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2007.02.04

『移動都市』読了

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移動都市』(フィリップ・リーヴ/創元Sf文庫)読了。

日常を生きる少年と非日常からやってきた少女が出会うと言う、お約束と言ってしまっては口汚くなってしまうボーイミーツガールではあるのだが、お約束と言うのは支持されているからこそお約束として成立するのであって、丁寧に、そして真面目に描かれたお約束は安心感があることは確かである。またクライマックスにおける破滅と崩壊のカタストロフはただごとではなく、主人公たちの行ったことが決して報われるわけではなくて、多くの人々を死に追いやっていくと言うラストの苦さは、視覚的な迫力を含めてエンターテインメントとして非常に素晴らしかった。

ただ舞台設定として、大陸を移動しながら他の都市を捕食して成立する”移動都市”と言う存在は、およそ1000年などと言う長期間成立するシステムであるとは考え難い。数週間に一回の割合で捕食しなくてはならないのでは、いくらなんでもあっという間に獲物が無くなってしまうのではないだろうか。ビジュアル的なアイディアとしては素晴らしいと思うのだが、世界構築の観点から見ると非常に気になってしまうのだった。

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コメント

なんか蒸気機関で移動する大陸というケン・イシカワ映像が脳内に浮んだが、多分気のせいだと思いたい。全力で。

でもなんか面白そうだな。オレさまちゃんも読んでみるか。

投稿: 背徳志願(ツンデレ) | 2007.02.05 23:51

ああ、今は亡きケン・イシカワならやりそうなムチャクチャな設定かもしれんね。でも中身の基本はラピュタだぜ?(別に貶しているわけじゃないぞ)

投稿: 吉兆 | 2007.02.07 00:31

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