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2009.04.20

『アスラクライン(3)やまいはきから』読了

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アスラクライン(3)やまいはきから』(三雲岳斗/電撃文庫)読了。

今回は朱浬さんの過去にまつわるエトセトラ。記憶喪失になってしまった彼女と、普段と違う彼女に戸惑う智春たち。そして朱浬に因縁深い相手のGD、雪原遙の登場。第二生徒会に所属する真日和秀も顔見せをして、ちゃくちゃくと物語の土台を構築していく印象だ。今回の主眼は、なんと言っても、記憶を失い自らを紫浬と名乗る朱浬の、普段の傍若無人さとはことなるおっとりしたお嬢様ぶりだろうか。普段はわが道を行くタイプの彼女が、のんびりお嬢様になるギャップを楽しめる。とはいえ、個人的に言わせてもらうと、そんなに普段の朱浬と記憶喪失中の紫浬の間にそれほどイメージ差は感じられなかったなあ。もともと朱浬さんは傍若無人と言うにはやや穏やかと言うかのんきでマイペースなところがあって、それは双方に共通している。まあそれに対する回答が、智春が最後に気がつく仮説にあるわけなので、よく出来ていると捉えるべきなのだろう。

もっとも前言を翻すようだが、それほど記憶喪失自体は重要視はされていないようにも思える。朱浬が記憶を取り戻すのにも明確な理由はなかったのは、そもそも記憶喪失自体か一時的なものだったのだろう。あくまでも朱浬の過去をここで伏線を張っておくというのがメインだったのかもしれない。

最終的にスタビライザを手に入れ、実体化(?)してしまった操緒によって、智春のこれからはさらに波乱が予想されることになるであろうことが予感されつつ、ひとまずの物語は閉じる。この巻は完全に伏線をばらまくことに終始した感じなのだが、伏線をばらまきつつ、新キャラのお披露目を行い、コメディチックな展開を忘れない、実に職人的な一冊でした。

そういえばさりげなく律都さんの名前がこの巻で判明。後の方まで読んでいると、ものすごい重要人物な彼女がこんなにさりげなく登場していることにただ驚くしかない。本当にいつの間にか登場人物に加わっている感じだ…。

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