してから、地獄を見すぎた修理が、ゆっくりと転落していく姿が描かれていく。景一郎は、決していたずらに手助けを、救いを与えはしない。ただ、彼の苦悩を見守るのみだ。なぜなら、それらの苦悩は本人だけのものであり、だれも肩代わりできないものだからだ。読者は景一郎と共に、彼の苦悩と破滅を見守っていくことになる。苦悩し続けた修理の出した結論と、行動。それは村人たちすべての無念を代弁するものとして、自らを捧げると言うものだった…。彼の決断と行動は、権力の都合によって翻弄された普通の人間の絶望と言えるものであり、その絶望が彼に行動を求めたといえる。

北方賢三は、日向景一郎を通じて、修理のたどった道を、肯定も否定もしない。ただ「彼のやりたいことをやらせてあげたいのです」と言う景一郎の言葉を通して、人間の浅ましさと気高さの双方を描いているようだ。数多くの登場人物たちが、自分の生きる道を探して模索し、苦悩する姿を通じて、ただ”我々はここに生きている、生きていたのだ”と言う叫びを、作者は描いている。そう生きざるを得なくなってしまった男たちの姿を描いた、時代劇と言う枠組みを超えた暗黒ハードボイルドの傑作とさえ思うのだった。

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週末の過ごし方

・土曜日にヱヴァンゲリヲン劇場版・破を観てきて、その後、酒をかっくらっていたらブログを更新する意欲がなくなった。これは言い訳で、あと、一時期ハマリまくっていた『スマガ』のファンディスク『スマガスペシャル』が出ていたので買ったせいもある。日曜日は、これをやっていて更新する暇がなかった。まあ要するに更新が面倒だっただけだ。

・これらについては、そのうち詳細に何かを書くつもりだ。スマガについては、最後の方の感想が書けなかったのが心残り。最後まですごく面白かったのだが、なにか書こうかなーと思っているうちに時間が経ってしまった。そのうちなんとかしたい。

・本を読んでないので、感想が書けない。こういうときこそ過去読んだ感想書いてない作品の出番だ、と思うものの内容を思い出すにもしまった本をとりださなくてはな…。それすらも手がつけられんので、スマガスペシャルが終わるまではどうにもならなそうだ。

・今週のジャンプを読んだ。ワンピースが本当に素晴らしい。なんか毎週言っているような気もするが、とにかく素晴らしい。完璧だよ…難攻不落のインベルタウンを脱出するために、全員が出来ることを最大限に行い、献身する…。ボンちゃんはマジ泣ける。泣いて、それでも行くルフィが、真の男ぶりが光っていた。脇役をここまで活躍させながら、主人公の器をさらに上げてくる演出もすげえな。クロコダイルが終始クールでニヒルなのも良かった。大物は場の雰囲気にながされちゃ駄目だよね。まんまとしてやられた形になったマゼラン署長も、今まで最善の策をとり続けた末の結果なので、ぜんぜん本人の格も下がってない。むしろ、マゼランつえー、脱出出来たのは奇跡にちけえな!という納得感が強かった。良いところを上げればキリがないなー。

・ぬらりひょんの孫。面白い。なんか過去編がこんなに面白くていいのかと言う気もするが、総大将がとにかくかっこいいのでもうどうでも良くなってくる。姫に対する愛の告白のシーンすらかっこいい。

・めだかボックス。新しいキャラを出しつつ、既存キャラをひたすら再利用しているところがいい。新キャラはいかにも西尾維新の天才キャラっぽい。ところで阿久根先輩は、西尾維新としてはかなり画期的なキャラではないか?天才なのに、その天才性で勝負しないところとか。柔道の天才なのに、キャラ的には柔道全然やらないもんなあ…と思ったが、考えてみれば、神原駿河もバスケプレイヤーなのにバスケはしてなかったな…。しかし、個人的には面白いとは思うのだが、今のところ”少年漫画として”面白いかと言うと微妙。なんか、すごいジャンプ的には異物感を感じるのよね。なんか上手くいえないけど。ひょっとして、めだかボックスはきちんと議論されなくてはいけない作品なのではないか?と言う気がする。

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買ったもの

1.『柳生非情剣SAMON』 原作:隆慶一郎 脚本:田畑由秋 作画:余湖裕輝 新潮社
2.『放課後のカリスマ(1)(2)』 スエカネクミコ 小学館
3.『耳狩りネルリと奪われた七人の花婿』 石川博品 ファミ通文庫
4.『円環少女(10)運命の螺旋』 長谷敏司 角川スニーカー文庫

買った。

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2009.06.26

『白夢 放課後の夢使い』読了

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白夢 放課後の夢使い』(瀬尾つかさ/富士見ファンタジア文庫)読了。

瀬尾つかさは僕が愛好する作家の一人だ。いささかプロットの作りこみが過剰で、あまりライトノベル向きではないのがラノベ作家としては難点の一つではあるが、そこさえも僕の好きなところなのだから仕方がない。さて、その瀬尾つかさの新作と言うことで楽しみにしていたのだが、実際に発売され、手に取ってみたときになんとも言えない匂いを感じたのであった。そう…テコ入れである。ライトノベルらしからぬ作風を得意とする作家だけに、ライトノベル読者に受け入れられにくいと編集部は考えたのだろうか。今作には、ラノベ的なキャラ作りにフォーマットな学園異能っぽい匂いがぷんぷんである。ああ、瀬尾つかさも魔改造の一歩を踏み出してしまったのか…うなだれる僕。でもくじけてはいけない。これでファンが増えれば願ったり叶ったりと言うものだ。

で、内容について。やっぱりライトノベルでした!以上!で済ませたいところなのだが一応コメントしておくか。4年前以上の記憶の無い主人公が、人里離れたとある学園にやってくることから物語は始まる。そこで出会った、親戚の奇矯な少女と出会い、波乱の学園生活が幕を開けると思いきや、突然立ち込める深い霧とそれにまぎれる正体不明の化物。主人公は否応なしにそれらとの戦いに巻き込まれることになる…というわけで本当にコテコテよね。なんでわざわざこういう作品を瀬尾つかさに書かせるかなあ…と富士見ファンタジア文庫には不信感を抱いちまうぜ。早く作者は富士見を離れて、早川文庫にでも移籍したほうが良い。たぶん。まあそんな感想しか出てこないのだが、所々に作者らしい部分もあって、実はけっこう面白かったのであった。まず、主人公がいい。僕の個人的趣味の話で恐縮だが、僕は”何かが欠けている”人物に強く惹かれるところがある。ちょっと変わった、普通ではない人物。本来あるべき情動をどこか欠落していたり、自分に仮面をかぶっていたり。そういった、さまざまな意味で”傷”のある人物が好きなのだ。そしてこの主人公、一見、ラノベ的優柔不断なキャラクターに見えるのだが、実際にはそれらはすべて仮面なのだ。平凡で、家庭的、穏やかで自己主張をしない。そんな主人公なのだが、それらはすべて仮面だ。しかし、だからと言って、実は凶暴なのかといえばそんなことは無い。普通に、ただ、そういうキャラクターを作っておいた方が、人間関係上、楽であるからという理由で、仮面をかぶっている。実際には、もっと利己的だし、計算高い顔が隠れている。けれど(ここが重要なのだが)それを露悪的に振舞わず、当たり前のことだと認識しているところがすごく良かった。仮面をかぶることに、別段罪悪感を感じているわけではないし、悪意もない。ただ、そうやって生きることを選んだだけに過ぎない。そういうどこか虚無的でありながら前向きな感じが出ていてすごく良かった。また、その選んだ理由と言うところに主人公の行動の動機が隠されていたりするのだが、そこから主人公の選択と決断につながっていくところなどは、瀬尾つかさ、マジうめーな、と感心することしきりである。キャラクターの心の変遷にまるでブレがなく、明確だ。特に何の理由もなしに正義感を振りかざすどこかの主人公とはえらい違いである(もっともどちらが良いという問題でもないが)。他にもヒロインを始めとしていろいろなキャラクターが出てくるのだが、押しなべて印象的で、その行動の動機付けをきちんとやっているところなど、作者の見事な手腕を感じさせる。やっぱりこの人は基本的にキャラクタードラマがすごく上手い人なんだな、と改めて思うのだった。

作品としてはまだ序章が始まったばかり。作者にしてはスロースターターな感じだが、まあたまにはこういうのもいいのだろう。きちんと物語に決着を付けてくれることを疑ってはいない。次巻も期待しています。

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2009.06.25

『ゼロの使い魔(17)<黎明の修道女>』読了

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ゼロの使い魔(17)<黎明の修道女>』(ヤマグチノボル/MF文庫J)読了。

面白かった。デルフと言うメンターが存在しなくなったことによる影響がもろに出たという感じだ。サイト一人だけでは、自分の命さえ守れない。多くのものを背負ってしまったサイトにとっては、死ぬことは己一人の問題ではないと言う思いが恐怖となって圧し掛かってきているのではないか、と考えるのは、いささか勇み足であろうか。まあ少なくとも、がむしゃらにやってきた命のやりとりで恐怖を感じなかったのは、少なくとも彼は常に一人ではなく、誰かと共に戦ってきたということなわけで、まさしくデルフの存在の大きさと言うものが見て取れる。しかし、彼はもういないのだ。戦いの最中に軽口を叩いてくれる彼はもういないのだ。だから、純粋な意味で一人で戦うのと言うのは、サイトにとっては初めての経験であって。まさにそういう点で、自らの心の支え、否、生きる理由にさえなっているルイズの必要性と言うものを見つめなおす話になっていたと言える。逆に、それほどまでにルイズを必要としていながらも、アンリエッタに浮気してしまったところにサイトの(そして男の子の)どうしようもないところがあると思うのだが、まあそれを責めるのも酷かとも思う。まだまだ煩悩にも振り回される少年であるわけなので、無理も無いところだろう。ただ、彼は領地を得て、守るべきものにして支えでもあるルイズの存在は、彼に”責任”と言うものを与える。自分が何を、何のために戦うのか、その意味を見出していく。これはそういう物語なのだろう、と、最後にルイズと再会したサイトの描写をみて、強く思うのだった。

他、余談。

万歳!マリコルヌがついにイラスト化!口絵にも本分にもイラストで出てきているぞ。いやーよかったなあ。オレ、こいつ好きなんだよなあ。実は一巻からのほぼ皆勤賞の癖に、強きに流れ弱きを挫く上に卑屈でマゾと言うどうしようもないヤツなんだけど、こいつが出てくるだけで笑えるからなあ。ルイズに逃げられ、どん底に陥ったサイトをさらに足蹴にするこやつは、ぱないの!と思った。まあ普通に駄目なヤツだけどな。そこが好きというか。

王家の隠された双子の姉妹!いやある意味鉄板の展開だなおい。でも、双子は不吉なんて設定、今まであったっけ?あったのなら別にいいのだけど、無いとするならヤマグチノボルらしからぬ後付設定っぽいな。まあなんにせよ、陰謀が渦巻く中で、どのようにサイトたちが対抗していくのか、楽しみですね。あとイザベラさんの改心っぷりが正直びっくりですが…。ここまで変わりますか…。まあ、もともと彼女はタバサに対するコンプレックスが原点にあるわけで、それが反転すれば、こういうこともあるかなあ。哀れな存在でありながら優れている相手に対する劣等感は、相手が自分より上だと認めてしまえば敬意に変わるのかもしれん。妄想だけどね。でもこの辺りはすごく妄想のし甲斐があって楽しいわー。今後も活躍してくれそうなイザベラさんには期待してます。

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まとまりのないこと

アスラクライン第二期決定!!…と言うより、アスラクラインがそもそも半クールだということ自体を知らなかったぜ…。つまり今週で最終回なのか。なるほど、道理でアニメ版は佐伯兄と妹、哀音にスポットがあたっているなーと思ったが、あのラストにつなげるためだったのか。

オイレンシュピーゲルのコミック版が存外面白い。これは描いている人の手柄ではあると思うけど、なにより、冲方作品は極めてイメージ喚起力が強く、コミック化しやすいというところも大きいのだろう(ただ、原作の上澄みをすくっている感じもあって、勿体無いと感じるところもないではない)。

・萌えがどうしても理解出来ない。いや、記号と萌えに相関関係については理解しているのだが、一般的に萌え記号として使われているものに、なんら想起されるものがないのだ。まあ人によって萌えの記号と言うものが違うといわれればそれまでなのだが…。なんつーか、上手く言えないんだけど、記号によってなんらかの感情が想起される、というメカニズム自体がさっぱりわかんねえんだよなー。そこに物語が付与されていなくては、足りない。言葉が上手くでないのだが、”足りない”と言う感覚があるんだよなー。

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2009.06.24

作者と作品は別…とはなかなか言い切れないよなあ

唐沢俊一検証blogを読み続けていたら、唐沢俊一だけじゃなくて、と学会全般がだんだん嫌いになってきた。同時に山本弘もぶっちゃけ嫌いになったかもしれん。前々から山本弘の持つ無邪気さ、単純さには呆れることもあったが、不快感を持つまでは至らなかったのだがな。作者と作品は違うものとは言うものの、嫌いな人が書いた作品を楽しもうとするのは、なかなかに難しいものだな、と思った。好きな作品を虚心に楽しむのなら、作者本人のことなんて知るべきではないのだろう、と思った。小説家は小説を書く以外のことをやっても、百害あって一利なしだよな。

・それはそれとして今日はいろいろあったので感想はお休み。疲れた。

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買ったもの

1.『はやて×ブレード(10)』 林家志弦 集英社
2.『オイレンシュピーゲル(1)』 原作:冲方丁 漫画:曽我部修司 角川書店
3.『戦国ゾンビ-百鬼の乱-(3)』 横山仁 幻冬舎

冲方丁の名前がつくものは必ず買うの法則ゆえ、当然購入する…と言えればかっこいい(たぶん)のだが、ファフナーとかヒロイックエイジとかシュバリエとかアニメにはほとんど手を出していないので厳密にはいえないのが残念なところだ。

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2009.06.23

『SH@PPLE(6)』読了

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SH@PPLE(6)』(竹岡葉月/富士見ファンタジア文庫)読了。

男女入れ替りラブコメディも6巻目に来た。今回は蝶間林典子さんがメインになって活躍します。生粋のお嬢様でありながら、雪国に恋する彼女に婚約者がー、と言うわけで、かませヒロイン(ひどい言い草だ…)の晴れ舞台。本当は雪国が好きなのに、住む世界の違いから揺れ動く彼女だが…って完全にメインヒロインの役どころを食っちゃってますよ。本来、蜜がやるべきことなんじゃないのこれ?と思ったりもするけども、私も元気です(意味不明)。しかしややこしいのは、彼女が好きなのは雪国なのか、雪国の姿をした舞姫なのか、そのへんがさっぱりわからんのがこのラブコメのヘンテコなところよね。それは舞も同じ話なんですが、そのせいで、一応、雪国が主体になって動いているのだけど、本当にそれでいいのか、微妙な感じ…。正直、典子さんの気持ちの揺れ動き方はともかく、その決着の付け方がこれでいいのかはよくわからなかったな。自分に正直に、曲げずにってことなんだろうけど、雪国の動機がよくわからん。本当のことを捻じ曲げたままに何かを決めるのは幸せとは結びつかない、って解釈でいいのだろうか…。婚約者の処理の仕方も、もすごい力技でびっくりした。おじいちゃん…全部茶番かよ…。まあ最後はようやく物語も核心に迫りつつあるような展開なので、胡蝶の君については、これで終りかな…。なんとも報われない話だなあ。

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時の流れ

・中里融司が亡くなった、と言う話を数日前に聞いた。電撃文庫の黎明期を支えた作家だけに、それなりに年の行ったライトノベラーとしては、なんとも言えぬ寂寥感がある。次々と聞く訃報に、時の流れの足音が聞こえるような気がした。

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買ったもの

1.『みなみけ(6)』 桜庭コハル 講談社
2.『COPPERS(2)』 オノナツメ 講談社
3.『GANTZ(26)』 奥浩哉 集英社
4.『ゼロの使い魔(17)<黎明の修道女>』 ヤマグチノボル MF文庫J
5.『花森の竜の叙情詩』 淡路帆希 富士見ファンタジア文庫

買った。

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2009.06.22

『GENEZ(1)』読了

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GENEZ(1)』(深見真/富士見ファンタジア文庫)読了。

まあいつも通りの深見真だったな。百合成分はほとんど無かったけど、バイオレンス描写が富士見ファンタジア文庫としてはかなりギリギリのレベルに行っている。再生するとはいえ、美少女の拷問シーンはちょっと読者の教育に悪いんじゃないかしら。まあ僕は全然平気ですけどね。

あと戦闘のエキスパートである主人公に自らを「正義だ!」と断言させているあたり、深見真が全開になっているなあ、と思う。現場の人間が、自らの感情を元に行動することが肯定される組織って、どんなもんなんだろうなあ。ちょっと想像がつかんわ。マジなのかそうでないのかよくわからん辺り、まさしく深見真節と言えよう。まあ平和ボケした日本人の台詞かもしれないけど、強者が自分の行動を”正義”だと認識して行動するのって、ちょっとやな感じだよな。まーオレは自分自身の信念すら疑いを抱いてしまうタイプの人間ゆえに、自分の信念に一点の曇りも無い人間を見ると自動的に疑問を抱いてしまう相対主義信奉者なので、割り引いて考えておいてくれると幸い。でもやっぱり暴力は暴力であり、それに対する意識は必要だと思うんだよねえ。もちろん作者がそれを意識してないとは言わないし、むしろ暴力機構としての軍事的パワーを有効に活用しようと言う意図があるのだろうとは推測できるけど、深見真の軍事論は、ちょっと無邪気すぎて、斜めに見ちゃうよな。もちろんこんなのは今に始まったことではなく、それを含めて面白いなあ、と思っているんだけどね。僕とは大分感覚が違うけど、僕が正しいと言う保障もないしなー。

内容的には深見真のミリオタとしての側面が存分に発揮されたバイオレンスアクションになっていて、ライトノベル的な設定からよくもまあここまで(いろいろな意味で)濃い物語を紡げるものだと感心した。超人軍事アクションとしてよく出来ているので、作者の作品の中ではわりと万人向けの作品になっていると思う。

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買ったもの

1.『大正野球娘。(3) 帝都たこ焼き娘。』 神楽坂淳 トクマノベルス
2.『ニードレス0(2)』 今井神 集英社
3.『一年生になっちゃったら(4)』 大井昌和 芳文社

買った。

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2009.06.21

『恋の話を、しようか』読了

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恋の話を、しようか』(三上康明/ガガガ文庫)読了。

表紙、あらすじ、雰囲気のすべてがオレに読めー読めーと訴えかけてくるので、作者についてはほとんど知らない状態で読んでみた。おお、オレの勘もたまには当たるものだな。面白かった。

予備校の前日試験のトラブルによって偶然出会った4人の少年少女。その中の一人、絵山ミツルは、沈黙をやぶるために一人声を上げる。「恋の話を、しようか---」

物語のこの導入部分(から一連のプロローグ)がすごく好きで、何度か読み返した。本当に、ごくごく当たり前の、偶然の、しかもミツルの発作的なこの行為がなかったら、この4人の関係はまったく違ったものになったのだろうな、と思うと、その不可逆性とでも言うべきものにぐっと来る。ミツルの行為の理由がまた良くて、単に沈黙の中で当たり障りの無い会話をしてしまう気まずさが嫌だ、というだけなのがまたいい。すごく説得力があるというか、あるある、けどなかなか意識しては出来ないよね(ミツル自身、発作的な行為だと自覚している)、という感じがすごく良かった。なんでもない、本当に小さなきっかけから、まったく新しい関係が始まるという、人間の持つ運命的な”それ”を強く感じさせる。そして同時に、それは実際には運命なんてものではなくて、こうした小さい偶然の積み重ねを仮定的にそう呼ぶものなのだ、というところまで観えている感じがすごく良かった。このプロローグは、そうした世界の広がりが感じさせられるところが、すごく好きだ。

この物語は、そういう可能性の偶然がいくつか衝突して、新しい偶然が生まれていく、ということを描いているから魅力的なのだと思う。ミツルがくだらないことを言い出さなければ4人に接点は生まれなかっただろうし、かずみを励まさなければ、その後の若葉との仲直りも無かっただろうし、市川も他人を信じることもなかった。それらの原因、因果と呼ぶべき偶然が、お互いの中に複雑な人間関係を構築していく。絡み合った心情のやりとりは、必ずしも交差することなく、一方的に放り込まれるものに過ぎないのだが、そこに生まれてくる感情もまた、運命的な偶然と必然に支配され、ままならぬまま構築されていく展開は、素直に感心させられた。

惜しむらくは、描写にところどころ欠落と言うか、素朴すぎるところがあって、今一つ芸術性には瑕疵が見受けられるのだが、それはライトノベルの枠とでも言うべきものであり、致し方ないところではある。ただ、広がりにはかけるものの、作品としての奥行きには存外空間があるような印象を受けるところもあり、なかなかに興味深かった。これは作者が元々持っているものなのか、それとも新しい分野に挑戦したものかは作者の過去作品を読んでいないのでわからないが、作者の可能性を感じさせる作品だった。

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買ったもの

1.『スケットダンス(8)』 篠原健太 集英社
2.『クロスロオド(7)』 脚本:倉田英之 漫画:okama 集英社
3.『ルー=ガルー(5)』 原作:京極夏彦 漫画:樋口彰彦 徳間書店

買った。『ルー=ガルー』は最終巻。綺麗に完結していて、魅力的なコミカライズ作品になっていると思う。絵がすごく魅力的な作品だったなー。作者の次回作に期待したい。

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やべ、涙が止まらない

・『真マジンガー衝撃Z編』のあしゅら男爵のはしゃぎっぷりにちょう和んだ。この作品中、最大の萌えキャラだよなこの人…。

・そしてその後のブロッケン伯爵から攻撃されて絶望の叫びを上げるあしゅら男爵に対して涙がとまらない。うう、なんてひどい話なんだ。しかも、その状況でも部下に対する気配りを忘れない良い人ぶり…泣ける!

・きちんと自分の出来る最善を尽くしているのに報われない人物だぜ…。自爆もマジンガーZを破壊するのにもっとも確実な手段を取ったってのに、こんなこともあろうかと登場した新兵器のせいで取り逃がすし…。

・もうだめだ!あしゅら男爵が可哀想で見てられない!(見るけど)

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2009.06.20

『やむなく覚醒!!邪神大沼』読了

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やむなく覚醒!!邪神大沼』(川岸殴魚/ガガガ文庫)読了。

やべえ面白れえ。クソ笑える。いかがわしいマニュアル本くさい内容で、「あなたも簡単に邪神になれる!」的な内容をそのまんまやっているのが本当にアホらしい(当然だが褒めている)。ハッキリ言って、邪神マニュアルだけで相当笑えた。うさんくさいわボケー!そんおマニュアルのついでに(ついでかよ)邪神認定されてしまった大沼くんの邪神ライフが描かれているのだが、これも相当に頭がおかしい。勇者処たなかの歴史のくだりなんて、頭の配線が完全にどうかしていると思った。あと、登場人物紹介のところに参考文献が挙げられているのだが、「祝詞辞典」とか「ファウスト」とかそれっぽい感じの本を堂々と載せているあたりもすごいと思った。どこを参考にしているんだよ。えっと、ひょっとして住職さんの場面とかか。アホか。邪神大沼を奉ずる邪教集団…のような気もする老人会の方々も、無意味に活躍している辺りも心強い。ゲートボールは地獄のようなスポーツだぜーふははー。そんな感じで全編にツッコミを入れたくてしょうがなくなるタイプの素晴らしくトンチキ(褒め言葉)なお話です。これは良い意味で頭がおかしくて良い。

田中ロミオが褒めるのも納得できるタイプの話だったな。ギャグのセンスがわりと似通っている気がする。

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2009.06.19

『その日彼は死なずにすむか?』読了

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その日彼は死なずにすむか?』(小木君人/ガガガ文庫)読了。

まあ、作品としては数ある「やり直しもの」のテンプレートを逸脱するものではなかったように思う。ただ、この作品は、やり直しものとしてものすごく真向勝負をしているのは好感が持てる。あの時ああすればよかった、と読者に思わせる題材の選び方が、少なくとも僕には絶妙なものだった。人間関係で後一歩踏み出していれば、と思うシーンと、踏み出した後のめくるめく充実した展開は、なんと言うかあまりにも気恥ずかしい。こういう後ろ向きな作品で喜んでちゃ駄目だよと自分の中の堅物がささやくのだが、思わず身悶えしてしまうほどに甘々な展開には、素直に降参しよう。

ただ、正直、17歳だった主人公が、10歳からやり直すことになるのだけど、正直、あまりその設定は生かされていないんじゃないかと思う。実質、作中で描かれるのは10歳からの一年くらいのもので、残りはあっという間に過ぎ去ってしまう。主人公が生き残る鍵と言うのも、物語中で伏線が回収されてしまうので、一体、一行で済まされた5年間はなんだったの?としか言いようがない。その点にやや作品の意図の不可解さを感じた。別にこれなら一~二年前に戻るとかでもかまわなかったような気がするのだが…。

物語的にも、ややご都合主義(まあそれを言っちゃおしまいと言う気がするが)と言うか、キャラクターの反応に疑問点が拭えないなあ。ソフィアととも美と弥宵の関係が、どうしてこの三人が仲良くなったのか、よくわからなかった。読み取りが不足しているといわれればそれまでだが、ちょっと納得がいかんなあ。結局、ヒロイン3人の描写も中途半端に終わったし…。結局、物語の駒以上の存在感は感じなかった。残念。

とはいえ、読みながら本当に悶えてしまうような幸せな展開なので、これは確かに快楽性は高いと言える。面白いですよ。

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買ったもの

1.『SH@PPLE(4)』 竹岡葉月 富士見ファンタジア文庫
2.『白夢 放課後の夢使い』 瀬尾つかさ 富士見ファンタジア文庫
3.『宇宙をかける少女(上)』 瀬尾つかさ 一迅社文庫
4.『交錯都市』 黒史郎 一迅社文庫

瀬尾つかさが2冊も出たぜわーい…と素直に喜べぬこの現状…。『白夢』はなんともなしに立ち込めるこの学園異能な雰囲気はテコ入れ感満載。また魔改造か。『宇宙をかける少女』も作者フィールドワークたるSFとはいえノベライズだしなあ…。あと黒史郎の新刊が出るとは思わなかった。まだライトノベルを書くつもりあったんだ…。

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2009.06.18

『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん『i』記憶の形成は作為』読了

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん『i』記憶の形成は作為』(入間人間/電撃文庫)読了。

”みーくん”が”みーくん”になる前の番外編。まだ自分の殻を「嘘だけど」と言うおなじみのフレーズで糊塗することに慣れていなくて、わりとストレートな”みーくん”の心象が語られているのが興味深かった。まあ幼いとはいえやっぱり”みーくん”は”みーくん”であって、筋金入りの相対主義者っぷりは幼き日々からすでに萌芽していたのであった。本当と嘘の間に塗りつぶされる”彼”の想いを綴った日々。これはそんな物語なのである。

「春『嘘が階段を上るとき』」
事件の後、重度のトラウマを背負ったまま入院していた”彼”が、人間嫌いの、ちょっと”彼”と似たところがあるような女性、ヤマナさんに出会って会話する話。死へ憧れを抱えたまま、何故生きなければならないのか、その理由を探して、必死に生きる理由を尋ねて、それでも答えを得られなかった人間は死んでもかまわないのではないのか。生きる理由がなければ死んでってかまわないのではないか。そんな誘惑に抗った”彼”と抗えなかった”彼女”。ミステリ風に味付けをされてはいるが、ようするに「人間には生きている意味がありますか?」と言うただそれだけを問う話。登場人物たちにはわりと切実な問題。生きるのがつらい上に意味がなければ生きる必要性は大分下がるもんな。で、登場人物たちもわりとその辺りはドライと言うか、結論は保留されている感じ。まあ結論なんて出しても興醒めするだけの、問うための問いであるのでそれが正解かな。あー、僕の個人的な意見としては、うぜーよ知った事か、って感じ。

「夏『ともだち計画』」
なんつーか、見方によっては普通の小学生ストーリーだよな。主人公が好きで、それでも素直になれなくて、自分を振り向かせるために手段を選ばなくて、そのために”彼”がひどい目に会うという。まあひどい目と言うかイジメなんだけど。女の子の手段がねちっこい上に容赦ないので、その描写には見るべきものがあるかもしれないが、物語自体は、まあふつー(みーまー的な意味で)。ラストの、嘘つつき方が下手な”彼”の心情はわりと普通に切ないような気がしないでもないが、これも嘘かもしれない。相対主義者ってやーねー。

「秋『蟻と妹の自転車籠』」
”にもうと”がまだ妹だった時代の話。ふつーに妹萌えの話でしたね(みーまー的な意味で)。乱暴者で何でも食う昆虫のようなパーソナリティである妹のキャラがすごく活き活きしていました。ぶっちゃけ萌えます。妹に蹴られたり打たれたりパシリにされたりするのが好きな人にはご褒美みたいな話だと思うよ。まったくこの兄にしてこの妹ありだよなあ。でもまあ、ちゃんと兄は妹を守ろうとするし、妹も兄を心配しているあたり、やっぱり中の良い兄妹だよな。もちろんみーまー的な意味でだけど。もちろんこれも嘘かもしれないんだけどねー。

「冬『Happy Child』」
まーちゃんは本当にまーちゃんだなあ。ひょっとして今まで誘拐を繰り返していたのはこの辺りにスイッチがあるのかしら。きっと、まだ読者に開示されていない押してはいけないスイッチがあるに違いない。一巻で誘拐事件が起こったときに、”彼”がすぐに犯人に気がついた理由がわかったよ。前例があったからなんだね。それにしても、”彼”がまーちゃんを気に掛ける理由が相変わらずわからんぞ。まあこの辺りは共感できる部分ではないんだが。今まで読んできてなんだが、”みーくん”とまーちゃんの関係はさっぱりわからん。僕がこのシリーズを読むときはいつもそこを棚上げしてんのよね。実は”みーくん”はまーちゃんのことは全然好きじゃないんじゃないかなあ、と思ったりする。嘘だけど。あ、あとどうでもいいんだけど、この頃の恋日先生は、本当に”彼”のヒーロー(ヒロイン)だったんだなあ。この頃の”彼”は恋日先生のために生きていると言っても過言ではないよな。彼女はどんなときも”彼”を気に掛け、守り、一緒にいてくれる相手なんだなー。それが本編じゃあすっかりただのニートに…時の流れって残酷よね。

「とってももしもにもしかして『壊れていない正しさのある世界なら』」
IFの世界がパラレルワールドか。どっちにしても本編では決してありえない世界ですな。もしあの事件が起こらなかったら、”彼”の母親が死ななかったら、の世界。あらゆる意味で幸せな世界だよな。あと、”みーくん”の本名がさりげなく明らかになったけど、今まで散々伏線は張られていたから、それほどの驚きはなかったな。まあ、特に言うことはない話ですね。みなさんお幸せにー。もちろんそんなのは全部嘘っぱちなんだけどさ。

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買ったもの

1.『ヤングガン・カルナバル・スペシャル ファイトバック・ホンコン』 深見真 徳間ノベルス
2.『やむなく覚醒!!邪神大沼』 川岸殴魚 ガガガ文庫
3.『鹿鼎記(7)故郷再び』 金庸 徳間文庫
4.『スクールランブルZ』 小林尽 講談社
5.『結界師(25)』 田辺イエロウ 小学館

スクールランブルZ。なにも解決してないけど…うん、まあこれはこれでいいような気もしてきた。

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2009.06.17

『偽物語(下)』読了

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偽物語(下)』(西尾維新/講談社BOX)読了。

えーと…やっぱりアレ、書かなきゃ駄目かなあ。この作品を語る上では外せない台詞だもんなー。でもなーちょっと西尾維新に踊らされているような気もするんだけど…いいや、書いちゃえ。

お兄ちゃん、妹のおっぱい触り過ぎ!

さすが西尾維新さすがだな。300頁ほどしかない話なのに、本筋が始まるのが200頁を過ぎたあたりからとか構成からして気がくるっとる。それまではひたすら延々と変態紳士こと我らが阿良々木さんの素晴らしいセクハラスキルを眺めることになる。いや、この人本当にぱねえ。もう呼び捨てなんてとても出来ないレベルの男だぜ。阿良々木さん、いや兄貴と呼ばせてもらおう。かの兄貴ときたら、妹の粘膜の中に棒状の代物をつっこんでかき回すなんて序の口よ。妹の寝込みを襲うわ、妹の頭部に股間を押し付けるは、妹を押し倒すは、この人は一体どこまでいっちゃうの。八九寺好き過ぎっぷりは相変わらずだけど(しかし、八九寺が出てくると途端にメタ発言が多くなってしまうのは何故なのか…)、今回は(も)妹に対するセクハラはハンパなかったね。すごいよ兄貴。

まあ、それはともかく。きちんと偽物な物語になっていて、なかなか感心させられた。偽物ってのは本当じゃないってことだけど、本当じゃないから価値がないとは限らない、と言うところをきちんと押さえているので、物語にブレがないんだよね。たとえ阿良々木さんがどんなにセクハラに走っていたとしても、根本的なところでスジが通っている。良い話です。まあ、メインはそういうストーリーよりも物語の掛け合いの部分なんだけどー。

あと、今回の物語で、戯言シリーズでも見られた西尾維新の人間観(つーかキャラクター観かな?)が良く出ていて、その辺も面白かった。まあ、ものすごく乱暴な言い方をすると、人間、いつまでも中二病じゃあ生きていけないのだ、と言う話だ。うーん、この言い方をすると大切なものをいくつか取りこぼしているような気もするけど、概ねそんなイメージを感じる。つまり…西尾維新は、キャラクターを恐ろしく記号的に描くけど、キャラクターを必ず記号から外れる”人間”として最終的に描いているんだよね。戦場ヶ原はも羽川も神原さえも、極端すぎるキャラクター性から、平凡な人間性への変化が描かれている。それにすごく自覚的だな、と思うのは、やっぱり火燐と月火のファイヤシスターズの描き方なんだな。火燐は、正義を為すために正義を為すというおよそありえない人格なんだけど、月火の視点から、そういったあり方は、いつまでも続けられるものではないという認識を持たせている。いつまでも人間は”キャラクター”ではいられないのだ。と言うか、キャラクターでいることは、”不幸”であることと同義なんだよな。キャラクターと言うのは、極端な方向性と戯画的な個性をもたされた存在なわけで、そんな存在がまともな人生を送れるはずが無い。鋭利過ぎる刃物は折れやすいのと同様に、現実に砕かれてしまう。だから生きるためには、柔軟に、しなやかに、いくつもの矛盾を飲み込んだ人間らしさを持っていく必要があるのだ。西尾維新は、そういった人間の捉え方に、すごく意識的に行っているところが、非常に興味深いところだと思うのだった。単なるキャラクター小説を書く人ではないね(過大評価かもしれないけど)。

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日々の雑記

・昨晩観た夢。なんかハイスピードかつスペクタクルな大河ロマンだった。すでに記憶が曖昧になっているが、オレがなんとかしなくては世界が滅ぶ的なスケールのでかい話しだった。なんだかものすごいハイテンションだったのだが、起きた後もテンションが持続していて、10秒くらい自分が夢を見ていたことに気がつかなかった。しばらくして、あ、別に世界は滅亡してないや、みたいなことに気がついた。それにがっかりしない程度には自分も年をとった。たぶん。

・最近、異常によく寝ている。休みの日には、前日0時くらいに寝て、8時ぐらいに起きて、ちょっと作業して、9時くらいに布団にもぐり、15時くらいまで寝てしまう。寝すぎだろう。さすがにその日の寝つきはあまりよくなかったが、それでもAM1時くらいには寝た。で、7時に起きた。なんかぜんぜん寝た気がしない。ちょっと眠りが浅いのかもしれない。

・今週のジャンプも面白かった。ワンピースとバクマンとぬらりひょんの孫があればわりと生きて行ける自分に気がつく。

・読書スランプ。本をまったく読む気がしない。と言うか本を面白がれない。ジャンプは面白かったので、漫画は読めるみたい。文字だけを読むのが苦痛になっているのかもしれないなあ。

・などと鬱々としていたところ『耳刈ネルリ』の続編が出ることを知り、テンションが上がる。ちょお嬉しい。このためだけでも生きる価値があろうと言うものだ。

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買ったもの

1.『その日彼は死なずにすむか?』 小木君人 ガガガ文庫
2.『恋の話を、しようか』 三上康明 ガガガ文庫

ガガガ文庫を買った。どっちも僕に買え~と言っているように目に入ったもので。

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2009.06.15

『シャギードッグIII 人形の鎮魂歌~in the dark~』読了

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シャギードッグIII 人形の鎮魂歌~in the dark~』(七尾あきら/GA文庫)読了。

な、何一つ解決しなかった…(呆然)。2年ぶりの新刊、と喜ばせておいて、このオチはないよなあ…。いやびっくりだよ。3巻目でやったことと言えば、2巻最後で瀕死にまで追い詰められた主人公が、そこから回復するだけの話なんだぜ?(しかもまだ半死半生状態)その間に、異局の刑事、亜夜とカイのバトルとか、残されたまりんの葛藤とか、順調の消化される沙織の背景でうごめくイベントとか、オズについては…まあいいとして、とにかくいろいろ伏線は走っているのだけど、そのすべてが決着がつくことなく次回に棚上げされているので、なんとももどかしい。「来週もお楽しみね☆」状態で終わった2巻から2年もまたされてこれなんて………ま、僕は慣れているからいいけどね!年単位で待つなんてしょっちゅうよ!でもこんどこそ続編は早く出してくださいっ…!

ただ、時間が大分経っているせいもあるかもしれないけど、なんか雰囲気が変わったかな。なんか良い意味で力が抜けた感じがする。どうもここ近作の作品には、打ち切りが続いたせいなのかなんなのか、生硬さと言うか、プロットに比べて詰め込みすぎな印象を強く受けていたけど、今回はのびのびと書いている印象がある。今までは見せ場は早く作ろうとして、キャラクターの書き込みがおろそかになっている印象があったものなあ。その辺は、やはり2年間の作者の心境の変化と言うものがあったのだろうか。個人的にはこの変化は歓迎したいところ。打ち切りを回避しようとするあまり、下手なテコ入れは作品の寿命を縮めるって『バクマン。』でも言ってた。この路線で、着実に話しを進めていってくれれば、と思う。もともとこの作者はオンリーワンのものを持っているのだから、むやみにラノベに迎合することなんかないのだ。妖怪とサイバーで超絶アクションを好きなように描いてくれればいいと思うのだ。

この作品は、3巻目を読んで、わりと作者の描きたいものを書いているんじゃないかな、と思える。思えるだけだけど。だって高知能犬とか介護ロボットの、SFっぽくありながらも異形感を湛え、そのくせ裏腹の人間味があるなんて、いかにも作者らしいとデビュー作からのファンとしては思うわけです。人間とは異なる生物(異形)を書くのと、現代とは異なる世界(異形)を書くのが大好きな作家だもんな。なんで今まで書かなかったのだろう…っていうのは明白で、ラノベっぽく書こうとしすぎてたんだと思うのだ。つまり編集部が悪い(偏見)。

まーこの調子で好き勝手に書いて欲しいなあ、と一ファンとしては思います。この作者が持つ異形感が好きな自分としては、良い傾向だと思いましたですよ。あとは早く続編が出てくれれば言うことはないんですけどねー。

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2009.06.14

『ロウきゅーぶ!(2)』読了

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ロウきゅーぶ!(2)』(蒼山サグ/電撃文庫)読了。

まあ、清く正しいスポ根ものなんじゃないかな、たぶん。相変わらずロリ描写にはなかなか力が入っているけど、それ以外のところでは友情、努力、勝利がきちんと描写されているので、万人受けしそう。…まあ、正直僕は体がかゆくなってきちゃうけどね!こんないい子たちばかりだったらこの世はマジハッピーだよね!とか思わず毒を吐きたくなってしまうぐらいにハッピーな話だ。地獄に落ちろ(主に僕が)。

まあ僕の話はともかく、小学生男子女子のちょっとした誤解や喧嘩、ほのかな恋心なんかも取り入れていて、けっこう真面目な話なんじゃないでしょうか。正直、問題の発生とその解決にはご都合主義的なところを強く感じるのだけど、そんなドロドロの心の闇なんてこの作品に誰も求めていないのだがらこのやり方は別に間違っていない。間違っているのは僕の方だ…(なんでさっきから自虐的なんだ)。

それにしても主人公は、自分のことはどう思っているのかなー。今は5人の少女たちにバスケの楽しさを教えることに夢中になっているけど、自分も練習をしないと一年なんてあっという間に過ぎちゃうぜ。それだけのブランクを背負ってしまっては、高校バスケプレイヤーとしては致命的だと思うんだが、その辺りどう考えているのかよくわかんねーなー。ラブでコメっている場合じゃないと思うぞ。

ラブでコメと言えば、新キャラとして登場しながらスルーされた葵の存在は、今後のラブコメ展開のフラグですよねわかります。果たして主人公を(色々な意味で)誤った道から更正させることが出来るのか、期待したい。

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2009.06.13

『アクセルワールド02 紅の暴風姫』読了

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アクセルワールド02 紅の暴風姫』(川原礫/電撃文庫)読了。

相変わらずとても面白いです。しかし、何が面白いのか説明し難いのも相変わらず。一ついえることは、キャラクターが本当に活き活きと描写されているように思えることが言える。ただし、僕はこの作者がいわゆる深い人間性を描いているタイプだとは思わない。けっこうキャラは記号的なんですよね。ただ、記号を記号で終わらせない肉付けの仕方が本当に上手いのだ。記号的なはずなのに、本当に魅力的な人物に思える。これはちょっとどころじゃない作者の非凡さの表れだと感じるのだがどうだろう。

例を挙げると、主人公の親友ポジションにタクムと言うキャラクターがいる。まあ正直、主人公の親友にして、相棒なのでそれなりには重要なキャラなのだが、どうもキャラ立てが地味だ。顔が良くて頭も良いタクムは、逆に言うと強い個性が無いため、レギュラーにするにはどうかな、とさえ思っていた。ところが、作者はある意味完璧超人(としてのキャラ付け)を、続編にあたって眼鏡キャラでハカセくん(≒解説キャラ)と言う属性を付与したことにより、別の方向にキャラクターを印象付けているのだ。このあたり、地味なところだが、作者はやはり上手さを感じる。しかも、過去の贖罪意識のために、主人公に深く関わりながらもハーレムを阻害しないという理想的な親友ポジション。まあ本人にとっては大変だろうけど、物語的には見事な配置だ。

これを一つとっても作者の入念な気配りが行き届いており、脇役でさえこうなのだから、メインを飾る面々においては、ちょっとどころではない形容の見事さがある。ハルユキは相変わらずコンプレックスの塊だが、それで終わらないヒーロー性をきちんと体現しているし、気高く強い黒雪姫の、ハルユキに対してだけは可愛らしい姿を見せる描き方など、ちょっとやりすぎなぐらいに上手い。むしろあざといほどだ。しかし、そのあざとさをあざとさに感じさせず、むしろ上手いと思わせるところが作者のすごいところだと思う。

また、主人公カップルの描き方がすごく良い。『ソードアートオンライン』のキリトとアスナの関係にはぜんぜん納得がいかなかった自分だけど、ハルユキと黒雪姫のカップルは違和感ない。何でかというと、黒雪姫がハルユキに好意を抱く過程に納得が行っているからだ。黒雪姫がハルユキに興味を抱いたのは、彼の卓越した反射速度がきっかけであって、相手の優れた一面を知って興味を抱くのはぜんぜんおかしなことじゃないはずだ。容姿が端麗なのや、勉強、スポーツに優れている異性に好意を抱くのとなんにも変わらない話なわけだ。彼女の場合、興味を惹く対象が、バーストリンクに優れた適性を持った相手だったってだけのこと。で、その興味が、本人の個性に触れて(ハルユキの場合は、その可能性に対して過度の自己評価の低さにほだされたってのもありそう)、好意に変化するのも、すごく自然だ。また、今回初登場の赤の王ことスカーレッド・レイン、ニコについても、最初は小生意気なクソ餓鬼のように見せて、彼女を受け入れようとするハルユキにだんだんと心を許していく関係も良くて素晴らしかった。このように、関係性の描写が極めて美しく、おそらくこの作者の卓越している部分と言うのは、こう言ったあたりにもあるのかもしれないと思うのだった。つまり関係性の構築の快楽をつく、と言う(ソードアートオンラインはややそのあたりが甘かったので、その意味では習作と言える位置づけだったのかもしれない)。

また、次回以降の伏線と思われる部分もそこかしこにばらまかれており、いくらでも物語を続けられそうな風格を感じさせるのも良い。チユリ関係の話は彼女のバーストリンク参加フラグですねわかります。彼女の参加のドタバタだけで本一冊書けるんじゃないかこの作者なら…。こういうわかりやすい伏線を張ってくれるのは作者の個性よね(良い意味でも悪い意味でも)。クロムディザスターに関する伏線も(赤の王との関係性も描写されており、美しい構成だ)きちんと張られており、ラストバトルが必然的に起こるべくして起こったという感じが強く出ており、素晴らしい。

もちろんバトルシーンも、たんに派手はアクションと言うわけではなく、登場人物たちの葛藤をメインに描写し、それを乗り越えることがバトルに反映されている手続きがきちんとしているので、勝利にも敗北にもまったく違和感を感じない。どちらもそれ相応の理由があり、主人公が覚醒して勝利するのにも、そこに至るまでの葛藤の流れが極めてスムーズで、主人公補正以外なにものでもない展開のはずなのに、ご都合主義的な部分が全然見えないのもすごいといわざるを得ない。

さて、いろいろ書いてみたが、なんか自分絶賛している。正直、文句をつけるところがねーぞ。困った。うーんうーん、そうだなあ、あえてケチをつけるとするなら、上手すぎること、そして上手さがわかり易すぎることかな。伏線とか、読者にわかり易すぎだよ。もう読者の知性をこれっぽっちも信用していないよね!そのあたりはムカつく。読者を舐めんな!と言いたいところだが、誰にでもわかりやすいと言うのは長所以外なにものでもないのでいちゃもんですよね。あー素晴らしいです。

書き忘れたことがあったので追記。バーストリンクの世界っていうのは、完全にモラトリアムの象徴としてのそれだよな。『ソードアートオンライン』も社会にコミットメントすることを拒否(あるいは拒絶)された人々の物語であったので、このあたりに作者のメインテーマが隠されているのかもしれない。それが単に現実逃避の物語で終わるのか、それともそれ以上の物語に昇華されるのか。そのあたりに作者の格が問われるところだと思うので、注意深く見守っていきたい。

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2009.06.12

『学園キノ(3)』読了

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学園キノ(3)』(時雨沢恵一/電撃文庫)読了。

あいかわらず、とても、ひどい。思わずそんな事を口走ってしまうレベルでひどい。もはや原点であるキノとは完全に別物だな…って良く考えたら同じだった瞬間なんて一度もなかったや。うん。そもそも文体そのものが違うしな。

地の文からしてボケボケな感じで見事に脱力系な話なんだけど、なんかお話的にはすごくまともな気がする…気のせいか?まあ訳ありの転校生がやってきて友情育んで彼女を狙って襲ってくる魔物を愛と勇気と友情の力で追い払って最後の切ない別れを迎えるも笑ってさよならをするその胸には信頼と言う名の想いを残して、と言う話だったしまった話を全部ばらしてしまったまあたいしたことはあるまい良しとする。本編と呼べるものがあるのかどうかさえあやしくなってきた学園キノシリーズだが、今回は盛大にわき道に逸れてしまった感じかな。もうただのトラブルバスターものになっているのだが、まあ木乃たちのやりとりが非常にくだらないのでそれはそれで良しとする。某総理大臣を実名で登場させてしまったり、やたらと地名が詳しかったりとなんかもーやりたい放題な感じだけど、まあなんとなく良い話にまとめてしまっているのでいいんじゃね。茶子先生がわりとふつーに(ふつーじゃないか…)先生をやっているのがかっこよかった。P232~233は完全に意表をつかれてしまい、お茶吹いた。えーと…ネタにつっこむのは多すぎるのでめんどい。きっとだれかがやってくれるだろう(他力本願)。

私事だが、木乃たちの行動範囲が僕の学生時代の行動範囲ともろ被りしていたのは個人的には楽しかった。彼らの行ったところは全部映像付きで思い出せるな。

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買ったもの

1.『シャギードッグⅢ 人形の鎮魂歌~in the dark~』 七尾あきら GA文庫
2.『神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS(4)』 榊一郎 GA文庫
3.『神曲奏界ポリフォニカ メモリーズ・ホワイト』 高殿円 GA文庫
4.『あずまんが大王 1年生』 あずまきよひこ 小学館

シャギードッグ、ほぼ2年ぶりの新刊…しかも次回に続く第二弾…。ちょっといい加減にしていただけませんのこと?

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2009.06.11

『疾走する思春期のパラベラム 心的爆撃』読了

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疾走する思春期のパラベラム 心的爆撃』(深見真/ファミ通文庫)読了。

新しい本が読めてないのでまだ感想を書いていない本でお茶を濁すぜいシリーズ。まあそれはともかく。

深見真の甘すぎるほどにセンチメンタルな部分と百合成分がかなりノンストップに突っ走っている感のある4巻目。まあある意味バランスが取れていると言えなくも無い。基本的に女性が圧倒的に強く、男性が繊細なのが深見真の特徴だけど、今回は、いわゆる無敵系女子の睦美さんの弱い部分にスポットが当たっているのが興味深かった。まあふだん超然としている女性が実は受けだったりするのはモユモユするのう!とか頭の悪い感想を垂れ流したくなったりするのは秘密だ。でも、睦美さんが実はMだったことは僕の脳裏に焼きつきました。もう解除出来ません。一子さんはこの調子でSキャラとしてどんどん睦美を苛めてやってください。そんな頭の悪い感想はともかく、パラベラムたちの真の敵である乾燥者たちがようやくその存在を明らかにしてきたようで、物語はクライマックスに入りつつあるようだ。今まで敵役として存在していた灰色領域のあっけない退場は、乾燥者たちの恐ろしさをまざまざと見せ付けられた感じだなあ。本当にやつらは前座に過ぎなかったんだなー。美玖関連の話は、作者らしいべちょべちょなドラマ(褒めてます)だった。本当にこの作者が書く男子はナイーブだな…。

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買ったもの

1.『陰陽道 呪術と鬼神の世界』 鈴木一馨 講談社選書メチエ

ライトノベルで扱われる陰陽道というのはどれだけ学問的に即しているのかなあ、と興味を覚えたので買ったみた。読み終えたら陰陽道ラノベを読み直してみよう。

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日々の雑記

ちょ、ちょっとまってえ!バスカッシュ今マジで面白いから!変なテコ入れなんていらないから!監督降板とか本当にまってえ!…おかしい…あんなに面白いのに…世間では評価されていなかったのか…。そんなアホな…。愕然としすぎて予約してたバスカッシュのブルーレイをキャンセルしちゃったよ!もう観ない!(と言いつつ最後まで見ちゃうんだろうな)

・と、感情的に書いてしまったが、どうも様子を見渡してみると、製作サイドの不穏な動きもあるようで…。サテライト自体がやばいのかなあ。

・それはそれとして読書。アクセルワールドの2巻を読む。あ、あざとい…あざとすぎる…。しかし、そのあざとさが鼻につかないと言うところにこの作者の卓越した部分があるのも事実ッ…。

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2009.06.10

『双竜記Ⅱ 機械じかけの竜と火焔の翼』読了

51gyfahovml双竜記Ⅱ 機械じかけの竜と火焔の翼』(安彦薫/電撃文庫)読了。

物語途中まで主人公がまったく動かなかったのでどうなるかと思った。いくら群像劇として優れていたとしても、主人公の魅力がないとライトノベルとして存続が危ぶまれるからなあ…。物語の前半は、王都奪還のための状況づくりや偽りの王子であるイアンをめぐる駆け引きが繰り広げられる。しかし、せっかくの主人公であるイアンは周囲の状況に流されるばかりで、何一つ動けない状況にあるため、やや爽快感に欠けるのは致し方ないところではあるか。それ以外のヴィクトやファフラーを始めとしたキャラクターは活き活きと動いているので、群像劇としては悪くない。第三勢力と思われる存在も明らかになり、当面のライバルキャラも登場し、物語の舞台は整いつつあるといった印象か。後半に入り、ようやく主人公として自己主張をし始めたイアンが、偽りの王子としての覚悟を決めていく展開は、ようやく、と言った感じだが、わくわくさせられる。個人的な活躍もわりとしていたし、周囲に少しづつ認められていく展開も王道と言ったところ。やっぱり少年を動かすのは少女ってことか。わかりやすいなー。なかなか堅実な展開なので、これならシリーズも続いていく、といいな。

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買ったもの

1.『ロウきゅーぶ!(2)』 蒼山サグ 電撃文庫
2.『偽物語(下)』 西尾維新 講談社BOX

買った。

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2009.06.09

『降魔の剣 日向景一郎シリーズⅡ』読了

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降魔の剣 日向景一郎シリーズⅡ』(北方謙三/新潮文庫)読了。

前作で人間性をほぼ削ぎ落とし、法にも秩序にも正義にも従わないダークヒーローとして完成した日向景一郎の物語。前作が未だ未熟も惑いも抱えた日向景一郎が、迷いを持たず本能のままに行動する”けだもの”になるまでの物語であったのに対し、ずいぶんと趣の異なる作品になっていると言えるだろう。それも当然。もはや景一郎には人間的な迷いや葛藤は存在しないので、そもそも彼を主軸としては物語が動かないんですよね。だから、景一郎の存在は、己の道理にのみ従うダークヒーローとして描かざる得ないわけです。その結果、基本的に彼の周囲にいる人々、”伯父”の小関鉄馬と”弟”の森之介、腹に一物も二物もある薬種屋の杉屋清六、腐れ同心である安田新兵衛など、景一郎の周囲の人間が巻き込まれる事件に対して、魔神の如き剣を振るう景一郎、という図式が出来上がるのですね。善と悪の判然ならざる人と人の関わり合い、欲望のせめぎ合いを、まさしく一刀両断する景一郎のスーパーヒーローぶりは痛快の一言。前作では剣鬼としての姿を見せていた鉄馬も、平和な江戸暮らしでずいぶん人間らしくなったようで、持ち込まれるトラブルの半分くらいはこの人関係。でも憎めないんですよね。景一郎がもはや焼物にしか興味を示さない超俗性を身に着けてしまったのに対し、この人はあくまでも人間。良くも悪くも情に流され、女に溺れる。そんなだらしなさがあるのだけど、北方謙三は、そういった駄目な男に対する視線は、存外にやわらかいものがある。決して肯定しているわけではないが、人間として惑う弱さを否定するわけではない。それもまた人間、とどこか突き放した、それでいて否定はするわけではない。人間は善をなしつつ、悪も為す。”そういうものだ”と言う認識が基底にある。そこが北方謙三と言う作家の特異性があるように思えて興味深かった。そうした認識に立っているがゆえに、そうした弱さに拘泥しない景一郎の格好良さが映えると思うのだった。

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買ったもの

1.『アクセル・ワールド02 紅の暴風姫』 川原礫 電撃文庫
2.『双竜記Ⅱ 機械仕掛けの竜と火焔の翼』 安彦薫 電撃文庫
3.『学園キノ(3)』 時雨沢恵一 電撃文庫
4.『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん『i』記憶の形成は作為』 入間人間 電撃文庫

電撃文庫を買った。あと一冊買わないとキャンペーンの特賞に応募できないんだよなあ。さて、何を買うべきか。

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日々の雑記

・「戦場のヴァルキュリア」のOP曲を歌っているのが日本人ではなかった件NecRomantic Movement経由)。な、なんだってー!といいつつアニメ本編はすっかり観てない状態だが、歌はわりと良かった印象があっただけに驚愕。ていうか日本人にしか思えんだろ常識的に考えて…。

・昨晩見た夢。なんか一度死んだ男が、魂だけ死んでしまった美少女陰陽師の中に入って悪霊退治する話だった。まあ設定はありがちなんだが、これが小癪なことに、夢のくせに最初は美少女陰陽師の中にいるのが男だというのが描写されないという叙述トリック(違う)を使いやがる。夢なので過程は判然としないのだが、途中で明らかにされて、な、なにー!と(僕が)驚いたような記憶がある。どういう意味があるんだこの夢。

・『ワンピース』の54巻が超おもしろくて何度も読んでしまうんだけど、この時点で出てきたバギーやMr3が、天真爛漫なルフィと接することで、まったく男気を感じないキャラではない、と言うことがきちんと描写されているのが見事だなあ、と思った。これなら今週のジャンプでのMr3の行動にも説得力が生まれて来る…。いや、『ワンピース』は本当にすごい。こんな漫画を毎週読めるなんて日本は幸せな国だよな。

『化物語』のアニメの放映時間等が決まったようだが、何に一番驚いたって、忍野メメの声優が櫻井孝宏だってことだ…。

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2009.06.08

『魚舟・獣舟』読了

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魚舟・獣舟』(上田早夕里/光文社文庫)読了。

小松左京賞の受賞によりデビューした作者の第一短編集。この作者の本を読むのは初めてだったのだが、それで何故読もうと思ったのかについては長い話になるので簡潔に記すと、とある感想サイトで褒められていたから。ぜんぜん長くない話だと言うのは秘密だぜ。

小松左京賞受賞と言う経歴から、バリバリのSF作家なのかと思っていたのだが、実際に読んでみれば、SF、ホラー、リリカルな叙情物とバラエティの豊かさに驚かされた。SFでは確かにあるのだが、そこには人知を超えた異形とでも言うべきものの描写があったり、一方、異形ではあるものの哀しくも切ない物語であったりする。基本的には人間ドラマが基底にあるのだが、それを彩る装飾が異形な印象だった。なんと言う僕の好みの作品か。これは嬉しい驚きであった。

以下各話感想。

「魚舟・獣舟」
表題作。各界(てどこだ?)で絶賛されたと言うSF短編。なんと言っても世界観が魅力だなあ。魚舟と獣舟の存在がとにかくいい。設定をばらしてしまうと興がそがれるので語るつもりは無いけど、その設定が、グロテスクで明らかな異形でありながら、どこか共感をさそわれるところがすごい。異形と異世界を描きながら、どこか現代人な理解出来るような部分を作れるのは尋常じゃあないよな。その上で人間ドラマを描いてしまうのだから、確かに絶賛されるのも当然かな、と思う。

「くさびらの道」
グロ度では今作中最大。そのくせリリカルと言うわけのわからん作品。これはグロいわー。そこはかとないリリカルさ含めてグロい。まさに異形と言うにふさわしい作品かもしれん。結局、幽霊とはなんだったのか、きちんと説明が無い辺りも好みだ。

「饗応」
ショートショートなんで特に言及することもないんだけど、これだけの短さの中に異形感とSF感を潜ませるあたりは面白い。

「真朱の街」
これはなんか一番ライトノベルっぽい。近未来+妖怪という組み合わせがもろに学園異能の被っているせいか。でも妖怪そのものはそんなにメインじゃなくて、妖怪の街にやってきた主人公の過去をめぐる物語になっている感じ。なんかこれ一作で終わるのが勿体ないよ。登場キャラをレギュラーにして連作短編集にするべきじゃね?百目さんはわりといい異能ヒロイン。

「ブルーグラス」
本当になんでもない現代劇なんだけど、それでも異形を持ち込まずにはいられない作者の業を観た。この人は常に現実とは異なる位相を表出する部分を表現せずにはいられない人なんだな。この人の描く異形は、常に美しく、グロテスクで、物悲しい。

「小鳥の墓」
短編集と言いつつ、ほとんど長編並みの長さを誇る中編。どうやら作者のデビュー作の前日譚らしい。しかし、そんなことは関係なく面白かった。とある異形を抱えた男が回想する幼き日々の出来事。なにもかもかんじがらめにされ、管理されたセカイで、そこから脱出しようと足掻く幼い魂の軌跡。理性的でどこか欠落している主人公も魅力的だが、悪意と暴力でもって相手を従わせながら、どこか愛嬌のある勝浦と言う少年の造型が見事。なんの縁もない他人を助けることもあれば、その助けた相手に酷薄で残酷な仕打ちもする。敵は徹底的に痛めつけながら、人を惹き付ける。そんなセカイに反逆しようと試みる勝浦と、セカイに退屈していた主人公の間に育まれる、友情とも言えない不思議な交流は、なんとも言えないものがあった。セカイに反抗しながら、敗れ去る彼らの姿は哀しみに満ちているが、勝浦のために泣く主人公の姿は胸に迫る。だが、ラストで明らかになる”セカイ”の真実の残酷さは、彼らの行為すべてを破壊するものだった。あまりに合理的な、合理的過ぎるそのセカイを知った主人公は、嘘に塗れた”世界”を暴くために生きていく。それが彼が勝浦とともにある唯一の意味であるのだろうからだ。

総括。上田早夕里という作家は、美しい異形を描くSF作家であると認識した。とても僕好みの作品を書く作家だということがわかったので、とりあえずデビュー作の『火星ダーク・バラード』を買ってきました。

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買ったもの

1.『火星ダーク・バラード』 上田早夕里 ハルキ文庫
2.『探偵小説のためのエチュード 水剋火』 古野まほろ 講談社ノベルス
3.『萩原重化学工業連続殺人事件』 浦賀和宏 講談社ノベルス
4.『彼女は戦闘妖精(1)(2)』 嬉野秋彦 ファミ通文庫

まあなんとなく興味を持ったものを買ってみた感じだが、ウラガーとしては3は外せないところだ。タイトルからしてゴツゴツした感じにぞくぞくしちゃう。変態ですよね。

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2009.06.06

『恋文の技術』読了

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恋文の技術』(森見登美彦/ポプラ社)読了。

物語が主人公があちこちに送る手紙と言う体裁で進んでいく文通小説。語られるのが主人公の一方的な手紙のみなので、実際にいかなるやりとりがあるのか読者が想像するしかないところがいい。行間を読ませられる面白さと言うべきか。しかも手紙のやりとりの時系列に公開されているのではなく、文通相手ごとに記述されていくので、手紙の内容のそこかしこに潜まされた出来事が、手紙を読み進めていくごとにわかってくるところも気が利いている。格調高い文章で、相変わらずしょうもないことを主張する主人公はあいかわらずの森見主人公らしいのだが、彼の日常はその語り口から、近所でエロビデオを借りるだけでも笑ってしまうような滑稽味があって面白い。あくまでもここで書かれているのは手紙であって、彼の本心が書かれているわけでない、と言うことを念頭におくと、その奥ゆかしさと言うか韜晦ぶりにも笑えてしまうのである。まったく底が浅くて軽薄な人間と言うのは文章を書いても「君は本当にバカだな」としか言いようのない文章を書くよな、と思わせておいて最終章の繰り出されるアクロバットには驚かされたので底が浅いのは自分でしたすいません。ラストの展開はまさに作者らしさ溢れるファンタジーと洒脱が感じられる展開で、心が本当に温まる。世の中、不安で面白くないし退屈なことも多いけど、こういうことがあってもいいんじゃないかな。世界は美しい。たとえそれが嘘だとしても、この主人公は書簡の中でそれを語り続けるのだ。

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買ったもの

1.『異国迷路のクロワーゼ(2)』 武田日向 角川書店
2.『倉本』 倉田英之 アスキー・メディアワークス

武田日向の最新作。もう…なんと言うか、読んでいて溜め息しか出てこない。この緻密なる描写を見てくれ。これイラストじゃないんだぜ。漫画なんだぜ。物語も濃密で、描写も緻密で、キャラクターは端麗で、もうケチをつけるところなんてまるでないじゃないか。ハッキリ言って、モノが違うとしか言いようがない。

倉本は、買い忘れていたので買った。まあ、ろくでもない内容だな。こういうのは内容がくだらないほどいい。面白いです。

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2009.06.05

『イスノキオーバーロード』読了

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イスノキオーバーロード』(貴島吉志/一迅社文庫)読了。

…一体作者はあとがきで何を書いているんだ?「ちょっと下の年齢層でも楽しめるよう」「自然にして健全たるライトノベルに仕上げたつもり」だと?…マジで言っている意味がわからない…まさか本気で言っているわけじゃないよな。下の年齢層と言うより純粋に下の年齢のヒロインが出てくるだけじゃねえか。著者紹介のところにメイドには一家言あると言う話だけど、作品を読んだ限りだとロリにもこだわりがありそうで…。作中の幼女描写がハンパなかったと思うのはぼくの気のせいなんでしょうか。ガチで主人公も欲情しているよ?やばくね?これで下の年齢層向け?本当に言っている意味がわからないぜー。でもなんか本気っぽい気もするな。その狂気に宇宙的恐怖さえ感じたぜ。

作品としては、いわゆる主従ものとしてオーソドックスな作りになっている。幼女の主とそれを守る武士という関係性を、非常に(性的な意味で)危ういタッチで描いている。幼女の主君に虐げられたり、あるいは甘えられたりする展開が受け入れられるのであれば十分に楽しめるだろう。もちろんメイドについて一家言ある作者だけに、メイドが主人に仕えることが何を意味するのかについて、再三にわたって問いかけられているところも見所の一つ。もっともアゼレアに関するエピソードはいささか説得力に欠けている印象も受けるところは惜しいと思う。作者の中では感動のエピソードなのかもしれないが、ぼくには今一つ納得がいかなかった。うーん、主従と言うものが運命によって決まるのだといわれればそれまでだが…。またアゼレアとユズハとのやりとりも、いささか読者がすでに持っている情報を繰り返している印象があって、いささか退屈さも感じてしまった。おそらく、作者のアゼリアに対する思い入れが強すぎて、物語にブレが生じているためと思われる。主人公スティロスとヴェセル姫の物語と言うには、アゼレアのキャラが強すぎるのだ。その点が勿体無いと思った。

ところで、なぜこの物語にイスノキが関わってくるのかが、今一つわからなかった。一見ファンタジーに見えて、実はSFと言う裏設定があるのだが、イスノキが象徴としているものはなんだろう?イスノキとアブラムシの関係(アブラムシはイスノキに寄生して、虫こぶを作るらしい。これは”遺産”と”人間”の関係を暗示しているのではないか?)とか、イスノキが実は示現流の木刀に使われていたとか(主人公の使う剣術は新示現流と言う)、物語に関係していそうな要素は見受けられるのだが、なんとなくよくわからない。続編がでれば理解できるのだろうか。

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2009.06.04

ネット引きこもりからの脱却その一

ほぼ毎日読んでいるサイト一覧のリンク一覧表を公開してみるぜ!…ってことをやると100件あっても足りないので、その中から自分の思想、ネタ、情報、文体などの元ネタ一覧を公開するぜ!場所はこのブログの右下だ!これを見れば自分が大体なにに興味を持って何を考えているのか丸わかりなので、はっきり言って超ハズイのだが、ネット引き篭もりから脱却するべく、コミュニケーションの一環として作成するぜ!ちなみに無断リンクなので抗議があれば即撤回するぜー。

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『サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY』読了

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サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY』(河野裕/角川スニーカー文庫)読了。

お。おおおおおおお…こ、これは…、いやまてオレ、クールだ、クールになるんだ…。一作だけで作者の資質を判断することなど不可能…一作だけならば偶然、たまたまの可能性もある…だから過剰に持ち上げるのはよくない…いやしかし…これは…もしかすると、自分は新しい才能の登場を目撃(読撃だろうか)しているのかもしれない…。

ちょっと感動してしまって冷静さをうしなってしまい、客観的な評価は書けそうにないので思い切り主観全開で書かせてもらうが…この作者はもしかすると、乙一の叙情と西尾維新の先鋭さを併せ持った、まったく新しい才能かもしれない…と思った。なんと言っても端正な文章と、瑞々しい描写が抜群なのだが、この作品はさらに能力バトルとミステリを融合させ、青春ミステリにして能力バトルと言う極めて稀有な作品を、なんの歪みもなしに紡いでいるところがまず非凡だ。単純に青春物としてさえ一定以上の水準を保っているだけでもえらいのに、能力バトル的な駆け引きまで持ち込めていると言うこと自体がすごい。大抵、この手の才能は両立しないものだが…どうやらこの作家はその珍しい例外であるようだ。

この作家の作品を読んでいると、乙一の作品や、米澤穂信の作品を初めて読んだ時のような、心のなかに風が駆け抜けていくような感覚を覚えさえする。それほどの衝撃があった。無論、まだ粗さも感じないではない。ややご都合主義的なシーンも感じられた。だが、あえて言うが、それはこの作者の可能性をいささかも減ずるものではない。むしろ、これからさらに伸びるということでもあるのだ。おそらくこの作者はそう遠くない未来に傑作を書くと思うし、そしてライトノベルの枠組みで収まるレベルの才能でもない。おそらくよほどのことが無いかぎりは、レーベルやジャンルの垣根を越えて新たな世界へ飛び出して行くだろう。これまでの才能のある書き手がそうであったように。

その時、改めてこの作品を手にとった時、ああ、あの作家にもこんな時期があったんだな、と懐かしく思える日が来ることを、願ってやまない。今後、活躍して欲しい作家が、また一人増えたことを嬉しく思う。

追記。乙一のブログを読んですげー納得した。そうかこれ何かに似てると思ったらジョジョの奇妙な冒険の第四部か。

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垣巣中佐はいい人だなあ

・亡念のザムドを観ていたら、なんか垣巣中佐がものすごくいい人で和んだ。この人、作品中ではいろいろ画策している軍の上層部の人なので、黒幕的な立場なんだけどね。どう考えても、裏でこそこそ画策するのに向いてない。気の利く上にイケメンと言うマイナス要素(非モテにとってはね)など問題にならんぐらい真面目で苦労性でフランクなお兄さん。でもいろいろ画策してそう。

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買ったもの

1.『バクマン。(3)』 原作:大場つぐみ 漫画:小畑健 集英社
2.『バスタード(26)』 萩原一至 集英社
3.『ぬらりひょんの孫(5)』 椎橋寛 集英社
4.『ToLOVEる(14)』 脚本:長谷見沙貴 漫画:矢吹健太郎 集英社
5.『ワンピース(54)』 尾田栄一郎 集英社

ジャンプ漫画を買った。

バスタードの新刊が出ていることに驚愕したが…内容の無さにもガックリした。バクマン。とワンピースを読んだ後だと、ページごとの情報量の差がいかんともしがたい…。

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2009.06.03

日々の雑記

・昨晩は、コントローラーを使わずにゲームをする夢を見た。なんか指先で指示したり、あごでしゃくったりするとゲームが反応するみたいな。起きてからしばらく、なんでこんな夢をみたのかさっぱりわからなかったのだが、ひょっとしてこのニュースを見たせいか。

・読んだときは、「ふーん」という感想だったけど、深層心理ではけっこうな感銘を受けていたみたいだな。人間って複雑ね。

Something Orange経由で知った。どうやらぼくは長島雄一郎を誤解していたようだ。この人は本気でアニメが好きでやっているんだな。話題作りのパフォーマンスかと思っていたけど、インタビューを読む限りは非常に真摯にアニメを語っている。ことの是非はどうであれ、その姿勢はちょっとだけ尊敬した。

・ていうか、いいからみんな「いつも心に剣を」と「武林クロスロード」を買えよ!売上げが低いと続きが読めねえんだよ!<布教的態度ではありません。

・「凌辱系ゲームソフトの規制」の件。すでに反応もいくつか上がっているが、今回、ソフ倫で規制の方向で対応するのかな。そうだとすれば、まあしょうがないところではあるかな、と思う。下手に反発して痛くもない腹を探られるくらいなら批判されている部分を自粛すると言うのは、普通の対応だと思うしね。ただ、一度規制されると、どんどん規制が行き過ぎになってしまわないか、それは心配。純愛ゲーしか生き残れないんだったらエロゲーいらないじゃん。

・こないだ佐藤亜紀が猛烈なアジをかましてたけど、まあ否定しきれないよな。実際、エロゲーマーの立場は弱ええからなあ。エロゲーをやるなんてサイテー!とか言われたら、そりゃまあごもっとも、と言うしかない。だからエロゲー業界は(そしてエロゲーマーは)、世間に対して腰を低くして、世論の動きに合わせて柔軟に対応していかなくては生き延びられない。正直、こんな圧力に簡単に屈していいの国がとか思ったりはするけど、今回の規制に対しては現実的には消極的賛成、本心としてはどちらかといえば反対といったところ。窮屈な話だ。

・ただこまでが陵辱なのか、という規制ラインはキチっとして欲しいと思う。陵辱描写があるゲームというだけでは範囲が広すぎる。ぼくが好きな作品の中にも、メインではないにしても描写があったりするし、それまで規制されては、そもそもぼくがエロゲーをする意味すらなくなってしまう。

・個人的には、きちんとストーリーがあり、陵辱描写がストーリー上不自然ではない(という言い方は弱いか。必然性がある、か)ならば、陵辱目的とは言えないのではないかと思うのだけど。あと、陵辱そのものがゲームの目的である場合もそうか。

・まあ、同人誌の規制が強化されなかったら、そういうゲームは全部同人の方に流れていって、地下に潜伏していくことになるのかもしれないね。

・他のメディアはどうなるのかなあ。エロマンガとか規制したら業界自体が崩壊しそうな気もするが…。

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『ムゲンのセンカ(2)』読了

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ムゲンのセンカ(2)』(六塚光/角川スニーカー文庫)読了。

いくつもの出来事が平行して起こり、それらが結びついていく展開がなかなか凝っていた。この作者はこのような舞台設定を詳細に設計させると上手いなーと思う。もっとも、キャラクターの掘り下げにはそれほど興味を持ってない作家であるとも思っているので、このように新キャラを投入されると途端に誰が誰だかわからなくなってしまうのだが、これは僕だけだろうか。とくにこのシリーズは、どうもキャラが”活きていない”印象を受けるのが難点。もともとこの作者はその傾向があるのだが、この作品ではとくに強く感じてしまったのは何故だろうか。おそらく、登場人物たちが何を背負っているのかよくわからないのが問題なのだと思う。それぞれの登場人物が、動機にして動いているのかわからないので、一人一人のイメージが非常に弱く感じてしまうのだ。要するにキャラが立っていない。今回はまあセンジュがわりと活躍している感じがあるし、彼女の抱えている事情の一端が語られるわけで、その点は良かったのだが、他のキャラは完全に脇役になってしまっており、新キャラも正直存在意義が良く分からない。んー、なんかなー…。もう一冊だけ読んで、とくに感じるところがなければ、続きは読まないかもしれない。

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買ったもの

1.『ビスケット・フランケンシュタイン』 日日日 メガミ文庫
2.『イスノキオーバーロード』 貴島吉志 一迅社文庫

買った。

日日日を買うのは久しぶりだが、なんか自分の好きな方の日日日が出ているっぽいので買ってみた。面白いといいなあ。

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2009.06.02

『いつも心に剣を(2)』読了

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いつも心に剣を(2)』(十文字青/MF文庫J)読了。

この物語は、基本的に善悪が転倒している作品なんだな、と2巻を読みながら思った。この作品の構成上(原則的に)、主人公たちに感情移入が出来ないようになっていて、むしろ敵側である魔女たちに感情移入できるようになっている。それに対して人間は、明らかに歪んだ価値観によって正義と言う名の権力と暴力を振るい、弱者である魔女たちを駆逐していく。

ここに作者からのメッセージが一つ読み取れるように思う。それは、正さとは本当に正しいとは限らない、本当の意味で正しいことが、悪とされることさえあると言う至極シンプルなメッセージだ。なぜならば、明らかに読者が感情移入しやすい魔女側の描写がひどく暖かで、読者は明らかに主人公側の論理が間違っていることはすぐにわかる。魔女側の気持ちに立って物事を考えてしまうだろう。しかし、それは物語上では悪とされてしまうのだ。

それはもちろん理不尽である。やりきれない思いさえする。だが、それこそが”正義”と呼ばれるものの恐ろしさであり、なにより”自分を正義と信じた人間”の恐ろしさなのだ。

ユユとレーレ、二人の主人公の立ち位置は、その正しき不条理と弱き正しさの中間に存在している。ユユはもともと神を信じない(同時に種族間の差別もしない)とてもリベラルな感覚の持ち主として描かれているし、人間側にも魔女側の事情にもある程度通じている。言うなれば、ユユの感覚がこの作品内においてもっとも正しいことであると規定されているんですよね。彼女が感じたことが、作品内でもっとも公平で、誠実なものとして扱われている。彼女がやっていることは相手の弱みに付け込んだりとなかなかひどいこともしているのだが、それは”生きる”と言うことに彼女が誠実であることの証左であると言える。そんなユユに判断をゆだねているレーレは、ある意味、非常に賢明であると言えるのは皮肉なことだ。そんなレーレは、実はユユとは真逆の存在として描かれている。彼は、神を信じていないが、同時に魔女も信じておらず、もっと言えば他者に興味がまったくない。彼の判断には、常にユユが、次にレーレが生きていけるか、と言うことだけであり、その意味ではユユと違った意味で公平であるといえる。あらゆる事象を平等に価値を認めていないと言う意味では。

ユユとレーレの共通点は、どちらの側であったとしてもアウトサイダーであると言うことだ。どちらの側にも属することの出来ない二人は、生きていくために、あらゆるものを利用し、騙し、出し抜いて行かざるを得ない。特殊な力、絶対的な力を持たない二人にとっては、生きていくことさえ精一杯なのだ。

その姿は醜く、非道でさえある。弱みに付け込むやり方で相手を操ることは決して褒められたことではあるまい。だが、もし彼らのやることが醜く、非道なのであれば、それは世界そのものが醜く、非道なのだ。彼らはそんな醜い世界で生きていくために必要な行動をとっているに過ぎない。彼らの行動は、世界の鏡であるのだから。

世界は醜い。正義は行われず、愛は人を救わない。それはこの物語中でも幾度も表れるテーマだ。人々はわかりあうことが出来ず、傷つけあい、憎みあう。その狭間で翻弄されるユユとレーレの姿を通して、作者は何を描こうとしているのだろうか。一読者として、作者の見せてくれる答えを期待したい。

追記。まあ、打ち切られなければだけど。

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日々の雑記

児童書版『攻殻のレギオス』だとっ……。…いや、何と言うか、本当に絶句っ…。まあスレイヤーズの児童書版とかもあるので、いまさら驚くべきことではないのかもしれないけどな…。スレイヤーズのときは驚きはしたけど、まあアリかなーと思ったものだが(あれはもともとジュヴナイル要素もあったし)。児童書版を執筆している川村ひであきという人についてちょっと調べてみたが、見当たらないなあ。新人なのかな。

・どうでもいいが、グインサーガのアニメを観ていて、リンダがやけに幼い感じに描かれているのがヤバイ。イシュトヴァーンやナリスが完全無欠のロリコンにしか思えない。

・ゲゲー!孤独のグルメがドラマCD化!…どうせならアニメ化すればいいのに(無茶だ)。食べるシーンはどうやって演出するつもりなんだろう…?ところでスペシャルバージョンってなんなんだろうな。小山力也はネタ声優としても躍進しているようだ。

・初めて訪れたサイトで引用されている文章がどこか覚えのある文章だなあと思ったら自分が書いた文章だったと言う体験を初めてした。人生の内やっておくべきことが一つ出来たような気がする。

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2009.06.01

『純愛を探せ!』読了

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純愛を探せ!』(速水秋水/GA文庫)読了。

なんも考えずに楽しめる、ライトノベルとしてはある意味正しい姿。タイトルのセンスはちょっとどうかと思ったけど、内容はすごく真面目だ。真面目にライトノベルをしている、と言うべきか。

姦淫を司るはずの魔神カルマが、純愛を求めて人間界にやってきた、という下りはラノベ、コミック的に使い古された感のあるが、極悪侍女人形のリビエラとの軽快なやりとりを含め、非常に手馴れている感じ。設定上、18禁に走りそうになるのを、リビエラがツッコミを入れるだけで物語が成り立ってしまうあたり、よく計算されている。基本的に軽いラブコメと、派手なアクションも入っており、エンターテインメントとしては完成度はかなり高いと言えるだろう。正直、主人公のカルマは魔神だけあってかなり過去にひどいこともしているのだが、その過去の結果を主人公に突きつけることで、葛藤と克己というテーマが成立していることも評価すべきだろう。

やや物足りない点としては、主人公とヒロインの間の関係性構築の土台が不十分で、どこ辺りにお互いに惹かれたのかまったく説明がないところか。まあ一目惚れと言ってしまえばそれまでなのだが、ちょっとイベントが少ないかもしれない…と思うのは典型的なギャルゲー脳か。恋敵は本当にナイスガイなので、あまり修羅場も発生しないあたりも、そちらの属性をお持ちの方も要注意ですな(余計なお世話だよ)。

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最近のアニメ

相変わらずアニメが面白くてしょうがないのでまたしても懲りずにリアルタイム面白いランキングを発表するよ!需要まったくないと思うけど、ぼくは楽しいからいいんだ。

 1.東のエデン
 2.バスカッシュ
 3.亡念のザムド
 4.真マジンガー 衝撃!Z編
 5.Phantom ~Requiem for the Phantom~
 6.ティアーズ・トゥ・ティアラ
 7.アスラクライン
 8.涼宮ハルヒの憂鬱
 9.リストランテ・パラディーゾ
10.クイーンズブレイド
11.夏のあらし!
12.グインサーガ
13.クロスゲーム
14.蒼天航路
15.戦国BASARA
16.鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST
17.咲 -Saki-
18.シャングリ・ラ
19.攻殻のレギオス

上位陣がもーほとんど動きのない鉄壁ぶり。面白い面白い。東のエデンが面白いのは確定事項として、バスカッシュと亡念のザムドが僅差と言う感じ。その週、乗れるか乗れないかで順位が入れ替わる。

バスカッシュはエクリップスも物語に本格参戦してきてとにかく華やかでよろしいですなー。歌とアクションが両立するあたり、河森作品らしいところもある。まあ物語的にははてな?と疑問がないわけでもないんだけど(おーい、妹を置いてどこ行くんだダン?)、とにかくテンション高いわサービス旺盛だわで素晴らしい。ブルーレイも買おうかしら…。

亡念のザムドは、すげー地味な話よね。一話、二話の超絶アクションはどこへやら、すっかり哲学アニメになっている。だがむしろそこがいい。台詞のすべてが伏線と言えるほどの高密な会話には痺れざるを得ない。繰り返し視聴推奨。

バスカッシュと亡念のザムドのデッドレース中、ちょっと後ろにつけているのがマジンガーZ。見ていて幸せな気持ちになれる。アシュラ男爵の無能っぷりが愛おしい。あと玄田ナレーションがあるだけでテンション上がるぜー。是非続けてグレートマジンガー編とグレンダイザー編をやって欲しいので、応援を込めてブルーレイは購入します。

Phantomいいです。原作をここまで活かした作品になるとはなー。ちょっと意外。ティアーズ・トゥ・ティアラは期待通りの面白さ。安定しすぎのような気もする。怒るとチンピラになるアロウン様が面白かった。

5月中、もっとも大躍進したのがアスラクライン。やべー、面白い。面白いよこれ。原作未読者置いてきぼり作品とか、我ながら的外れもいいところだったよ。むちゃくちゃ高密度に情報を圧縮していて、きちんと観れば世界観はきちんと理解出来る。密度の高い展開に、伏線もこれでもかと張り巡らしているところは圧巻。おそらく原作から外れるオリジナルなラストをどう決めるかによって評価は変わるか。納得のいく終わり方だったらブルーレイ(DVD)を買ってもいい。

涼宮ハルヒの憂鬱は、ようやく新作発表。うーん、旧作の間に入れてもぜんぜん違和感がない…。普通に伏線がつながっている…(ミステリックサインで、七夕でメランコリックになっていたハルヒが、という台詞が合って、うおお、笹の葉ラプソディとつながってんじゃん!と驚いた。原作があるとこういう点が有利だね)。

リストランテ・パラディーゾ。老眼鏡紳士に悶える日々です。いやーもうマジで萌える。すげーよ老眼鏡紳士。やっぱり年輪を重ねていると、背負っている過去の豊かさが違うなー。人格の深みに萌えるぜ。

クイーンズブレイドもなんか評価が高い。い、いや、エロにつられたわけじゃないねんで?大体テレビだと見えないしな…。なんつーか、主人公格のメンツが揃いも揃って駄目。レイナは本当に駄目子ちゃんだし、ナナエルはマジDQNだし…。ここまで駄目な人たちがなんかがんばっているあたりがなんかすごくいい。上手くいえないのだが、いいんだよなうん。

あとはまあ普通に観ている感じなんだけど、シャングリ・ラと攻殻のレギオスはやっぱひどいと思うなあ。なんだよあの刑務所編は…存在意義がさっぱりわかんねーぞ。レギオスも都市戦前にグレンダンが!とか急展開もやりすぎだろう…。なんかすげー打ち切りくさいんですが…。

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