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2007.05.25

『世界でいちばん醜い子供』読了

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世界でいちばん醜い子供』(浦賀和宏/講談社ノベルス)読了。

今まで剛士にとっての女神として不可侵であった松浦純菜を視点人物に据えた”八木剛士”シリーズの最新作。うおーなんだこりゃ。真面目に修羅場ってる…(と言う言い方もどうかと思うが)。知らず知らずの内に剛士に対して独占欲にも似た優越感を抱いていたことに気がついた純菜が、自らへの自己嫌悪に苛まれつつ、剛士に対する想いを自覚して行くというこのシリーズにおいては極めて重要な回ですな。基本的にこのシリーズは八木剛士の視点に固定された中、相手の気持ちが理解出来ないことに怯えて悶々と内に潜っていくのだが、ついにこれで”二人の気持ちが通じ合った”と言うことなのだ。今までは純菜は、やっぱり風采も上がらずコミュニケーションも下手な剛士に対しては見下ろす立場で付き合っていたのだが、ついに自らのコンプレックスを爆発させ、周囲に対して反逆を開始した剛士に逆に見下ろされる立場になった(と彼女は思っている)ことで、彼女の基盤が揺らいでいると言うことなのだろう。こうして彼女は彼に対する距離を図りかね、そして新しい距離を見出してくことで、今度は剛士と”対等”の立場を見出していくのだった。うーむ、このシリーズでこんな素直に感動的な話が読めるなんて思いもしなかったよ。これはなかなか気持ちの良い話ですね。

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» 「世界でいちばん醜い子供」 浦賀和宏 2007-063 [流石奇屋~書評の間]
八木剛士シリーズの6作目です。 前作で、主人公の八木剛士がとんでもないことになってしまった後だけに、どんなストーリ展開になるものかと、ドキドキしていたのですが、(そう来ましたか)という感じです。 amazonリンク 浦賀 和宏 世界でいちばん醜い子供... [続きを読む]

受信: 2007.06.06 00:01

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