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2009.03.31

『ゼロの使い魔外伝 タバサの冒険(3)』読了

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ゼロの使い魔外伝 タバサの冒険(3)』(ヤマグチノボル/MF文庫J)読了。

当初から無口で無表情なキャラを主人公にするなんてチャレンジャーだな、と思っていたのだが、あとがきで描くのを苦労したと書いてあって、やっぱりなあ、などと思った。でも、当初に比べるとタバサは大分感情表現がはっきりしてきているよな。作者がキャラをつかんでいるのか、描写が増えたような気がする。無口な子がちょっとばかり感情の揺らぎが垣間見えるところは萌えポイントですだよ。

今回のタバサの冒険は、バラエティに富んだ内容となっている。タバサとシルフィードの出会いから、とある老戦士をめぐる奇譚、タバサの初恋の話に、”タバサ”誕生の物語。今までのような連作短編とは異なり、各短編のつながりは弱いが、その分、タバサの明らかにされていなかった側面を描写する内容になっていて面白かった。

とくにタバサの初恋の話は、本編では今一つはっきりしなかったサイトに対するタバサの感情を、本編の時系列に沿って描写されており、本編のさまざまなシーンにおけるタバサ側の描写が明らかになっている。うーん、シルフィード視点でのタバサも大概に悶えるが、タバサ視点になると悶えるレベルが天元突破するなあ。無口で無表情で何を考えているかわからないタバサの貴重な一人称ですよ。無表情な顔の内側で繰り広げられる悶々とした感情に、読んでるこっちが情熱を持て余す。マーベラスである。

あとは”タバサ”誕生の物語も面白かった。深窓の姫君シャルロットがいかにしてシュバリエのタバサになったかの話。ストーリーはシンプル極まりないのだが、ヤマグチノボルの安定した語り口のため安心して読める。けっこうきつい話なのに、読者に過度のストレスを与えないつくりは弱点でもあるが、心地よささえ感じられるストーリーテリングは認めるべきところであろう。

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2009.03.30

『よくわかる現代魔法(6)Firefox!』読了

よくわかる現代魔法(6)Firefox!』(桜坂洋/スーパーダッシュ文庫)読了。

アニメ化も控えているよくわかる現代魔法の最新刊。てっきり5巻で終了の予定なのかと思ったよ。どちらにせよ、5巻で一区切りだったようで、6巻ではインターミッション的と言うか、現状の再認識の回と言う印象を受けた。例えば前作で致命傷を受けた美鎖の弱体化であり、弓子のパワーアップフラグであり、古典魔法使いとして学びつつあるこよみ、現代魔法を取得しつつある嘉穂というように、それぞれが担う役割に変化が見受けられるのが興味深い。とりわけ重要なのが、物語を通してトリックスターにしてデウスエクスマキナとして機能してきた美鎖が、弱体化によりその役割を担うことが出来なくなっているということだろう。これにより、今までは実質事件を解決してきた美鎖の助力は得られにくくなるため、本来の主人公であるこよみの成長物語へシフトしていくことになるのではないか、と思われる。弓子のパワーアップも、ジギタリスという奥の手の存在が明らかになったこともあり、事件解決の主役は、こよみと弓子に委ねられていくのではないだろうか。弓子はともかく、こよみは現在のところどじで間抜けで運動神経ゼロでちょっぴり後ろ向きなところがあり、およそ主人公的な役割は果たしてない。彼女の意思と言うものがあまりなく、わりと流されるところがあったと思う。しかし、今巻では、前述の通り、美鎖の助力が期待できないため、こよみ自身の意思で事件を解決しなくてはならなくなっている。これは彼女の成長を明確に示しているように思う。今後も、彼女自身の試練と立ち向かうことになると思われる展開に期待したい。

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最近のアニメ

最近最終回を迎えたアニメについていくつか。

・「鉄腕バーディー DECODE:02」
バーディーとナタルのラストバトルはとにかくハンパない情報量ですばらしかった。まあキャラデザはかなり崩れていたので、これを作画崩壊と言う人もいるんだろうな…。僕はなんの問題もないどころか絶賛したいところ。バトルに続きツトムの説得からのバトルの終了。そしてキスからエピローグの流れまでが綺麗だったと思う。で、どう考えてもなにも終わっていないので、どうやら第3期フラグが立ったかな。これは是非続けていただきたい。

・「天体戦士サンレッド」
これは正直すばらしいシリーズだったな。傑作とか呼ばれるようなタイプではないけど、とにかく完成度がすごい。ゆるゆるなご当地ヒーローものとして成り立っていた。原作は読んでないけど、原作の再現度はおそろしく高いのではあるまいか。そんなふうに思わせられる良い作品だった。

・「ドルアーガの塔 ~the Sword of URUK~」
最終回は怒涛の伏線消化とドラマの展開が組み合わさったすさまじい内容だったなー。ニーバの怒りに対してジルの答えとか、すごく上手く消化している。作画的にも、闇ギルガメスとのバトルのあまりのもっさり感とは隔絶したシャープで軽やかなアクションに目を見張った。ゴンゾは出来る回と出来ない回の差が激しいなあ…。エピローグの各キャラのその後も、取りこぼしがなくて見事だったなー。まあせっかく良いキャラになったウラーゴンのその後が描かれていないのは残念だったが…。ともあれ、全体的に見事な物語をまとめており、見事な作品だった。

・「屍姫 玄」
まさかまさかの投げっぱなしオチ。これはひどいと言うかすごいと言うか。まあヒロインの心情をきちんと描いているからこれはこれでいいのかなあ…。でも完全に俺たちの戦いはこれからだ!だったなあ…。

・「機動戦士ガンダム00 2ndシーズン」
あんまり言及してなかったけど、とても楽しかった作品。ロボットアニメとしては十分に面白かったけど、作品としては迷走していた印象があるなあ。結局、SFとしても群像劇としても中途半端になってしまった印象。もっとSF色を強めても良かったと思うのだが、それをやってしまうと視聴者をふるい落としてしまうから難しいのかな。群像劇としてはややキャラの処理の仕方が乱暴だったように思う。描くべきことがきちんと描かれてない、すごく舌足らずな感じかな。まあそういった不満点を、ロボットアニメとしての爽快感で押し切ったと考えれば失敗とは言えないか。とりあえず不死身のコーラサワーさんにはおめでとうと言いたい。

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買ったもの

1.『犬憑きさん(上)』 唐辺葉介 スクウェア・エニックス
2.『SHI-NO -シノ- 天使と悪魔』 上月雨音 富士見ミステリー文庫
3.『SHI-NO -シノ- 愛の証明』 上月雨音 富士見ミステリー文庫
4.『SHI-NO -シノ- 呪いは五つの穴にある』 上月雨音 富士見ミステリー文庫
5.『SHI-NO -シノ- 支倉志乃の敗北』 上月雨音 富士見ミステリー文庫
6.『SHI-NO -シノ- 夢の最果て』 上月雨音 富士見ミステリー文庫
7.『SHI-NO -シノ- 空色の未来図』 上月雨音 富士見ミステリー文庫
8.『SHI-NO -シノ- 過去からの招待状』 上月雨音 富士見ミステリー文庫
9.『SHI-NO -シノ- 君の笑顔』 上月雨音 富士見ミステリー文庫
10.『千利休―無言の前衛』 赤瀬川 原平 岩波新書
11.『蟲師 二十六譚 Blu-ray BOX』 エイベックス・マーケティング
12.『レンズと悪魔Ⅹ 魔神凶咲』 六塚光 角川スニーカー文庫
13.『放課後の魔術師(3)マスカレード・ラヴァーズ』 土屋つかさ 角川スニーカー文庫
14.『シュトヘル(1)』 伊藤悠 小学館

『犬憑きさん』を買ったはいいが、『プシュケ』をまだ読んでないことを思い出したよ。早く読もう…。

『SHI-NO -シノ-』を前巻揃えてやったぜいえーい。これはオモチローイ。なんとも本格ミステリであるなー。トリックはともかく、人間の業を描いているのが好印象。どうしようもない人間的であるゆえの狂気がきちんと描かれている。これは感想物件に追加だな。そのうち感想は書く。

『千利休―無言の前衛』は…えーと、最近『へうげもの』で千利休こと宗匠があまりにも業が深くて痺れまくってしまいまして。歴史漫画から興味を持ったというある種の典型的なアレですね。茶席は政治の道具だぜーいえー。

『蟲師 二十六譚 Blu-ray BOX』はDVDを持っているんだけど、第二期製作への希望を込めて、お布施として購入。売り上げが良かったら製作されねーかなーと言うはかない望みだ。しかし、ブルーレイの良さって今一つわかんねーなー。あんまり画質とか気にして観た事ないもんな。当分、自分のようなヌルいオタクはコスト面を考えればDVDで十分だと言うことがよくわかった。まあ後悔はしてないけどね。

漫画版『皇国の守護者』の無念の中断には、正直、未だに許せない気持ちがあるんだけど、伊藤悠のオリジナル新作が読めるんだからそろそろ胸に収めたほうがいいのかな。ものっそい面白いのであとでもうちょっと言及するかも。

時間がいくらあっても足りないなあ。

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2009.03.29

『HURTLESS/HURTFUL』読了

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HURTLESS/HURTFUL』(清水マリコ/MF文庫J)読了。

すごく面白かった。どれくらい面白かったかと言うと、読み終えた後に改めて冒頭を読み直してしまうくらいに面白かった。ところが清水マリコは、僕にって言葉にしにくい作品を書くなあ、という気持ちを新たなものとなってしまった。いやーなんかこの人の作品って説明しようとすればするほどに本質を外していく気がするのよね。考えるな、感じるんだ!の世界。でも、ついつい読者(まあ全員じゃあないだろうが)としてはそれでも”読み取ろう”としてしまうので、ますます混乱してしまうのだった。うん…なんだろうね…すごく面白かったのだけど、結局、どんな話だったのかよく理解出来ていないんですよ…。正直、この作者の本の中でも今までで一番わからなかった。理解力がないなあ…。それでも書いちゃうんだから、まったく読書感想なんて恥の生産装置だとつくづく思う。こんなの書いて喜んでいるなんて救いがたいな!

などと予防線を張っておいて書くのだが、おそらくこの作品は、男性の中にある少女性の話なのかもしれない、とは思う。もっともこれも本筋じゃあなく、より広い意味で、だれもがその内側にはさまざまな側面と言うか要素を持っているが、しかし、人間はお互いの内側まで踏み入ることの不可能性を語っている作品なのだと思う。男性の中にも少女性がある。同時に女性の中にも少年性がある。それはぜんぜんおかしくない、普通のことなのだけど、しかし、男性、女性という記号はその曖昧な部分を許さないところがある。記号が内側を決め付けるわけですよね。同じような話で、普段、ボランティアなんて鼻で嗤うような人間が、とつぜん無私としか言えない献身をしたりするときに、世間(ってなんだろうね)は彼を不器用なやさしさを隠した善人と褒め称えるが、それが本当かどうかなんて誰にも、それこそ本人にだってわからないことなんですよね。結局、この物語はそういうことを言っていた、のではないかと思う。

勝手に記号を付与して、勝手に理解した気になって、勝手な物語を捏造する。そんな行為がどれほどに人を傷つけるのか。兄の行為によって勝手な物語を押し付けられたことに苛立つ玲夫と、過去の行為によって縛られた兄の心から脱獄してきた脱子が出会う。それは縛られた心が解放を望む意思の表れ。脱子の存在が、過去の過去の束縛を紐解き、砕かれ、誰もが直視出来なかった闇を映し出す。彼女の柔らかな手は、現実を押し付ける世界に対しては無力だが、現実の手を逃れて幻想への旅のきっかけとなる。幻想への旅の中で、玲夫は過去の真実を知り、縛られた一つの世界を打ち砕くのだ。それは現実にとってはなんの痛痒でもないかもしれない。現実は今までどおり彼らに記号を張り続けるだろう。それでも、一つの区切りを得た彼らは現実と戦っていくことが出来るのだ。

(でも、おそらくこう書いていること自体、登場人物に勝手な記号と物語を押し付けているに過ぎない行為なんだろうな…)

なんかいろいろ書いたけど、脱子かわいいよ脱子。名前を呼ばれると胸がぱああーってなっちゃうとか可愛すぎるよ。蓉さん黒いよ蓉さん。そんなところがかわいいよ蓉さん。敬語とか萌えるっすよ蓉さん(台無しだ)。

追記。感想を書いたあともいろいろ納得がいかないので、他の感想を読み漁っていたところ、この感想(激ネタバレ含む)がすっきり物語構造を分析していた。マーベラス。性的なものを軸に読めばよかったのかー。

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買ったもの

1.『夏のあらし!(5)』 小林尽 講談社
2.『ヘルシング(10)』 平野耕太 少年画報社
3.『護樹騎士団物語10 燃える蹂躙鬼』 水月郁見 トクマノベルス
4.『ノーサイドじゃ終わらない』 山下卓 エンターブレイン

ヘルシング、ついに完結…!10年かー…いやー長かったなー。5年間くらいはひたすらナチスとドンパチしているだけの漫画と化していたが、きちんと化物は人間に倒されるという物語当初からのテーマを完結させたのは見事だった。化物と言うのはアーカードでもあり、アーカードを倒すためだけに生きていた少佐やウォルターも含んでいる。化物を殺すことだけを考え続けたものは、自らも化物になるということか。その化物を殺すのは、人間としてのインテグラなのだな。

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2009.03.28

日々の戯言

・昨日、一昨日と出張で遠地まで足を延ばしていた。飛行機の中で『ANGEL+DIVE CODEX』や『SHI-NO』を読んだりしていた。

・『ANGEL+DIVE CODEX』は相変わらずの十文字節で、ひたすらに悶える。第一部に比べるとすごく現代的な伝奇アクションになっている感じだが、圧倒的に迸る情念に、ひたすら悶える。

・『SHI-NO』も面白いなあ。これ、想像以上に人間の心理をえぐりこんで描いている作品だ。冷静に、残酷に人間の業を描きつつ、しかし、人間に絶望しない祈りを描く作品なのかもしれんな。これははやく全部読むことにする。

・出張から帰宅。かなり疲れた。体力が落ちたな、本当に。食事をする意欲もなく、ブログの更新だけして昨日はそのまま就寝。疲れているなら素直に寝ればいいのにとは自分でも思うが、ブログ依存症だからしょうがない。飯より大事。

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『ギャルゴ!!!!!(5)-地伝英雄逃亡大全-』読了

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ギャルゴ!!!!!(5)-地伝英雄逃亡大全-』(比嘉智康/MF文庫J)読了。

噂長がマジでキモチワルイ。こんなに気持ちの悪い敵役は久しぶりに見たよ…。自己愛の権化にスーパーパワーを付与したら無敵で手が付けられないという悪夢。時速百キロ以上で走るストーカーとか想像したくもないよね。車にはねられても何されてもプレイの一環だと解釈して歪んだ愛情を注ぎ続ける噂長はマジでホラーだった。なんかもージェイソンかなんかの親戚かよ。もはやこの作品ジュブナイルサイコサスペンスホラーに片足をつっこんでおり、ラブでコメなんて期待してはいけませんね。この巻はまるごと噂長の激気持ち悪さを堪能する展開になっていて、読みながら何度もうげーってなってしまう。生理的嫌悪感が強烈だった。盲目的かつ理不尽で非論理的な存在の理解出来なさ、不条理さと言うものが、読者がもう勘弁してくれ!といいたくなるほどに執拗に繰り返されるのはなにかの罰ゲームかと思った。

大切な仲間であるエリアスに対する疑いを捨てきれない春男だけど、エリアスがスパイってのはどうも考え難いよなー。大体、誰のためのスパイなのかわからない。噂長に有利になるように行動している素振りもないし。あるいはまったくの第三勢力の可能性がもあるけど、そうなると可能性が浮上してくるのは噂長の言ってた姉妹の話なのかなー。今まで登場していたキャラの誰かになるのかもしれないが…さて絞込みは難しい。それはともかくとしてギャルゴのあまりのギャルゲットゴッドぶりには正直そら恐ろしさを感じますな。こいつフラグを普通に立てまくりじゃねえか。なんとなく『神のみぞ知る』の桂馬神を思い出させるけど、桂馬神は綿密なデータと思考によって攻略するルルーシュタイプであるのに対して、ギャルゴは直感によって行動するスザクタイプと言えよう。別に単に思っただけなんだけど。

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2009.03.25

『とある魔術の禁書目録(6)』読了

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とある魔術の禁書目録(6)』(鎌池和馬/電撃文庫)読了。

口絵のシェリー・クロムウェルがすごいよなー。もうこれはイラストじゃない。絵だ(似たようなものじゃないかって?ええいこういうものは心意気だ!)。この一枚がすさまじい圧力を放っている。灰村キヨタカは素晴らしいな!

けっこう面白かった。まあ今回の敵役にあたるシェリーの動機にちょっと納得がいかないところもあるが。科学側と魔術側が対話をし融和していくことが犠牲を生むんだ!って言われても困っちゃうんですけど…。平和のために戦争の火種を起こすとか意味不明な理由で命を狙われちゃあたまりません。このあたりは珍しく上条さんとの意見の一致が自分の中でとられたので結果的に素直に物語に入り込むことが出来たのは、これは僥倖と言ってしまっていいものか?まあそこまで考えて作っていたらすごいけど…。

傑作と言うほどではないが、手堅い作りになっており、読んでいる間は退屈はしない。ライトノベルとしてはまったく言うことの無い内容だった。まあ物語としては上条さんが女の子と出会って敵をぶん殴って女の子を助けるというテンプレートそのままなのだが、インデックスさんがわりとヒロインヒロインしていたり(タイトルにもなっているのにまともに物語関わるのは1巻以来というのもひどい話だ)、今回のヒロインである風斬氷華とは上条さんとはそんなにフラグが立ってなくて、むしろインデックスとの友情が強調されているのがちょっと違う方向性を生み出していた。また敵役のシェリーも、わりと問答無用なところがあるので上条さんに説教する余地がなかったのも良かったのかな。いや、例によって悪い人ではないんだけど、まあ理屈が最初から破綻しているからな。葛藤の余地も無い話と言える。

このあたりはアニメを見ても思ったけど、今まで一貫して”幻想をぶち壊す”側に立っていた上条さんが初めて”幻想を壊させない”側に立って戦っているんですよね。理不尽をぶち壊すのではなく、儚いまぼろしを守るための戦い。この辺に上条さんのヒーローとしてのスタンスに微妙な違いが出てきているようで面白いというか興奮させられた。かっけー(…まああんまり説教がなかったという理由もあるが)。

最後の方はもうちょっとなんとかならないかな、とは思う。黒幕がなんやかや喋くってネタバレをしてくれるってのは、その、ちょっとセンスが、無いんじゃない、かなー、と。そういうのが好きな人は好きなんだろうか?ゼーレ的ななにかみたいなの。でもなーゼーレ的ななにかってので勿体ぶるのはあんまり評価できねーぜ。ひつぜんせいってものがかんじられないよ!

素朴な疑問。小萌先生はなんであんなにいろいろなことを知っているのだろう…。学園都市の教師と言うのはみんなあんなものなんだろうか…。

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本屋で目隠しして最初に手に取った本を買うというのはどうか

なんか最近ちょっと読書に刺激が足りねーぜ。なんつーか、自分の好きな、読みたい本ばかり買っていると、どうしても自分にやさしい話ばっかりになっちまうんだよな。これがつまらない。いや、別にそれが悪いわけじゃないんだけど、自分の中で、自分の好きな本だけ読んでいればいいのか、みたいな焦りのような、不満があって。なんか、普段だったら絶対に買わない、っつー本を読みてーなー。なんか、こう、ゴリッとした、そういう読書体験をしたいのよ。ガツンガツンと本を格闘するような感じの。まーそんなもんは自分で探せよ、と言う話ではあるんだけどなー。こういうときに頼りになるのがインターネットで、自分とは読むジャンルの異なる小説を読んでいる人の感想を頼りに探すのも手なんだけど、なかなかこれも選択の余地がありすぎて悩みどころだぜー。結局、ラノベ感想サイトをみてもいくらでもあるのに、他ジャンルの情報を収集しようにも限度があるんだよなー。まあそういう取捨選択をして行くのが人生ってもんだ。まったくそーだなー。自分で書いてて納得だ。まあ、結局のところ、自分もすっかり保守的になってしまったということなんだろうな。自分の好きな領域から出ようとしない、と言う。これじゃイカンとおもってもなかなか腰が上がらない。あーこれが衰えか。やだわー本当にやだわー。以上、たんなる愚痴でした。

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買ったもの

1.『WORKING(6)』 高津カリノ スクウェア・エニックス
2.『ユーベルブラット(9)』 塩野干支郎次 スクウェア・エニックス
3.『死相学探偵(2) 四隅の魔』 三津田信三 角川ホラー文庫
4.『アンデッド 憑霊教室』 福澤徹三 角川ホラー文庫
5.『臓物大展覧会』 小林泰三 角川ホラー文庫

ユーベルブラットの9巻は、冒頭にて主人公最大の怨敵、グレンの殺害に成功してしまった主人公の行方は、というところ。読めん…正直、ここからの展開は読めん…。可能性1、グレンが闇の力で復活してラスボス。可能性2、7英雄の生き残りが大活躍してラスボス。可能性3、主人公が世直しに目覚めて帝国を救済して終り(主人公は死ぬ)。咄嗟に思いつくのはこれくらいかな。まあ全然関係ない別キャラが登場してラスボスと言う可能性もあるが…。

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2009.03.24

バイオメガ完結

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バイオメガ』の最新刊にして完結編、6巻が発売された。めでたい。めでたいのだが、どうにも納得のいかない気持ちだった。なにしろこの6巻では突然に客観時間で数百年過ぎたりしていたり、なんともはや物語の中盤をごっそり削っていきなりクライマックスがやってきたような唐突さを感じてしまった。やっぱり打ち切りなんかなー…。ただでさえわかり難い物語が、そのせいでさらにわかりにくくなっており、伏線の回収も最低限を除いてうっちゃっており、どうにもならない。二銖は、ヒグイデは、カーダルはどうなったのよー?とか、結局、レーフに関する伏線なんて今まであったっけ?なんで複物主世界でドローンがはびこってんの?とか気になるところがありすぎる!あーこんなに面白いのに人気には結びつかないとは無常だぜー。あーあ。とは言え、物語冒頭で離れ離れになってしまったゴズロフとイオンの再開には、その間に横たわる巨大な時間と距離を経ての出会いを感じさせられて、感動的だった(この物語は実はコズロフが主人公だったんだな…)。また、最後のシーンを最初に読んでもさっぱりわからなかったのだが、何度も読むうちに、これはレーフとリルオードの純愛物語であった(レーフは彼女に追いつくために不死者となった)と言うことに気がつき、これまた壮大な物語に圧倒された。物語的にはただの裏設定に近いレーフとリルオードでさえこれほどの壮大さをもっているあたり、この作品はSFに満ち溢れているよな、と思うのだった。

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買ったもの

1.『オウガにズームUP!(2)』 穂史賀雅也 MF文庫J
2.『よくわかる現代魔法(6)Firefox!』 桜坂洋 スーパーダッシュ文庫
3.『カンピオーネ!Ⅲはじまりの物語』 丈月城 スーパーダッシュ文庫
4.『鹿鼎記(4)二人の皇太后』 金庸 徳間文庫
5.『僕僕先生 胡蝶の失くし物』 仁木英之 新潮社

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2009.03.23

『とある魔術の禁書目録(5)』読了

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とある魔術の禁書目録(5)』(鎌池和馬/電撃文庫)読了。

これは面白かった。というかすごく好きだなー。なんか巻ごとに評価が180度異なっているあたりが自分でも面白いのだが、5巻まで読んでみると、だいだいこの作者の位置付けが自分の中で出来てきた感じもする。まず言えることは、この作者は、設定や物語のテーマの作り込みは相当にこだわって書いていることは間違いないと思う。世界観については細部まで設定しているみたいだ。物語が持っているテーマも相当に深いところまで見えているようにも思う。例えばこの5巻は、3巻にて虐殺を繰り返し、純然たる悪人として描写されていた一方通行が、悪人は悪人として自覚しつつ少女を助けると言う話になっていて、いいなあと思うのだった。ここで作者はきちんと自覚して書いているんだなーと思うのは、一方通行があくまでも自分を悪人だと認識しているところだと思う。別に一方通行は改心したわけじゃないんだよね。まあ物語上は、一方通行は実は虐殺なんてしたくなかった、自分の能力にまつわる絶対の孤独の中にいたのだ、と言うことが描写されているわけだけど、それで彼の罪が消えるわけじゃない。後悔があったとしても、許されるわけではない。そのことを一方通行は自覚している。自分がどうあがいても大量虐殺者であり、悪であると自覚している。それでもなお、彼は自分を頼ってくる少女を救いたいと思ったわけだよね。この辺は上条さんにぶん殴られて生まれて初めての”痛み”を味わったことで、彼の中のなにかが変わったのかもしれないし、あるいは最終信号の言うとおりもともと彼が持っていたものなのかはわからないのだが(このあたりの描き方はわりと作者は自覚的に曖昧にしているんじゃないかなーと思う)、どちらにせよ、悪人だって善を行うことは出来る、行っていいんだと言うことをきちんと描いているところは説得力があったし、僕は非常に好きなところだ。一方通行、いいじゃん。こいつ格好良いよ。3巻であそこまで悪として描きながら、悪のままに格好良く描く(悪人が善を為すことを説得力もって描く)ことに成功していると思うのだった。

ただまあ、最大の問題は、作者は根本的に小説が下手なんだろうな、と言うところなわけで(やべ言っちゃった。でも、そう思うんだからしょうがない)。一方通行の話がすばらしい一方で、上条さんの話がどう考えてもいらない…。闇咲逢魔はぜんぜん悪役としての魅力が感じられないし、その動機もなんだかなーと言う感じだし…。そもそも誘拐する必要すらなくね?素直に力を貸してもらえばよくね?というように根本的に物語に問題がある。冗長になりやすいという作者の欠点が、短編においては冗長さを通り越して単純に薄い物語になってしまっているように感じる。ぶっちゃけると内容が無いよう(すまん)。このあたりに作者の描きたい物語に力量が追いついていないと感じられるのだった。結局、語りたい物語のテーマを登場人物にそのまま語らせたり、とりあえず物語につまったら上条さんの説教で切り抜けたりと、非常に小説的に無粋であると思う。おそらく、このあたりにこの作者の悪い部分なんだろうなー。

だが繰り返すが物語そのものは面白い。着眼点がいいと言うか、物語的に”わかってる”感があって、そこは好ましく思えるんですよねー。だから、作者の持っている無粋な部分が出てこないとすごく面白く思える。問題は、これは作者の未熟さなのか個性なのかが現時点ではよくわからないということだな。まあまだまだ続きは出ているので読みながら見極めて行けばよいかな。

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胸を衝く空虚感

伊藤計劃氏(普段は敬称略なのだが今はつけたい気持ち)が亡くなったという事実を知り、胸を衝かれたような気持ちになった。やり場のない喪失感を感じることで、ああ、自分はこの作者が好きだったのだな、と今更ながら思った。ご冥福をお祈りします、としか言えない。

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2009.03.21

『とある魔術の禁書目録(4)』読了

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とある魔術の禁書目録(4)』(鎌池和馬/電撃文庫)読了。

や、これはあかんでしょう。これはフォロー出来ない。ごめんなさい。今回の話は、冗長、この一言に尽きる。まあこの作者は物語を語るのに修飾部分が多い傾向にあることはわかっているので、それ自体はかまわないのだけど、これは最初からわかっていることを延々と引き伸ばしているだけに思えるので、これは許容できない。ようするにですねー、脱獄犯の話が邪魔なんですよ。脱獄犯の話は、完全に読者をミスリードさせるためだけに組み込まれた話なので、基本的に物語的な意味は無いんですよね。もちろん、ミスリードさせると言う意味はあるんだけど、問題は、そのミスリードが上手く機能してないないことにある。あきらかに見え見えすぎるミスリードなので、読者としては上手く騙されたいと思いつつも、絶対これ違うよなあ…としか思えないのだ。読者としては早く核心に迫って欲しいのだが、なかなかそこまで進んでくれないもどかしさ。結局なー、ストーリー自体は、ほとんど短編のレベルなんだよなー。元々、上手く動かすにはすごく独創的過ぎる設定なので、物語を上手く転がすことが出来ていないように思える。そのあたりがすごく惜しいと言うか、勿体無いというか。どちらにせよ、高い評価をつけることは難しくなるのであった。まあこれはうがった見方をしてしまう自分だけかもしれないので、作品としての出来不出来を云々するよりも、自分は駄目だと思うと言うに止める。

どうでもいいんだが、最後のバトルについては、土御門がきちんと説明をしてくれれば良かったのではなかろうか。バトルをする意味がよくわからん。

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買ったもの

1.『ゼロの使い魔外伝 タバサの冒険(3)』 ヤマグチノボル MF文庫J
2.『ギャルゴ!!!!!(5)-地伝英雄逃亡大全-』 比嘉智康 MF文庫J

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『コピーフェイスとカウンターガール(2)』読了

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コピーフェイスとカウンターガール(2)』(仮名堂アレ/ガガガ文庫)読了。

早希ちゃんはかわいいなあ。などどいきなり妄言をかましてしまうけど、この子のかわいさはいい。読者に媚びていないところがいい。萌えさせようとしていないところがいい。記号的になっていないところがいい。うーん、素晴らしいですね。はい妄言終り。

ようやくタイトルが意味を持ち始めてきた印象がある。コピーフェイス(たち)も活躍しているし、カウンターガールもその本領を発揮しはじめ、キャラクターと設定が噛み合って来たように思う。実質的に初登場に等しいと思われる早苗先輩も登場し、その強力すぎるキャラクターで物語を振り回しており、非常に物語が躍動的であった。と言うか、最初から最後まで、ほぼ早苗先輩の手のひらの上で物事が推移しているのがすごい。あらゆる事象を把握しているとしか思えないぜ!と言うわけで早苗先輩最強伝説がここに誕生したのだった。オチまで持っていくという傍若無人ぶりなのだが、それもまあ早苗先輩ならしょうがないかなーと思わせられる。さすがである。などと話が逸れてしまったが、彼女の強烈なキャラクターがありながらも、妙に真面目に付き合ってしまう主人公がいるおかげでストレスなく読める。こいつ意外と大物かもな。強引に引き回される状況の中でも、自分の出来ることをきちんとやれるタイプはえらいですよ。早希もまたその秘めたる気性は姉と同傾向であることも考えると、主人公と早希の相性はわりあい良いのかもしれませんね。と言うか主人公に対して意識しているようでいてそうでもないようでもない早希がかわいいので他にはなにも見えません。あしからず。主人公の方はわりと意識をバリバリしているので早く付き合っちまえよー(でも本当に付き合ったらつまらないのでもっと引き伸ばしてください)。そんなもどかしいやりとりが非常に楽しゅうございました。

それはそうと、コピーフェイスたち平良家の方々と言うのは、本当にそんなにモテないのか不思議でしょうがない(もう一組のカップルも上手くいきそうだしね)。と言うか、どうやって家系を維持しているのかさっぱりわからん。親戚結婚をしているのかもしれないが、延々とそれをやっているわけにもいかないだろうに…。一巻で説明があったような気もするのだが、いまいち納得仕切れん。まあそういうツッコミは無粋なのかもしれないので、深くは気にしない方が良いのだろうな。

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2009.03.20

買ったもの

1.『がらくたストリート(1)』 山田穣 幻冬舎
2.『SHI-NO-シノ-アリスの子守唄』 上月雨音 富士見ミステリー文庫

がらくたストリートは例によって僕の観測界隈で評判が良かったので買ってみた。読んでみて仰天。激烈におもしれえ。なんだこれ?なんだこれ!?上手く言葉に出来ない。ジュブナイル、なんだけどちょっと説明し難い。うおーすげえ。どうでもいいがこの人が描いたエロマンガを持っていることにいま気がついた。

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『とある魔術の禁書目録(3)』読了

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とある魔術の禁書目録(3)』(鎌池和馬/電撃文庫)読了。

これは面白かった。なんか昔に読んだ時は、上条さんがミサカシスターズを助ける動機がさっぱりわからなくて苛立った記憶が残っているのだが、改めて読んだら全然そんなことはなかったぜ。上条さんの特異性をようやく自分も理解しつつあると言うことなのだろう。つまり理由を求めてはいかんのです…ってひどい読み方をしているな。でも、記憶がなくなっていることもあり、彼の行動の根幹にあるものがひどく曖昧な状態になっているので、彼がなにを考えて行動しているのか、今一つ良く分からないと言うのは正直なところだ。うーん、これはどこかで解釈をしないとだめかもわからんね。それにしてもミサカ妹は良いキャラクターであると思う。クーデレ?とはまた違うかもしれないが、なんかかわいい。口調のリズムはかなりおかしいが。ただ、あの口調も、ミサカシスターズという特殊性に起因しているわけで、意味の無いことではないんだろうな。そのあたりの設定への組み込みは徹底していて感心した。それにしてもこの作品は口調によるキャラ付けを徹底しているよなー、と別の方向からも感心。キャラを記号的に処理することを徹底しているよなー。内容の方を読み進めていくと、上条さんの理不尽なキャラが目立つ内容ではあった。これはネガティブな意味ではなく、美琴がきつい状況にあるのなら、何はともあれ立ちふさがって、頼まれもしないのに無理矢理助けてしまうその強引さ。まさに正義の味方にふさわしい理不尽さで、作者はかなり正義の味方と言うものに自覚的なんじゃなかろうか、と思った。そうだよなー正義の味方なんて現実にいたら矛盾と理不尽の塊だよな。無理を通して道理が引っ込むを実践していくと言う感じ。大体、上条さんは美琴を止めるのに全然対案とか用意してないじゃないですか!結局、美琴の悩みをまったく解消してないわけじゃないですか!それを無理矢理立ちふさがって、強引に説き伏せるあたりはさすがとしか言いようがないよなー、と。あと、一方通行さんは、この巻を読む限りだと完全にチンピラにしか読めないのだが、これもあとの巻を読むことで印象が変わってくるのだろうな。そのあたりも期待したい。

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2009.03.19

買ったもの

1.『シグルイ(12)』 山口貴由 秋田書店
2.『ブラスレイタージェネティック(3)』 脚本:キムラノボル 漫画:廣瀬周 秋田書店
3.『ナイトメア・ウォーカー(1)』 Cuvie 秋田書店
4.『ROOM NO.1301(11) 彼女はファンタスティック!』 新井輝 富士見ミステリー文庫
5.『SHI-NO-シノ-黒き魂の少女』 上月雨音 富士見ミステリー文庫

チャンピオンレッドは本当に無法地帯だな…。血と内臓と裸体しかねえ…。ROOM NO.1301の最終巻を接収してきた。うーん、本当に終わるのだろうか…。あとSHI-NOは思い立ったが吉日と言うことで買ってきた。一巻を読んで判断します。

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最近のアニメ

・「キャシャーンsins」
結局、世界崩壊の秘密はさっぱり明らかにされなかったが、このアニメは最初からそれを志向してはいなかったよな。永遠に生きたいという願いと、限りある命を生きることを、どちらも否定せずに、回答をしたことは評価されるべきか。命の象徴としてのルナと、死の象徴としてのキャシャーンというように、綺麗に対比されている。結局、人間は(この世界ではロボットも)その境目に生きるしかないのだろう。リンゴの存在がよくわからなかったのだが、あれは新しい人類の誕生ということなのかな。ロボットでもあり人間でもある新たなる命。彼女だけだと後が続かなさそうだが、他にも同様の存在が生まれてくるのだろうか…。

・「とらドラ!」
基本的なストーリーは原作最終巻と変わらないのだが、大分物語の解釈は変わってきているみたい。限りなく深刻なスパイラルに陥ってしまった原作に比べると、コミカルで前向きになっている。これは尺の問題もあるのだろうけど、スタッフの価値観も大きく影響を与えていそうだ。これはこれで興味深いです。

・「宇宙をかける少女」
なんとなくまだ観ている。面白くないわけじゃないんだけどなー。なんかピンとこねーなー。あとブログ炎上で引きこもってしまって人間不信で過呼吸の症状まで出ている人間に、がんばれ、前を向けってのは酷だよなー。

・「機動戦士ガンダム00」
トランザム特攻には吹いた。いろいろ感想もあったはずなのだが、あまりのバカバカしい絵に全部ふっとんだぜ。

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2009.03.18

『秋期限定栗きんとん事件(下)』読了

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秋期限定栗きんとん事件(下)』(米村穂信/創元推理文庫)読了。

上巻でも薄々気がついていたけど、やっぱりこの二人、とっくの昔に小市民になると言う目的は放棄していたんだなー。まあ僕は一巻を読んでいた時からそんなん無理無理と思っていたけど、やっぱり無理だったねー。予測の範囲内です。結局、人間の性(サガ)を無理に変えようなんて不可能なんですよ。無論、自分の感じたことを表に出さないように振舞うことは出来る。でも、それはあくまでそう振舞っているだけで、自分の感じたことまでは変えられないのですよね。それは自分を偽り続ける行為に他ならず、人間にとってもっとも苦しいことは、自分に嘘をつくことであると思うのです。ただ、小鳩くんと小佐内さんは、己の真情をそのまま表に出すと、即社会不適合者決定一直線であるところが難しいところなのですよね。僕はこの作品を、自分の真情と社会とのせめぎ合いに苦しむ物語と捉えることも出来ると思うのですけど、そういうところはまさに青春ミステリの名にふさわしいと思います。青春の葛藤を描きつつ、それが事件にリンクしているところが非凡としか言いようがない。そして今回の事件の結果、離れ離れになっていた二人が再び隣を歩くことになったわけだけど、それは一見したところ元鞘に収まっただけのように見えるけど、明らかに前進した関係なんですよね。以前の互恵関係は、お互いを抑圧することも目的としていたけど、今回は、お互いの真情を理解してもらう相手として、お互いを見ているところが違う。うーん、もっと正確に言えば、この二人には恋愛感情なんてものはまったくないよね?少なくとも僕の判断できるレベルでは恋愛感情はないと思う。あるいは、お互いを同類としてみなす、緩やかな仲間意識だ。仲間、と言うのともちょっと違うような気がするが、お互いがナチュラルな真情をさらけ出せる関係、と言えるだろうか。お互いが当たり前に呼吸することを認め合う関係。…うん、一般的なものではないけど、やっぱりこれは恋人の関係であると言えるのかもしれない。

事件については、事件と観測者の問題にけっこうつっこまれていて興味深かった。事件を”作る”のはいつだって観測者なのだよね。厳密には犯人じゃなくて、そこに事件があるとみなす観測者の問題。それだけでもかなり本格的なのだけど、そこに瓜生くんを中心とする、もうなんと言うか若気の至りとしか言いようのない痛々しい展開に胸が塞がれるようだ。天狗になって調子に乗って、人生の主人公を気取りながら、最後の最後でぶち壊される。これは凄まじい。小佐内さんはマジハンパねえっす。鬼か。小佐内さんに対する恐怖に打ち震えながら、充実した読書体験でありました。是非とも二人のシリーズは今後も読みたいので、是非とも続きをお願いします。少なくとも冬編は出るかな。出来れば卒業してからの二人も読みたいんだけど。

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買ったもの

1.『クロスゲーム(14)』 あだち充 小学館
2.『月光条例(4)』 藤田和日郎 小学館
3.『絶対可憐チルドレン(16)』 椎名高志 小学館
4.『おれはキャプテン(19)』 コージィ城倉 講談社
5.『コピーフェイスとカウンターガール(2)』 仮名堂アレ ガガガ文庫
6.『曲矢さんのエア彼氏 木村くんのエア彼女』 中村九郎 ガガガ文庫
7.『いたいけなご主人 どろぼうの名人サイドストーリー』 中村十 ガガガ文庫
8.『鋼殻のレギオス(12)ブラック・アラベスク』 雨木シュウスケ 富士見ファンタジア文庫
9.『SH@PPLE(5)』 竹岡葉月 富士見ファンタジア文庫
10.『ANGEL+DIVE CODEX 1.HYPERMAIDEN』 十文字青 一迅社文庫
11.『屍神少女大戦 キミが、キミを殺す時』 岡本賢一 朝日ノベルズ

なんか…本屋行ったらいろいろ買うものがあって、正直、冷静さを失ってしまった。うお!こいつの続きが出ている!的な興奮状況。我を忘れた。本気で本棚を見てからカウンターに向かうまでの記憶が無い。気がついたら財布を出していたと言う冗談のような状況だった。

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歴史の終焉

代表作2作が完結となると、ついに富士見ミステリー文庫も終了か。ROOM NO.1301を確保するのは当然として、SHI-NO ―シノ―もひょっとして面白いのかしら?絶版になる前に確保すべき?

・突然、ココログに携帯用URLが表記されていてびっくりした(このブログの左上)。なんの設定もしてないのに、いきなり機能追加されるのは驚いてしまう。事前に連絡ってあったっけなあ。まあどうでもいいんだけど。

・今週のマガジンを読む。ネギま!はやはり面白い。時系列をいじることの真意がまだ見えない。ひょっとしてラカンに対する逆転の一手が過去編で明らかになるのかな?

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2009.03.17

『カラミティナイト-オルタナティブ-(2)』読了

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カラミティナイト-オルタナティブ-(2)高瀬彼方/GA文庫)読了。

百合伝奇小説もひとまずの完結。ハルキ文庫版と比較するにはやや記憶が曖昧だが、バトルアクションや心理描写にかなりの加筆が加えられているようで非常に楽しかった。とくにバトル部分の増強ぶりには驚きを禁じえないほどにパワーアップしており、もはや別作品と言っても良いレベルだ。前は駆け引きなんてほとんどなかったもんなー。物語的には、優子を中心として智美と咲希の間の三角関係を描いており、まさに百合伝奇アクションの本領発揮と言った風情。もうこいつら絶対友情のレベルじゃねえ。三人の間で繰り広げられる愛憎のドロドロぶりは、百合好きで修羅場好きな人には悶絶ものではあるまいか。ちょっとしたボタンの掛け違いによって広がっていく亀裂の見せ方がハードで、痛ましいかった。智美と咲希、二人の違いは優子に選ばれたかそうでなかったかの違いだけなので、咲希の絶望の深さがよくわかる。それでも”騎士の力”なんてものがなければ、もうすこし穏便に物事が済んだのかもしれないのになあ…。雪村教諭の罪悪は深いな。この自己憐憫ナルシス野郎がいなければッ…小説のキャラでここまで気持ちの悪いやつも久しぶりだわ。そんな絶望的な状況の中でも、優子を守ろうとした彼女は、周囲からみられるよりも強い人間であることがよくわかる。咲希は優子に依存しようとしたのと比べると、その違いは顕著だと思うのだった。しかし、改めて読んでみても、ホリィの存在があまりにも薄すぎるな…。人間関係で完全に浮いているので、どうも収まりが良くない。智美は少なからず好意は抱いていると思うのだが、完全に優子の方が優先されているもんな。結局、以前のバージョンでは、ホリィに該当する役柄が今一つ収まりが良くなかったので、今回はどうなるのか期待したい。

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2009.03.16

買ったもの

1.『聖戦のレギオス(1)終りなき墓標群』 雨木シュウスケ 富士見書房

新たなるレギオスシリーズの開幕。ディクセリオは、わりと重要なキャラのわりに本編で出てくるたびに流れを阻害すると言う非常に難しいキャラなのだが、どのように処理すんのかなー。気になります。

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降雨祈願

・花粉症的な問題においては、湿度が高いほどに症状が緩和されるので、ずっと雨が降っていてくれることが好ましい。大雨になると鬱陶しいので、小雨が降り続いていてくれると最良だ。しかし、ここ数日の快晴ぶりには、正直忌々しさを覚えずには入られない。そんな自分の荒みぶりが悲しい。花粉症は人の心さえも荒廃させる。

・『秋期限定栗きんとん事件(下)』を読んでた。なんつーか、人のプライドが粉微塵に砕かれるのを初めて見てしまった――的なモノローグをつけたくなった。小佐内さんマジハンパねえ。でも小鳩くんもマジ人間失格だと思うので、似た者同士なんだろうなー。小鳩くんと小佐内さんは、外部に対するアプローチの仕方が正反対なんだけど、同時に、良く似ているとも言える。作品の落としどころは納得だった。自分を知り、受け入れる。これも一つの成長だよな。なんか完結っぽいのだが、卒業までは書かないのかなー。なんとなく、この二人の話は(卒業した後も)読みたいのだけどなー。

・『悪魔のミカタ』を読み返したりしている。いろいろ新しい発見があったりして興味深い。真嶋先輩は日奈に似ている、と言う形容をされることが多いけど、実はあんまり似てないなー、とか。あと、一巻と二巻の間には4ヶ月も時間が空いていて、意外と時間が経っているだなーとか、細かいところが妙に新鮮だった。しかし、改めて読んでみると、本当に堂島コウ自身は負けっぱなしだな…。主人公が負けて物語が終幕なんて滅多に見たことがないぜ。これはなー、戦いの結果と勝ち負けは別なんだってことなんだろうなー。戦うと言うレベルの問題。戦術と戦略の関係に近いかもしれない。あるところでは負けても、より大きな視野でみれば勝っている、と言う感じかな。悪魔のミカタってそんな話ばっかりで、単純に買った負けたと言う話は全然してないのだなー。

・早く定額給付金くんないかなー。無駄遣いする気満々なのだが。出来るだけくだらないことに使いたいよね。

・今週のジャンプを読んだ。ワンピースには悶絶。面白すぎる。圧倒的な強敵、ほとばしる友情。少年漫画を読んで涙が出てきたのは久しぶりだ。ネウロも最高にすげー。出し惜しみなし!弛みもなし!圧倒的スピード感とドライブ感。二転三転する状況。文句ない。これは幸福な終了を迎えられそうだ…。バクマン。良い。今回はワンクッションの回のような気もするが、中井さんががんばってくれるのが嬉しいよなー。サイコーがきちんと感謝を述べられる子だと言うことに感心しました(どれだけ評価低いんだ)。ぬらりひょんの孫が、実に堅実な展開をしていて安心する。一時期、打ち切られるんじゃないかとひやひやしていたときに比べれば、この安定感は至福といっても良い。好きな作品なんで続いて欲しい。それにしても清継くんはナイスガイだな。スケットダンスの作者は、本当に物語の紡ぎ方が融通無碍だな。なんだこの流れるように引き込まれていく感覚は…。冒頭で感じた違和感が、あれ?と思う間もなく話が流れ、オチがついたところでひっくり返す。いや、わかってんねんで?最初からおかしいということはな?でもびっくりしてしまう。オレは一体なにを見せられたのだろう…。

・ああああ荒山徹が読みたい!読みたい病にかかってしまった!なんかないか。まだ読んでいない奴が!…柳生大戦争があるじゃあないか…くくく。

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最近のアニメ

・「鉄腕バーディー DECODE:02」
安定して面白い。けど、最初のクリスタル・レビの話はどーなったの?ナタルの話で完全に決着してしまいそうだけど。これは第三期フラグか。

・「とらドラ!」
これが激烈に面白いんですが。丁寧な作品だな。声優的には、釘宮理恵がそれまでツンデレテンプレートから、ちょっと違う方向の演技を見せてくれたのが良かったなー。

・「とある魔術の禁書目録」
上条さんの「この幻想は壊させねえ!」と言う台詞には不覚にも感動させられてしまった。まさかこの作品で感動させられることがあろうとは…。手を触れればはかなく消える友情であっても、そこに友情があったことは否定させない!と言う上条さんの説教も、今回ばかりは痺れた。幻想殺しなどと言う絶対の”否定”の力を持っている上条さんが言うと説得力が違う。

・「続夏目友人帳」
丁寧な作品だなー。画面のすべてに目が行き届いている。時々、というかけっこう画面の絵の強さにハッとさせられる。

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2009.03.15

『サムライガード(3) 愛があれば○の差なんて読了

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サムライガード(3) 愛があれば○の差なんて』(舞阪洸/GA文庫)読了。

なんというグダグダ…。正直、これはひどいと言わざるを得ない。プロットを立てないにもほどがあるだろうと言わざるを得ない迷走ぶり。まあそれでも面白いんだけどな…。とにかくキャラクターに極度に偏重したつくりになっていて、ほぼキャラが勝手に動き回らせた結果、物語があとからついて来る形になっている。キャラを喋らせること優先で、物語とか、基本的にどうでもいいのよね、この話は。キャラが魅力的ならそれでいい、という潔さは、まあ長所と言えようなあ。キャラを好き勝手に動き回らせすぎるがゆえに、作品としてはバランスが完全に崩壊していて、主人公もヒロインも、今回はほとんど目立たず、完全に脇役のカタリーナ姫およびそのメイドのターニャに食われてしまっている。と言うか、この二人、というかカタリーナがキャラ強すぎ。レズで愛奴で攻め受け両刀と完璧なキャラなのは素晴らしいのだが、彼女が本気で動くと愛香がまずキャラが回らなくなり(カタリーナが主となってしまう)、毬藻はもともとピンでは動きが鈍いので回らないと、雪乃はただでさえ影が薄いのに拍車がかかると言う、あまりの傍若無人さである。また、カタリーナの向かう方向性は愛香しかいないので、主人公をめぐるハーレムとしても機能しないという物語泣かせキャラとしか言いようがないぜ。まあカタリーナは面白いんだけどな。面白いんだけど、主人公さえ影に追いやられつつあると言う状況は真剣にどうにかしたほうが言いと思うぜよ。今後、主人公は果たして主人公としての地位を復権できるのか!?愛香はこのまま百合色時空に飲み込まれてしまうのか!?俺はとりあえず毬藻が活躍してくれればオールオッケーな人なんでどうなってもかまわないが、とりあえずみんながんばれ!毬藻ラブー。カタリーナは自重した方が良い。

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ゲームリハビリ中

・やはりゲームリハビリには携帯機が最適であろうと思い、PSPで『ジルオールインフィニットプラス』をちまちまと進める。うーん、昔、プレステで無印版をやって以来だが、むっちゃおもしれえなこれ!

・ソウルシステムでキャラクターを自由に成長できるのも楽しいけど、やっぱキャラクターが魅力的だなー。歴史シュミレーションを作ってきたコーエーのノウハウか、歴史的なエピソードの挿入が上手い。キャラたちまくっとる。

・なにより、ぐうたらしながら出来るのも良い。気が向いたときにプレイできるしな。

・問題は、ロードが異常に長いことか…。これはかなりイラつく。携帯機である利点を相殺しかねん欠点だ。今はまだ面白がっているが、2週目プレイとか始めたら続くかどうかわからんな。

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2009.03.14

『ぴにおん!(2)』読了

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ぴにおん!(2)』(樋口司/MF文庫J)読了。

超能力はあるけど学園異能にはならないシリーズ第二弾。ジュブナイルですらない。と言うわけで、相変わらずぬるーくまったりとしたラブコメが続いている。でも、これってラブコメと言っていいのかねえ。女の子たちの気持ちは基本打算なんだよな。まあ、恋愛なんて幻想、夢を見てんじゃねーよ、と言われればそれまでなんだけど…。おかげでこの巻ではついに主人公である与四郎に初めて告白してくれる相手が出てくるんだけど、これがなあ…。いや、かわいいと言えばかわいいので、これはむしろありか。ラストの展開からするとアリアリか。でも、ラブコメなのに、ヒロインたちに一度も告白されてないというのもひどい話だなーとか思った。愛が足りないぜ!

今回は実質ナナさんがヒロインだった。彼女は、ヒロインズの中では一番に少女を生業にしているので、動かしやすいのだろうね。感情がはっきりしていて、負けず嫌いで、気も強い。彼女を主軸にすると物語が動く動く。一応メインと思われる二葉は、存在感こそ(不気味なまでに)強いものの、あまり自分から動くタイプではないし、ニーナは天真爛漫に過ぎるからなあ。ナナさんが動いてくれるおかげで、軽妙な空気を作品に持ち込んでくれている。大笑いするのではなく、要所要所でクスリと笑える軽さはこの作品の持ち味と言って良いだろう。堪能させていただきました。

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買ったもの

1.『恋文の技術』 森見登美彦 ポプラ社

そういえば言及するのを忘れていたのだけど、森見登美彦が結婚をしたそうな。裏切ったな!僕たちの気持ちを裏切ったな!なんてことはまったく思わず素直に祝福いたします。おめでとうございます。

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2009.03.13

『メグとセロンⅣ エアコ村連続殺人事件』読了

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メグとセロンⅣ エアコ村連続殺人事件』(時雨沢恵一/電撃文庫)読了。

なんかこれ、昔の古典ミステリの匂いがする。まあ単純に舞台がイギリスをイメージした田舎になっていることから、コナンドイルやクリスティを読んだ時のイメージが喚起されているのだろうが、田舎風景の描写喚起力が非常に優れている作品であると言えるとは思う。新聞部の合宿として別荘にやってきたセロンたちが殺人事件に遭遇して、とあらすじにはあるものだから、セロンがまたしても快刀乱麻を断つが如く活躍するのかと思ったら、別にそんなこともなかった。結局、殺人事件なんて起こったとしたら、セロンたちのような平凡な学生に出来ることなんて限られてしまうのは当然のことなのだよね。勝手に事件を解決なんて出来るはずもないし、下手なことをしては警察の足を引っ張ることになるし、邪魔にならないよう、自分たちに出来ることをやっていこうとする新聞部の面々は、非常にクレバーであると思った。このあたりの行動が非常に頭がよくて飛躍が無いあたりも、昔ながらのジュブナイルミステリ(それも英国文学)を思い起こさせてくれるところが面白かった。なんとも懐かしさを想起させられる読書であった。

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買ったもの

1.『秋期限定栗きんとん事件(下)』 米村穂信 創元推理文庫
2.『八雲百怪(2)』 大塚英志+森美夏 角川書店

栗きんとん事件の続編きたー。こんなに早く続きが見れるとは嬉しい限り。

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2009.03.12

『プリンセス・ビター・マイ・スウィート』読了

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プリンセス・ビター・マイ・スウィート』(森田季節/MF文庫J)読了。

この物語はなんと形容すべきなんだろうな。恋愛小説?まあそれしかないかー。より正確には、一人の少女の恋と失恋、そしてまた恋をすることを描いた物語であると言える。ただし、恋をする少女、チャチャの視点で描かれるようになるのは物語の終盤になったころ。それまでは、チャチャの周囲にいる男性たち(腐れ縁のクラスメイト、義理の弟、兄ような人)の視点で物語は語られている。ここが非常に面白いところだと思った。本来描くべきチャチャの輪郭を外側から形にしていくように感じられるのだ。彼らは全員、(彼らなりに)チャチャを愛し、大切に思っており、向ける視線は暖かい。けれども、彼らの目に映るチャチャの姿はそれぞれに微妙に異なる。あるときは奔放でわがまま、あるときは横暴で傲慢、あるときは素直で心優しい。それぞれの人物の目の前には、それぞれ異なる彼女がいるのである。それゆえに、彼女が物語の語り手となったとき、彼女の心情が明らかになったときの美しさが映えるように思うのである。

前回がイケニエビトの物語であったのに対し、今回はタマシイビトの物語。前回が奪われる側の物語であったのに対し、今回は奪う側の物語。ただ奪われるだけの存在は哀しいことだが、しかし、奪う側が奪われる側よりも幸福であるとは限らない。これは捕食者としての自分と、ただの人間である自分の間に葛藤し、だれかの傍にいることをただ望む彼女の物語と言うことも出来るだろう。奪うことに傷つき悲しむ、彼女の心は美しい。単純な二項対立に囚われない、作者の優しい視点に心を打たれた。

さて、奪われる側と奪う側の存在を描いた作者は、次はどのような物語を描くのだろうか。これ以上にどんなことを物語ることが出来るのか、非常に興味深く思う。次回作にも期待したいところだ。

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買ったもの

1.『誰かのリビングデッド(3)【魔性】』 海原育人 C・NOVELSファンタジア
2.『ぴにおん!(2)』 樋口司 MF文庫J
3.『マップスネクストシート(6)』 長谷川裕一 ソフトバンククリエイティブ
4.『GENTE~リストランテの人々~(3)』 オノナツメ 大田出版
5.『カラミティナイト-オルタナティブ-(2)』 高瀬彼方 GA文庫
6.『イグドラシル-界梯樹-Ⅱ』 水月郁見 GA文庫
7.『神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS』 榊一郎 GA文庫
8.『神曲奏界ポリフォニカ マージナル・ホワイト』 高殿円 GA文庫
9.『サムライガード(3)』 舞阪洸 GA文庫

今日はGA文庫が出ていたので接収。

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2009.03.10

『とある魔術の禁書目録(2)』読了

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とある魔術の禁書目録(2)』(鎌池和馬/電撃文庫)読了。

ううむ、一巻はいろいろ言いたいことはあったもののなんだかんだで楽しかったのだが、2巻はちょっとがっかりレベルがたかーい。なんかがっかりー。なにが悪いのか分析してみると、根本的な問題として、アウレオルスコピーなんてものが存在しているのが良くないだと思うんですよね。そもそもこいつの存在意義がさっぱりわからんのですがー。こいつ、別に物語的に必要なくね?いらなくね?どう考えてもページ数を埋めるための、要するに物語を引き伸ばすためだけの冗長さにしかつながらないと思うんですよ。そもそも、なんでコピーってことを早々にばらしてしまうのだろう…?そんなことをしたら、じゃあ、こいつを倒したあとにオリジナルが出るのね、と言うことを宣言しているようなもの。それで、さあいざ本物が登場したところで、な、なにぃー!さっきまでのヤツはニセモノだったのかー!なんて驚けないじゃん。それどころか、無駄にコピーさんが頑張ってしまうものだから、いい加減、お前はとっとと退場しろよ、と言いたくなってしまうのだ。そんで本物が登場したときには、ようやく登場してくれたか…と、なんと言うか説明しにくいのだが、脱力感というか、白けた感じと言うか、とにかくそういう印象があるのでさっぱりわくわくしないのね(まあ相変わらずハッタリに満ち溢れた魔術解説は面白いんだけどなー)。まあそれを考えるのとアニメ版はけっこうバッサバッサと原作の枝葉を切り落としていて良い改変だったのだなー、と思った。あと、姫神が初登場からちっとも動かないヒロインだったのは苦笑してしまう。最後もインデックスにヒロインの座を奪われちゃったしな。なんと言うか、薄幸のヒロインだぜ…薄いのは幸だけじゃないがな。

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2009.03.09

『とらドラ10!』読了

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とらドラ10!』(竹宮ゆゆこ/電撃文庫)読了。

とらドラもついに完結。竜児と大河の恋愛関係の成就で物語が終わらず、変わっていくものを変わっていくものとして受け入れて、世界と融和していく展開にただ痺れた。竜児と大河がたんに大恋愛の末、すべてを捨てていくという物語は、美しいかもしれないけど、何も解決していないものだ。これは、二人のルーツ、すなわち孤独を見つめなおす物語であり、二人が孤独を乗り越える物語でもあるわけだ。ここに至って、物語は完全に視点が竜児のものとなっており、彼がどのようにして孤独を乗り越えるのかが描かれているのだが、その分、大河の物語としてはやや未解決な部分が残っているように思うのだが(大河父との決着は、いつの日かつけなくてはならないだろう)、それでも大河もまた、自らの孤独の由縁を受け入れ、克服する物語となっていると思う。ただ、やはりあまりにも多くの素晴らしい物語的なモチーフが込められた作品だけに、この最終巻に至っても、語りつくせぬものがあるように思う。それは実乃梨の、亜美の気持ちなども、解決しきれていないところはあるのが勿体無い。だが、それは仕方のないことではないかとも思うのだ。彼らは、ようやく多くの物、つまり世界を受け入れることが出来、そして新しく歩み始めたのであって、これから一緒に解決していく問題なのだから。彼らは一人ではない。北村も、友人たちも、泰子も、大河母も、多くの人たちと共有していくもの。だれかを愛することと言うのは、受け入れることであり、竜児と大河はもはや孤独はない。孤独であったことを許すことが出来たのだろう。彼らの人生に幸あれかし。そう祈りたくなる終幕でした。

…今回投げっぱなしになってしまった、実乃梨とか亜美の件は、今後のスピンオフでフォローがあることを期待しています。

(追記)
読み返してみたらかなり意味不明な感想になっているので追記。とにかくものすごく面白かった。ラブコメで閉じるのではなく、全員になんらかの決着をつけて、大団円を迎えさせえたのがすごいよなー。亜美の家で、竜児がめっさくさいことを言ってて、実乃梨と亜美が微妙な反応をしたのに、あー…とか思った。どこまで自覚ねえんだよ竜児…。まあ人はそう簡単に変われるもんじゃねえか。能登が報われる時が来るのか、とか、いろいろ気になるところも多々あるなあ。まあそれも語られぬが花かな…と一瞬思ったけど、やっぱりそんなことはないのでどっかでフォローしてください。

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買ったもの

1.『残酷号事件』 上遠野浩平 講談社ノベルス
2.『バタフライキス』 東雲太郎 角川書店

事件シリーズの続編は素直に喜びたい。今回からイラストレーターが変更となったが、あまり違和感のないタッチだ。けっこう前のイラストを意識しているのかも。

東雲太郎の一般向けデビュー作が、どういうわけか連載後6年目にして単行本がでた。過程は謎だ。まああとがきを読むにいろいろあったんだろうなあ。キミキスで慣れていると、すこし、というかかなり絵が違うのだが、実は自分はこの頃の東雲太郎の荒い感じの絵も好きなんだよなー。なんか懐かしい気持ちになったよ、と古参のファンぶってみる。本当は二年前ぐらいからの読者なのだが。

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2009.03.08

『たま◇なま キミは、何故生きている?』読了

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たま◇なま キミは、何故生きている?』(冬樹忍/HJ文庫)読了。

シリーズ完結編。あくまでも透と由宇の間で育まれた関係性を中核を置いて、物語を決着させており、およそ物語とはこれ以外に落とすべきところはないと思えるほどにきちんと落ちている。まあやっていることは一巻の内容の繰り返しになっているような気もするが、再び現実逃避と自己否認の魔の手につかまってしまった透を引っ張りあげたのが、人間としての心を培ってきた由宇だと言うところが違う。一巻では、透が由宇に新しい道を示したことで物語が終わっており、その関係は対等なものではなかった。しかし、完結編である今回は、由宇が透を救う形をとっており、ようやく二人の関係は、保護、被保護の関係から、対等な関係への第一歩を踏み出したと言える。物語は終わったとしても、キャラクターたちの人生は終わらず、また新たな歩みに向かっていくのだ、と言うところを示している点も、物語として広がりが出ているようで好ましいと思う。ただ、作者の初シリーズ、それもデビュー作であったためか、長編シリーズとしてはややバランスを欠いているところがあるのが惜しいところではある。物語はシンプルなのに、登場人物が多すぎると言うか、ぶっちゃけ生かしきれていないキャラクターが多すぎるように思う。作者としては、なんとかキャラを生かすつもりだったのかもしれないが、灯璃も愛華も美空も、はっきり言って物語には関わってきているとは言えない。と言うか、彼女らには、この物語があまり深く影響を与えていないと思う。ただ通り合わせただけ、と言うように感じる。登場する必然性に欠けるという言い方も出来るかもしれない。他にも灰人とか、面白そうなキャラクターは多いものの、あまり良く動かなかったと言う印象があり、そうじてキャラが勿体無いなあと思ってしまった。なんかこいつら使って番外編とか作り放題じゃね?って気がする。結局、この物語は徹頭徹尾、透と由宇の物語であり、他のキャラクターはあまり重要ではないのだろう。その意味は終始一貫している作品と言えるし、なにより、二人の物語としてはきちんと落としているので、作品としての満足度は高いと言えるので、余計に勿体無いなあ、と思うのだった。ほら、資産価値的な意味で。

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2009.03.07

『いつも心に剣を(1)』読了

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いつも心に剣を(1)』(十文字青/MF文庫J)読了。

十文字青は何時いかなる時も十文字青でありそれ以外何者でもないと言うことを実感させられる作品だった。この人、容赦とか手加減とかそういう言葉をどこかに置き忘れているとしか思えないぜ。この作者にしては薄いので、どうなるのかと思ったら全然問題なかった。すごく面白かった。

特にユユとレーレのキャラクターとその関係性にすごく興味を引かれた。ユユとレーレの関係は、これが実に二重三重にねじくれたており、奇怪で、およそ健全とは言い難い、ひどく歪んだ関係だ。二人は兄妹の関係に近いのだが、同時に、ぶっちゃけた話、性欲的なものも絡み付いており、単純に兄妹の関係と言い切ることは出来ない。とはいえ、恋人の関係と言うわけではまったくなく、とくにユユはレーレとの一定の距離を意識的にとっているふしがある。そのくせ、お互いに依存しているという非常に不安定な関係なのだ。

ユユとレーレがお互いをどう思っているのか。それもなかなか一筋縄ではいかない。ユユがレーレに対して一定の距離を保とうとしているのは、「自分はレーレに触ってもいいが、レーレは自分に障っては駄目」とレーレに対して突きつけていることからもわかる。これは、レーレがユユに向けるまなざしには、兄としてのものではなく、性的な欲望を抱いている(と少なくともユユが思っている)レーレに対する牽制ではないかと思う。牽制、と言うとちょっと言葉が強いかもしれないが、ある種の隔意のようなものか。ユユはレーレに対しては、兄妹としての親愛はあるものの、それは恋愛感情ではないようなんですね。レーレの気持ちを知っていてこのように振舞うのだからかなりひどいのだけど、レーレはユユの”タイプ”ではないからしょうがないと言えばしょうがないのかもしれません。ユユのタイプについては、ユユが魔王グルブブと出会った時にこのように書かれている。不自然なほどに美しくて、こちらを見ているくせに見ていないようで、おそらく途方もなく傲岸不遜で、誰にも、何にもへりくだらない。正直、好みのタイプだ。また、いるはずがないと思っていた。とも書かれている。ユユは気が強く、誇り高く、不屈で不羈な人物であり、人間的な弱さを拒否しているところがある。その意味では、彼女自身は非常に健全な人物なんですよね。生命力に満ちていて、自分の道は自分で定めようと言う意思がある。これは本当にすごいことで、実践することは簡単じゃあありません。一見、レーレに守られているだけに見えるけど、それは彼女の強さを貶めるものではないのです。もし、レーレがいなくても、おそらく彼女は自分の意思を貫くでしょう。それがたとえ無残な死をもって迎えられたとしても、それは決して彼女の敗北を意味しない。そう言った強さが彼女には伺えます。レーレが彼女を守ろうとする気持ちは、その意味ではまったく納得の行くもので、これほどに高貴な存在を、助けないなんて人間としてありえない話だとさえ思います。

ところが、レーレが関わってくると、この関係はものすごくややこしくなる。と言うか、レーレというキャラクターがものすごくややこしいのです。簡単に言えば、レーレは人間としては完全に”壊れて”います。なぜならば、彼は、自分を含めたあらゆる存在に価値を見出していないからです。正確には、ユユ以外のあらゆる存在に、価値を認めていない。これはちょっと人間としてはどうかと思うほどのぶっ壊れ方をしています。僕は、彼のキャラクターは同作者のシリーズ『ANGEL+DIVE』の主人公、夏彦と同じ傾向のキャラクターだと考えているんですが、共通するのは、彼らは一見したところは、ちょっと、いやかなりぼんやりしたお人好しな少年にしか見えません。その行動は他人を傷つけることはなく、むしろ大人しいとさえ言える。どんな相手にも公平に接し、優しいとさえ言える行動をとる。しかしそれは、世界に対する無関心さの現れに過ぎないのです。世界に対して無関心だからこそ、彼らは世界に対してどこまでも優しい。なぜなら何一つ関心がないから。興味がないからいくらでも優しくできる。世界に対してなんの期待もしていないから、どんなことがあっても怒らず受け流すことが出来る。夏彦は価値を認めている(と思われる)存在(例外的な存在)が複数いるという時点で、ある程度の救いがまだある。完全に無関心になるには、まだ耐性があるわけです。しかし、レーレにとっては、ユユ以外には何一つない。彼を世界につなぎとめているものは、ユユ以外には存在しないのです。世界に大切なものがあるとすれば、それはユユだけ。レーレの根本には、そんな底なしの虚無があるように思います。おそらく、レーレはユユと別れたとしても生きていくことは出来るでしょう。生きるだけならなんの問題もないでしょう。ただし、もはや社会と交わって生きることは、おそらく難しいのではないかと思います。犯罪を躊躇なく行えるサイコパスになるか、あるいは社会から背を向けた隠遁者になるか、まだレーレを見切れていないので断言は出来ませんが、少なくとも”普通”に暮らすことは無理だと思います。その意味では、レーレがユユを守っているのではなく、レーレこそユユに守られているのだとも言えますね。ユユは、レーレと世界の間をつなぐ架け橋となって、かろうじてレーレをこちら側に引き止めていると言えるでしょう。

結局、この二人は、相互に依存し合っています。ユユはレーレがいなければ生きていくことさえままならず、レーレはユユがいなければ世界とのつながりを失ってしまいます(正確には、ユユはレーレではなく別の庇護者を見出すことが出来れば生きていけるので、ユユの方がむしろ”強い”)。ユユはレーレに対して、性的な接触からは一線を隔し、レーレはユユに対する感情(これも読み取り難いところで、レーレが具体的にユユに対してどのような想いを抱いているのか、今ひとつわからない。愛情か?肉欲か?崇拝か?庇護欲か?これは、今後の展開を見てから判断する必要があるかもしれません。それ次第では関係性を見直すことになるかも)を抱きつつも、決してユユの意思に逆らうことはありません。二人はそうしてお互いに甘え、支えあって生きているのです。

そのように、ある意味においては完結してしまっている二人の関係は、しかし、物語が進むにつれて起こる出来事に、揺らがされていきます。人間と魔女の戦い。魔女と魔王の結びつき。迫害されたものたちの悲哀。いくつもの関係が二人の世界を動かしていきます。ユユは、誇り高く生きるとはどういうことなのかを実践している存在と出会い、自分の生き方に一定の方針を得ます。レーレは、ユユさえいれば良いという自分の世界を守るため、他者の世界を破滅に追いやることにより、自己の世界へ埋没に対する痛烈な自己批判を受けます。それはそれまでの彼らが味わったことの無い衝撃であったことでしょう。今回は、まだあくまでも取っ掛かり過ぎず、綻んだ彼らの世界は、ユユの言葉によって修復されました。しかし、おそらくは、物語が進むにつれて、さらに二人の世界には大きな衝撃が与えられる展開になるのだろうと思います。それは、依存し合い、お互いの中にしか自分を見ていなかった二人が、外の世界に踏み出す、あるいは受け入れることになるのではないかと考えています。己のナルシズムから脱却すること。それは本当に難しいことで、現実的にも非常に困難な行為です。しかし、だからこそ、フィクションで描く価値がある。現実で困難なことを描ききってこそ、フィクションの存在意義がある。十文字青は、ライトノベル作家としては稀有なほどに、物語を紡ぐことに自覚的です。なんのために物語るのか。それをすごく意識していると思います。このような困難な物語を、きちんと決着させることが出来るのか。正直、茨の道を進んでいるとしか思えませんが、この作者ならば、あるいはなんらかの決着をもたらしてくれるのではないか、と期待しています。期待しています、としか言えない自分がもどかしいとさえ、僕は思っているのです。

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2009.03.05

『秋期限定栗きんとん事件(上)』読了

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秋期限定栗きんとん事件(上)』(米村穂信/創元推理文庫)読了。

小鳩くんと小佐内さんの互助関係が崩壊した後、二人はどうなったか…と、恐ろしいところで終わった前回。はたして秋の物語ではどのような展開に…と固唾をのんで読み進めたところ、二人にそれぞれ彼女と彼氏が出来ました!と言う展開にひっくり返った。な、なるほど…小市民への道はまだ諦めていないのだな…。こうやって彼氏彼女を作ってしまえば平凡な日常に向かうことが出来ると…。でもねえ、結局のところ、すでに二人とも気がついていると思うんだよね。持って生まれた自分の性(サガ)には抗いがたいと言うことに。むしろ不可能であることに。小鳩くんは、日々の日常の中からさえ謎を呼び覚まし、小佐内さんは己の衝動のままに暗躍する。お前らもうすでに小市民なんて無理じゃん!単にカモフラージュしているだけじゃん!と言うわけで、羊の皮を被った探偵と狼として行動する二人なのであった。

あらゆる日常からでさえ謎を見出せる小鳩くんは、ある意味では人生の達人だよなー。単にバスに乗車するだけでも、彼にとっては謎の宝庫。ちょっとしたパズルが生み出される。どっかの魔人探偵じゃあないけど、人間と言うのは、存在するだけで謎が生み出されてしまうのだな。こういう思考を常にしていると、すごく人生が楽しくなりそう。小鳩くんの場合は自然にそういう思考をしてしまうようだけど…。あと小佐内さんの行動はすっげー不気味。小佐内さんの彼氏に納まった瓜生くん初めとする周囲のあらゆる人間を手玉に取っているよー。こええ。魔性としか言いようの無い女の子だなー。上巻ではまた状況はあきらかではないが、小佐内さんが黒幕っぽいよなー。小鳩くんが探偵となって、小佐内さんを追い詰める展開を妄想してしまったぞ。さすがにそれはなさそうだけど。と思うけど。

最後の引きも気になる終わり方だけど、正直なところ、それは一体、事件とどんな関係があるの?と小鳩くんと一緒に呆然としてしまった。…あ、ないのか。まったく関係のない話だったのね。知的なパズルを解いていたはずなのだが、人間が関わるところには、常にイレギュラーな要素が存在するわけですね。なるほどなー。

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買ったもの

1.『とある魔術の禁書目録(17)』 鎌池和馬 電撃文庫
2.『メグとセロンⅣ エアコ村連続殺人事件』 時雨沢恵一 電撃文庫
3.『5656』 成田良悟 電撃文庫
4.『デュラララ!!5』 成田良悟 電撃文庫
5.『とらドラ10!』 竹宮ゆゆこ 電撃文庫

電撃文庫の新刊が出た。一部新刊じゃないのも混じっているが、買いそびれていたもの。うーん、どんどん積読+感想物件がたまっていく。なんでこんなハードスケジュールなんだろう…。

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日々の徒然(雑記)

・バクマンおもしれー。とにかくテンションが高いのも素晴らしいが、展開の超スピードは目を見張るものがある。この速度はたしかに現代を象徴する漫画になるような気がするぜ。

・それはそれとして主人公のサイコーは好感度低いキャラだな…。基本的に自分のことしか考えていないギラギラした感じがかなりアレだ。もう一方の主人公であるシュージンはいい子だと思います。

・スケットダンスおもしれー。腹筋が引きつりそうなぐらい笑ってしまう。この作者は、漫画が上手いよなー。あとこの巻のヒメコは正直かわゆいと思います。

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2009.03.04

『サーベイランスマニュアル(4)』読了

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サーベイランスマニュアル(4)』(関涼子/GA文庫)読了。

『サーベイランスマニュアル』シリーズ完結編。なんと言うか、不思議なシリーズだったなあ。最初の方は、事件に巻き込まれた亮輔が主人公だったんだけど、巻が進むに連れて、最初は女神の如く神聖で超越した存在であった寧がどんどん普通の人間の領域に降りていって、少女らしくなっていく。変わって亮輔は、巻が進むに連れて透徹した、覚悟を持った人間になっていく。立場が逆転して行っているんですよね。物語の視点も、最初の方は亮輔がメインだったのが、4巻に至っては完全に寧の視点、彼女の物語になってしまっている。亮輔の心の動きはほとんど描かれず、寧が、女神としての側面と、不安定に揺れる少女の側面を描いているわけだ。だから、この作品は、最終的に亮輔と寧の恋愛物語として終結しており、当初の物語のメインだったレックスにまつわるパニック物の側面は後退しているということも可能であろう。それが悪いと言うつもりは全然なくて、バイオハザードものとして社会的、政治的な駆け引きを描きつつ、それが一つの愛に収斂していく過程が、物語的な比重に反映されていく過程が面白いなーと思ったのだった。主人公が物語中で推移していくことにも区切りがあるわけじゃなくて、さりげなく描写が亮輔と寧の間で移り変わっていく手法も興味深かった。ただ4巻で寧の過去、レックスウイルスの原因、そしてその解決などをまとめ上げる必要性からかやや性急な点は見受けられるのが惜しい。もう少し余裕があれば、過去編とか伊藤くんとか、突き詰めればもっと面白くなりそうなものがいろいろあったように思うのになあ。しかし、きちんと決着をつけるべきところはつけて、また過去の因縁にもフォローを入れていると言うところも良かったし、亮輔と寧、二人の感情の推移と、孤高の女神であった寧が、平凡なる人間としての生き方をみつけることが出来たということを、きちんと描いてくれたことを作者には感謝したい。それがさまざまなものから解放された彼らの救いとなるのであろうから。

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日々の徒然(雑記)

・『いつも心に剣を』を読む。十文字節が唸る。作者の魂が響く。絶対これ、売れ線とかキャラ萌えとか、まったくとは言わないにせよ、考えてないよね。作者が”これが大切”とか”これ最高”とか考えていることを叩きつけている感じ。とくにこの作品は、他のシリーズに比べてもキャラ立てが弱いので、作者のテーマがストレートに出ているような気がする。他の作品はまだキャラ萌え意識してたんだなー。

・そういや最近十文字青の作品の感想書いて無い。読んでいるんだけど、なんか書くのが大変で。面白いんだけど、読者として受け止めるものが多大で、咀嚼するのが難しい。大抵、重過ぎて満腹、気を抜くと腹痛を起こすみたいな。でもまあ十文字青感想期間とか作ってそのうちやる。

・”そのうちやる”ってのはやらないの同義語だよなー。

・昨日は雪が降ってきたので、おおー、と思った。あえて傘をささずに雪の中を歩く。暗い夜空から白い雪が舞い落ちるのを見上げると、意識が広がるような気がするのだ。

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最近のアニメ

・キャシャーンsins。絶叫シーンおいて古谷徹の凄みがまざまざと見せ付けられた。恐るべき苦悶が伝わってくるような絶叫。いやーすげえ。それにしても陰鬱な話なのだが、だれもが必ず滅びると言う世界で、死を孕みながら生きるというテーマが前面に出てきたのでわかりやすくはなったかな。

・続夏目友人帳。相変わらずいい話なんだけど、きちんと整合性がとれた話ってのは少ないよね。そこが逆に面白いわけだけど。絵の話なんか、青年が実際にどうなったのかはぼかされているし、妖怪の人もどうなったのかわかんないけど、それでもすがすがしいと言う。

・宇宙をかける少女。…本当に自分はなんでこんなアニメを観ているのかなあ…。真剣に疑問になってきた。

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買ったもの

1.『とある魔術の禁書目録(4)~(16)』 鎌池和馬 電撃文庫
2.『とある魔術の禁書目録SS(1)~(2)』 鎌池和馬 電撃文庫
3.『氷室の天地(2)』 磨伸映一郎 一迅社
4.『放課後プレイ』 黒咲練導 アスキーメディアワークス
5.『バクマン(2)』 原作:大場つぐみ 漫画:小畑健 集英社
6.『スティール・ボール・ラン(17)』 荒木飛呂彦 集英社
7.『ワンピース(53)』 小田栄一郎 集英社
8.『スケットダンス(7)』 篠原健太 集英社

買ったことを書くのを忘れていた。ふはは。やっちまったぜ。アホだ。と言うわけで、今月中にとある魔術シリーズ強化期間を設けたいところだな。今んとこ、面白かったりがっかりしたり、まあいろいろな意味で退屈しないで読んでいます。4の放課後プレイはー…まあ僕の観測界隈でみんなたのしそーだなーと思ってつい…。すいません。なんかすいません。あとはジャンプコミックスで。

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2009.03.03

『スクランブル・ウィザード(3)』読了

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スクランブル・ウィザード(3)』(すえばしけん/HJ文庫)読了。

んんー…すごく感想が書きにくい。いつも通り面白かったのだけど、具体的に指摘し難い内容だった。大祓の連中はあまりにもかませ臭がするので全然期待が出来ないし…。能勢の裏切りフラグは、むしろ今まで味方だったのが不思議なくらいの存在だったので、これまたまったく意外性がない。まあこれで実は能勢の潜入捜査だったりしたらびっくりだけどな。いや、その可能性も無いわけではないのか?低そうだけど。十郎と月子の関係のどきどきわふーんぶりを楽しめばいいと思うんだけど、これもそんなにつっこまれなかったしなー。ある程度、関係性が固まってしまっている。ここに新しい関係性を持ち込むべく唯里が存在する理由があると思うのだが、唯里自身、踏み込みが浅いので、まだ関係性を動かすと言うところまで行かず。まあそれぞれはいつも通りに面白いのだが、具体的に特筆するべきところがなくて、どう言ったらいいものかものすごく困っているのだった(といいつつそれなりに書いているが)。おそらく、今回は次の巻への”つなぎ”の意味合いが強いのかもしれない。今まで情報が出ていた”彼女”がついに登場して、圧倒的な存在を振りまいていくところなど、続刊への期待が膨らませられる。ここで一気に飛躍できるかどうかが、この作品の分水嶺になりそうな気もする。

…ってヒロインが。帯に隠れていて画像貼り付けるまで気がつかなかった…。なんだこの扱い。

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日々の徒然(雑記)

・会話には音の違いがある。最近、そう感じるようになった。このあいだ飯屋に入ったりして、周りの人の言葉に耳を澄ませていると、いろいろな音が聞こえてきて興味深い。一番気になるのが、とある男女の組み合わせ。特に男性の側が見得を張って「~なんだぜー」とか言っているのを女性が「本当ー?」とか「すごいねー」って感じで受け答えしているのが、やたらと耳触りが悪かったのだった。女性の方は、ちょっと聞きにはちゃんと感心しているように思えるのだが、よく聞いてみると上手く感心しているふりをしているように思えるし、男性の側がやたらと偉そうに言っていることを受け流しているのがわかる(もっともこれはすべて僕の主観なので、本人たちが本当にどのように思っているのかはわからない)。この音は普通の会話と違って、すごく耳にまとわりつくのだが、どっちの言葉も上滑りしていて、本質的には噛み合っていないので、会話全体の音がなんかふわふわと地に足がついていない感じがするのだった。

・休日は、友人宅で酒を飲んで飯を食ってCD聞いたりDVDを観たりと自堕落にもほどがある一日を過ごす。『リベリオン』をちょっと観る。ガン=カタかっけーな。あと釘宮のツンデレカルタ2008年度版を視聴する。シチュエーションが上手く想像出来ないので、難易度は意外と高そう。高いから面白いか、というと話は別になるわけだが。あと涼宮ハルヒを眺めつつ寝オチ。改めてみても面白いなこれ。通しで観るのは3回目くらいなので、物語を追う必要がないためか、細かい演技とかに目が言ったり。繰り返しのだらだら視聴に耐える作品は貴重だな。そんで朝っぱらから、どういうわけか友人が買い揃えていた『オーメン』をいきなり4から観だすという暴挙に出る。1~3についてはあらすじぐらいしか知らないのだが、新章らしくて普通に観れた。主人公の女の子が悪魔の子らしいのだが、正直、そんなに悪い事をしてないよなあ。たぶんこれはキリスト教の素養がなければ、何が邪悪なのかピンとこない話なんだろうな。逆十字のモチーフを繰り返し挿入されても、日本人には怖くないしな。恐怖と言うのは、たぶんに文化的文脈に依存しているのだな、と改めて思うのだった。どっちかと言うと、悪魔の子への恐怖のあまり暴走する養母の方が怖かった。こえー電波こえー。

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最近のアニメ

・ガンダム00に出てくるミスター・ブシドー。げげー正体があの人だったんて全然気がつかなかったんだぜー!と言うのはともかく、あのかっこいいポージングのことをスサノオ立ちと名付けよう、と思った。

・鋼殻のレギオスは、なんで自分はこのアニメを観ているのだろう…という感想しか思い浮かばないのだが、なんとなく淡々と観てしまっている。

・ドルアーガの塔。ついにニーバと合流。ファティナが告白したり、ヘテロが怪しかったりと話が動いていた印象。しかし、美少女アンドロイドとキャッキャウフフしている騎士団長の人(名前を覚えてない)はいったいなんだったのだろうか。爆笑してしまったぞ。

・とある魔術の禁書目録。超能力VS魔術の見せ方が格好良かった。これだよ。僕がとあるに求めていた面白さってのはこういうやつなんだよ。しかし、このアニメはヒロインを可愛く描こうというパワーはすごいなーと思う。

・空を見上げる少女の瞳に映る世界。話の途中でとつぜん絵が変わったのだが、そこまでが旧作だったのかな。それほど話の区切りがよくはなかったと思ったが…。さすがにアレンジしているのか。しかし、あのエロ過ぎる服を着せて喜んでいるムントさんはマジロリコンだと思った。

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2009.03.02

『さくらファミリア!(3)』読了

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さくらファミリア!(3)』(杉井光/一迅社文庫)読了。

く、くだらねー…心底くだらなねー…。徹頭徹尾、脱力ネタと下ネタのみで構成された作品だった。これは逆にすごいような気もする。ここまでネタにまみれた話を、とりあえず擬似家族の形成とその絆を描いた物語として、いちおう…いやたぶん…感動的なものにしている。なによりも主人公が非常にかっこいい。杉井作品主人公の常として優柔不断なヘタレなのだが、この作品では怒涛ごとく繰り出されるボケがあり、それに対して鋭いツッコミを武器に戦う主人公の雄姿(つうか唯一のツッコミ役)は笑わずにはいられない。こいつの能力は血の大地よりも明らかにツッコミ能力性能の方が役にたっているよな。まあ血の大地で獅子奮迅の活躍もしているから、恐るべきことに杉井作品主人公の中では、ひょってして最強スペックのようにも思う。ツッコミが出来て、戦闘能力もあるなんて、こんなの杉井主人公じゃない!と言うのはさすがに言い過ぎでした。すいません。まあラストの落とし方もこの作品らしい脱力オチだったのは終始一貫していてよかったのではあるまいかな。あそこで逃げたら契約不履行になりそうな気もするが。

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2009.03.01

『えむえむっ!(7)』読了

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えむえむっ!(7)』(松野秋鳴/MF文庫J)読了。

前巻では、微妙に話が動いてきたような気がする、と書いたが単に気のせいだったらしい…と最後のページを読むまで思ってた。ラストの物語の動かし方は、それまでは本当にいつも通りの展開であったがゆえの油断があって、不覚にも驚かされてしまった。まさか太郎を中心とした三角関係(家族は除く)がここまではっきりと打ち出されるとは。いや、よく考えてみれば(よく考えなくても)意外でもなんでもないのだが、それまでがあまりにもいつも通りのえむえむっぷりであったので予想できなかった。嵐子も美緒も、どちらの気持ちも積み上げを十分に行っているので、この展開そのものは納得。先に踏み込むのは嵐子というところもきちんと考えられているなー。太郎への気持ちを未だ無自覚なままであった美緒に、今回のことではっきりと自覚させることが目的かな。次の巻は、美緒側のターンとなるので、どのような反応をしてくるのか、期待。本格的に修羅場に入るのか、あるいはギャグ方向に振るのか、ちょっと見えないかなー。

バレンタインデーをめぐる戦争は、今回は北斗の拳ネタかーと思いつつ、それなりに楽しい。まあ太郎の性癖とかいろいろなものがサムいというか上滑っているのだが、その上滑り感を楽しむ作品でもあるので、クダクダぶり自体はいっそ望むところだと言えよう。今後もどんどんグデグデにしてやってください。

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