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2008.05.07

王の道

コードギアス 反逆のルルーシュR2』を観ていて、ひょっとしてルルーシュって、彼なりの王道(お約束という意味ではなく)を歩みつつあるのではないかと思えてきた。

例えば、4話で、家族愛に飢えていたロロという獅子身中の虫を無力化するために、口八丁と茶番で篭絡したわけだけど、ロロが以前のままで未来があるかといえば、事実として無い。暗殺者として都合よく使い捨てられているという現状があるから、ルルーシュの提示した”家族愛”という欺瞞に(たとえ嘘だとしても)すがり付いてしまった。ただし、ロロにとってはどんな意味であれ(それこそ自分を駒としてでさえ)”自分を受け入れてくれる存在”となったルルーシュの傍にいることは、幸福ではないとは言えない。自分が本当に欲しいものをくれる、くれた相手、つまりは憧れた相手であれば、たとえ使い捨てられたとしても別にいいんじゃないか、とさえ思う。ルルーシュのつもりがどうであれ、彼がロロを”救った”とは言えるのではないか(あくまでも現時点では)。

また、5話目のヴィレッタ先生の篭絡。これは、記憶喪失時に扇と恋人同士であったという過去をネタに、ルルーシュが”強請る”(笑)という、これまたルルーシュマジ外道過ぎる展開だ。(予告で、スザクに対して「人非人が!」とか怒っているけど、お前も同じ穴の狢だろ、って感じだ。)しかし、ヴィレッタ自身、扇に対する感情が完全に消えたわけじゃなくて、むしろ、強い想いを抱えていることは、あちこちで分かりやすく(笑)複線が張られている。彼女を押さえ込んでいるのは、ブリタニア軍人(純血派)としてのプライドだけで、強い強迫観念でもって、自らを規定している。そんな彼女に対してなされるルルーシュの強請りは、マジで外道なんだけど、結果的にヴィレッタの感情を後押しすることになる…かもしれない(これも現時点での話)。

このあたりに、一期のころのルルーシュとは異なるものを感じる。一期の彼は、マキャベリズムに忠実で、言うなれば覇道を突き進んでいたわけだけど、覇道とは要するに統治のためには恐怖と力によるものであるわけで(戦時中はそれでもかまわないんだけど)、謀略だけでは、恐怖政治だけでは、国家を作ったとしても長続きするわけ無い。そこで必要になるのが”王の道”、すなわち国民に対して王としての姿勢を示すことが出来るかどうかが重要になってくる。

その点において、二期のルルーシュは、『目的のために手段を選ばないが、その手段が結果的に人を幸福にする』という彼独特の”王道”に覚醒しつつあるように思う。やり口がえぐいことには変わりは無いのだけど、どことなく結果が違う…ような気がするんだけど、まあ、話は序盤もいいところなんでフェイクの可能性もあるのが難しいところだ。ただ、ルルーシュの”王としての道”というのは、今後必ず出てくるテーマだと個人的には思っているので、どのような答えが出るのかに興味がある。ここはルルーシュが破滅するのか勝利するのかの鍵だと思う。一期の展開を反復しつつも、”同じ結果にならない”というところに、これはルルーシュの”成長”として描く意図は確実にあると思うのだ。

しかし、お前どこの征服王イスカンダルだよ(笑)、という感じですな(Fate/ZERO参照)。

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