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2008.06.03

『月光のカルネヴァーレ(3) ~白銀のカリアティード~』読了

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月光のカルネヴァーレ(3) ~白銀のカリアティード~』(J・さいろー/ガガガ文庫)読了。

ニトロプラス原作ゲームの外伝ストーリー、の完結編。全編クライマックスと言うか、疾走感に満ちたテンションが最後まで維持されていた。暗黒の崖っぷちへのチキンレースにも似た破滅的なテンションと、美しくさえある恋情が絡み合い、最後の悲劇へ物語はなだれ込む。

J・さいろーがノワールアクションを書くというのを初めて聞いた時は、一体どんなものが出てくるのか想像もつかなかったけれども、予想以上であったということは言えるだろうな。

バロットラの子供たちを失い、マスケリーノへの復讐も無意味で、圧倒的な喪失感を抱えたアレッシオが、最初から剥奪されていたノヴェラと情を交わす。そうして得た束の間の平穏を、決してアレッシオは受け入れることが出来ない。最後に、子供たちを殺した人浪だけは、八つ裂きして叩き潰し、必ず銀の弾をぶち込まないでは一歩も前に進むことは出来ない…。

そうして、すべてを失った男と、これから手に入れる男がぶつかり合い、女はただ男のそばに、奪われるだけの人生の中で、初めて自分の意思で、抗い戦う。

復讐を果たした先には何があるのか。抗ってなにが得られるのか。そんなことには関係なく、ただただ戦い続ける人と狼と人形のおはなし。

その結末は、めでたくもあり、めでたくもなし。

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