『時載りリンネ!(1) はじまりの本』読了

『時載りリンネ!(1) はじまりの本』(清野静/角川スニーカー文庫)読了。
これはまたなんと言うか、非常に素直で爽やかな作品ですなあ。夏の日差しの強いある日の、不思議な力を持つ少年少女たちの冒険といった風情。これはライトノベルと言うよりも、ジュブナイルの系譜なんじゃないかしら。破天荒な女の子と、その行動力に引きずられる男の子の組み合わせとかも素直と言うかわかりやすいところなんかまさしくジュブナイル。もっともクライマックスの異能合戦にはいささかライトノベル的なフォーマットを感じさせられたけど、そこに至る幻想的な雰囲気、とりわけ良く晴れた夏の空気と言うべき感覚を紙面に再現しようとしているシーンは、これは才能と呼ぶしかないんじゃないのか、とか愚かなる言を述べたくもなる。最も作者の感覚で書いているところが多くて、今後も面白いものが書けるのか不安なところではあるけど。まあスニーカー文庫であることもあるし、自分の感性の赴くままに書いてもらえればもっと良い物語が生まれてくるのではないでしょうかね。今後が楽しみしたい作家だと思います。
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