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2009.04.06

『放課後の魔術師(3)マスカレード・ラヴァーズ』読了

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放課後の魔術師(3)マスカレード・ラヴァーズ』(土屋つかさ/角川スニーカー文庫)読了。

論理魔術師たちのバトルはともかくとして、主人公とヒロインの関係はきちんと進んでるようで何よりだ。しかし、物語が進むにつれて、安芸の設定が意味をなしていないことが気になるなあ。結局、彼が17歳で教師という設定は、一体なんの意味があるのかさっぱりわからないんですが。このこだわりは針小棒大に過ぎるだろうか?まあそうかもしれないのだが、大人びた少年と、子供っぽい大人ではまったく異なるように、彼の設定はわりと物語の重要なところに位置しているのではないかなあ、と勝手に思っているので、そこがあまり意識されていないと勿体無いなーと思う。この設定は、主人公とヒロインが同世代であるというラノベ的関係性に、師と弟子の関係を付与したものと思われるのだが、現時点では同世代であるという側面があまりにも効果を発していない。なんつーかなー、安芸は全然少年らしくねーんだよなー。メンタリティは完全に20代だよ。そこの設定が死んでいるので、今後の作者の処理には期待したいところだ。

それにしても、各魔術師一派の特権(タレント)と言う設定が出てきたけど、これはバトル描写にあらたな駆け引きを投入し始めたということでいいんだろうか。そのわりにはあまり描写は無かったが…。と言うか、この作品は物語が進むにつれて、バトル面が後退し、ミステリ面が前面に出てきているような気がする。このあたりの異能もミステリを構築するために使用されていくのかもしれない。

安芸と遥の関係の推移については、今回はあまり進展がなかったので、ちょっとお預け気分。遥が自分の感情を完璧に把握していて、安芸に対していろいろアプローチをかけていく展開はなかなか面白かったような気はするな。

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