『薔薇色にチェリースカ(3)』読了
『薔薇色にチェリースカ(3)』(海原零/スーパーダッシュ文庫)読了。
…相変わらず、これは一体なんだんだ。さっぱりわけのわからん話だぜ。主人公たちをはじめとして、こいつらの精神構造がよく理解できないんだが。なんでこいつらはたいした理由もなく名誉のために人生、あるいは命さえ賭けられるのだろう…。登場人物たちは、一応学園ものの登場人物だよな?中世の騎士たちじゃないよな?しかし、こいつらのメンタリティは、どう考えても現代のものとはかけ離れている。こいつらの中では命っつーもんが安すぎる!
ああ…そういうことか。僕がこの作品に違和感を感じ続けていた理由はこれか…。ヒロが現代の日本人であり、舞台設定は現代であるのに、平然と命を賭けて行動することにまったくためらいがないことに”理由が無い”ことに、違和感を感じていたのだな。いやだって…普通に考えて現代日本に生きている人間が、主人公や真希みたく行動できるか?っていや出来るわけないだろーというか。こういう行動が出来るならば、それだけの理由(設定)があるのなら、それほど違和感は無かったと思うのだが、その理由がまったく無くて、ただ”そうである”ということが非常に引っかかりを覚えるのだな。ようやく、この不思議な読書感覚を理解出来たよ。あーすっきりした。
まあ、僕の違和感は別にして、ヒロの周囲にもようやく味方が集まり始め、これまでの孤立無援ぶりからは開放されてきたようだ。ようやく敵対関係以外の関係性が構築しはじめることで、物語に幅が出てきたように思う。今まではひたすらヒロとチェリースカがラブラブ(語弊がある)するか、ヒロと真希がラブラブするか、優生会とギスギスするかしかなかったからな。…とりあえずヒロはいっぺん死んだ方がいいんじゃないかと思うんだ(真顔で)。またしてもラブラブ相手が増えたしな。なんだこのハーレム。
存在は匂わされていたヒロの妹がようやく登場したり(おせーよ。彼女はヒロの動機だろ?ナナリー的存在だろ?彼女が登場しなきゃヒロの動機がわかんねーよ!…さすが海原零だぜ。ライトノベルのお約束を平然と無視してみせる…)、物語もようやくエンジンがかかってきた…ような気がする…といいな。まあそういう感じだった。一体、この作品がどこに向かって進んでいるのか、僕にはどうもよくわからん。まあ、この、変なものを読んでいるなあという感覚はわりと貴重なので、続きはもちろん読むつもりだけどさ。
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