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2008.07.27

『ANGEL+DIVE 1.STARFAKE』読了

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ANGEL+DIVE 1.STARFAKE』(十文字青/一迅社文庫)読了。

現在において僕がもっとも愛するライトノベル作家である十文字青の待望の新シリーズ。期待せずにはいられない想いで読んだ。なかなか説明し難い作品だが、非常に面白かった。主人公の夏彦は、”優しい”少年と評されているけど、これは明らかに欠落しているだけだよな。そんな夏彦の視点から物語られているためか、彼の目に映る世界が、非常に冷たく、乾いた、薄暗いものになっている。それはどこか妖しく、不健全な美しさで惹き付けられた。反面、彼を取り巻く人々は必ずしもそうであるわけではなく、幼馴染で”陰猫師”の希有や、表紙にもなっている真鳥姉妹のキャラクターは、独特で強烈なエネルギーを持っており、夏彦の”世界”と微妙な齟齬があって、興味深い。明らかに夏彦の持っていない、と言うか欠落した部分を持っていて、夏彦はその欠落を理解していないので、彼女らとの会話は明らかにピントの外れたものになるわけですな。その会話はボケとツッコミの繰り返しになっていて、読んでいて面白いと言えば面白いのだけど、それは夏彦とそれ以外の人々との断絶を表しているわけで、単純に面白がっていていいのか、悩むところだ…。

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コメント

>>現在においてもっとも愛するライトノベル作家──

てっきり冲方丁だと思っていました。冲方丁はそういう(愛するとかラノベとかいう)次元を飛び越えているのでしょうか。

本書はとても興味深い作品でした。個人的には著者の言語センスと1人称小説としての語り口がとても好みなのですが、この作品は1人称小説ではないんですよね。そんな所に著者のこだわりみたいなものを勝手に想像したりしています。

投稿: isaki. | 2008.07.28 23:19

あ、冲方丁はすでにライトノベル作家と言う括りではなくなっていますね。冲方丁は、”作家”としてもっとも愛する作家の一人です(思い入れが強すぎて感想が書けないくらい)。

十文字青の言語センスは卓越していますよね。やはりその経歴が影響しているのでしょうか。

投稿: 吉兆 | 2008.07.29 08:11

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