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2007.03.28

『泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部』読了

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泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部』(酒見賢一/文藝春秋)読了。

酒見賢一は縦横無尽にもほどがある!と言うことをこの作品を読んでつくづく思った。三国志に学びたいサラリーマンには何一つ役に立たないと言うことだけは間違いない、酒見賢一一流の詐欺的大法螺大風呂敷を楽しむことが出来る作品であり、一言で言って傑作である以外の言葉が出てこない。タイトルの通り諸葛孔明が主人公になっており、この諸葛孔明、常に物事を宇宙的スケールでもって考える”変態”でありおよそ凡人の思考に当てはまらない破天荒すぎる奇人になってしまっているのはともかく、酒見賢一のユーモアの発露かどうかなのかは知らないが、『三国志』や『三国志演義』等から適当にエピソードを抜き出し、面白おかしく脚色し、しかも珍説奇説をさも重大事実のように重々しく語る変幻自在活殺自在(意味不明)の語り口がありえなさすぎる。とりあえず面白ければいいのだ、と言うたった一つ(だけ)のポリシーを掲げて好き放題にやっています。しかし、一見適当極まりないエピソードの取捨選択も、実は深い哲学に則っているようにも感じるし、これがまたなかなか一筋縄いかない気もするのが酒見賢一の恐ろしいところである。実は人間と言うものの深い観察がなければこのような作品は書けないと思うのだ。たぶん。はっきり言って空前絶後と言うか酒見賢一以外に絶対書けない(書かない)三国志であるなあ。まあ要するに最高傑作級、てこった(あ、言っちゃった)。

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