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2007.08.24

『脳Rギュル ふかふかヘッドと少女ギゴク』読了

02902169
脳Rギュル ふかふかヘッドと少女ギゴク』(原作:夢野久作 構成:佐藤大/ガガガ文庫)読了。

夢野久作の『人間レコード』を佐藤大が翻案した跳訳シリーズ……って翻案しすぎだろこれ。全然面影をとどめてねえぞ。まあ夢野久作バージョンはちょっと変わったスパイもののイメージを、スパイ物の雰囲気だけをそのままに脳R人間と言うなんだか良く分からん怪生物とバトルするエージェントの活躍を描いたエンターテインメントになっております。無骨すぎるハードボイルドなおっさん主人公に、主人公を慕う女子高生とか、要素だけを引き上げればまったく良くあるライトハードボイルドアクション小説ではあるんだけど、擬似大正ロマンな世界観と、脳R人間のビジュアル的なおぞましさと、脳R人間を見分けることが出来るのは思春期の女の子(その直感)だけだったりと、悪夢的なもやもやしたリアリティのなさと言うか、あやふや感が立ち込めていてよろしいです。わりとキャラクターの陰影はハッキリしているのでわかりやすいのだけど、さまざまな勢力の思惑が絡み合い、騙し騙されるスパイもとしての面白さがきちんとあって、そこに脳R人間のグロさがまた不思議な味わいになっているんじゃないかと思う(原作の再現と言うよりは、夢野久作のもつ悪夢的で退廃的な描写を再現しようとしているのかもしれない。まあ原作は夢野久作にしてはまともっつーか小粒な作品なのでこの作品については元イメージ以上のものではないのだけど)。

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