『ギャルゴ!!!!!(5)-地伝英雄逃亡大全-』読了
『ギャルゴ!!!!!(5)-地伝英雄逃亡大全-』(比嘉智康/MF文庫J)読了。
噂長がマジでキモチワルイ。こんなに気持ちの悪い敵役は久しぶりに見たよ…。自己愛の権化にスーパーパワーを付与したら無敵で手が付けられないという悪夢。時速百キロ以上で走るストーカーとか想像したくもないよね。車にはねられても何されてもプレイの一環だと解釈して歪んだ愛情を注ぎ続ける噂長はマジでホラーだった。なんかもージェイソンかなんかの親戚かよ。もはやこの作品ジュブナイルサイコサスペンスホラーに片足をつっこんでおり、ラブでコメなんて期待してはいけませんね。この巻はまるごと噂長の激気持ち悪さを堪能する展開になっていて、読みながら何度もうげーってなってしまう。生理的嫌悪感が強烈だった。盲目的かつ理不尽で非論理的な存在の理解出来なさ、不条理さと言うものが、読者がもう勘弁してくれ!といいたくなるほどに執拗に繰り返されるのはなにかの罰ゲームかと思った。
大切な仲間であるエリアスに対する疑いを捨てきれない春男だけど、エリアスがスパイってのはどうも考え難いよなー。大体、誰のためのスパイなのかわからない。噂長に有利になるように行動している素振りもないし。あるいはまったくの第三勢力の可能性がもあるけど、そうなると可能性が浮上してくるのは噂長の言ってた姉妹の話なのかなー。今まで登場していたキャラの誰かになるのかもしれないが…さて絞込みは難しい。それはともかくとしてギャルゴのあまりのギャルゲットゴッドぶりには正直そら恐ろしさを感じますな。こいつフラグを普通に立てまくりじゃねえか。なんとなく『神のみぞ知る』の桂馬神を思い出させるけど、桂馬神は綿密なデータと思考によって攻略するルルーシュタイプであるのに対して、ギャルゴは直感によって行動するスザクタイプと言えよう。別に単に思っただけなんだけど。
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