『にこは神様に○○される?』読了
『にこは神様に○○される?』(荒川工/ガガガ文庫)読了。
小説には場面描写が絶対に必要だ、などと言うのはまったくの幻想であり、すべての場面を会話劇だけで進行させるというのもそれはそれで立派な小説技法であることは言うまでも無いのだが、翻って荒川工を見るに、まさしくこの作家の特徴は、過剰に自意識を抱えた主人公の自爆的ノリツッコミを基調としたボケとツッコミのみで形作られており、非常に先鋭的であると感心した。面白さに枝葉(無駄とも言ってもいい)が無く、文章のリズムに意識的であるとも言えるな。物語ってのは、描写を積み重ねて濃く煮詰めていく方法論もあるけど、いらないものをどんどん消していく、いわば引き算の面白さというものもあるのだ、と言うことを思い起こさせてくれた。ボケにボケを重ねていく暴走タイプの作風でありながら作者の制御下にあるような(きちんとキレ芸として成立している)ところにもライトノベル作家としてオンリーワンのセンスを感じるなあ。
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コメント
単に”薄い”と言うこととはまた違うんだけど。このあたりは感覚的なものなので説明し難いなあ。
投稿: 吉兆 | 2007.11.21 09:37