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2007.10.19

『永遠の戦士フォン・ベック 軍犬と世界の痛み』読了

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永遠の戦士フォン・ベック 軍犬と世界の痛み』(マイケル・ムアコック/ハヤカワ文庫SF)読了。

とても端整なファンタジー小説でした。聖杯の探索行に旅立った主人公が異界に足を踏み入れて繰り広げる冒険するという話なんだけど、なんかもーお約束っつーか古き良きファンタジー。でもすごく面白い。なんだろうなー。別に新鮮さもそれほど感じないんだけど、奇妙に爽やかで美しい。ちょっと後半に入るとバタバタとしてしまうのが惜しいのだけど、ハラハラわくわくの冒険行を存分に楽しませてもらった。物語としては、魔王ルシファーに見込まれてしまったがゆえに、”癒し”なるこの世に存在するかどうかも分からないものを探しに行かなくてはならないフォン・ベックの苦難が続くのだけど、結局、世界を癒すものと言うのは、人それぞれが自分に見出していかなくてはならないと言う終わり方が美しかった。教訓的では無い落とし方なんだけど、きちんと主人公自身に救いが齎されているところがとても清々しい。フォン・ベックは自分なりの答えを見出しているのだなあ。ところでこの作品は、実はエルリック新三部作の前日譚としての側面も持っているので、本当は先にこっちを読むべきなんだよなー。クロスターハイムが一体どのような役割を持った存在なのか、これを読んでようやく分かったぜ。それであんなにルシファーに拘っていたのか。でも、ここでフォン・ベックの活躍の結果、クロスターハイムには絶対に救いは齎されないんだよな…。哀れ。

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