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2007.04.14

『サイレント・ラヴァーズ 悪魔になった少年』読了

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サイレント・ラヴァーズ 悪魔になった少年』(吉村夜/富士見ファンタジア文庫)読了。

吉村夜の新シリーズはSFロボット戦記…か?前シリーズとはまたジャンルが変わっていて、つくづく器用な作家だと思うんだけど、『魔魚戦記』のころにあった風変わりなセンスとは大分隔たったところにきてしまった感じもする。今の分かりやすい面白さも良いんだけど、あの頃のちょっとヘンテコSFが懐かしい。まあ富士見ファンタジアでは求められてないのかもしれないけど。どうでもいいですね(脇道が多いよ)。この人は人間関係の配置を確立させるのに非常に時間をかけるタイプの人なんで、一巻は全部がそれに費やされている感じ。戦場で引き裂かれたヒバナとセツナという恋人たちを中心に、もう一組の恋人たちが別の形で(しかもセツナが関わる形で)引き裂かれてしまったり、ヒバナに好意を持つフブキという存在など、今後の確執と葛藤に満ちた人間関係は着々と整えられつつある。どうあがいても波乱にしかならない関係で、これから作者がどのように転がしていくのかとても楽しみでならない。こういう絡み合った人間関係を爽やかに描けるあたり安定感は抜群なんだよなーこの作家。あーふと思ったけど、この作者は”人間関係”の処理がとても堅実なんで、どんなジャンルで書いていても本質的にやっていることは”人間関係の感情のもつれ”以外のものではないので、応用が利きやすいことなんだろうなーとか。また脇道にそれたけどまあ良いや。続きを宜しくお願いしますよ。

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