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2009.04.12

『世界平和は一家団欒のあとに(7)ラナウェイキャット』読了

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世界平和は一家団欒のあとに(7)ラナウェイキャット』(橋本和也/電撃文庫)読了。

当初から登場しているわりに今一つ出番に恵まれないというか不遇な扱いを受けていた末っ子である刻人のターンがやっとやってまいりましたよ、と。一作で家族一人がメインを担当するとはいえ、今まで脇役としてすら不遇な扱いだった刻人のメイン。いやー感慨無量であります。大袈裟ですよねわかってます。しかし、これを逃したらもう七美と柚島しか残ってないじゃないですか!もう後がないんですよ!これを逃したらもうメインなんて張れないじゃないですか!と意味不明な主張をしたところで内容について。

とりあえず刻人かっけえ。軋人もかっけえ。なんだろうなー星弓家の男どもは本当にどいつもこいつもかっけえなー。今回ほど刻人と軋人が兄弟だってことを実感したエピソードはなかったぜ。こいつら行動原理がそっくりじゃねえか。

どちらも共通することは、あらゆる義務よりも己の正義が大事なんだってことよな。世界の命運がかかっていようと、宇宙の存亡がかかっていようと、それに”己の納得”が優先される。自分の納得のいかねえ世界の平和なんてまったくなんの意味もないぜ!っていうのがこいつらの基本原理な。もお超傲慢。超独善的。でもなーかっけえんだよなー。

男たるもの、義務や使命に優先されるべきものがある!すなわち男の意地だ!意地の一つも張れずにその生にいかなる意味があろうか。まあなかなか現実では上手く行かないものですが!それでも憧れずにはいられないものなわけですよ!

刻人は、あれよ。目の前の女の子を助けられないで、世界の、地球の命運なんてしったこっちゃねえ、と言ったわけだ。あーちょっと違うか。世界も、目の前の女の子も、どっちも救ってやるよ!そして家族につらい思いもさせない!って感じか。そのためにならば家族を敵に回すことも辞さない。…ああかっこよすぎる…。これならモテモテくんにも納得だぜ…。

まあ、この辺の考え方は、さっきも書いたけど、すげー独善で傲慢よね。地球を救える手段を持っているのに、その手段を拒否しているんだもの。よくさー、力を持つものには、それに伴う義務があるっていうじゃない。まったくそのとおりなんだけど、その義務が、目の前の女の子も救えないような義務だとしたら、そんなんしらねえよ!と言い切れるって、これはこれで男の理想だよなー。

刻人と軋人の違いっつーのは、その優先順位の違いだけで、行動原理はまさに同一。刻人は、目の前の女の子を救うためならば地球と天秤にかけることをためらわないし、軋人は弟を信じる気持ちは地球よりも重いんだぜー。もうこいつら兄弟最高だよ。もう泣けるよ。なんてかっこいいやつらなんだぜー。

前からこの作者の描くダンディズムは僕のツボにくると思ってたけど、今回はクリティカルヒットだったですわい。すばらしーね。

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