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2007.05.17

『戦う司書と荒縄の姫君』読了

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戦う司書と荒縄の姫君』(山形石雄/スーパーダッシュ文庫)読了。

この作品は、ただひたすらに「想いは受け継がれる」と言うことを繰り返し語られている。ノロティと言う頑ななまでに己の我を押し通した愚者が世界を救ってしまったのは、それは彼女の想いがエンリケやアーキッドを動かし、それが世界を動かしていく。ノロティは舞台から降りることになったが、おそらく彼女の心はエンリケや、そして最後に登場する少年(おそらくは白馬の王子様だと予測)に受け継がれていくのだ。そして作品のテーマである想いを受け継ぐと言うことを、根本的に理解出来ない夢見る乙女であるハミュッツ・メセタは、己を迎えに来る相手をただ口を開けて待っているだけの少女であって、根底にあるのは徹底したエゴであって、彼女がこの作品におけるラスボスになるのは間違いないことであろうと思われる。物語のすべてが彼女を打ち破る方向に向かっているいると思うのだ。まあハミュッツも可愛い女の子なんだけどねー…。

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コメント

初めてコメントさせていただきます。isaki.と申します。
『〜荒縄の姫君』の展開には、ただただ圧倒されてしまいました。
あの少年が“白馬の王子様”なんて考えもしてなかったので、吉兆さんの予想にはビックリしました。成る程、確かに今後のキーになりそうな人物ですね。(彼とオリビアが何かやらかしそうな気がしてきました。)

あと、かなり昔の話になりますが吉兆さんが絶賛されていた『シャングリ・ラ』素晴らしかったです。(あッ!『ブロッケン・ブラッド』もですね)

投稿: isaki. | 2007.05.20 18:49

コメントありがとうございます。

あの少年が白馬の王子様だと予測したのは、現時点において全世界にはハミュッツにとっての王子様は存在しない以上、これから生まれてくるのではないかなーと思うのが一つ。まあ『読みたい本がこの世にないなら自分で書けばいいじゃない』メソッドとも申しますが。

『シャングリ・ラ』は、正直、読む前はあんな話だとは想像だにしていなかったので驚愕しました。こちらの想像を斜め上に突っ走る感覚が素晴らしいと思います。まあ一歩間違えるとギャグになりかねないところが怖いですが…(そこが面白いところだと思うんですが)。

『ブロッケン・ブラッド』は…最高ですよね!?

投稿: 吉兆 | 2007.05.22 12:23

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