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2007.06.07

『バッカーノ!1934 完結編 Peter Pan In Chains』読了

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バッカーノ!1934 完結編 Peter Pan In Chains』(成田良悟/電撃文庫)読了。

この作品内で何か一つ絶対に語らなければならないものがあるとすれば、一瞬の躊躇い無くあの”ドルチェ”のシーンで老夫婦が頭を抱えるシーンをあげるべきであり、ここは個人的にいっそ感心するぐらいの素晴らしい悪乗りで、最高に楽しい。そもそも成田良悟の良いところにして悪いところと思うのは、物語とかそういうものをそっちのけにしてノリだけで話が進められるところであるのだが(泥縄とも言う)、ここなんかまさにその典型。とにかくいつまでたっても話が収束しないものだから、とりあえず主要な登場人物を一箇所に集めて、ほら、お前ら決着付けてくれよと言わんばかりの展開はさすが成田良悟だぜと感心する。このある意味での物語に対する不真面目さとでも言うべきものが、無理矢理に話を終わらせようと躍起になるあまりだんだんと成田良悟の手からキャラクターがどんどん零れ落ちてくと言うような奔放さに繋がっているように思う(分かり難い言い方で申し訳ないけど褒めています)。いささか現時点ではライトノベルのフォーマットに囚われすぎているので(例えばきちんとキャラを活躍させないといけないとか)、この作者の描くクライマックスのシーンはいつも退屈だと思っているのだが(正直、フィーロのパートはあまり感心せんなー。無理矢理フィーロを格好良くしなくても…)、悪乗りが過ぎて何がなんだか分からなくなる混沌とした領域にまで到達すればこの作家はものすごいものになるんじゃないかと常々思うのだった。

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