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2007.07.13

『月光のカルネヴァーレ ~白銀のカリアティードⅠ~』読了

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月光のカルネヴァーレ ~白銀のカリアティードⅠ~』(J・さいろー/ガガガ文庫)読了。

最初に感想を書くガガガ文庫はあえて『月光のカルネヴァーレ』で。J・さいろーは僕はわりと好きな作家だったりするんだけど、およそイタリアマフィアの話をどのように料理するのか興味があったのでした。いや、やっぱり面白いですな。ゲームとは主人公を一新して、一人のはぐれマフィアを主人公にした”人間”の物語になっている。ゲーム本編があくまでも人狼と人形の物語であったのに対し、小説では当たり前の野望を胸に秘めた男が、目の前の現実(子供や人形たちに対する情など)に苦悩していくと言う話になっていて、その裏側で失われた錬金術の秘奥を巡って欲望が渦を巻いている。男はこの先、自分の理想を取るのか、それとも目の前の現実を取るのかと言う選択が提示されていくことになると思うんだけど、その選択をするには、醜くて穢れつつも精一杯に生きているストリートチルドレンたちの姿はあまりにも現実が哀しくも愛おし過ぎる。おそらくは、どこか人の良さを残している男は、子供たちを、あるいは人間になろうとしている人形を見捨てることなんて出来ないだろうし、なんとも茨の道を進むことになるのだろう。なかなかに見事な作品だと思う。

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