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2008.09.25

『とらドラ8!』読了

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とらドラ8!』(竹宮ゆゆこ/電撃文庫)読了。

決して誰かが悪いわけではない。ただ無自覚であったり、空回りをしていたり、変化を恐れていたり、プライドが邪魔をしていたりするけれども、全員が相手を思いやっている。それなのに、すれ違う気持ちはどこまでも残酷な結末を強いる。今回は、前巻で女性陣のスタンス(竜児への態度)が固まってしまったので、そのスタンスに竜児が悩み苦しむ回と言えようか。彼は、突然変化したヒロインたちの態度に戸惑い、何とか改善しようと試みるのだけど、その努力は哀しいまでに空回りしてしまう。それは、根本的なところを竜児が理解していないせいでもあるけど、正直、そんなんわかるか!と男性的な立場からは擁護したくもなる。女性陣の考えていることは本当にわかりにくい。読者の立場からだと一目瞭然ではあるが、竜児の立場におかれたらわかるわけない。これでわかったらよほどの自意識の高いやつだな(そんな器用なヤツがこんな状況に陥るとも思えんが)。彼の空回りっぷりは、正直見ているのがつらい。いつもどおりおかしくて愉快なのに、笑えない。笑えないんだよ。明るいコメディちっくな展開になればなるほど痛ましさが募る。なんとか元通りのコメディ路線を維持しながらも、その裏で張り詰めた緊張感を描写する作者の描写力にはすさまじいものだと敬服してしまう。最終的に、彼女らの問題の中枢が自分であると言うことを悟った竜児が、どのような答えを出すのか、おそろしくもありたのしみでもある。でも、たぶん、彼はやるときはやる奴だと、僕は思っている。無理すんな。でも、がんばれ。

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