『世界平和は一家団欒のあとに(2) 拝啓、悪の大首領さま』読了

『世界平和は一家団欒のあとに(2) 拝啓、悪の大首領さま』(橋本和也/電撃文庫)読了。
これはまた楽しい作品だった。悪の組織や正義の味方と言うものの価値が転倒していること自体は特に目新しいことでもないのに、そこに家族の問題が関わってくるとこうまで愉快でおかしく、ちょっとほろりとさせるような物語になってしまうとは、正直意表をつかれた感がある。ぶっちゃけてしまうと斜に構えているくせにお節介でお人よしな主人公が、家庭崩壊に危機にさらされた家族に関わることから生じるドタバタが描かれているのだが、その家族と言う小さな単位のテーマと、世界征服を目論む悪の組織とそれに対抗する正義の味方と言う舞台背景が完全に噛み合っていてブレがないのが良いですね。平凡で、それゆえに深刻な問題を、非常識な力で解決しつつ、それでも本当にその問題に向かいあうのはそれぞれの当たり前の決意だったりするバランス感覚がすごいと思った。まあ、なんか楽しくて、僕は好きなおはなしだなあ。
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