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2008.03.06

『征服娘。』読了

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征服娘。』(神楽坂淳/スーパーダッシュ文庫)読了。

この作品を発売されてからすぐに買わなかった自分の目は節穴だったわ。オレの面白小説アンテナ能力の低下は著しいな…。つまりむちゃくちゃ面白かったなあ、と言いたいわけなんですが、素直に言えない自分はツンデレ?とか馬鹿なことを言ってみる(すいません、手癖でこのあたり書いています)。

えーと。作品的には、実はこれ、田中芳樹の直系…とは行かないまでも、傍系ぐらいには位置するんじゃないでしょうか。ヴェネツィア(正確にはヴェネツィアに似た架空の都市だけど)と言うものすごく面白い舞台設定を、克明に描写する力がまず持ってグッド。まあ、わりと僕はヴェネツィアに思い入れが強いせいもあるのかもしれないけど、あの水の都市が視界に立ち上がってくるところが素晴らしい。

ヴェネツィアの社会制度や風俗についても、雰囲気だけじゃなくきちんと抑えているところも良いけれど、あわせて、抑圧される女性というジェンダーを持った主人公が、己の野望と野心のために動く姿がまた良いんだな。謀略を糧としながら、決して陰湿にならず、むしろ威風堂々とした王道さえ感じられる気高さといい、なんとも爽やか。こういう女性描写もまた田中芳樹を思わせられてしまうなあ。んー、やっぱり傍系どころじゃなくて、直系かも。

己の野望にまっすぐに生きる主人公の物語は始まったばかりのようなんで、このまま続いてくれるといいのだけど。

ところで、このタイトルはちょっと違うような気がする…。作品内容にそぐわない軽さと言うか…記号的と言うか…。最初に買わなかったのも、このタイトルが原因の一つではあったんだよなー。

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