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2007.08.11

『私立!三十三間堂学院(6)』読了

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私立!三十三間堂学院(6)』(佐藤ケイ/電撃文庫)読了。

相変わらずこの作者は萌えに対する愛が全然ないところが素晴らしいと思う。この作者にとって、萌え(それを生み出すキャラの記号化)というものは物語を動かすためのツールであり、それ以上でもそれ以下でもない。作者が事前に想定する物語に必要なキャラクター(≒萌え要素)を、逐一投入していく手つきがあまりにも自然で、巧みの技だとさえ思える。んで、佐藤ケイのすごいところは、萌えをツールとして使いながらも、少女たちのどきどきとかわくわくとか、そういう記号的ではない内面的な部分の描写が上手くて、群像劇としても作品を作り上げていると言う点だと思う。このシリーズにおいては、多くの登場人物たちが登場し、入り乱れ、それぞれが選んだ選択がそれぞれの歩みに影響し、多いなる運命とでも言うべき大河を生み出しており、見事なまでにその群像劇として確立しているのだ。6巻まで読んでみて、さまざまな登場人物たちの新しい側面が魅力的に描かれてきていて(花音って実は完璧超人のお嬢様だったのか…)、人間関係も重層的になってきているし、この作品はどこまで進化するのか、佐藤ケイがコントロールしきれるのかと思うと物語の展開そのものも含めてハラハラしてくる。わりと”萌え”とか興味が無いという人にも読んで欲しいシリーズであります。

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