『灼熱のエスクード-MATERIAL GIRL-』読了
『灼熱のエスクード-MATERIAL GIRL-』(貴子潤一郎/富士見ファンタジア文庫)読了。
表紙の白ゴスレイニーさんに正直欲望がムラムラして大変に困ります(枕)。
まあ冗談とも冗談でもない戯言はともかく、煉獄から灼熱にタイトル変更となったけれども、ひょっとしてこれは路線変更を意味するのであろうか。少なくとも、表紙からしてイラストの雰囲気が変わってしまっているなあ。表紙からして一瞬誰?と思ってしまったのはまだ序の口。薫くんは明らかに年齢が5才くらい若返ってませんか?ルーシアも可愛くなりすぎじゃありませんか?エロ可愛いレイニーさんはとにかく最高じゃありませんか?ロード・アルフェルムはすっかりただの変な人になっていませんか!?どうなってんのそこんとこ!?
すいません。興奮し過ぎました。
ええと、まあ、全体的により広い層に向けて描かれるようになっていて、分かりやすくなっていていいんじゃないでしょうか。エログロ成分も大分控えめになっていたしね(そうは言っても、椅子に縛り付けられて羞恥に悶えるレイニーさんとかがいるわけですが!たまらん!…いや、僕の性癖はこの際どうでもいいんですが)(性癖かよ)。
すいません、また興奮し過ぎました。
それで・・・えーと何を書こうと思ったんだっけな…。正直、もうレイニーさんが活躍してくれるだけで(あとアルフェルムが出てきて来るだけで)、もう何もかもが満たされてしまって、つっこむところが無いんだけど…。まあ百戦錬磨の魑魅魍魎(文字通りだけど)が今回はわんさか出てきてしまって、まだ若い薫ではどうにも荷が重い感じ。大体、数百年を生きて人間の中で生活している魔族や、ほとんど妖怪としている老魔術師とかと、未だ十数年しか生きていない薫が同じレベルで戦えるわけが無いじゃないですか。と言うか、戦いにもならんですよ。そこでこそのレイニーの活躍する余地が生まれてくるわけですな。つまり、現時点では、レイニーが活躍すると、薫が活躍する余地が無いという方程式が立ってしまい…、まあこれから未熟な薫がレイニーと肩を並べるまでを描く展開への伏線なのかもしれないな。
あと、アクション、活劇やほろりとさせられる展開なんかもいろいろ詰まっているんだけど、やっぱりこの作品は、魔族と人間の関係の作り方が面白いよなあ。魔族と人間と言うのは、もちろん命のやりとりをする関係ではあるんだけど、同時に共通する言語と知能を持った共存する関係でもあるんだよね。魔族は人を食い、弄ぶけど、同時に対等の存在としても認めている感じがあるのが興味深い。人間の女性に惚れてしまって、その夫を食い殺したあと、夫に成りすまして添い遂げるつもりいる魔族とか。人間が魔族のオークションに混じっていることに関しても、「なんだあの空気を読めないやつらは」と白眼視されるだけで、人間が混ざっていることに自体はあまり問題視してないんだよな…。なんか、魔族と人間の違いと言うのは、せいぜい”人種”ぐらいの違いなのかもしれん…(まあこいつらも人間の世界にいて長いから、わりと人間ナイズされているのかも知れんがな)。ほんと、真澄さんを始めとして、アルフェルムの執事の人(また名前が思い出せん)とか、魔族たちのキャラが面白すぎる。どう考えても人間の憎むべき敵のはずなんだけど、何でこんなに魅力的な人物なんだ…ッ!もちろんロード・アルフェルムは僕は一巻のころから超大好きな人なので、わりと変な人ぶりの中にも冷酷さを潜ませた感じで(地味に)活躍してくれたので良かったです。萌え的な観点で(うるさいよ)。
ええと、他にも薫や真澄の仇が登場したり、ルーシアになんだか過酷な運命が降りかかりそうになったり、冷酷残酷な老魔術師トリプルクラウンの、その哀しげな内面が一瞬あらわになったり、レイニーさんと薫のフラグが(意外にも)立ってきたりと、物語的にも進展があったりもするんだけど、まあ、今更書くべきことでもないよな。
とにかくレイニーさんがエロかったのが最高でした(しつこいよ)。
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コメント
ブルームクイストさんを忘れるとは何事ですか!ww
投稿: | 2009.10.07 21:02
マジすいません。読んでいる時は覚えているんだけど、なぜか感想を書くときに忘れてしまうんですよ。おかしいなあ、魔族たちの中でもかなり好きなキャラクターのはずなんだけどなあ…。
投稿: 吉兆 | 2009.10.07 21:24