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2007.06.23

『戦塵外史(3) 大陸の嵐』読了

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戦塵外史(3) 大陸の嵐』(花田一三六/GA文庫)読了。

”大陸”シリーズ第三弾。新作がこのあと三部作続くってマジですか。文庫未収録のアレとかソレとかも本になるってことですか。いやーいい時代になったもんだなーと素直に思う。それはそれとして『大陸の嵐』であり、旧版においては”大陸”シリーズの最後を飾ることになってしまったこの作品だけど、やっぱり花田一三六の長編だけあって、別にやらなくても良いような場面変換とか状況描写とかエピソードとかが山盛りで、非常にバランスが悪い内容になってしまっている印象がある。とにかくいろいろなものを詰め込もうと言う熱情は感じられるのだが、バラバラのエピソードがきちんと一つの物語として統一されていない印象が強く感じてしまうのが残念だった。しかし、その個々のエピソードから生まれる人物の格好良さは尋常ではなく、皇帝セヴェロスの前に召し上げられた一介の遊女、セシリアのやりとりなど(正直なところ必然性と言うものがよくわからないのだが)とにかくかっちょいい。このセシリアと言う登場人物は、並み居る英雄、覇王、間者を前にしてトップクラスの格好良さがあって、描写も最も深い。国家の存亡を描きつつ、遊女と言う虐げられるものの視点を保とうとするところにこの作者の大きな魅力があると思うのだった。

(あー、久しぶりに読んで思った事を一つ。鉄血の軍師にして今回の黒幕の一人であるフーシェって、マジで軍師に向いてねえ…。頭は良いんだろうが、わりと感情に流されるわ、根本的なところでお人好しだわ。うーん…)

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