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2007.09.08

『薔薇色にチェリースカ』読了

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薔薇色にチェリースカ』(海原零/スーパーダッシュ文庫)読了。

…これは一体なんなんだろう…。なんか非常に説明しづらい…。学園もの、のようにも思える。実は伝奇もののような気もする。もしかしたら巨大学園の陰謀、みたいな話なのかもしれない。それらすべてであるようなごちゃごちゃした感じはいかにも伝奇脳っぽくていいのだが、しかしそれはこの作品の奇妙な感覚とはちょっとずれていて、なんというかその、現実とどこと無く地続きのような世界で、現実とは思えないような環境で、僕には良く理解出来ない人たちが繰り広げる、まあバトル?みたいな?ストーリーなのだった。そう、書きながらなんとなく分かってきたのだけど、僕はこの作品にまったく、えーとなんだ、リアリティ?違うな、共感、が一番近いのだけど、それを感じないのである。絶妙なまでに僕の想定する伝奇的な装飾と作者の持っているセンスが異なっており、良し悪しを判断する以前に、ものすごいありえなさ…と言うと否定的な言い方になってしまうのですこし違うんだけど、違和感を感じてしまう…のだが、いやいや…これもちょっと違うかな…。違和感ではなくて、まったく僕の想定している世界と違う、僕が想像出来ない方向への想像力の働かせ方が、この作者の根底あるように思う。どこが、と言われると非常に困るところで、なんでこんなに僕の想定外の物語になるのか全然分からないのだけど、例えば全体に漂うゴシックな雰囲気とか、極端に走り勝ちでエゴイズムの極みみたいな登場人物たちとか、一騎打ちと言う時代がかった様式を素直に受け入れる文化形態とか、とにかく世界観に僕の現実からかけ離れているような不思議な非現実感があって、非常に興味深い作品だった。おそらく、僕の中には絶対に無い世界なんだろう、と思う。僕の中の現実感、と言う言葉も非常に抽象的で嫌なんだけど、そういうものとまったく噛み合わないので、面白いのかどうかすら上手く言えないのだが、少なくとも読んでいる最中は、新鮮な気持ちと不思議にはぐらかされる感覚と、物語の上手さでつるつると読めてしまう快感で、まったく退屈をしなかったことを考えると、やっぱり面白かったのかもしれない。そんな言い方でしか出来ないのだけど、まあ、現時点ではこれが精一杯なところだ。2巻が出たらもうちょっとこの不思議な読後感について考えて見ます。気力があれば。こんなまとまりの無い文章を書くだけでもわりと疲れる。自分でも何を書いたのか良く分からん。

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