« 買ったもの | トップページ | 最近のアニメ »

2009.05.05

『剣の女王と烙印の仔(1)』読了

51iaqr4lg6l

剣の女王と烙印の仔(1)』(杉井光/MF文庫J)読了。

別に面白くないわけではないんだけど…なんかちょっと感覚にひっかかるものがあるなあ…。などと思っていたんだけど、なんどか読み返して違和感の正体に気がつく。これ、別にファンタジーを書こうとしているわけではぜんぜん無いんだな。なんと言うか、いつも通りの杉井光なんだ。さよならピアノソナタとかあの辺りの感覚で描いている。主人公とヒロインの造型が、いつもの杉井光キャラであるためもあってか、ファンタジー世界を舞台にしているのに、学校の部室内で繰り広げられているのと同じ感覚で会話のやりとりをされている感じがある。もっともこれは杉井光の過去作品を読んでしまったことによる弊害の可能性も高く、まっさらな気持ちで読めばライトファンタジーとしては普通に読めるのかもしれないけれども。なんかファンタジー世界なのに、いつも通りの杉井光的主人公に苛立ちを抑えきれない。戦乱の世界でこんなめそめそしたパーソナリティの人間が生きていけるとは思えないのだが…。世界が変われば人の価値観も変わると思うんだけどなあ。現代の人間性をそのままファンタジー世界に持ち込まれても、ちょっと納得しがたいなあ。この辺りは、自分のファンタジーに対する狭量さが出ているとは自分でも思うが、認められないものは認められない。異世界を描こうと言う気が作者にはまったく無いみたいなんだよなー。ちょっと自分の価値観からは納得し難い作品だった。まあ作者が悪いとは必ずしも言えず、自分の持っているファンタジーに対する考え方にそぐわないだけだと思うんですけどね。ファンタジーじゃなくて、いつも通りの杉井光のへたれモテモテハーレムものと読めば、大丈夫なのかも。2巻を読んで判断するべきか。

|

« 買ったもの | トップページ | 最近のアニメ »

コメント

いつもの杉井キャラということで、普通に読みながしたのですが、読んでいる最中は、悪戦苦闘して書いてるのかな?と思えるような、まとまりのなさというか、微妙な違和感をいたるところに感じてました。もしかすると、その一因はおっしゃってるようなことにあるのかもしれません。登場人物と世界観が微妙にマッチしてないのでしょうかね。

ただ、ライトファンタジーとして読めば、普通に面白い作品だと思いますよ。異能持ちの優柔不断男とツンデレヒロインということで、属性的にはイタカが割と近いのでしょうね。

それにしても、最近メディアミックスが著しい「聖剣の刀鍛冶」に加えて、「いつも心に剣を」に加えてこの作品と、MFはファンタジー系ノベルに力を入れてますね。「ゼロの使い魔」がそろそろ終盤ということもあり、次の主軸を模索してる感じがします。

投稿: ub7637 | 2009.05.08 02:32

いささかファンタジーとしては、正直”狭い”なー、と。箱庭感とでも言うのですかね。異世界を舞台にしている感じが薄いんですよね。たぶん、僕のファンタジーに対してこだわりが強すぎるんだと思います。

>異能持ちの優柔不断男とツンデレヒロインということで、属性的にはイタカが割と近いのでしょうね。

イタカには、土俗的な重苦しさが付きまとっていて、その雰囲気がすごく良かったんですけどね。結局、世界が奥に広がっている感じがあるかどうかが問題なんだと思います。

>「ゼロの使い魔」がそろそろ終盤ということもあり、次の主軸を模索してる感じがします。

普通に考えて十文字青が次のメインに決まっています!と言うのが信者としての妄言なんですけどね。

投稿: 吉兆 | 2009.05.08 23:46

なるほど、その世界にそぐわないキャラクター性ですか。私はだからこそ楽しめたのかもしれません。最初はなんでこんなに楽しめるんだろうと首を傾げていましたが、なんだか納得しちゃいました。

現代の人間性と中世?の時代という組み合わせは、ある意味で斬新な組み合わせではないでしょうか。緊迫感はなくなるかもしれませんが。

奥行きの浅ささ(というか世界の狭さ)はなんとなく感じていたのでまだこれからって感じがしますね。まあ、この世界に対する描写の少なさのせいだとは思いますが。次で新しい方面でも開拓してくれるといいですね。

投稿: SHI-NO | 2009.05.09 00:00

まあ、なんにせよ世界観の狭さについては2巻以降に解消されるかもしれないし、読み方を変えれば別の面白さを見出せるかもしれないので評価は保留ってところですかね。キャラクターについては…まあ別に現代的なキャラと言うのはかまわないと思うんですが(薔薇のマリアなんて、ファンタジー世界ですけど現代青春群像そのものですからね)、面白がれるほどキャラクターが動いてなかったかな、と言う印象も、今考えてみるとありました。このキャラ関係、『さよならピアノソナタ』でやったじゃん、という既視感が勝った感じです。

投稿: 吉兆 | 2009.05.09 00:49

> イタカには、土俗的な重苦しさが付きまとっていて、

ああ。なるほど。あれは、横溝正史的な村社会の雰囲気が二人の主人公とうまくマッチしてましたし、イタカの陰陽術(?)も、京極堂の「呪い」を伝奇バトル向けにアレンジしたようで、作品のイメージにそったものでしたね。ただ、四姉妹に関しては、この作品と同じように、作品の雰囲気にあっていない違和感を感じたのを覚えてます。

> 普通に考えて十文字青が次のメインに決まっています!

はっはっは。あたりまえです!

投稿: ub7637 | 2009.05.09 00:56

世界観の狭さというか、どの程度のファンタジーなのかがイマイチ分かりにくかったのが感情移入の妨げになってしまいました。
具体的に言えばこの世界では魔法はどの程度の威力を誇るのか、そしてどれだけ浸透した存在であるかはファンタジーには重要だと思うのですが、この作品ではそれが分かりません。
もし、一般的にはない又は信心深い人ぐらい(現代オカルトレベルの扱い)なら名前忘れましたが敵の妖剣だか魔法剣だかは異常にすぎるはずですが、周りがそれをどう思ってるかは不明。そのクセ予知能力やら紋章の力やらが主題になっていますが、当人達以外は関係していないのでそれに対しての反応がなく不明。

おそらく現代オカルトレベルで魔法の類は一般的な存在ではなさそうですが、とすると現代異能物をファンタジー風世界でやった”だけ”でしかないんですよね。
周りは「特殊能力?なにマンガみたいなこと言ってんだw」な中、人知れず世界を救う主人公とヒロインってな感じで。

いやなんとなく私はこの作品少し気に入ったので次巻はとりあえず買いますが。

投稿: HT | 2009.05.09 08:32

追記
そういえば公女?さまは学園物にありがちな、はちゃめちゃおモしろ好きな生徒会長系キャラまんまでしたね。
>世界が変われば人の価値観も変わると~
という点で、私は騎士の男が主人公認めるのがあっさりしてる上に早かったのがちょっと気になりました。だったら最初から主人公の人柄見抜いて接するとかで十分だったかなと。

投稿: HT | 2009.05.09 08:39

管理人さんがやや辛い評価をしたら、凄い反響ですね(苦笑)。この作品もファンタジーの話題作ですか。というか、作者が有名なのかな。

数年前に『火目の巫女』を書店でチラッと眺めたことがあるんですが、重苦しそうだったんで買えませんでした。最近、『死図眼のイタカ』だけ読んでみたんですが、あっけなく四姉妹が死んでいく展開にどこにどう反応すればいいのかわからず、わけのわからない本でした。…土俗的な部分を読めばよかったんでしょうか?う~ん…。

追記
『ソードアート・オンライン』面白かったです。続編が楽しみですが、どんな続編なんだろ?主人公もヒロインも二度とあのゲームはやらないと思うんだけど。ゲーム中毒から脱していく過程を描くのかな。あとはあのゲームを作ったやつの制裁か。四千人殺した大罪人だし…。

投稿: 暗黒 | 2009.05.09 13:37

>ub7637さん

>四姉妹に関しては~
あーあれは本当に世界観にそぐわない感じでしたね。ギャルゲー的なというか。まああの作品ではそのミスマッチ感も面白いと言えなくもなかった、かな。この違いはなんなんだろう…。

>はっはっは。あたりまえです!
ですよねー。

>HTさん

>現代異能物をファンタジー風世界でやった”だけ”でしかないんですよね。

そーなんですよね。別にファンタジーにする必要性がぜんぜん感じられない。まあ別にそれが悪いわけではぜんぜんないんですけど。まあ、ファンタジーとして読むのではなく、ちょっと異能が入った人間関係の移り変わりを楽しむ作品なのかも。つまりいつもの杉井光作品なんでしょうね。続き読むまでとりあえず判断は保留します。

>暗黒さん
杉井光は、まああんまり有名とはいえませんが、知る人ぞ知る、と言う作家でしょうか。個人的にはすごく面白い作家だと思うんですけど、あんまり売れているわけでもないみたいです。長期シリーズはぜんぜんありませんからねえ…(今まで最長で4巻かな)。初めて読むのなら『さよならピアノソナタ』を読むのがいいのではないかと思います。一番わかりやすい。『神様のメモ帳』も良いですね。

ソードアート・オンラインの今後の展開はまったくわかりませんね。楽しみです。

投稿: 吉兆 | 2009.05.09 21:51

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29313/44911962

この記事へのトラックバック一覧です: 『剣の女王と烙印の仔(1)』読了:

« 買ったもの | トップページ | 最近のアニメ »