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2008.03.31

その発想はなかった

http://d.hatena.ne.jp/hatikaduki/20080330

>思いついちゃった萌える人間ドラマがファンタジーで無いと実現不可だったのでファンタジー書いてるタイプのひと

あー。あああー。これで僕が感じる女性作家の共通項がだいたい説明できる。作者の中で、どのように考えられているかはともかく、実際の創作物を見てみると、作者が萌える人間ドラマが書きたい!という強烈な欲求は、確かにあるんですよね(異世界と人間ドラマのどちらを重視するかというバランスもありますが)。実際、自分はわりと関係性萌えなところがあって、キャラの記号がどうとか言うよりも、人間関係がどのように推移していくのかの方が楽しいのです。『たった一つの冴えたやり方』も好きです。

そういえば、上橋菜穂子は、精霊の守り人を書き始めたきっかけは”洋画の予告編を見てる際、炎上するバスから子供を抱えたおばさんが脱出するシーンを見たからである”(ウィキペディアより)と言っていたそうですし、まず中年の女性が少年を助け、育んでいくという関係性が最初にあったと考えてもいいでしょうね。荻原規子は、これは僕の印象ですが、徹底してガール・ミーツ・ボーイを主軸にしていて、要するに少女マンガ世界の関係性をファンタジーに持ち込んでいる。五代ゆうは、ある意味、典型的なラブストーリーが基本になっているわけで(ハーレクウィン的?偏見ですけど)、その上にファンタジーがどっしりと乗っかっている。

ただ、『十二国記』が傑作であるという点には同意なんですが、”ファンタジー”としても傑作かと言うと、個人的にはちょっと躊躇ってしまいます(たぶん、hatikadukiさんと僕はファンタジーに対して求めているものが異なっているような気もするんですが)。僕はファンタジーに対しては、実は、極論を言ってしまうとストーリーよりも、作者の想像(妄想)する異世界そのものを見たいんですよね。もちろん物語にはストーリーは不可欠ですし、関係性の快楽もあれば嬉しいところなんですが、それはあくまでも作者の妄想を具現化した異世界そのものを描く、言ってみればツールみたいな感覚かなあ。

その点、『十二国記』は、作者の理性がとことんまで作品全体を支配しているんですよね(まあ、実際はどうなのかわかりませんが)。世界に遊びが無い。地に足がつきすぎているといっても良いのかもれない。全体が作者の制御下におかれているために、作者の主張がストレートに表に出すぎていて多様な読み方が難しい、つまり、物語に”飛躍”が足りないと言う点が惜しいと感じるところなのです。もっともこれは欠点でもなんでもなくて、むしろ、作者が異世界の仕組みをシンプルに(シンプルってのは分かりやすくて強い)構築しているからこそ、キャラクターが自由に動けるし、キャラクターの関係性の快楽も生まれて来るわけですし、そのバランス感覚こそが非凡なものであると理解しているんですけど。

まあ、それらは作品の方向性の問題でしかなく、同じファンタジーの中でも、論理を重視することと、感覚を重視することでも変わってくるので、結局は個人の趣味の問題に還元されてしまうものではあるんですけどね。

しかし、『ゼロの使い魔』って、僕の想像以上に論理的な事をやっているんですな…。そうか、あれは、セーラー服と言う概念を、再構築する過程を萌え展開で修飾したものだったんですか。驚きだ…。しかし、残念なことにセーラー服の萌え要素が今ひとつ僕にはピンと来ないもので、論理は分かっても実感として理解出来ない…。申し訳ないことです。とりあえず、井辻朱美の本を読んで勉強しなおしてきます(積んでました)。

あと、オススメされた『マルタ・サギー』シリーズを読んでみることにします。

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『灼熱のエスクード-MATERIAL GIRL-』読了

51sorge1yql__ss500_灼熱のエスクード-MATERIAL GIRL-』(貴子潤一郎/富士見ファンタジア文庫)読了。

表紙の白ゴスレイニーさんに正直欲望がムラムラして大変に困ります(枕)。

まあ冗談とも冗談でもない戯言はともかく、煉獄から灼熱にタイトル変更となったけれども、ひょっとしてこれは路線変更を意味するのであろうか。少なくとも、表紙からしてイラストの雰囲気が変わってしまっているなあ。表紙からして一瞬誰?と思ってしまったのはまだ序の口。薫くんは明らかに年齢が5才くらい若返ってませんか?ルーシアも可愛くなりすぎじゃありませんか?エロ可愛いレイニーさんはとにかく最高じゃありませんか?ロード・アルフェルムはすっかりただの変な人になっていませんか!?どうなってんのそこんとこ!?

すいません。興奮し過ぎました。

ええと、まあ、全体的により広い層に向けて描かれるようになっていて、分かりやすくなっていていいんじゃないでしょうか。エログロ成分も大分控えめになっていたしね(そうは言っても、椅子に縛り付けられて羞恥に悶えるレイニーさんとかがいるわけですが!たまらん!…いや、僕の性癖はこの際どうでもいいんですが)(性癖かよ)。

すいません、また興奮し過ぎました。

それで・・・えーと何を書こうと思ったんだっけな…。正直、もうレイニーさんが活躍してくれるだけで(あとアルフェルムが出てきて来るだけで)、もう何もかもが満たされてしまって、つっこむところが無いんだけど…。まあ百戦錬磨の魑魅魍魎(文字通りだけど)が今回はわんさか出てきてしまって、まだ若い薫ではどうにも荷が重い感じ。大体、数百年を生きて人間の中で生活している魔族や、ほとんど妖怪としている老魔術師とかと、未だ十数年しか生きていない薫が同じレベルで戦えるわけが無いじゃないですか。と言うか、戦いにもならんですよ。そこでこそのレイニーの活躍する余地が生まれてくるわけですな。つまり、現時点では、レイニーが活躍すると、薫が活躍する余地が無いという方程式が立ってしまい…、まあこれから未熟な薫がレイニーと肩を並べるまでを描く展開への伏線なのかもしれないな。

あと、アクション、活劇やほろりとさせられる展開なんかもいろいろ詰まっているんだけど、やっぱりこの作品は、魔族と人間の関係の作り方が面白いよなあ。魔族と人間と言うのは、もちろん命のやりとりをする関係ではあるんだけど、同時に共通する言語と知能を持った共存する関係でもあるんだよね。魔族は人を食い、弄ぶけど、同時に対等の存在としても認めている感じがあるのが興味深い。人間の女性に惚れてしまって、その夫を食い殺したあと、夫に成りすまして添い遂げるつもりいる魔族とか。人間が魔族のオークションに混じっていることに関しても、「なんだあの空気を読めないやつらは」と白眼視されるだけで、人間が混ざっていることに自体はあまり問題視してないんだよな…。なんか、魔族と人間の違いと言うのは、せいぜい”人種”ぐらいの違いなのかもしれん…(まあこいつらも人間の世界にいて長いから、わりと人間ナイズされているのかも知れんがな)。ほんと、真澄さんを始めとして、アルフェルムの執事の人(また名前が思い出せん)とか、魔族たちのキャラが面白すぎる。どう考えても人間の憎むべき敵のはずなんだけど、何でこんなに魅力的な人物なんだ…ッ!もちろんロード・アルフェルムは僕は一巻のころから超大好きな人なので、わりと変な人ぶりの中にも冷酷さを潜ませた感じで(地味に)活躍してくれたので良かったです。萌え的な観点で(うるさいよ)。

ええと、他にも薫や真澄の仇が登場したり、ルーシアになんだか過酷な運命が降りかかりそうになったり、冷酷残酷な老魔術師トリプルクラウンの、その哀しげな内面が一瞬あらわになったり、レイニーさんと薫のフラグが(意外にも)立ってきたりと、物語的にも進展があったりもするんだけど、まあ、今更書くべきことでもないよな。

とにかくレイニーさんがエロかったのが最高でした(しつこいよ)。

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2008.03.30

メモ

・『アンダーザローズ(5)―春の賛歌』(船戸明里)が素晴らし過ぎる…(うっとり…)。

・”こうあるべき”と言う高いモラルから生じる独善をウィリアムによって打ち砕かれたレイチェル先生が、本当の意味で”正しいこと”を為そうとする姿に感動した。己を汚れ役にすることも厭わず、堂々と悪意に立ち向かっていく姿が格好いいよなあ。

・表紙も少しずつ明るさが生まれてきて、これはひょっとして作品内容も暗示しているのかしら?51cphaoy06l__ss500_







ハチワンダイバードラマ化。 ……ここまで原作に対してリスペクトの欠片も無い改変を見ると、なんていうの?日本のTVの低俗さが伝わってくるというか…殺意の波動に目覚めてしまいそうになるというか…。もう心の底から”どうでもいい”としか言えん。

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『鉤爪の収穫』読了

51zmavdxvzl__ss500_鉤爪の収穫』(エリック・ガルシア/ヴィレッジブックス)読了。

エリック・ガルシアの恐竜ハードボイルド第三弾は、またしても女関係でややこしい事態に巻き込まれるヴィンセント・ルビオの受難…と言うにはいささか重過ぎる内容だった。

今までのコメディタッチの物語から一転、ルビオの苦い青春の日々から生じる葛藤が中心になっている。とあるマフィアのボスからの(半ば脅迫の)依頼によって、マイアミでの組織抗争に巻き込まれてしまったルビオは、敵対組織のボスがかつての親友とその妹である事を知る。親友を、そしてその妹であるかつての恋人を陥れることなど出来るはずも無く、しかし、依頼を遂行せねばルビオの命は風前の灯。苦悩しながらも、生来のお人好し気質を発揮させていくうちに、成り行きで2重3重スパイまでこなす羽目になってしまったルビオを明日はどっちだ!?

とまあ、常時苦しい立場に置かれてしまったルビオが、ヘタレ気質全開で右往左往するのが物語の主眼になっている。まあ、相変わらずノリの軽いルビオのキャラクターのおかげで、あっちこっちで嘘をつきまくり、ギャングを陥れたり逆に罠にはめられたりとかなりひどい状況になっているにも関わらず、むしろそのドタバタを愉快になってくるのはさすがだなあ。「さらば愛しの鉤爪」でも相棒を務めた女探偵ブレンダとの掛け合いも相変わらず楽しいし、ルビオの過去が明かされるあたりはシリーズものの醍醐味ですな。

そんな常時軽いノリではあるんだけど、かなり危険が危険で大ピンチな状況であるのは変わらないので、ルビオは常に厳しい選択をせまられ続けている。かつての恋人、親友を助けるのか、しかし、そのためには己の命を賭けなくてはならない…。失敗すれば、残酷なる死、成功してもただではすまない。そんなギリギリの状況の中、ルビオは決死の綱渡りを開始するわけだけど、我らがルビオさんがそんな格好良く決めてくれるはずもなく、ギャングにはボコられ、女には騙され、散々な目に合ってしまうわけですな。

ところがどっこい、ちっぽけなプライドを胸に、逆境に立ち向かって行く主人公を見よ!たとえ最後に、残酷な、あまりにも残酷な真実が明らかになろうとも、彼の反骨は打ち折れることは無いのだ。

ヘタレで、女に弱くて、気も小さい、ついでにハープ中毒な、しかし、誇りを知る男の、極めてハードボイルドな一面が見られる快作であった。

しかし、もう恐竜とか、どうでも良くないか、この話…。

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2008.03.29

買ったもの

1.『呪街(2)』 惣本蒼 講談社
2.『銃姫 Sincerely Noght』 原作:高殿円 漫画:一文字蛍 講談社
3.『DRAGON FLY 01』 前嶋重機 ワニマガジン社
4.『女王蟻(1)(2)』 大井昌和 幻冬舎
5.『荻浦嬢瑠璃は敗北しない』 元長柾木 角川書店 

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『薔薇のマリアVIII ただ祈り願え儚きさだめたちよ』読了

51ohccfqiol__ss500_薔薇のマリアVIII.ただ祈り願え儚きさだめたちよ』(十文字青/角川スニーカー文庫)読了。

いやー何なんだろうねこれ。作者は一体、どこからこんなアイディアを思いついたのか、さっぱりわからんぜ。乱暴な言い方をしてしまえば要するに○オチなわけだけど、もちろん、それだけで片付けられる内容じゃないよねえ(ある意味、これもセカイ系とでも言うのか?)。もはや薔薇のマリアシリーズにおいて、もう一人の主人公とでも言いうべきアジアンの内的世界を徹底的に、えぐりこむように描写しまくっている。

えーと、つまり何が言いたいかといいますとね、この一冊で、十文字青は、今まではあくまでも脇役的存在であったアジアンを、主要人物級に、とりわけマリアに匹敵するほどのキャラクターに肉付けをしようとしているわけですよ。マリアはこれまで十巻近くをかけて少しずつ描写されてきたがゆえの人格的厚みが存在しているわけだけど、アジアンはそこまで描写がなかった(と言うより、内心を明かさないキャラクターだった)。このままだと、アジアン編を進めていく上で、マリアに対して対等な立場になれない、と作者は判断したのだろう(と僕は思っているだけなんだけどね)。そこで、作者の凄まじいアクロバットによって、アジアンの始まりから現在に至るまでの葛藤と、マリアに対する想いを、この一冊に超圧縮して描いたわけですな。マリアが十巻近くかけたことを一巻でやっちゃおうと言うのだから、そりゃもー歪つなもんなだけど、その歪さが逆にサスペンスフルな緊張感をもたらしているように思えるんだから、地力のある作家ってすげーなー、と感歎いたしました。

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メモ

脳内会議における激しい議論の結果、『夜は短し歩けよ乙女』のコミック版を買ってしまいました。内容は…まあ、やっぱり難しいよね、うん…。原作準拠の部分はともかく、オリジナル部分の浮き方が…いや、まあ、頑張っているとは思うんだけど…。

勢い余って『狼と香辛料』のコミック版まで購入。い、いいじゃないかよう!小梅けいとは好きなんだもん(もんとか言うな)!

『超人ロック エピタフ』は、面白いなあ。永遠の命を持ち、歴史の裏側に関わってきたロックが、後年、とある歴史的人物の実像について語る、と言う趣向か。つまり、インタビュー・ウィズ・スーパーマン、ですな。現在(インタビュー時点)と、過去の出来事が交互に行き来しつつ、”あの”ブリアン・ド・ラージュの生涯が語られる。おら、なんだかわくわくしてたぞ!

佐々木少年は凄いとしか言いようがない。かなりオリジナルな展開になってきたのに、この作品は『月姫』以外何者でもねええー!

ところで、今頃になって無限の住人がアニメ化とか…しかも真下監督。もう、何がおこるかわかんねーな…。

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買ったもの

1.『ガゴゼ(4)』 アントンシク 幻冬舎
2.『デトロイト・メタル・シティ(5)』 若杉公徳 白泉社
3.『超人ロック エピタフ(1)』 聖悠紀 メディアファクトリー
4.『夜は短し歩けよ乙女 第一集』 原作:森見登見彦 漫画:琴音らんまる 角川書店
5.『狼と香辛料(1)』 原作:支倉凍砂 作画:小梅けいと メディアワークス
6.『真月譚月姫(6)』 原作:TYPE-MOON 作画:佐々木少年 メディアワークス
7.『アンダー ザ ローズ(5)』 船戸明里 幻冬舎
8.『マーベラス・ツインズ(2)』 古龍 ゲームシティ文庫

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2008.03.27

買ったもの

1.『四畳半神話体系』 森見登見彦 角川書店
2.『オブ・ザ・ベースボール』 円城塔 文藝春秋
3.『ユーベルブラッド(7)』 塩野干支郎次 スクウェア・エニックス

しかし、自分はどれだけ森見登見彦が好きなのだろうか…。『夜は短し歩けよ乙女』のコミック版については、現在検討中だ。果たして、オレ脳内会議はどのような結論を出すのであろうか。

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メモ

体調絶不調。

なんもやる気がしねー。

しょうがないので、買ったものだけ書いて寝ます。

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2008.03.25

『MAMA』読了

51yzi0nbk6l__ss500_MAMA』(紅玉いづき/電撃文庫)読了。

最近、いろいろとファンタジー(ここでは狭義のジャンルの意味でのものね)をよく読んでいるんだけど(この『MAMA』もそうだし、西魚ナリコの『時と黄昏の狭間』もそう)、ものすごく面白いと思ったファンタジーがなぜか全員女性作家と言うのは、なにか意味があるのだろうか。ふと振り返ってみると、上橋菜穂子も好きだし、荻原規子も好きだったし、梨木果歩も面白かったなあ。五代ゆうも入れてもいいか。男性作家でファンタジーを書いている人で、面白かった人が、最近ちょっと思いつかない。

なぜなのか、と言うことをちょっと考えてみると、女性的な観点なのかもしれないけど、どの作家も、異世界を描きながらも、設定そのものには囚われず、空気感を紡ぎだすことに腐心しているということがまずあると思う。そこには設定厨がよく陥りがちな堅苦しさがなく、ごく自然に異世界が現出してくるのだけど、同時にあくまでも作家たちの視点は、”人間”に固定されているところが良いのだろうと思う。このあたりは、男性との視点の違いなんだろうなあ。異界を表現するのに、風景描写に費やすのではなく、あくまでも人間同士のやりとりの中から異世界を生み出す。心の交流、ロマンスを通じて、読者は異世界を直感として理解していけるようになる。のかもしれない。うーむ、よくわからんです。

さて、『MAMA』という作品についてだけど、これはまさに、人間に対する愛情をに満ちた異世界ファンタジーでありますね。誰かを愛するということはどういうことなのか。何かを得るということはどういうことなのか、と言う誰もが抱える当たり前の事を、残酷に、そして優しく描いている。ファンタジーって言うのは、いわゆる逃避文学と呼ばれることがあるけれども、本当に優れたファンタジーは、単に異世界を描くのではなく、幻想の世界でもって”人間”を描くものなんだよね。現実でもいくらでも起こっている残酷なもの。ファンタジーだからこそ、残酷から逃げてはいけないのだと思う。

トトとホーイチが襲われた不幸と言うのは、実のところ人生では良くあることでもあるわけです。集団から排斥され、はじき出されたものたちが、お互いにすがって生きることに何の間違いがあるだろうか。でも、そうして依存しあった関係は、結局はいつかは崩壊することは避けられないことなのです。特に、彼女と彼は、その存在意義が根本的に異なる存在であるわけだから。彼女とともに生きれば、彼は彼でなくなってしまう。彼が彼として生きようとすれば、彼女を殺さずにはいられないだろう。その危うさを、ホーイチはもちろん分かっていただろうことは間違いないし、自分がいなくなったあと、彼女を自分とは違ったやり方で守ってくれる相手も探していたのかもしれない(そこまで積極的じゃないかもしれないけど)。だから、多分、最後のあれはほとんど自殺も同然なんじゃないかと思う。自分の役目は終わったから。本当の意味で彼女を守ってくれる相手も見つけたから。

その時、彼は何をおもっていたんだろうねえ…。彼が思う彼女への気持ち、彼女が知った、彼への気持ち。主従であり、親子であり、恋人であった二人は、結局、お互いの事を本当につながりあうことは出来ていなかったのかもしれない。ただ傷を舐めあっただけだったのかもしれない。それでも、彼女のために出来る、唯一の、冴えたやり方を選んだ人食いの魔物の心には、確かに、そういう何かの気持ちがあったんだろうと、思いますですよ。

「MAMA」の後日談。「AND」も同時に収録。
「MAMA」で語られなかった「彼女」の気持ちに救いがもたらされる。一言で言えば、要するに”愛”、と言うやつだ。子を思う親の気持ち。ただ溢れるばかりのそれが、救われなかったそれが、結実する。これによって、「MAMA」で描かれたものもまた、結末を迎えるわけだ。親から子へ、子からそのまた子へ。受け継がれていくもの、とかね。それって、言葉にすると陳腐だけど、だからまあ、それはそれでいいんじゃないかと思いましたですよ。

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2008.03.23

『荒野に獣慟哭す』の7巻発売について

61uc3ehiivl__ss500_荒野に獣慟哭す』の7巻発売。いやもう…伊藤勢ファンとしては、なんと言うか、感慨無量と言うか…。もう言葉に出来ない心境です。

ついに…ついに!…伊藤勢作品(異世界ものを除く)にして、初めて”海を越えた”ぞ!

もともと、オリエンタリズム溢れる、雑多な世界観を内包しており、海外(特に南米とかインドなど)への志向を強く持ちつつ、常に何らかの原因(作品の不人気、雑誌の休刊など)により、国外に出る前に連載終了の憂き目をあってきた伊藤勢が、ついに国外、しかも中南米へ物語が推移した!

今は、自分の中の喜びを噛み締めるのみである。

ここから、伊藤勢がどのような物語を紡いでいくのか。オカルトを基調にしながらも、常に実践主義とも言うべき、独特の現実認識をメインテーマにしているこの作者だけに、オカルト色が強まっていくメキシコ編をどのように展開させていくのか、今からわくわくして仕方が無い。

やべー、オレ、むちゃくちゃ楽しいわ。

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買ったもの

1.『荒野に獣慟哭す(7)』 原作:夢枕獏 漫画:伊藤勢 講談社
2.『眼鏡なカノジョ』 TOBI ソフトバンククリエイティブ
3.『鋼の錬金術師(19)』 荒川弘 スクウェア・エニックス
4.『ねくろま(4)』 平坂読 MF文庫J
5.『銃姫(9) It is Not to be "Now"』 高殿円 MF文庫J
6.『暁と黄昏の狭間Ⅱ 薬王樹の書』 西魚リツコ カッパノベルス
7.『<本の姫>は謳う(2)』 多崎礼 中央公論新社

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2008.03.21

『脳Rギュル(2) ショートツ心臓とヤネ裏の卵』読了

5155alogl0l__ss500_脳Rギュル(2) ショートツ心臓とヤネ裏のタマゴ』(佐藤大とストーリーライダーズ/ガガガ文庫)読了。

相変わらず面白い。似非大正ロマンにエログロナンセンスをほどよくまぶし、陰謀と策略に翻弄される男と、恋に恋する少女たちを配置したら凄いことになっちゃった作品と言えるのかも。

主人公のはずのギヤマは上手くいかない現実に苛立ち、八つ当たりめいた自棄的な行動を繰り返し、ホトリはかつてあったはずの幸せをもとめて”脳R”の幻想に堕ち、シイにはガールズラヴのかほりが漂う。

なんとも混沌、なんともグロテスク。なんとも悪趣味。

そんな混沌とした作品が大好きな吉兆さんとしては、まさに至福の読書でございました。

個人的には、ギヤマが徹底的にクズ野郎化しているところがたまらなかった。自分が壊してしまったものを直視することが出来ず、ホトリを避け、シイを遠ざけ、しかしてオトラの魔性に取り込まれる。まったくどうしようもねえ野郎だぜ!

そんな自分に怒りと嫌悪を抱きつつ、今更生き方を変えることも出来ない不器用な男なギヤマが、ついにホトリが”堕ちた”ことで、過去の罪に向き合わざるを得なくなって来るのではなかろうか。

彼がどのような決断を下すのかが、おそらく3巻の結論になりそうな予感がします。

あー、シイちゃん?彼女はもう”彼女”と仲良くしていたほうがみんな平和なんじゃない?

(なんでお前そんなにシイに冷たいんだよ…)(いや、だって、彼女、全然物語に関わってこないじゃない。主要キャラのはずなのに)(そういやそうだな…いや、きっとこれから活躍するに違いない!)(でも、彼女が活躍するということは、ギヤマは昔の女を捨てて若い女に走るわけ?それって無節操っぽくない?)(それは…まあなあ)

などと言う脳内会議が白熱した議論を交わしたことも今となっては良い思い出です。結論、ギヤマは死ね…じゃなかった。責任を取れ、と言うことでFA。

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2008.03.20

『君のための物語』読了

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君のための物語』(水鏡稀人/電撃文庫)読了。

いやーまいったねこれは。物語を愛する人のための物語、というと実に”くさい”のだけど、そういう作品が大好きなんだからしょうがねーよなー。

この作品については、好き、としか言えないので、実に感想を書くのに困っているのが正直なところなのだけど、この作品には、(上手く説明が出来ないのだけど)物語を読んでいていいよな、と思う瞬間はがあるのです。例えば第一章のクライマックスで、”セリュサの世界”が現出するシーンなどがまさにそれ。

彼女の横顔。お茶を楽しむ黒ずくめの青年。飛行船。青い空へ飛行船が浮かび上がる。彼女が手を振る。自分も手を振る。笑顔…。

本当に、この作品を読んでいて良かったなあ、と思う場面だったのだ。

ちょっと無粋なことを書くと、ある意味、黒ずくめの人外の美青年という夢幻魔美也を例に挙げるまでもなく、ある種の典型とさえ言える存在と売れない作家志望でフリーの新聞記者である主人公の、皮肉を言い合ったり友情を培ったりするというのを眺めたいというある種の欲望がたぶん作者にはるとおもうのだけど、そこから始まってここまで美しい物語が描けるとは本当に見事だと思うのだった。

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2008.03.19

メモ

クソ!クソ!!ふざけッンのもいいかげんにしろよなあ!

『新興宗教オモイデ教外伝(2) ~夜考事件~』って続きモンかよ!次回に続くってなんだそりゃ!!

まあ、オレにとっての事件なんてこんなもんだ。

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買ったもの

1.『サイレントラヴァーズⅣ 真実を君に』 吉村夜 富士見ファンタジア文庫
2.『青い花(3)』 志村貴子 大田出版
3.『ここに愛の手を 高橋葉介ベストセレクション』 高橋葉介 宙出版
4.『それでも町は廻っている(4)』 石黒正数 講談社
5.『ネムルバカ』 石黒正数 徳間書店
6.『ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日(3)』 原作:横山光輝 脚本:今川泰宏 漫画:戸田泰成 秋田書店
7.『夏のあらし!(3)』 小林尽 講談社
8.『ハチワンダイバー(6)』 柴田ヨクサル 白泉社

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メモ

あ!『夏のあらし!』を買うのを忘れた!

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買ったもの

1.『新興宗教オモイデ教外伝(2) ~夜考事件~』 原田宇陀児 ガガガ文庫
2.『樹海人魚(2)』 中村九郎 ガガガ文庫
3.『絶対可憐チルドレン(12)』 椎名高志 小学館
4.『史上最強の弟子ケンイチ(28)』 松江名俊 小学館
5.『スクールランブル(20)』 小林尽 講談社
6.『エアギア(20)』 大暮維人 講談社
7.『みなみけ(5)』 桜庭コハル 講談社
8.『パンプキン・シザーズ(9)』 岩永亮太郎 講談社

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2008.03.18

メモ(桜庭一樹について、雑感)

・桜庭一樹について、ライトノベル読者の評として「ものすごく成長した」とか、「上手くなった」と言う言説を良く聞く気がするのだけど、単に昔の読み手の目が節穴だっただけなんじゃないか、という言は不思議と聞かれない。

・黒歴史として名高い『EVE The Lost One』をやっていないせいなのか、今ひとつ、昔の桜庭一樹が下手だったという認識を得られないのだが…。

・デビュー作の『ロンリネス・ガーティアン AD2015隔離都市』も、最近読んだ限りだとものすごく面白かったしな。

・まあ単に、「桜庭一樹は昔からガキにはわかんねー作品ばかり書いていたんだよ!読み手の方がようやく桜庭一樹の作品を理解できる程度に成熟してきた(追いついたきた)んだよ!」と言うことなのかもしれないのだが。

・あとは、ノベライズなどもきちんと読んでおかないと正当な評価は出来ないのかな。

・でも、たぶんアニメやゲームのノベライズで、桜庭一樹が面白いものが出てくるとはとても思えないけどね。これは上手い下手の問題でなく、むしろ、方向性の問題で。

・だって、桜庭一樹って、昔から「キャラクターとして消費される存在の”人間性”」こそに拘っていたひとなんであり、そんな人にキャラゲーのノベライズをさせてどうするんだよ、と言う話。

・でも、ちょっとどうなっているのか興味はあるな…。ちょっと探してみようかな。

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『藤堂家はカミガカリ』読了

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藤堂家はカミガカリ』(高遠豹介/電撃文庫)読了。

やべえ…これ、全然わからねえ…。なにが評価されて賞をとったのかが、どういうところが面白いのかが、まったく、わからない…。

表紙についてはネタにされているけど、これまた意味が良く分からず。一つが分からないと、いろいろと細かいところが気になってくるものではあるので、一概にどうこうは言えないにしても、それにしてもわからない。

主人公たちをあっさり受け入れる姉弟の思考回路も謎だし、組織としてまったく機能していない主人公たちの組織(命令系統があまりに杜撰すぎる…。行動原理や目的も謎だし…)、異世界なのに、まったく異世界していない(と言うか描写が無い)異世界など、いったい何をどう読めばいいのか本当にわからないんだが…。

えーっと…、これは一応、ハードボイルドアクション、と読めばいいのかしら?違う?うん、僕もそう思う。思うんだけど、他に読み方が分からないんだなあ。バディもの…としても別に主人公コンビに信頼関係があるわけではないし(僕には感じられんし)、主人公たちと護衛対象の姉弟の交流を描いた…にしては途中経過が飛ばされすぎだし(この展開でどうやったら主人公たちを信用出来るというのだ、姉よ…)、ユーモアアクション…と言うのが一番当てはまるのだろうか。

うーん、ここまで読み方が分からない話を読んだのは久しぶりだ。よって評価不能です。

この作品の評価は、他の人はどんな風に評価しているのかなあ。

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2008.03.17

メモ

体調悪し。感想を書く余裕なし。

なのでメモだけ。

カルロス・ルイス サフォンの『風の影』を知り合いに借りたので読む。他人から本をお薦めしてもらうのは、楽しみな反面、不安な気持ちもある。その知り合いの読書の趣味が、まだ良く分かっていないのでなおさらだ。まあ、これもまた読書の楽しみだろう。

あらすじを読んだかぎりでは、サスペンスミステリっぽい作品なのかと思っていたのだが、読み始めてみると全然違った。むしろ、”物語”の迷路に入り込むような幻想的な雰囲気がある。さらに、恋愛小説でもあり、歴史小説でもあるらしい。

なんか、すごく面白そうだ。
 
 
それとは別に今日(正確には昨日だが)購入した『サーベイランスマニュアル』が、大層面白かったのでここに記す。

これは素晴らしい。なにがどう素晴らしいのかは、そのうちに書くつもり。とにかく、言葉に込められた意味に多様性があるのがいいんだな。

しかし、あとがきの壮絶な頭の悪さには吹いた。

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買ったもの

1.『サーベイランスマニュアル』 関涼子 GA文庫

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2008.03.15

『under 異界ノスタルジア』読了

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under 異界ノスタルジア』(瀬那和章/電撃文庫)読了。

かなりハードにして本格的な伝奇アクション小説。物語の舞台や土台を、学園異能などで良くあるテンプレートでごまかさずに、独自に構築しようとするあたりに作者のこだわりが感じられる。僕はわりと設定厨なんで、”死”そのものを理論的に系統立てて、バトルアクションを成立させているところなんか、読んでいるだけで楽しくなってしまった。また、異界の設定とビジュアルイメージがなかなかおぞましくも美しく(死と言うものの唯一性を冒涜しきったこの設定をみよ!まるでブロイラーハウスみたいじゃないか!)、素晴らしかった。

ただ、まだまだ荒削りな点も非常に多くて、設定が設定のまま放置されていて、物語そのものにはあまり関係がない点が、僕の趣味とは微妙に外れてしまった感がある。まあ、魔界都市新宿のように、異界を設定し、その異界でも冒険譚を描こうとしているのかもしれないけど、ややセリフに説明的過ぎる点があることと、そもそもストーリーそのものにあまりピンとこなかった点が残念だった。どっちかと言うと、異界[死]を強烈にイメージさせるドロドログチョグチョな描写がなかなかにおぞましく僕の好みだったので、そっちの方に持って行ってくれると、牧野修みたいな感じで楽しくなりそうなのになあ(今思ったけど、この作者って、わりと牧野修とタイプが似ているかもしれない。ストーリーそのものよりも、細部へのこだわりが強い点なんか特に)。

と言うわけで、牧野修好きなライトノベラーであれば、わりと抑えておいたほうが良いんじゃないかと思う一作でした。電撃文庫で出ているのは、たぶん出す会社を間違えている。

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2008.03.14

『ほうかご百物語』読了

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ほうかご百物語』(峰守ひろかず/電撃文庫)読了。

例によって、非常に電撃文庫で大賞を受賞した作品らしい作品(?)。最近の流行を適度に取り入れつつ感情移入をしやすい主人公を設定し、尖ったところは極力排して読者への不快感を削ぎ落とし、ヒロインは多分に記号的ながらも、ちょっとした捻りを加えて個性を与えている。まあ、(商品としての)完成度は高いし、現在の電撃文庫は、こういった作品を中軸と言うか、大本に据えているのだろうな、と言うのが如実に分かる作品だった。

あまり褒めていないような気もするが、少なくとも退屈と言うものだけはしないので、十分に面白いとは言えるのだけど、どうも作者が一体何をしたいのかが良く分からないや…。作者のこだわり、と言うべきものがどうも見えてこないので、注目すべき(評価すべき、あるいは楽しむべき)ところに焦点が合わない感じ。うーむ…あるいはこのとらえどころの無さこそに注目すべきなのかもしれないのだが、この一作ではなんとも判断は出来ないか。まあ、新人だし、これから見えてくるのかもしれない。

いや、本当に上手く褒められなくて申し訳ないのだけど、良く出来ていることは間違いないし、面白いことは面白いので、誤解無きようお願いいたします。

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買ったもの

1.『のだめカンタービレ(20)』 二ノ宮和子 講談社
2.『Boy's Surface』 円城塔 ハヤカワJコレクション

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メモ

・最近、ちょっと気にかかった話題に関連して(直接は関係ない)。

・大森望は、僕の読書遍歴とはまったく異なる異世界からの来訪者なので、彼の視点からの書評は非常に役に立つのだ。

・大体、書評を読むという行為は、自分とは異なる読書史観を身に着けるためのもので、自分と同じような読書遍歴を持った人の書評はあまり価値が無い、とも言える(極論だが)。

・それが、まあ、大森望に搾取されているというのならその通りなのだろうけど。

・とりあえず、自分の読書史観を明確にして置くことは重要かもしれないなあ。

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2008.03.13

『悪魔のミカタ666(5) モンストラムレッド』読了

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悪魔のミカタ666(5) モンストラムレッド』(うえお久光/電撃文庫)読了。

眼○が…。バカバカしいが、スケールが大きい。なにより、意図が分からないところが恐ろしいところだ。だれが、なぜ、なんのために…それがさっぱりわからない(まあ、スコルピオン・デスロックの力なのかもしれないけど…。それでもなんのために、が不明だ)。ただ、水面下でジリジリとなにかの圧力が増してきているようではある。

夕日を連れた男がようやく自発的に動き出すことになったこともそうだし、コウが”変節”してしまったということも重要だけど、さくらがついにその正体(?)をコウの前に姿を現したことも大きな転換点ではないかと思う。現時点で、さくらに拮抗できる存在が見当たらないので、彼女の動向次第で物語はいくらでもひっくり返る可能性がある。作者もこんなジョーカーキャラ、使い難そうだなあ…。

しかし、この作者は、相変わらず物語の舞台を整えるのに異常なほどの情熱を傾けるなあ。今回なんて、まさに次回へのつなぎの回であるはずなのに、この異様なまでの緊迫感は何事だ。嵐の前の静けさを思わせる、不安感をあおるような展開に、否が応でも続きが気になる。

ところが次は『シフト』になるのか…。いや、こっちも好きだから全然問題ないけど、なかなか引っ張ってくれるなあ。

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メモ

・花粉症が大フィーバー。所用があって外出したときに、妙に調子が良かったものだからマスクをせずに出歩いたところ、夕方から夜にかけて(まさに書いている今だ)とんでもないことになった。しょうがないので、今は鼻に栓をして書いている。

・『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』のコミック版が発売されていた。なんとも絶妙なタイミング。狙ってやっていたら凄いけど、そんなわけはないか。

・これは素晴らしいコミカライズですね。少女を可愛らしさと痛々しさを持って描ける作画担当の杉基イクラってどんな漫画家なのか興味を持ったので調べてみた

・そうか…あの少女虐待アクションマンガの『Variante -ヴァリアンテ-』を描いた人だったのか…。納得だ…。

・いや、これは本当にベストマッチ。読んでみると、もはやこれ以上のコミカライズはあるまい、と思えてしまう。

・読書は、相変わらず並行作業。古川日出男を読みつつ、その他の新刊を読む。

・『倚天屠龍記(4) 魔女と魔剣と』にたまげる。まあ、実際には3巻のころからすでにその兆候はあったのだが、いよいよ本格的にツンデレラブコメ武侠小説として立ち上がってきたようだ。内容を簡単に説明すると、優柔不断な主人公にヒロインたち(ツンデレ、ヤンデレ、おしとやかなど各種属性持ち)の間をふらふらするというそれってなんて「いちご100%」?と言うストーリー。そこにモンゴル人との民族的な対立があったりして、歴史的なうねりさえ生まれてくるというこのカオス。なんだこの大河ラブコメアクションは。まさに金庸、前人未到。

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2008.03.12

買ったもの

1.『ブレイクブレイド(3)』 吉永裕ノ介 ソフトバンククリエイティブ
2.『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない(上)(下)』 原作:桜庭一樹 漫画:杉基イクラ 角川書店

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『トポロシャドゥの喪失証明 -ソウルドロップ彷徨録』読了

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トポロシャドゥの喪失証明 -ソウルドロップ彷徨録』(上遠野浩平/洋伝社)読了。

上遠野浩平の引き出しは一つしかないというのは分かっているけれども、電撃文庫のシリーズに比べると、まだしもこちらのシリーズの方が未来に明るさが見えなくも無いかなあ。少なくとも、登場人物たちは社会人だ(なんだそりゃ)。もっとも、その社会人ぶりも、良くも悪くも”リアル”ではないのだが(でも『リアルであること』なんてたいして重要な問題でもないぜ!)、ある種のファンタジーとしての意義はあると思う。何故と言うならば、命と引き換えにしても良いものがある、というそれだけことさえも得られないのがこの世の中であって、あるいは自分ではそれはなによりも大切なものであったはずのものが、他人には何の価値も無いものであったり、さらに救われない話だったりすると単なる思い込みであったりしたりする。

上遠野浩平のひどいところは、そういうどうしようもない状況だけを設定しておいて、決着もつけないまま放り出してしまうところだ。最近の上遠野浩平の作品から強く感じることなのだが、もともと持っていた世界への違和と閉塞感がさらに強固さを増し、描く作品自体が袋小路に陥りつつあるように思う。これは、おそらく上遠野浩平自身がその閉塞から解放できていないという点でもあるのかもしれないし、そもそも結論が出るような話ではないことでもある。

だからこそこの作品のラストはなんの救いもないものになる。ソウルドロップシリーズは、(適切な表現なのか分からないのだが)あらゆる価値が相対論に落ち込んでしまった世界で、人はどのように生きていくべきなのか、あるいは生きていけないのかと言うことを描かれと僕は感じるのだけど、結局、諸三谷が命と引き返にしようとしたものは、本当のものだったのかどうなのか…と言う点がどうしようもない。命と引き換えするもの(=キャビネッセンス)すら”代替物”が存在するのであれば、一体、人間は何を信じて生きていけば良いと言うのか。

……まあ、結局、そんなもんはどうでもいい、と言うのが、我らが主人公の伊佐の結論になっちまうわけだが、それじゃあ、一冊かけてやってきたことはなんだったんだよう。いや、本物だろうと代替物であろうと、信じて行動すればどっちでもかまわないということなんだろうけど、それって救いになるのか?と言う気もするんだが、まあそれこそウダウダ考えても答えが出るものではないしな・・・ってまさかその不毛さを一作かけて描いているのかっ!?

…なんかもー…厭すぎる…。

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2008.03.10

『柳生百合剣』読了

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柳生百合剣』(荒山徹/朝日新聞社)読了。

今更ながらだけど読んだ。……何と言うか……たしかに世の中には悪意で営める職業というか、己のエゴで営める職業が存在するのだな、と思った。ここまで己の欲望、嗜好、好悪、愛憎を赤裸々にぶちまけている作家は、正直なところ他にそれほど多くは知らないのだが(ベクトルは違うけど古川日出男くらいかもしれん)、この『柳生百合剣』もやはりひどかった。もちろん単純に奇想とかスケールの大きさと言う点においては荒山徹作品の中ではわりと大人しい…と言うか、普通に面白い伝奇小説の範疇に収まっているのだけど、この作品は、もう単純に作者の大人気なさ大爆発と言う点でひどい。

いや、何が言いたいかというともちろんウラギリジョーのことなんですがね。なんつーか、『SHINOBI』に恨み骨髄、末代まで祟らんとでも言うべき吐き気を催す執念を感じたよ。そこまでオダギリジョーが嫌いかと。いや、嫌いなんだろうけど、自作の中でパロった上にそのプライドをズタズタにするようにぶち殺したあたり、本当に恐怖いたしましたよ僕は!そもそも、このウラギリジョーって、ストーリー上でまったく存在の必要の無いキャラであることが明らかである以上、本当に私怨を晴らすためだけに登場させたんだろうな…。

なんと言うか、本当に荒山先生は小説家になって良かったですよね!他の職業についていたら大変なことになっていたよね、きっと!!

あとは…まあ大体において普通に面白い伝奇小説であったと言って良いんじゃないかと思いました。まあ敵の(例によって朝鮮妖術ですよ)仕掛けた柳生断絶の妖術がノー伏線ノー説明であるあたりはいつものことだし、百合剣の意味が分かった瞬間に”アホか!”と思わずつぶやいたりするのも荒山作品なら普通だし、石破ラブラブ天驚拳だったりするのも、まあ荒山徹だしなあ・・・で済ませられるし。うん、何も問題はないな。

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2008.03.09

『ツァラトゥストラへの階段2』読了

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ツァラトゥストラへの階段2』(土橋真二郎/電撃文庫)読了。

…パルス能力が男女によって違うなんていきなり言われてもなあ…。そうすると、前回、飛鳥は純粋に反射神経だけで戦っていたということになるのか?ううむ…まあいいか。

相変わらず超面白い。実を言うとあまり分析的に評価出来ないぐらいに面白くて、感想を書く手も困惑しがちだ。本当にどこが面白いのだろう…?と自分でも不思議なくらいに好きな作品。そもそも、『扉の外』の頃から死ぬほど好きだったのだけど、ここに来てさらに面白くなって来た。

ただ、実を言うと、ギャンブル(ゲーム)小説としてはそれほど高品質でもないかな、と思う。特に今回は、ゲームのルールに意図的であると思うけど、穴が多くて、ほぼ力伎でケリがつくゲームになっているため、駆け引きのスリルはあまり感じられない。実際の駆け引き部分は、主人公のパルス能力によって処理してしまっているしね。

しかし、サスペンス小説としては話が別だ。それは、人間関係の危うさ、人が人であることの不安定さと言うべきものだ。人間を人間として保障してくれるのは、社会のルールや、他者との関わりだけなのだが、この”ゲーム”の中では社会のルールが通用しない。と言うことは、ゲーム中は、彼らは人間ではなく”孤人”として生き、そして生存を勝ち取らなければならない。その中で生まれる他者との関わりは、必然的に打算と不信が渦を巻く。それは、人間が社会的な動物ではなくなっていくことを意味している(ラストで舞が、プレイヤーもゲームを離れれば普通の人、みたいなことを言っていたけど、それが社会性と言うもののことだろう)。

社会と言う虚飾を剥ぎ取られた状況で、人間は何を選択するのか、と言うところにそれぞれの本質がプリミティブに立ち現れてくるところが、この作品の面白さなのだろうと思う。己の駒としてしか他者を見ないもの、利益のみで動くもの、復讐心を滾らせるもの。それぞれの人格が原始的に純化していく中、だからこそ、福原が最後にとった行動があまりにも美しい。

人が人であるために必要なもの。それは、本能とかに抗する理性とかそういうものじゃなくて、もうちょっと当たり前の感情だって、ある。一度逃げ出した福原が、再びゲームに立ち戻って戦いを再開した理由は、まさにそれだ。この世のあらゆる事象をデータとして分析する力を得た福原が、”複雑なデータの集合体”を舐めてみて、やっぱりしょっぱかったと述懐するくだりは、思わず感動してしまった。肉体とは精神の乗り物に過ぎない…けれども、肉体を介さなくては、人は触れ合うことさえも出来ないのだ。

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メモ

何かしようと思いつつ、だらだらと過ごしてしまいそうな気分だった。何かが焦る。しかし、何が焦るのかが分からない。

こういうときは、一つのことだけを考えよう。と、近所のファミレスで、本を読みながら居座る。今日は天気が良く、日差しが差し込んでいる。時折、窓の外の人の流れをぼんやりと眺める。でも、人そのものは見ない。と言うより、観れていない。閉じているなあ。ふと思いついたことがあって忘れないうちに書きとめようと思ったけれども、筆記用具もノートも持っておらず、そうこうするうちに忘れてしまう。残念。次からは常備することにしよう。

蘭光生…じゃない、式貴士の『カンタン刑』が出ていたので思わず買ってしまう。おお、これが噂に名高い…。以前から読みたいと思っていたのだが、再販されるとはありがたいことである。世も末だな。

とりあえず表題作をいそいそと読…………うぎゃあぁぁぁぁぁぁぁああああっぁっぁあぁぁ!

凄い展開になるとは聞いていたが、一応しておいた心の準備がまったく無駄だったぜ…。まさにエログロナンセンスの極みである。世の中には凄い作品があるものだ。

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買ったもの

1.『カンタン刑』 式貴士 角川ホラー文庫
2.『零崎曲識の人間人間』 西尾維新 講談社ノベルス
3.『春季限定いちごタルト事件(前)』 原作:米村穂信 作画:饅頭屋餡子 スクウェア・エニックス
4.『インフィニティブレード(2)』 KEN+ キルタイムコミュニケーション
5.『9つの物語』 橋本紡 集英社
6.『ゴッドスター』 古川日出男 新潮社

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2008.03.08

不覚にも笑ってしまった

博物士さんのところを覗いてみたら、3/6の記事に自分の感想がリンクされていた。ものすごくありがたい気持ちになる…前に壮絶に吹いた。

『絶望系』をツマラナイと言えるようなら,未だ大丈夫だろう。

と書いたあとに自分の感想がリンクされていて、いきなり書き出しが

非常に面白かった。~

で始まっているのを読んで笑わずにいられようか!いられようか!(2回も言うなよ)

しかし、まったく反論出来ないなあ。

あんな悪趣味と悪意で作られたような作品に、メタではなくベタに強く共感しているところなんか、我ながらちょっと引く。とはいえ、これが大好きな作品であることは否定出来ないからしょうがないのだけれども。

リアルさの欠片も無いのだけども、その絶望の手触りが異様なほどリアル。それがリアルに受け取れるというだけで、人間としてダメダメなんだよな。

まあ、世界に自分が適合できないのなら、世界を自分に適合させればいいじゃない、と言う話でもあるので、その意味ではものすごい前向きな話でもあるわけですよ。たぶん。

しかし、3年前の自分の熱意は凄いと思った。なんか嫌なことでもあったのかもしれん(まあ、今に始まったことでもないけど)。

(追記)
そういえば絶望系のテーマの系譜は初めて知った。今度読んでみようかな…。

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『私立!三十三間堂学院(7)』読了

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私立!三十三間堂学院(7)』(佐藤ケイ/電撃文庫)読了。

大勢の女性キャラが凄まじい勢いでキャラ立てされていき、暴走をほしいままにする長編に比べると、今回の短編集では、キャラクター一人一人が持つ背景を掘り下げることでちゃんと話が成立しているのがすげーよな。これは、キャラクターの持つバックボーン(生まれ、性格、家族関係などキャラクターを構成する歴史そのもの)を精密に生み出していないと、素晴らしいものは生まれにくい。表面をなぞるだけで終わってしまうからね。結局、人間関係が生み出す波乱や摩擦(つまり関係性の快楽)に頼らざるを得なくなる。そういうのは、キャラ単独で物語に屹立するもの持っていない、と言うことだと思うわけです。キャラクターが多くなればなるほど、キャラはどんどん記号的にならざるを得ないのは仕方が無いことなかもしれないのだけれども、ちょっとそれでは寂しいものがある。

で、そこでこの佐藤ケイですよ。佐藤ケイは、ほぼ完璧にキャラクターの『歴史』を掌握していると言っていい。作品そのものに目を向けてみればそれは明らかである。己の才能の限界について悩む金田伊緒が、友人との差に感じるコンプレックスを乗り越えるまでを描いた『剣道部夏合宿』。『千住家本家帰宅』では、花音の千住家当主として背負ってきた凄まじい重みと、その重みを跳ね返して毅然として立つ花音の姿が描かれている。『墓参り』では法之とかづちの、幼馴染としての絆を描いているし、『夏祭り』では単なるにぎやかしと思われていた増永南の驚くほどに繊細の心配りと、それをすべて把握している天持東の友情など、単なる記号的な萌え属性に留まらない、彼女たちの存在への昇華があるのだ。

彼女たちにも人生があり、過去があり、そして未来があるという、ごく当たり前で難しいことを、こうも容易くやってしまう佐藤ケイの技量には、改めて感服した次第である。

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2008.03.07

買ったもの

1.『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD(4)』 原作:佐藤大輔 漫画:佐藤ショウジ 角川書店
2.『攻殻機動隊1.5 HUMAN-ERROR PROCESSER』 士郎正宗 講談社

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『ぜふぁがるど』読了

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ぜふぁがるど』(柴村仁/電撃文庫)読了。

タイトルからかもし出される絶妙なユルさが程よい癒し加減。内容もだいたいそんな感じ。設定的には超王道変身ヒーロー、ただし展開はいつもの作者らしく、ちょっと外した感じに力が抜けている。とはいえ、過剰にメタに走るわけでもないところがやはりこの作者の特徴か。無理に外そうとしないで、普通に外そうとしているところが逆に特徴的と言えるのだけど、言葉にしてみたら意味が分からなくなった。まあ難しく考えるなよ(お前がな)。とりあえず我らがヒーローであるゼファガルドは、幼馴染の眼鏡っ子と、ついで暇があればご近所の平和も守ってやるぜ!と言う話だと理解すれば十分すぎる。本当にそれだけなんだってば、内容は。まあ相変わらず全然進まないというか、48話中の2話目と言う感じでのんびりと始まっているんで、どれだけのシリーズのなるのか分からない上に、まだ何も始まっていない気さえするのだが、まあヒロインが可愛いからとりあえず何も問題はないんじゃない?と疑問文で話を打ち切るワタクシ。面白いけど感想の困るのはこの作者のいつものことですね。

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メモ

・あー…。力尽きた。

・どうも自分は体力の配分バランスが甘いな…。もうちょっと要領よくやらねばなあ。

・古川日出男の『サウンドトラック』を継続して読む。頭の中がだんだんフルカワ文体で構成されるようになってくる。

・この作品は、わりと僕の基礎的な部分を形作っているよな、と思った。

・それにしても古川日出男は東京が好きだなあ。思わず東京ツアーに出てしまいたくなるじゃないか。

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買ったもの

1.『アンゲルゼ 孵らぬ者たちの箱庭』 須賀しのぶ コバルト文庫
2.『禍家』 三津田信三 光文社文庫
3.『倚天屠龍記(4) 魔女と魔剣と』 金庸 徳間文庫
4.『メグとセロンⅠ 三三〇五年の夏休み(上)』 時雨沢恵一 電撃文庫
5.『さよならピアノソナタ2』 杉井光 電撃文庫
6.『デュラララ!!×4』 成田良悟 電撃文庫 

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2008.03.06

『征服娘。』読了

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征服娘。』(神楽坂淳/スーパーダッシュ文庫)読了。

この作品を発売されてからすぐに買わなかった自分の目は節穴だったわ。オレの面白小説アンテナ能力の低下は著しいな…。つまりむちゃくちゃ面白かったなあ、と言いたいわけなんですが、素直に言えない自分はツンデレ?とか馬鹿なことを言ってみる(すいません、手癖でこのあたり書いています)。

えーと。作品的には、実はこれ、田中芳樹の直系…とは行かないまでも、傍系ぐらいには位置するんじゃないでしょうか。ヴェネツィア(正確にはヴェネツィアに似た架空の都市だけど)と言うものすごく面白い舞台設定を、克明に描写する力がまず持ってグッド。まあ、わりと僕はヴェネツィアに思い入れが強いせいもあるのかもしれないけど、あの水の都市が視界に立ち上がってくるところが素晴らしい。

ヴェネツィアの社会制度や風俗についても、雰囲気だけじゃなくきちんと抑えているところも良いけれど、あわせて、抑圧される女性というジェンダーを持った主人公が、己の野望と野心のために動く姿がまた良いんだな。謀略を糧としながら、決して陰湿にならず、むしろ威風堂々とした王道さえ感じられる気高さといい、なんとも爽やか。こういう女性描写もまた田中芳樹を思わせられてしまうなあ。んー、やっぱり傍系どころじゃなくて、直系かも。

己の野望にまっすぐに生きる主人公の物語は始まったばかりのようなんで、このまま続いてくれるといいのだけど。

ところで、このタイトルはちょっと違うような気がする…。作品内容にそぐわない軽さと言うか…記号的と言うか…。最初に買わなかったのも、このタイトルが原因の一つではあったんだよなー。

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メモ

・大変に疲れた。

・疲労はしているが、まあそれほど調子は悪くない。けどまあ…本やゲームをしているほどの時間は無いかな。

・『マブラヴ』をもう一度、きちんと考察してみたいものだが、なかなかその時間も無い。まあ、マブラヴ+考察でググればいくらでも濃いテキストが出てくるので、僕が何かを語る必要も無いんだけど…。

・でも僕だって喋りたいんだよう(自分への言い訳完了)

・本をきちんと読む気力がわかない。

・仕方が無いので、古川日出男の『サウンドトラック』を再読。今、本が読めないって言ったじゃないか!?と思った人はまだまだ修行が足りないぜ。古川日出男の作品は、小説を読むというよりも、物語に酩酊すると言った方が正しい。

・つまり、酒に酔うか、物語に酔うかの違いってだけなわけさ。

・とかなんとか言ってみたりなんかしちゃったりして。

・照れるくらいなら書くなよ…。

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原作の続きはどうなるんだよオイ…

『タイタニア』のアニメ化だとぉ…。なにがありえないって、一番ありえなさそうなところがきやがった…(MOON PHASE 雑記3/5より)。と言うか、僕は続きをすでに10年以上待っているのだが…続きが出る出ると言い続けてどれだけ延期されてきたのか、正直考えるのも飽きたところにこのサプライズ。まあ、どうせ、今回も企画だけだろきっと(猜疑心に満ち溢れた精神状態)。

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2008.03.05

『レンズと悪魔Ⅵ 魔神応報』読了

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レンズと悪魔Ⅵ 魔神応報』(六塚光/角川スニーカー文庫)読了。

バルヒーヨがマジ小悪党。しかし、金と権力を手にした小悪党ほど恐ろしいものは無いという典型である。金と権力を手にしているのでとりあえず手が付けられないんだけど、小悪党なんで欲望を抑制する忍耐が足りない。遅かれ早かれ自滅するタイプなものの、この手のタイプに限って他人を蹴落としてのし上がり、破滅するときは周囲全部を巻き込むんだよ…などどオレは何を語っているのだ。

わりと今回はバトル分大目。しかも同時中継式でバトリング。珍しく主人公が役に立っていたような印象があるなあ(主人公コンビの能力は攻撃力は無いけれども、応用性が高いと言うことが良く表われていたけれども、基本的に一撃必殺の能力を持っている魔神が多いから、いまいち使えないんだよなー)。バルヒーヨとのバトルは、バルヒーヨのあまりの小物っぷりからどうも真剣味が薄いのだが、しろがねの悪竜やらなにやらでやっていることは十分にゲスいので、十分に邪悪であることには疑いない。まあエルバの武器がまた緊迫感を削ぐものの、やはり緊迫したバトルと言っても良いのであろう。たぶん。チキュウ空手バトルや、しろがねの悪竜との壮絶…なはず(だっていろいろ生き死にがかかっているし、エイジの存在はまさに悲劇なんだぜ?)のバトルは、少年漫画的な駆け引きがあって良いです。

全体的に脱力感満載なギャグが緊迫感を削ぐのだが、しかし、その独特な間の外し方がこの作品らしいっちゃあその通りだったりするので、いろいろな意味で気楽に読めるも良いものですなあ。

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日々の記録改めメモ

・もはや記録と言うにもおこがましい。

・ところで本が読めない。

・ある本を数十ページ読んだかと思うと、別の本に移り、またしばらくすると別の本へ…。

・おかしいなあ、『シルバーネイル』が最後の短編を読まないままどこかに行ってしまった…。

・『円環少女』もラスト2編を残したまま消えた…。

・仕方が無いので『魔乳秘剣帖』を読む。おもしれー。いや、タイトルのアホさに反してこれはイカス。アホだけど。でも、真面目な忍者バトルものでもある。アホだけど。

・↓こんな表紙だが馬鹿にしたものではない。
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2008.03.03

買ったもの

1.『百年の孤独』 G・ガルシア・マルケス 新潮社
2.『存在と時間(上)(下)』 マルティン・ハイデガー ちくま学芸文庫
3.『魔乳秘剣帖(2)』 山田秀樹 エンターブレイン

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『ガッツ&ブラッド 蒸気帝国騒動記』読了

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ガッツ&ブラッド 蒸気帝国騒動記』(川崎康宏/GA文庫)読了…まさかこの本の続きが出るとは思わなかったなあ…。

とにかく面白い。前作でひどい目に会わされた結果、左遷されてしまったハイデマリー・コスが今回の火付け騒動役(主人公では決して無い)となって、蒸気帝国を揺るがす大事件(笑)に挑む。いつものごとく姫殿下は「あらあら」と困るだけで物語のややこしくするだけで本人は何にもしないし(本当に迷惑な人なだな!)、そんなつもりもないのにクーデターの首謀者に仕立て上げられたテロリストたちがやたらとかわいそうだったり(ハイデマリーと片思い男がいなければ帝都の被害はもうちょっと、いやかなり抑えられたんではないだろうか?)、はたまた近衛に復帰するため、手柄を得るために血眼になるハイデマリーなど、の登場人物たちがあまりに俗物ぶりを発揮してくれて大爆笑。ハイデマリーは黙っていれば気品のある美女なのに、『手柄!手柄!』を合言葉に、事態を都合良く勘違いして暴走する。なんか…追い詰められているんですね…。今回は風邪で療養中である前作の火付け騒動役(何度も言うが主人公では決して無いぞ)グリフィス・グリフィンと同じタイプの暴走ぶりなんだけど、彼女には典型的な不幸属性が付きまとっているところが大きな違いか。なんだかんだで結局ひどい目に会うのは彼女自身であるところが哀れさを誘うと共に好感度もアップだぜ。…まあ俗物なんだけど。

まあ、そんな生臭い俗物たちがおりなすバッカーノみたいな話、というとムチャクチャ簡単に説明出来るな。ハイ戯言戯言。

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2008.03.02

『ミスマルカ興国物語Ⅰ』読了

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ミスマルカ興国物語Ⅰ』(林トモアキ/角川スニーカー文庫)を読んだ。

林トモアキって、実は意外とまともな作家なのかなあ…と一瞬思ったけど単に僕の感覚が麻痺しているだけだよな、と言う結論に。意味が分からないと思いますが、内容はいつもの林トモアキです(←感想を述べる意思を放棄した発言)。なんちゃって大河ファンタジーを地で行く大変いい加減な内容で、一応、国家同士の戦争のはずなのに、補給ってどこから来ているの?とか、この国の軍隊はどこで何をやっているのかとか、そもそもこの国の政治体制はどうなっているのかなど、かなりどうしようもないのだけど、林トモアキが書くとなんとなく許せてしまうのは我ながら不可解な心の動きではある…。まあ、この作者はそういうマクロな領域の話を書くつもりはまったく無いということを、きちんと自分で理解しているところが潔いのであり、だからこそ読む側も気にせずにするのかもしれない。一番いけないのは、その辺の自覚が曖昧な作品であり…いえ、別に特定の作品を名指ししているわけではありませんが。

いかん、また感想になっていない…。

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2008.03.01

日記改め日々の記録

・なんかもうタイトルがどうでも良くなってきた…。

・『3月のライオン』を読む。面白い。一巻にも関わらず、すでに傑作の品格があるな…。将棋の神に愛されながら、将棋を愛せず、孤独を生きる天才棋士の青春、かぁ…。羽海野チカはやっぱりなんか憑いているのかもしらんね。

・そういえば、表紙があまりにも素晴らしかったのでついうっかり買ってしまった『とらドラ!』のコミック版を読んでいたところ、これは一体なんと言う少女マンガなのか、と目が覚める思いがした。ストーリーをすでに知っているにもかかわらず、初めて読んだような新鮮さを覚える。良く出来ているなあ。
ちなみに表紙はこんなの↓

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買ったもの

1.『3月のライオン(1)』 羽海野チカ 白泉社
2.『未来日記(5)』 えすのサカエ 角川書店
3.『医龍(16)』 乃木坂太郎 小学館

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