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2008.05.25

『地を駆ける虹(3)』読了

51wuo6qpqel__ss500_地を駆ける虹(3)』(七位連一/MF文庫J)読了。

さて、個人的に作品としての良し悪しの分岐点にしている三巻目になったわけだが…これはやっぱり駄目なんじゃないか?

好きな人には大変申し訳ないのだが、3巻まで物語を追っていったところ、やはり作者と僕の間には、倫理観と言うものをめぐって広くて深い溝があるようで、どうしても受け入れることが出来なかった。これは1巻の時点である程度予想がついていたことで、その倫理観のズレが、主人公の成長とともに埋まっていくことを期待していたのだが…むしろ、ズレをはっきりと理解することになってしまった。

つーか、あんなに苦労して騎士団に入団したってのに、都合が悪くなったからやめたいんですけど、と言い出す主人公は何事!?とこっちが驚いてしまう。お前は入社一ヶ月で退社する新入社員か?一度でも騎士団の仕事に就いたのならば、それ相応の役割をネイトだって担っているはずで(能力がわりとレアならばなおさらだ)、そんな簡単にやめられるもんなのか?まあ入ったばかりだから仕事はそんなに無かったのかもしれないけど、それにしてもフレア隊長に鍛えてもらっていた修行期間はなんだったわけ?忙しい隊長業務の合間をぬって鍛えてもらっていたってのに、恩返しもしないで出て行くってお前そりゃどんだけ俺様なの。無責任すぎませんか?

まあ、ネイトが自己中心的であることは今に始まったことじゃないんでかまわないんだけど(物語人格に難癖つけるのは無意味だしな)、そのネイトの選択を、物語中で誰ひとりアンチテーゼを唱えないというのが、ちょっと気にかかる。ようするに、キャラクターが(ネイトだけではなく、あらゆるキャラクターを通じて)一つだけの価値観(おそらくは作者の価値観)に支配されているように感じるのです。

その価値観に、僕はやや反発を覚えるところがあって、素直に飲み込むことが出来ない。少なくとも、ネイトも、そのネイトを寛大に(寛大過ぎて)受け入れる他の”大人”たちの考え方にも共感できず(少なくとも僕なら、ネイトに対してこんなに寛大にはなれそうも在りません。ちょっと腹が立ちますよ)、面白さを読み取ることが出来ないのでした。残念。

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