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2007.07.17

『ブラス城年代記Ⅱ ギャラソームの戦士』読了

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ブラス城年代記Ⅱ ギャラソームの戦士』(マイケル・ムアコック)読了。

弱ッ!アリオッホ弱ッ!エルリックサーガでは、「地獄の公爵」やらやたら無駄格好良い二つ名があったり、不遜で傲慢できまぐれでやさしいとお前はどこの耽美小説キャラですかと言いたくなるアリオッホさんも、超自然的な現象がどっちかと言うと冷遇されているホークムーンサーガの領域(およびその平行、多層世界を含む)ではたいしたことも出来ないようで…。主人公たちを一時的に危機に追い詰めるものの、そこは主人公補正によって一発逆転ハイ終わり。これじゃあただの中ボスレベルじゃあないですか。やっぱり、本来の自分の領土から離れると(あと本人の知名度が無い世界であると言うこともあるのかもしれない)能力に制限がかかるんだな…。上方世界の神々も、自分の領土を広げるためとは言え、こんな遠くまで出張って大変ですなあ。アリオッホに親近感が沸いて来た今日この頃でした。

そんなアリオッホたん(たん言うな)のある意味衝撃的なお姿にびっくりしつつ、今回はエターナルチャンピオンの中でも珍しい女性のエターナルチャンピンであるギャラソームのイリアンが登場したり、ホークムーンがエレコーゼばりに他者への転生を果たしたり、幻と思われていたイッセルダが再登場したり、何かと動きがある話だった。当初、イッセルダを失ったことによって狂気に蝕まれるホークムーンの魂を得て、魂の死から蘇ったイリアンの冒険が中心になって語られているわけですが、たぶんこれ、エレコーゼサーガでも語られていた、エターナルチャンピオンの魂の普遍性(同一のソフトウェアで動く別機種)と、平行および多層世界の存在を定義しているわりと重要な回なんじゃないかなーと言う気がする。というか『ブラス城年代記』と言うシリーズそのものが、それを突き詰めていく構造になっているような気もする。勘だけど。

ともあれ、ホークムーンの最愛の女性であるイッセルダがあっさり見つかって、ホークムーンと再会できたのは意外な感が強いです。永遠の戦士たちって、ほら、大抵は求める愛が得られないじゃないですか…(良く考えるとひどい話ばかりだ)。次回は未だ行方不明の子供たちを捜し求めてホークムーンと次元を超えた旅が語られるのだろうな。なんと言う家族愛か。こんなにも(ムアコックにしては)心温まるおはなしだったとは、昔々に読んだ時は全然気がつかなかったよ…。

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