『誰かのリビングデッド(1) 【不浄】』読了
『誰かのリビングデッド(1) 【不浄】 』(海原育人/Cノベルスファンタジア)読了。
面白いです。キャラクターにも世界観にも、それほど踏み込んだ描写はないけれども、キャラクター同士の軽快な会話がただただひたすらに楽しい作品。徹底して会話の楽しさを追及しており、楽しすぎてなにかを評する言葉が出てこないなあ。ほのぼの人間劇場が基本にあって(まあ一人はリビングデッドだが)、強く物語を駆動する存在がまったくないのが潔すぎると思いました。キャラクターにも強い衝動はなくて(一部の除いて)、ごく普通の、平凡な日常を望む普通の人達なもので、これでタイトルにもなっているリビングデッドのデルの失われたマスター探しがなかったら、本当に物語がまったく動かないはずだし、その動機さえそれほど強い動機ではないので、それなりに物語が動いたとしてもほのぼの人間劇場の路線は崩れない。なんというほのぼのファンタジーなんでしょう。あーなんか癒される作品だわー。
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